コンテンツSEOとは?成功事例をもとにメリットや進め方を解説
コンテンツSEOは、SEO対策の中心的な取り組みです。しかし、具体的にどのような施策を行えばよいのかわからない方も少なくないでしょう。この記事では、コンテンツSEOとは何かについて解説します。成功事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
コンテンツSEOとは検索からの流入を目指すマーケティング手法の一つ
コンテンツSEOとは、検索からの流入を目的としたマーケティング手法のひとつです。品質の高いコンテンツを作り続けることで検索結果の上位にコンテンツを表示させ、見込み顧客の獲得を狙います。
コンテンツSEOを適切に実施するためには、SEOの全体像を知っておく必要があります。基本的なポイントを押さえておきましょう。
▼ SEOは、大きく分けて3種類に分かれます。
- 内部対策
- 外部対策
- コンテンツ
内部対策はコーディングやエンジニアリングといった技術的な部分、外部対策は被リンクやサイテーションなど認知状況に関わる部分の施策を指します。そしてコンテンツは、ユーザーの目に触れるSEO運用の中核となる部分の施策です。
ユーザーニーズを意識して、高品質なコンテンツ作成を目指しましょう。
コンテンツSEOについて知っておくべきこと
コンテンツSEOを実施するにあたり、知っておくべきことは以下の通りです。
- SEO対策の方向性
- 検索順位とクリック率について
- 検索クエリと検索意図について
- 検索流入とコンバージョンについて
SEO対策を行うコンテンツは、「検索エンジン向け」と「ユーザー向け」の両方を意識することが重要です。理想としてはユーザーのことだけを考えるべきですが、実際には検索エンジンの評価軸を意識しないと上位表示は叶いません。コンテンツSEOでは、特に見出し構成が大きな意味を持つのでユーザーと検索エンジンが理解しやすい見出し構成を作りましょう。
またSEO対策を実施していくなら、検索結果に現れる現象と検索行動・検索ニーズについて理解を深めることも大切です。そもそも、SEOで上位表示を狙うのはアクセスを増やすためです。検索順位が上に行くほど、ページにアクセスする確率(クリック率)も上がります。
検索においては、ユーザーは必ず「検索意図」を持っていることを意識しておきましょう。検索キーワード(検索クエリ)をニーズごとに分類すると、以下4種類に分けられます。
- doクエリ(したい)
- knowクエリ(知りたい)
- buyクエリ(買いたい)
- goクエリ(行きたい)
検索クエリを紐解くと、ユーザーが求める情報の理解に近づきます。コンバージョンしてもらうためにどのようなアプローチが必要なのかも見えてくるので、検索意図の調査も欠かさず行いましょう。
こちらの記事を参考に、検索意図を深掘りしてみてください。
なお2024年4月1日から、Webアクセシビリティ(情報へのアクセスのしやすさ)に関する対応が民間企業に義務付けられています。
Webサイトを扱う業者であれば無関係ではないトピックなので、こちらも把握しておきましょう。
コンテンツSEOのメリット
コンテンツSEOには、5つのメリットがあります。
- 集客効果が高い
- コンバージョンに近い客層のアクセスを狙える
- 広い客層にリーチできる
- ブランディングの構築につながる
- 資産性が高い
上位表示することで、検索を利用するほぼすべてのユーザーにリーチできるのがコンテンツSEOの大きな特徴です。日々検索行動が取られる中、上位表示できればアクセスの増加が見込めるでしょう。
さらに、ペルソナを作り込むことでさまざまな客層にアプローチできます。商品やサービスの購入を考えている人だけでなく、まだ自分の悩みや課題に気づいていないユーザーに働きかけられることはコンテンツSEOの醍醐味といえるでしょう。
コンテンツが一度完成すれば、その後はコンテンツが半永久的に集客を続けてくれる資産性も魅力です。定期的なメンテナンスは必要ですが、最初に大きな労力をかけるだけで済むコストパフォーマンスのよさは無視できません。
コンテンツSEOの注意点
メリットが数多くあるコンテンツSEOですが、誤った運用方法をとってしまうと効果が出ないばかりか、デメリットにもなり得ます。コンテンツSEOの注意点を把握しておきましょう。
- 定期的なメンテナンスが必要となる
- 成果が現れるまで時間がかかる
- ブラックハットSEOを行わない
コンテンツは一度作って終わりではなく、定期的にメンテナンスを行う必要があります。法律やマーケティング、トレンドなど変化の激しいトピックを扱うなら、よりスピード感を持って対応していかなくてはなりません。上位表示を達成したとしても、定期的に手を入れなければ順位を保てないのがSEOの世界です。
また、コンテンツSEOは初めてすぐに成果を出せる施策ではないことにも注意が必要です。メインとなるコンテンツが上位表示されるまで、早くとも2〜3ヶ月、一般的には半年〜1年ほどの期間を要します。なかなか成果が上がらないからといって、すぐに別の打ち手を考えるのは望ましくありません。ある程度の観察期間が必要なことは理解しておきましょう。
なお、どうしても上位表示したいからといってハック的な手法に手を出すのは絶対にやめてください。
避けるべき行動は以下の通りです。
これらの行為は「ブラックハットSEO」と呼ばれ、Googleが明確にペナルティの対象となると公表しているものです。一度ペナルティを受けると順位が回復しなくなることもあるので、ブラックハットSEOで対策するのはやめましょう。
コンテンツSEOの手順8ステップ
コンテンツSEOの運用は、以下の8ステップで進めます。
- コンセプトを明確にする
- ペルソナ・ターゲット像を設定する
- KPI・KGIを設定する
- カスタマージャーニーを構築する
- キーワードを選定する
- コンテンツ(記事)を作成する
- 検索順位・アクセスの動向をモニタリングする
- コンテンツ(記事)をリライトする
ひとつひとつの工程をしっかり押さえておきましょう。
コンセプトを明確にする
最初に、サイトのコンセプトを明確にします。コンセプトとは、「誰にどのような情報を提供するのか」という方針のことです。
コンセプトを考えるときは、5W1Hで考えるのがおすすめです。
- Who(誰が)
- Why(なぜ)
- When(いつ)
- What(何を)
- Where(どこで)
- How(どのように)
ここで深掘りしておくことで、次のペルソナ設定がより具体的なものになります。
ペルソナ・ターゲット像を設定する
コンセプトが定まったら、ペルソナとターゲットを設定します。ペルソナとターゲットの違いは以下の通りです。
ペルソナ:自社の商品・サービスが必要な架空の人物
ターゲット:ペルソナを洗い出すための幅広い属性
先にどのような層をターゲットにするのか決めてからペルソナを考えると効果的です。まずは年齢や性別、職業、年収などセグメントできる情報からターゲットとなるユーザーの属性を抽出してみましょう。その後、洗い出した属性を持つターゲット像の特徴を持つ架空の人物(ペルソナ)を設定します。
ペルソナをより深く考えることで、特定の一人に向けた深い発信ができるようになります。
ぜひ丁寧にペルソナ設定を行ってみてください。
KPI・KGIを設定する
ターゲットとペルソナが決まったら、サイト運用の目標を設定しましょう。
マーケティング用語で、長期的な目標をKPI、中期的な目標をKGIといいます。KPIとKGIは、数値で評価できる目標を設定しましょう。
SEO目標設定では、以下の指標がKPIに設定できます。
どの数値をどの程度上げるのかを事前に決めておけば、達成度合いに応じて次の施策も打ちやすくなるでしょう。目標とする指標を打ち立てたら、定期的な振り返りをすることも大切です。
カスタマージャーニーを構築する
目標設定の次は、カスタマージャーニーの構築を行います。カスタマージャーニーとは、商品の認知から購入までの一連の流れのことです。ユーザーの行動をあらかじめ把握しておくことで、認知段階に応じた最適な施策が見えてきます。
カスタマージャーニーを作成するコツは、ゴールから逆算することです。
一般的なカスタマージャーニーは、以下のような流れとなります。
- 目的を設定する
- ペルソナを設定する
- 横軸に認知段階のプロセスを記入する
- 縦軸にペルソナの情報を記載する
ユーザーの認知段階は、AIDMAの法則やPASONAの法則を活用するのがおすすめです。どのようなプロセスを踏んで購買行動に達するのか、把握しておきましょう。
キーワードを選定する
カスタマージャーニーでユーザーの流れを想定したら、キーワード選定を行います。
以下が基本的なキーワード選定のやり方です。
ステップ① メインキーワードを決める
ステップ② メインキーワードに付随する関連キーワードを出す
ステップ③ キーワードの検索ボリュームを出す
ステップ④ キーワードを精査する
ステップ⑤ キーワードをグルーピングする
ステップ⑥ キーワードグループに合わせたページを作成する(既存ページのリライトを行う)
なお、コンテンツSEOのキーワード選定はトピッククラスターの概念を踏まえたうえで行うとより効果的です。トピッククラスターについてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
コンテンツ(記事)を作成する
キーワード選定が終わったら、コンテンツを作成していきます。検索結果から読み取れる、ユーザーが欲している情報をコンテンツの中に盛り込みましょう。
ここでは、以下のポイントを意識すると効果的です。
- コンテンツの内容に誤りはないか
- コンテンツの内容は理解しやすいか
- 魅力的なタイトルになっているか
- 文法や表現にミスはないか
- 情報源を明記しているか
このほかにも、ライティングの面で意識しなければならないことは数多くあります。詳しくは「コンテンツの作り方」の項目をご覧ください。
検索順位・アクセスの動向をモニタリングする
コンテンツを作成・公開したら、順位やアクセスの動向をモニタリングしていきます。ただ検索結果に現れる順位のみを見るのではなく、ツールを用いてそれぞれの数値を追いかけましょう。
最低限、導入しておくべきツールは以下の2つです。
- Google Search Console(順位動向)
- Googleアナリティクス(アクセス解析)
どちらも無料で使えるので、早めに導入しておきましょう。
コンテンツ(記事)をリライトする
公開後、状況によってはコンテンツをリライトする作業が発生します。リライトを定期的に行うことで、コンテンツの評価を見直して順位を改善していきましょう。
リライトを行うタイミングは、以下の通りです。
- 新規記事がインデックスされてから2〜4ヶ月後
- コアアップデートが実施されたとき
- 順位が急激に下落したとき
とはいえ、必ずしもリライトを行うことが最適解というわけではありません。順位の変動が一時的なものであったり、アップデートの影響が小さかったりする場合は手を加えない方がよいこともあります。その時々によって最適な対策は異なるので、臨機応変に対応していきましょう。
コンテンツの作り方
ここからは、コンテンツの作り方を解説します。以下のポイントを意識して、良質なコンテンツを作っていきましょう。
- 対策するキーワードの選定
- 検索結果の分析
- タイトル決め
- 見出し構成
- 本文執筆
それぞれ解説していきます。
対策するキーワードの選定
コンテンツ作成に入る前に、どのキーワードで対策するのかを決めます。最初に洗い出したキーワードの中から、対策するキーワードを決定してからコンテンツ作成に移りましょう。
競合サイト分析
キーワードを決めたら、上位に表示されている競合サイトを調査・分析します。実際の検索結果を参考に、Googleが優先的に表示している情報とユーザーが探している情報を見つけましょう。
以下の順序で調査を行うと、手戻りなくスムーズです。
- 対策キーワードでGoogle検索
- 対策するキーワードの月間検索数を確認
- 上位表示されているコンテンツの運営元(企業メディアか個人か)を確認
- 上位表示されているコンテンツの見出し構成を確認
- 検索結果の1ページ目に表示されているコンテンツの差分を確認
さらに、ツールバーや再検索キーワード、「他の人はこちらも質問」などもSEOの評価を上げるヒントとなります。さまざまな情報を拾い集めて、コンテンツが上位表示される可能性を最大限に高めましょう。
検索結果の調査は、ツールを活用するとより効率よく行えます。
各種ツールについて紹介している記事があるので、こちらもぜひ参考にしてください。
タイトル決め
検索結果の分析が終わったら、次にコンテンツのタイトルを決めます。SEOコンテンツのタイトルには、対策キーワードを含めるようにしましょう。検索エンジンとユーザーが「このコンテンツはこのキーワードについて書かれている」と理解できる文言で構成するのがベストです。
以下、SEOに効果的なタイトルのつけ方を紹介します。コンテンツの内容に合わせて、記事タイトルも最適化していきましょう。
- 文字数は30字以内に収める
- ベネフィットを提示する
- 数字を入れる
- 「〜方法」「〜解説」など記事のテーマを明確にする
- ユーザーの興味を惹き、「ついクリックしてしまう」表現を選ぶ
タイトル決めはコピーライティングの要素を含む、非常に奥深い世界です。SEO的なタイトルをつけると他の記事と似たようなタイトルになってしまい、差別化を測ることができません。少し難易度は高いですが、ユーザーの目に止まる表現で、なおかつ検索意図を阻害しないようなタイトルをつけられるようにしていきましょう。
なお記事タイトルは、内部的には「titleタグ」として記述されます。意味合い的には一緒ですが、検索エンジン向けにはtitleタグ、ユーザー向けには記事タイトルとして分別しておくとわかりやすいでしょう。
見出し構成
タイトルが決まったら、コンテンツの中身を作成していきます。もっとも重要なのは、見出し構成をユーザーと検索エンジンが理解しやすい内容にすることです。
コンテンツSEOにおける見出し構成のポイントは以下の通りです。
- 論理的な階層構造にする
- 見出しごとの粒度を揃える
- H2見出しには顕在ニーズを入れる
コンテンツは、大きな階層(見出し)から小さな階層(本文)という流れで構築されます。見出しはユーザーが最初に目を向ける箇所であり、その見出しの内容を端的に表す内容にするのが基本です。
より内容をわかりやすくするために、階層構造は論理的にズレがない状態にしておきましょう。例えばH2見出しに「ポイント」「作成例」などを表記するなら、H3見出しにはその中身を入れます。
また、見出しごとの粒度を揃えることも意識すべきです。粒度とは、情報の深度や詳細度とも言い換えられます。情報の粒度は理解するのが難しい概念ですが、コンテンツの見出しにおいては語尾を揃えることで粒度を合わせられます。まずは語尾を揃えることを意識して、見出し文言を考えてみましょう。
さらに見出しに入れる内容にも工夫が必要です。H2見出しには、再検索キーワードやサジェストキーワードを入れましょう。SEOコンテンツにはユーザーが求めている情報を過不足なく盛り込む必要があり、そのためには検索意図の理解が必須です。一つの検索キーワードのみの情報だけでなく、そのキーワードで検索に至る前にどのような行動をしていたのか、という検索前行動についても想像力を働かせることが大切です。
本文執筆
見出し構成ができたら、本文の執筆を行います。SEOで好まれるライティングの手法は、紙媒体と大きく異なります。Webを利用するユーザーの特性を理解し、最適化していきましょう。
具体的には、以下のポイントを意識すると効果的なライティングができます。
- 結論から書き始める
- 一文一意を意識する
- 一つの文章は40文字〜60文字程度に収める
- 画像や表、リストなどを利用して視覚的に訴えかける
- 論理展開を整理する
- 対策キーワードを入れる
- タイトルタグ・見出しタグを適切に表記する
- 検索意図に沿った内容にする
- 大勢に向けた内容ではなく、特定の一人に向けた内容を意識する
- 検索ボリュームが大きいテーマから先に書く
- コンバージョンへの導線を意識してコンテンツを作成する
- 一次情報を発信する
- 専門性を担保する
- 独自性のある内容を書く
- 共起語からトピックを探す
本文は見出しほど重要ではありませんが、コンテンツをより理解させるために必要な要素です。文章を書くことにこだわらず、画像や表を活用することも考えておきましょう。また文章のわかりやすさも、コンテンツの評価に影響します。注意すべきポイントが多く、すべて対応するのは難しいかもしれませんが、ユーザーのためを意識してコンテンツを作ることが大切です。
コンテンツSEOの効果を最大化する方法
コンテンツSEOの効果を最大化する方法は、以下の通りです。
- Googleのガイドラインを遵守する
- 良質なコンテンツを作り続ける
- 適切なタグを用いてマークアップする
- 強調スニペットを意識する
- 被リンクを増やす
- 競合調査を徹底する
コンテンツSEOは、ただコンテンツを生み出していくだけでは十分な成果を上げられません。最大限に効果を発揮するために、検索エンジンとユーザーの両方に最適化する施策を行っていきましょう。
Googleのガイドラインを遵守する
コンテンツSEOでは、Googleのガイドラインを遵守することがまず何よりも重要です。SEOを行う人向けに、Googleから公式のドキュメントが発表されています。
Googleのガイドラインには、SEO対策をするために理解しておかなくてはならない項目が数多く記されています。サイト運営の方向性を考えるヒントにもなるので、ぜひ活用してみてください。
なおガイドラインに反した行動を取ると、検索エンジンからの適切な評価を受けることができなくなります。一時的に検索順位が上がることもありますが、長期的に上位表示を維持し続けるのは難しいでしょう。特にGoogleが明確に禁止している「ブラックハットSEO」に該当する施策を行った場合、ペナルティの対象となります。ペナルティを受けてしまうと検索順位が下がってしまい、運用の妨げとなってしまいます。ガイドラインをよく読み、遵守する姿勢を持っておきましょう。
Google検索セントラルに、SEOやサイトの運用に関するさまざまな情報が公開されています。数多くのページが用意されていますが、最初に読むべきはこちらのページです。
SEOの仕組みを理解し、効果的な施策を行えるようにしていきましょう。
良質なコンテンツを作り続ける
コンテンツSEOでは、良質なコンテンツを作り続けることが重要です。ユーザーが満足できる内容にするのは最低限で、加えて検索エンジンの評価も高くなるような状態にしなくてはなりません。
「良質なコンテンツ」とは具体的に何を指すのか、コンテンツがどのような状態になれば良いのかをまずは理解しましょう。そもそも「コンテンツ」とはWebページとして存在するすべての要素を指します。
コンテンツSEOで作成していくのは、以下のようなコンテンツです。
- 企業ブログやオウンドメディアの記事
- LP
- お問い合わせ用ページ
- ダウンロード用資料
- 画像
- 動画
テキストで構成された記事のみでなく、資料や図解の画像、リンクなどもコンテンツの一部です。これらのコンテンツを良質なものにしていくためには、以下のポイントを突き詰めて考えていく必要があります。
- コンテンツ内の情報はユーザーが満足できる内容になっているか
- 表面的なニーズだけでなくその後の行動まで示しているか
- テキストだけでなく表や画像など視覚要素を使っているか
- ユーザー目線で使いにくいと感じる箇所はないか
- コンテンツ内の情報は最新かつ正確なものか
- 信頼できる情報源を活用しているか
- 一次情報を提供しているか
など
良質なコンテンツを作るためのポイントは、SEOスターターガイド内の「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」に記載されています。コンテンツの見直しやチェックリストとしても活用できるので、ぜひ確認してみてください。
適切なタグを用いてマークアップする
内部的な情報を整理することも、コンテンツSEOでは欠かせない施策です。コンテンツのブラッシュアップというと、ユーザーから見える部分に気を遣うことをイメージする人も多いでしょう。そのこと自体は間違っていませんが、SEOで効果を出すなら検索エンジンに評価してもらうための施策も並行して行いましょう。
内部対策は、HTMLの知識が必要となります。HTMLとは、コンピュータが読み込むための言語のことです。「タグ」という目印をつけることで、内部的に記載された情報をコンピュータが理解できるようになります。
コンテンツを内部から最適化していくためには、適切なタグを用いてマークアップ(HTMLを記述すること)していくことが大切です。まずはよく使うHTMLタグを理解しておき、それぞれどの場面でどのタグを使うべきなのか知っておきましょう。
HTMLタグの一例は以下の通りです。
- titleタグ(記事タイトル)
- H1〜H6タグ(見出し)
- pタグ(テキスト)
- aタグ(リンク)
特にtitleタグとH1タグは非常に重要です。「タイトル決め」の項目でも少し触れましたが、titleタグの書き方はよく理解しておきましょう。
強調スニペットを意識する
コンテンツSEOで目指すのは上位表示することですが、ページの評価が検索結果に反映されるまでには時間がかかります。さらに、競合記事がいる中でランキングの上位を勝ち取るのは簡単なことではありません。そこでお勧めしたいのが、強調スニペットへの対策です。
強調スニペットとは、検索結果の一番上に表示される情報のことを指します。検索順位とは異なり、ユーザーが知りたい情報をピンポイントで表示する機能です。テキストや表、動画などの情報がコンテンツ内から抜粋されて表示されます。強調スニペットは検索結果の中でもっとも早くユーザーの目につく部分であるため、クリック率の向上に期待できます。
強調スニペットを出す方法は以下の通りです。
- 強調スニペットが表示されるキーワードを見つける
- SEO対策をおこない10位以内にページを表示させる
- 見出しの下に簡潔に回答を記載する
- 検索エンジンがページの内容を正確に理解出来るようにする
- 強調スニペットのポリシーに準拠する
情報が適切に評価されれば、強調スニペットとして表示される可能性が高まります。詳しくはこちらの記事を参考に、強調スニペットの対策も行ってみてください。
被リンクを増やす
コンテンツSEOでは、被リンクを増やしていくことも重要な施策のひとつです。被リンクとは、外部からのリンクのことを指します。あるサイトから他のサイトへのリンクを設置する理由には、主に以下の例が挙げられます。
- ページやサイトの紹介
- 情報源としての引用・参考
- コンテンツを探している人への共有
このようなリンクは「ナチュラルリンク」といい、サイトの評価をあげる要素となります。リンクが集まっているページは多くの人に読まれているページであり、「このページを紹介したい」と思われるようなコンテンツができているという評価がなされていると考えられます。
ナチュラルリンクの数が増えてくるとページの評価も上がっていくので、上位表示されやすくなっていきます。そのため、まずは外部からのリンクを貼ってもらえるよう、コンテンツの質を上げていくことが大切です。
基本的にはページを公開し、リンクを貼ってもらうのが自然な流れですが、それだけでは時間がかかりすぎます。自分から外部に働きかけて、リンクを設置してもらうことも必要です。
被リンク営業を行うべきタイミングは以下の通りです。
- 記事間での相互リンクの依頼
- 紹介記事の作成営業
- リンク切れ貼り替え依頼
- メディアへの寄稿
- 1次情報の掲載依頼
被リンク営業については、こちらの記事で解説しています。例文も提示しているので、ぜひ活用してください。
競合調査を徹底する
コンテンツSEOを成功させるためには、競合調査を徹底することも大切です。コンテンツを磨いていくことはもちろん大事ですが、自社サイトを取り巻く環境に目を向けることで上位表示されている記事との差分も把握できるでしょう。
競合調査をするときには、ツールを導入して活用するのがベストです。ツールにはさまざまな種類があり、それぞれ得意としている項目が異なります。まずはどのような情報を追いかけるべきか、整理しておきましょう。
競合調査で追いかけるのは主に以下の指標です。
- アクセス数
- 滞在時間
- キーワード
- 検索順位
- 被リンク
- コンテンツ
- titleタグ
- 見出し
など
こちらの記事で、それぞれの指標を追いかけられるツールを紹介しています。ぜひ参考にしてください。
検索結果画面から読み取れる情報は数多くありますが、表面的にはわからない情報も潜んでいます。ツールを使えば競合のアクセス状況や順位状況がわかり、その後の打ち手を考えるきっかけにもなるでしょう。コンテンツSEOの成果を出していくなら、丁寧に競合調査を行うことが大切です。
コンテンツSEOの成功事例
ここでは、ホワイトリンクが実際に行ったコンテンツSEOの成功事例を紹介します。
- 成功事例①月間検索数の多いキーワードで上位表示を達成した事例
- 成功事例②3ページ目に表示されていたキーワードを1位に上げた事例
- 成功事例③上位表示に加えて離脱率・CVRの改善に成功した事例
対策時点の状況からどのように改善していったのか紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
成功事例①月間検索数の多いキーワードで上位表示を達成した事例
横浜の整体院ホームページで対策を行った事例です。
対策開始当初、トップページで対策しているキーワードのみが上位表示されている状況でした。
▼ 対策開始時点の状況:
- トップページで対策しているキーワードのみが上位表示されている状況
- 「横浜 整体」「横浜 整骨院」というキーワードで10位表示
- 症状ごとのキーワードは40位~20位に表示
トップページに設定していたのは、「横浜 整体」「横浜 整骨院」などのキーワードです。
このほかに症状を解説する個別のページがあり、それらがすべて2ページ目以下に表示されていました。
ここから、全体的にコンテンツが上位表示されることを目指して対策を行いました。
▼ 実際に行ったのは以下のような施策です。
- キーワードごとに対策ページの見直し
- 各症状の解説ページごとに個別のtitleタグ・descriptionタグを設定
- トップページのtitleタグ・descriptionタグに設定されていた症状名を削除
具体的な変更点は以下の通りです。
「横浜の整体・整骨院│肩こり・腰痛・頭痛・坐骨神経痛・眩暈・首コリ・交通事故治療│〇〇接骨院」を
「横浜で整体・整骨院をお探しなら〇〇接骨院」に修正
対策実施後、一時的に症状解説の個別ページの順位が下落しましたが、2週間後には検索結果でヒットするまでに至りました。
修正後、TOPページから不要なキーワードを削除したことで症状関連のキーワードの順位が一旦下がりましたが、2週間後には症状のページが検索結果にヒットするようになりました。
トップページも、10位から7位まで上昇しています。
順位改善後、外部対策を行うとすべてのキーワードが5位以内にランクインしました。
成功事例②3ページ目に表示されていたキーワードを1位に上げた事例
電子タバコを取り扱うお客様のサイトで改善を行った事例です。
対策開始時点では、以下のような状況でした。
- リスティングではなく検索流入を目指す
- 指名検索やロングテールでの流入はあるもののビッグワードでの上位表示ができていない
- サイト構造が整理されていない
- 重複コンテンツが存在する
- タグの使い方が間違っている
全体的にサイト設計ができてない印象があったため、サイトをリニューアルしてSEOの評価を受けられるように改善しました。
▼ 上位表示されるまでの施策の流れは以下の通りです。
- キーワードの再選定選定と必要なカテゴリ・ページの洗い出し
- サイト構造の再構築
- 各ページのワイヤーフレーム設計
- 内部リンクの設計
- 重複している記事コンテンツの洗い出し・新規作成するコラムテーマの選定
リニューアル着手から2ヶ月半後、改めて記事をアップしました。
公開から10日後、「電子タバコ」が17位、「電子タバコ リキッド」が6位に表示されました。
その後も継続的に観察と外部対策を強化していったところ、「電子タバコ」が5位まで浮上しました。
成功事例③上位表示に加えて離脱率・CVRの改善に成功した事例
インプラントの専門サイトで対策を行った事例です。
「インプラント 松山」というキーワードを対策したコンテンツの上位表示を狙ったもので、対策開始時点では4ページ目に表示されていました。当初はリスティング広告を出稿していましたが、ワンクリック単価が高くなっている時流もあり自然検索での流入確保に切り替えました。
このケースの最大の問題点は、コンテンツの数が不足していることです。専門サイトは特定のキーワードに特化しているため、コンテンツの数自体は少なくなりやすいという特徴があります。また、HTMLタグが未記入の箇所は追記を、すでに記述してある箇所は見直しと修正を行いました。
対策開始から35日後、13位まで順位が上がりました。
▼ そのタイミングで以下の施策を追加しました。
- 今まで不足していたサイトテーマと合致している被リンクの獲得
- 上位サイトに共通して貼ってある外部サイトへの掲載
対策開始から48日後、1ページ目の7位まで順位が改善できました。
順位改善によってアクセス自体は増えたものの、CV率が低い状況となりました。
料金ページへリンクするバナーをトップページの上部に設置したところ、離脱率は23%減少、CVRが2%上昇という結果となりました。また料金ページ等サイト内の改修、速度改善などユーザビリティを強化した結果、契約開始から70日後には検索結果の3位まで順位が上がりました。
コンテンツSEOに関するよくある質問
コンテンツSEOに関して、よくある質問をまとめました。ぜひ参考にしてください。
コンテンツSEOの成功事例はありますか?
こちらの項目で、SEOの成功事例を紹介しています。以下のような事例があるので、ぜひ目を通してみてください。
- 成功事例①月間検索数の多いキーワードで上位表示を達成した事例
- 成功事例②3ページ目に表示されていたキーワードを1位に上げた事例
- 成功事例③上位表示に加えて離脱率・CVRの改善に成功した事例
実際のケースを知っておくと、どのような情報に注目すればよいかを考える力がつきます。ぜひケーススタディとしてご活用ください。
コンテンツSEOはどのように実施すればいいですか?
コンテンツSEOの手順は以下の通りです。
- コンセプトを明確にする
- ペルソナ・ターゲット像を設定する
- KPI・KGIを設定する
- カスタマージャーニーを構築する
- キーワードを選定する
- コンテンツ(記事)を作成する
- 検索順位・アクセスの動向をモニタリングする
- コンテンツ(記事)をリライトする
コンテンツはユーザーが満足でき、検索エンジンにとっても理解しやすいものを作りましょう。
コンテンツSEOはどのくらいで成果を出せますか?
コンテンツSEOで成果が出るまでには、基本的に2〜3ヶ月程度の時間が必要です。場合によってはすぐに効果が現れることもある一方で、半年以上経過しても上位表示されないこともあります。
なかなか上位表示されない場合、何かしらの問題があることが考えられます。サイト内に評価の妨げとなる要素がないか確認してみてください。
コンテンツSEOのメリットにはどのようなものがありますか?
コンテンツSEOには以下のメリットがあります。
- 集客効果が高い
- コンバージョンに近い客層のアクセスを狙える
- 広い客層にリーチできる
- ブランディングの構築につながる
- 資産性が高い
費用があまりかからず、一度作ってしまえば上位表示される限りはほぼ自動で集客できる資産性の高さがコンテンツSEOの魅力です。マーケティング施策の一環として取り組んでみましょう。
まとめ
この記事では、コンテンツSEOについて解説しました。
施策を実行する際は、効果を最大化する方法を意識しながら運用してみてください。
自分の力で対応しきれない場合は、外部に依頼することも考えましょう。
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