SEO対策 【完全版】被リンクとは|意味・効果をわかりやすく解説

「被リンク」はGoogle検索で上位に表示させる上で重要な役割を持ちます。しかし、被リンクについて正しく理解しているサイト運営者は少ないのではないでしょうか?本記事では「被リンクがSEOで重要な理由」「価値の高い被リンクの条件」「被リンクを獲得するための具体的な方法と手順」「被リンクを確認する方法」について解説します。
被リンクとは
被リンクとは、外部のWEBサイトから自社のWEBサイトのページへのリンクを指します。
「外部リンク」「バックリンク」「inbound links」と呼ばれることもあります。

Googleの検索エンジンは、他サイトから自サイトへ設置されたリンクを「信頼できる情報源への投票」と考えます。そのため、被リンクを獲得することでGoogleに対して自サイトの「品質」や「権威性」「信頼性」などを示すことができます。
▼ 以下は、実際に他社のサイトから本メディア「SEM Plus」へのリンクが設置されている例です。

SEM Plusからみた場合は、被リンクとなり、リンク元のサイトから「SEM Plus」が投票されていることになります。
後程詳しく説明しますが、被リンクによってWEBサイトの重要性や有益性をはかる指標を「PageRank」と呼び、Googleのアルゴリズムの中で重要な項目の1つとなります。
そのため、多くの被リンクを獲得することで検索結果において上位に表示される傾向があります。
▼ Googleは、リンクによって評価する仕組みについて以下のように記載しています。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。
Google が掲げる 10 の事実 :ウェブ上の民主主義は機能する。
SEOにおいて被リンクが重要な理由
SEOにおいて被リンクが重要な理由は、今でも被リンクの獲得がサイトの価値を高め、検索順位に大きな影響を与えるからです。Googleをはじめ、世の中の検索エンジンはテキストの内容だけで高品質なコンテンツかどうかを判断することができません。
そのため、多くのサイトから支持を受けているサイトを信頼できる権威の高いサイトとして評価するアルゴリズムを採用しています。
では実際に、被リンクはランキングにどの程度影響するのでしょうか?
2020年4月28日にBACKLINKO社が行った調査では、ドメインランクの高いサイトの方が検索結果で上位にランクされる傾向があることが発表されています。(ドメインランクとは、ahrefs社等の被リンク分析ツールが被リンクの数と質を元に独自に算出した数値)
つまり、被リンクを多く獲得しているサイトが上位に表示されているという事です。
SEM Plus編集部でも実際にahrefsを使って、いくつかのキーワードに対して1位~10位までのDR(ドメインランク)を確認してみました。
順位 | キーワード | ||||
FX | SEO対策 | 美容整形 | 保険 | クレジットカード | |
1位 | 68 | 62 | 64 | 83 | 83 |
2位 | 80 | 64 | 58 | 97 | 80 |
3位 | 75 | 66 | 66 | 59 | 41 |
4位 | 72 | 74 | 73 | 60 | 82 |
5位 | 66 | 59 | 66 | 73 | 79 |
6位 | 67 | 59 | 73 | 84 | 78 |
7位 | 69 | 59 | 60 | 65 | 80 |
8位 | 67 | 71 | 69 | 78 | 51 |
9位 | 89 | 44 | 38 | 92 | 80 |
10位 | 80 | 70 | 66 | 84 | 61 |
一般的なDRは40前後に対して、競合性の高いキーワードで1ページに表示されるサイトは60以上のサイトが多いという調査結果が出ました。この結果からも、ドメインランクの高いサイトの方が上位表示されている傾向が強いことがわかります。
では、なぜGoogleは被リンクを多く獲得しているサイトを評価して検索の上位に表示するのでしょうか?
それは、Googleが優れた学術論文は多くの研究者から引用・参照されていることに目をつけて、インターネットの中でも優れたサイトは多く引用されることを評価の仕組みに組み込んだからです。これをPageRankと言います。
▼ PageRankについてWikipediaでは以下のように説明されています。
PageRank アルゴリズムの発想は、引用に基づく学術論文の評価に似ている。
wikipedia:ページランク
1. 学術論文の重要性を測る指標としては、被引用数がよく使われる。重要な論文はたくさんの人によって引用されるので、被引用数が多くなると考えられる。同様に、注目に値する重要なウェブページはたくさんのページからリンクされると考えられる。
被リンクの重要度は、Googleのアルゴリズムのアップデートや自然言語処理の進化により、以前よりも低下したと言われています。ただし、実際には現在でもランキングを決めるアルゴリズムの中の重要な要素の1つであり、その証拠にドメインランクの高いサイトが1ページ目の上位に表示されています。
被リンクを獲得することで得られるもう一つのメリット
被リンクの獲得は、SEOにおいて順位を高めるために重要ですが、もう一つ被リンクを獲得するメリットがあります。
それはクローラビリティを向上させる効果があるということです。
クローラビリティとは、Googleのクローラーが自身のサイトの情報を取得しやすくする・見つけやすくしているかを指します。クローラビリティを改善することでクローラーの巡回頻度を高めることができます。
クローラーの巡回頻度を高めることができる

被リンクを獲得するもう一つのメリットに、クローラーの巡回頻度を高める効果があります。
クローラーとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンがインターネット上の情報を周期的に集め、自動的にデータベース化するプログラムのことです。
クローラーは、WEBサイトに設置されたリンクを辿ってインターネット上を巡回しています。サイト同士がリンクで繋がっていれば、クローラーが、一方のサイトを訪れた時にリンクを経由することでもう一方のサイトに訪れてくれる可能性が高くなります。
つまり、獲得した被リンクが多いほど、外部サイトからクローラーが訪れてもらえる可能性が高くなり、自サイトへのクローラーの巡回頻度を高めることができるというわけです。
また、クローラーはリンクを辿って新しいURLを発見する役割も持っているため、新しいページに対して被リンクが設置されることで早期にインデックスされる可能性があります。
被リンクを獲得することで、新しいページを早期indexしてくれたり、更新したページの情報を早期に読み込んでくれる可能性があります。
SEO効果の高い被リンクの条件

被リンクはドメインの権威性や信頼を高め、検索結果でのランキング向上において重要な役割を持ちます。ただし、全ての被リンクが同様に評価されるわけではなく、リンク元のサイトの内容や設置方法によってもSEOにおける被リンクの効果は異なります。
例えば、日本政府が運営しているサイトと、誰が運営しているサイトからのリンクでは、どちらからリンクされた方が信頼できるサイトと言えるでしょうか?
殆どの方が、日本政府のサイトからリンクされているサイトを信頼できると回答するはずです。
Googleも同様に被リンクの価値をサイトによって分けています。
このように、被リンクには価値の高い被リンクとそうではない被リンクがあります。
▼ 具体的には以下の要因によって被リンクの価値や効果は変化します。
- 権威性が高く信頼できるサイトからのリンク
- 自身のサイトのテーマに関連するサイトからのリンク
- アンカーテキストにリンク先に関連するキーワードが含まれている
- nofollowが設定されていないリンク
- 被リンクを多く獲得しているページからのリンク
- メインコンテンツの中にあるリンク
- メインコンテンツの上部にあるリンク
- 同一ページ内に同じURLへのリンクが複数ある場合は上部のリンクが優先される
- 過去にリンクされた事が無いドメインからのリンク
- 信頼できるサイトからの距離が近いリンク
- 鮮度の高いページからのリンク
- リンクの増加率が高い場合は価値の高いページと認識される
権威性が高く信頼できるサイトからのリンク
ユーザーにとって信頼できる権威の高いサイトからの被リンクは、「価値の高い被リンク」です。
前述した質問のように、「日本政府が運営しているサイト」と「誰が運営しているか不明なサイト」からのリンクでは、日本政府の方が信頼ができる権威の高いサイトと言えます。
このように、信頼できる権威性の高いサイトのことをドメインオーソリティが高いサイトと呼びます。ドメインオーソリティーが高いサイトからリンクされることで、自サイトのドメインオーソリティーも高くなり、Googleのランキングシステムによって高く評価される傾向があります。
現在、ドメインオーソリティやPageRankをサイト運営者が知る事はできませんが、ahrefsなどの被ツールが独自に算出している数値を参考に、自社に向けてリンクされたサイトのドメインランクを確認することができます。
ahrefsであれば、
- ahrefsにログイン
- Site Explorerをクリック
- URLを入力
- 参照ドメインをクリックするとDR(ahrefsが独自に算出しているドメインのランク)を確認できます。

権威性の高いサイトからのリンクを獲得することは簡単ではありませんが、獲得した場合は非常に高いSEO効果を発揮します。
自身のサイトのテーマに関連するサイトからのリンク

自社サイトと関連性の高い外部サイトのページから獲得した被リンクは、価値の高いリンクと言えます。
例えば、コスメの通販サイトを運用している場合、求人サイトや旅行サイトからのリンクよりも、ネイルやファッションのサイトからのリンクをGoogleはより重要視します。
なぜなら、自然に発生したナチュラルリンクであれば関連するサイトへのリンクになるのが自然であり、関連のないサイトへリンクをするケースは殆どないと言えます。
また、ユーザーにとっては自身が訪れたサイトと関連性が高いサイトへのリンクのほうが、利便性が高いケースが多くGoogleはこの点を重要視していると考えられます。
アンカーテキストにリンク先に関連するキーワードが含まれている

リンク先に関連するキーワードを含むアンカーテキストからのリンクは、PageRankが多く分配されます。
アンカーテキストとは、WEBサイト内に設置したURLがテキストとして表示されているリンクのことを指します。

Googleはアンカーテキストに記載されたテキストを元に、リンク元のページとリンク先のページに関連性があるかどうかを判断しリンク先のぺージを評価します。
これは、Googleの特許内でも記載されていることであり、Google社のジョン・ミュラー氏も被リンク内のアンカーテキストの重要性を述べています。
ただし、過剰にキーワードを詰め込んだり、同一のアンカーテキストから多くの被リンクを獲得している場合はGoogleのアルゴリズムによってスパム行為と判断される可能性があります。これは通常、第三者が設置するリンクのアンカーテキストは規則性がないのが自然なためです。
そのため、完全一致のアンカーテキストを利用したリンクビルディングの手法は、ブラックハットSEOと判定されやすいため、特に注意する必要があります。
nofollowが設定されていないリンク

nofollowタグの役割は、クローラーにリンク先のページをクロールさせずPageRankを渡さない・また評価しないという命令を出すタグです。

リンク元のサイトがnofollowタグを設定した場合、Googleはnofollowタグが付いたリンクを無視します。そのため、nofollowタグが設置されていない、dofollowのリンクがSEOにおいては価値の高いリンクとなります。
ただし、厳密には100%被リンクとしての効果が無いわけではありません。
理由は、現在はnofollowを設定してもリンクに設定されたテキストなどからリンク先のページとの関連性などを読み取るように変更され、「リンク先を読み取らない命令」から「一部を参考にするヒント」へ、nofollowの役割をGoogleが変更しました。
【参考ページ】:進化する nofollow – リンクの性質を識別する新しい方法
この変更により、「nofollowでも被リンクとしての効果がある」という意見もありますが、Google検索セントラルブログには「サイト所有者は引き続き、一部のリンクに当事者の推奨による重みを与えるべきでないことを示すことができます。」と記載があります。
そのため、被リンクのとしての効果は殆どなく、nofollowが設定されていない被リンクこそ価値の高い被リンクと考えるのが良いと思います。
被リンクを多く獲得しているページからのリンク

PageRankアルゴリズムにおいて、被リンクの数は重要な要素です。具体的には、多くのページからリンクされているWEBページは、その分多くの「票」を受けていると見なされます。この「票」の多さがPageRankの計算においてプラスに働きます。
つまり、被リンクが多いサイトは一般に高いPageRankを持つ可能性があり、そのようなサイトからのリンクは、リンク先のサイトのPageRankにも良い影響を与える可能性が高いという事です。
ただし、実際のPageRankは複雑な仕組みのため、数以外にも様々な要素によって分配されます。
メインコンテンツの中にあるリンク

同じページ内にあるリンクでも、メインコンテンツ内のリンクとフッターやヘッダー・サイドナビなど共通部分にあるリンクでは、メインコンテンツ内のリンクの方が重要視されます。
メインコンテンツは、ページの主要なテーマや情報を提供している部分であり、ユーザーがそのページを訪れる目的が記載されています。そのため、メインコンテンツ内で外部ページへのリンクが設置されている場合、メインコンテンツと関連があるサイトへの重要なリンクと判断されます。
つまり、よりクリック率の高いと想定される位置にあるリンクの方が評価されるということです。このようにユーザーが実際にクリックする可能性が高いリンクにより高いスコアを分配する仕組みをReasonable Surferモデルと呼びます。
メインコンテンツの上部にあるリンク

同じページ内で複数のリンクがある場合、上部にあるリンクがより重要視されます。これは、ユーザーがページを訪れた際に最初に目にする情報が上部にあるため、ページの主要な内容や目的に密接に関連していると判断されるためです。
例えば、メインコンテンツの上部にあるリンクと、下部にあるリンクどちらをクリックする可能性が高いでしょうか?殆どの方が前者を選ぶはずです。
検索エンジンもこのようなユーザー行動を考慮し、上部にあるリンクには相対的に高い評価を与える傾向があります。
同一ページ内に同じURLへのリンクが複数ある場合は上部のリンクが優先される

同一ページ内で同じURLへ向けて複数のリンクがある場合、pagerankはどちらもリンク先に分配されますがランキングに影響するのは上部にあるリンクだけです。つまり、同一ページから同じURLに何個もリンクを貼ってもSEO効果は無いということになります。
同一ドメイン内の異なるページからそれぞれリンクがある場合は、上記に当てはまらずそれぞれランキングに利用されます。ただし、次の項目で説明しますが同一ドメインからの2本目のリンクに関しては効果が減少します。
過去にリンクされた事がないドメインからのリンク

過去にリンクしてくれたことがない新しいドメインからのリンクは、既にリンクされているサイトからのリンクよりも価値が高くなります。
例えば、1人から10回告白されるのと、10人から1回ずつ告白されるのでは、どちらの方が人気でモテていると言えるでしょうか?殆どの方が後者を人気でモテている人と思うはずです。
Googleも同様に、人気のサイトを評価するため、過去にリンクされていたドメインから追加でリンクされるよりも、新しいドメインからのリンクの方が評価されます。
信頼できるサイトからの距離が近いリンク

Googleは、信頼できるシードサイト(様々なサイトを纏めているサイト)からの「距離」が近いリンク先のサイトは高い評価を得ることができます。
ここで言う距離とは、シードサイトから別のサイトをリンクを経由した回数です。直接リンクされた場合は距離は短く、複数のサイトを経由した場合の距離は長くなります。
Googleは信頼性の高いサイトを定義し、そのサイトからの距離が近いサイトの評価が高まる仕組みを取り入れました。この仕組みはPageRankの特許の更新で明らかになっています。
【参考ページ】:SEO by the Sea:PageRank Update
また、図のように信頼性の低いサイトと高いサイトを比較した場合は同じ距離でもPageRankの分配量が異なります。
鮮度の高いページからのリンク

鮮度の高いページからのリンクは、古い、または鮮度の低いページよりも一般に価値が高いとされています。ここで言う鮮度の低いとは、ページの公開日から時間が経っている事を指すのではなく「コンテンツの情報が古い」「被リンクが減少している」などを指します。
最新の情報を含むページは、時事性や関連性が高いと見なされる場合が多いため検索エンジンによっても高く評価されやすく、そのようなサイトからのリンクはPageRankにも良い影響を与える可能性があります。
リンクの増加率が高い場合は価値の高いページと認識される

被リンク自体の価値についての話ではありませんが、被リンクに関することなので触れておきます。被リンクは一定期間内に「新規で獲得した被リンクの増加率が高まる」もしくは「被リンクの減少率が低下」するとページの評価が高くなります。
逆に「新規で獲得した被リンクの増加率が減少する」もしくは「被リンクの減少率が高まる」とページの評価が低くなります。これは、被リンクが増えているページは鮮度が高い情報を扱っているため、ユーザーが支持しているページと判断されるためです。
リンクの増加率は、被リンクドメイン数やリンク数よりも重要視される場合があります。
低品質な被リンクとは

次に、低品質な被リンク(価値の低い被リンク)について解説します。
低品質な被リンクとは、主にGoogleのガイドラインに違反する方法で獲得した被リンクのことを指します。
▼ Googleのガイドライン違反となるリンクの獲得方法を一部紹介します。
- 金銭を払って売買されたリンク
- 過剰な相互リンク
- 自動化されたプログラムを使い自サイトへのリンクを作成する
- 強制的にリンクを設置する契約をおこなう
- コメントをアンカーテキストにしてリンクを埋め込む
【参考ページ】:Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー
つまり、自作自演の被リンクは低品質な被リンクということです。
低品質な被リンクの代表的な例として「ワードサラダ」があります。これは文法的には正しいが、文章としての意味が通じないテキストを生成する手法です。
かつてのGoogle検索エンジンは文章を理解する能力が現在ほど高くなかったため、形態素解析とマルコフ連鎖を使い、自社に関連するキーワードを埋め込んだコンテンツを自動生成します。この自動生成されたテキストを使って被リンクを自作自演で作成するというわけです。
【ワードサラダを使った低品質な被リンク例】

上記に該当する被リンクは、検索順位を意図的に操作するスパムリンクと呼ばれ、Googleの自然言語処理能力の向上により、手動による対策ペナルティの対象となり検索結果から排除されました。
また、Googleはこれらスパムリンクによって上位表示されたサイトを検索結果から自動で排除するために定期的にアルゴリズムのアップデートを行ってきました。
代表的なものでは、スパムリンクや過度な被リンク構築をおこなっているサイトを対象にしたペンギンアップデートがあります。また、最近では2022年12月14日にリンクスパムアップデートを行っています。

【参考ページ】:Google 検索のランキング アルゴリズムのアップデート履歴のリスト
Googleから一度ぺナルティを受けると順位を回復するのに時間がかかり、最悪元の順位に戻らない可能性もあるため、絶対にスパムリンクとなる獲得方法をおこなうのはやめましょう。
低品質な被リンクは自分が意図せず設置されることもあるため、もしスパムリンクに該当する低品質なリンクを勝手に設定された場合は、サーチコンソールのリンク否認ツールを使ってリンクの効果を否認することができます。
自作自演のリンク=低品質なリンクになると言う事を覚えておきましょう。

被リンクの獲得方法
被リンクの獲得は、WEBサイトの権威と信頼性を高め、SEOの効果を向上させる重要な手法です。ただし、前述した通り価値の高い被リンクを構築しなければSEO効果はおろか、自社サイトの信頼を高めることは出来ません。
自サイトの評価を向上させ、価値の高いリンクを構築するためにSEM Plus編集部でも実際に取り組み、効果的だった手法とメジャーな獲得方法を詳細な手順付きでいくつか紹介します。
【被リンク獲得の基本】第三者が紹介したくなるコンテンツを作成する
被リンクの獲得において最も基本的な方法は、第三者が自然にリンクしたくなるような高品質なコンテンツを作成することです。この戦略は価値の高いナチュラルリンクを獲得するための基本となります。
高品質なコンテンツとは、ユーザーにとって価値があり、情報が正確で、独自性があり、業界の権威を高めるものです。そのようなコンテンツがあれば、自然と他のサイトからの引用やリンクが増え、被リンク数が増加します。
以下は、この方法で成功している具体的な例です。
例1:Googleの理念のまとめ
Googleの理念をまとめた「Google が掲げる 10 の事実」は、SEOに取り組む多くのユーザーにとって価値のあるコンテンツとなっているため、SEOに関連する多くのサイトに引用されています。
ahrefsを使って被リンク数を調査した所、914のドメインから約1,700の被リンクを獲得していることが分かりました。
例えば、Googleの理念をまとめた「Google が掲げる 10 の事実 」のページは、SEOに取り組む多くのユーザーにとって価値のあるコンテンツのため、SEOに関連する多くのサイトに引用されています。
被リンク数を調べてみると、ahrefsで調べた結果、914のドメインから約1,700の被リンクを獲得していることが分かりました。
例2:BACKLINKO社のランキング要素のリスト
アメリカのSEOメディアBACKLINKO社が公開した「Google の 200 のランキング要素: 完全なリスト (2023)」は、Googleの特許や社員の発言から200個のランキング要素をまとめたページです。
BACKLINKO社によると、この1つのコンテンツだけで5,870のドメインから25,800を超えるバックリンクが生成されてるとのことです。
このように、被リンク獲得の基本は高品質なコンテンツの作成にあります。その他の手法も多く存在しますが、その多くはこの基本的な戦略の派生と言えるでしょう。ユーザーにとって価値があり、信頼できる情報源となるコンテンツを提供することが、長期的な成功への鍵となります。
リンク切れが起きているサイトに連絡する
リンク切れが起きているサイトに連絡する手法は、被リンク獲得施策では代表的な手法の1つです。リンク切れとは、ウェブページに設置されたリンクが機能していない状態を指し、そのリンク先に移動しようとすると「404エラー」のページが表示される現象です。
この手法は、他サイトのリンク切れを発見し、運営元に代わりのリンク先を提案することで、自社サイトへのリンクに切り替えてもらうのが目的です。
▼ 具体的な手順
- 自社に関連する業界のまとめサイトを探す
例えば、美容家電を扱っている場合、検索エンジンで「美容家電 おすすめ」などのキーワードを検索して比較サイトをリストアップしていきます。
「おすすめ比較○○選」といったサイトは多くの商品を紹介しているため、リンク切れを起こしている可能性が高くなります。 - リンク切れの確認
リストアップした比較サイトからリンク切れしている箇所を探します。
Google Chromeの拡張機能「Check My Links」などを使ってリンク切れをチェックします。 - 連絡と交渉
リンク切れを発見した場合、そのサイトの運営者にメールで連絡し、自社へのリンクに切り替えるよう交渉します。
以下は、リンク切れを伝え、自社へのリンクに切り替えてもらう際に弊社が実際に使ったメールのテンプレートです。
【メールテンプレート】
件名:貴社ウェブサイト上のリンク切れについて
平素よりお世話になっております。
【自分の会社名】の【自分の役職】、【自分の氏名】と申します。
突然のご連絡をお許しいただけますでしょうか。
最近、○○について調べていた所、貴社ウェブサイトの素晴らしいコンテンツを見つけました。
その中で、以下のページで、他社へのリンクが切れていることを発見いたしました。
【リンク切れしているページのURL】
このリンクは、【リンク先の内容やサービスについての簡単な説明】であり、訪問者にとって価値のある情報源であると考えます。
私どもは現在、同じテーマや分野でサービスを提供しているため、もしかしたら、こちらのリンクの代替品になるかもしれません。
一度、弊社の以下のページへのリンクをご検討いただけると幸いです。
【あなたの会社の関連ページのURL】
もし、今回のご提案にご質問やご不明点がございましたら、お気軽にご連絡いただけますと幸いです。
何卒、ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
古くなったコンテンツにリンクしているサイトに連絡をする
先ほど紹介した手法と似ていますが、この手法は、特定のウェブサイトが時代遅れの情報にリンクしていることを発見し、自社が提供する最新かつ関連するコンテンツへのリンクを提案するものです。
これにより相手のウェブサイトの信頼性を高めると共に、自社サイトへの被リンクも増やすことが可能になります。
古いコンテンツにリンクしているサイトに対して連絡を取る方法で被リンクを獲得する手法は、ウェブ上の情報の質を向上させるための効果的な戦略です。
▼ 具体的な手順
- ターゲットの特定
まずは、自社と関連する分野で重要とされるウェブサイトやブログを見つけます。 - リンク分析
選んだサイト内で、古い情報にリンクしているページを特定します。この作業には、「ahrefs」などのツールを使用し、「Site Explorer」→「発リンク」でリンク先を一覧でリストアップし確認します。 - コンテンツの準備
提案する最新の関連コンテンツを自社のサイトで確認または作成します。このコンテンツは、リンク先として適切なものである必要があります。 - 連絡先の調査
サイトのオーナーまたは管理者の連絡先を見つけます。 - メールの作成
サイトオーナーに対して、古いリンクの更新提案を伝えるメールを作成します。その際、自社のコンテンツがどうして適切なリンク先であるのか、そしてそれが相手のサイトの価値をどう高めるのかを明確にします。
以下は、古くなったリンク先があることを伝え、自社へのリンクに切り替えてもらう際に弊社が実際に使ったメールのテンプレートです。
【メールのテンプレート】
貴社ウェブサイトの【対象ページURL】を拝見し、【リンクしている古いコンテンツの詳細】に気付きました。このコンテンツは現在古い情報となっているようです。
弊社では最近、このテーマに関連した最新の記事を公開しました:【自身のコンテンツのURL】。訪問者にとってより価値のある情報を提供できると確信しております。
貴社のページのリンクを弊社の新しい記事に更新いただくことをご検討いただけますでしょうか?
何かご不明点やご質問がありましたら、お気軽にご連絡ください。
ご検討何卒よろしくお願い申し上げます。
メディアサイトに寄稿する
海外では「ゲスト投稿」と呼ばれる手法です。自社サイトと関連性の高いメディアサイトにゲスト著者として寄稿させてもらえないか打診をおこないます。
寄稿したコンテンツの中に自社サイトへのリンクを設置することで被リンクを獲得できます。
人気のあるメディアサイトに寄稿された場合は、ドメインオーソリティの高いサイトから被リンクを獲得することができるだけではなく、著者情報も寄稿先のサイトに掲載されるため、コンテンツ作成者の認知度が高まりE-E-A-Tでの評価も同時に高めることができます。
ただし、この手法の大変な所は寄稿できるメディアサイトを見つけることです。
海外ではメジャーな寄稿先の見つけ方を紹介します。
【寄稿先を探す方法】
- 自社と同じ業界内で多くの寄稿を行っている著者を探します。
- 寄稿先のサイトから著者の顔写真をスクリーンショットします。
- Googleの逆画像検索で顔写真をアップロードして検索します。
- 寄稿先のメディアが検索結果に表示されたらリスト化します。
▼ 寄稿先メディアをリストアップできたら、次の手順で進めます。
- 提案の準備
寄稿したい内容に関する概要や提案書を準備し、どのようにそのメディアの読者に価値を提供できるかを明確にします。 - 連絡と交渉
選定したメディアサイトに対して連絡を取り、寄稿の提案を行います。被リンクの設定についても明確に交渉します。 - 記事の作成
承諾を得たら、高品質で読者にとって価値のある記事を作成し、自社サイトへのリンクを適切に配置します。 - フォローアップ
記事が掲載された後は、反応をモニタリングし、必要に応じてメディアサイトと連携して更新や改善を行うなどのフォローアップを行います。
比較記事を作成する

自社のコンテンツで同業社を取り上げる比較記事を作成し、掲載を条件に被リンクを獲得する手法を紹介します。この戦略は、互いの関心とメリットを最大限に活用することで、効率的に被リンクを獲得するための方法です。
▼ 本メディアで実際におこない、被リンクを獲得できた例を手順付きで紹介します。
- 比較記事の作成
競合サイト分析に使える「SEO競合調査ツール」21選!を作成し、SEOで上位に表示させることを目指しました。 - 提供会社への連絡
「競合調査ツール」「SEO 競合調査ツール」で1位を獲得できたので、記事内で紹介していないツール提供会社に連絡し、無料での掲載が可能であることを伝えます。 - 掲載条件の提示
無料掲載の条件として、提供会社に、コーポレートサイト等のお知らせ欄からリンク付きで紹介してもらうよう依頼します。 - 被リンクの獲得
この戦略により、数社から被リンクを効率的に獲得することに成功しました。
この手法は、自社と提供会社双方に利益をもたらす双方向のメリットがあるため、断られることが少ないという強みを持っています。
さらに、戦略がうまく実施されると、相手から掲載依頼の連絡が来ることもあり、被リンクの獲得が非常に効率的に進められる可能性があります。
プレスリリースを活用する
プレスリリースによる被リンク獲得手法は、SEO戦略の一部として非常に効果的です。
プレスリリースを配信することで、様々なメディアに取り上げられる機会が増えるため、被リンクの獲得チャンスが拡がります。また、プレスリリースを通じて同業者やブロガーにも配信したコンテンツが認知され、引用や転載される可能性があります。
【具体的なやり方】
大前提として、この戦略を効果的に進めるためには、業界にとって価値のある一次情報や統計情報を主体としたコンテンツ作りが重要です。
- コンテンツの作成
自社サービスに関連した、多くの人や企業が関心を持つトピックの統計情報を用意してコンテンツを作ります。
例:インスタグラム運用代行の会社であれば「2023年最新 年代別インスタグラム利用率」など。 - 市場調査の実施
アンケート会社などを活用して調査を行います。調査対象の数は多ければ多いほど信頼できるデータとなります。 - プレスリリースの配信
調査結果を基にコンテンツを作成し、プレスリリースで配信します。
【注意点】
- 多くのニュースサイトは、プレスリリースの情報を転載する際にnofollowタグを付けるため、dofollowの被リンク獲得には不十分です。
- この問題を解決するために、関連する情報を扱うサイトに対して、メールで掲載の提案を行うとよいでしょう。その際には、プレスリリースが掲載されたメディアのURLを紹介し、情報の信頼性を強調します。
メディア運用者にとって役に立つ情報であれば、掲載してくれる可能性が高まります。
WEB上で利用できる便利な無料のツールを作る
被リンク目的で、WEB上で利用できる便利な無料ツールを作成する手法は、ユーザーに価値を提供しながら、自社のサイトへのリンクを増やす効果的な戦略です。
この手法は、特定のニーズに応えるために設計されたオンラインツールを無料で提供します。ユーザーがこのツールを利用することで問題を解決できると、ツールをまとめて紹介している他のサイトの比較記事で紹介され、自然にリンクされる可能性が高くなります。
弊社が実施した成功例として、「MEO検索順位チェックツール」の提供が挙げられます。このツールは、GoogleMap内での順位を分析する目的で開発され、無料で公開されています。その結果、MEOツールに関連する記事を作成する企業からの注目を集め、被リンク獲得の機会を創出しています。

このプロジェクトにより、サイト公開後も、コンスタントに関連するサイトからの被リンクを獲得できています。また、被リンク獲得以外の効果として、MEOの専門家として弊社の認知度向上にも寄与しています。

被リンクを確認する方法
被リンクを増やす施策をおこなったら、実際に被リンクを獲得できたか調べてみましょう。
▼ 獲得した被リンクを調べる方法は、大きく以下2つの方法があります。
- Googleサーチコンソールを使う
- サードパーティーツールを使う
大きな違いは、サーチコンソールからは自社で運用しているサイトの被リンクしか確認できませんが、サードパーティーツールは自社のサイト以外に、競合サイトが獲得している被リンクも確認することが出来る点です。
本記事では、サーチコンソールと被リンク確認ツールとして人気の高い、
- 「ahrefs」
- 「Moz」
- 「Majestic 」
の3つの使い方を解説します。
Googleサーチコンソールで被リンクを確認する方法
Googleサーチコンソールは、Googleが無料で提供しているツールです。
自社サイトに向けて貼られている被リンクの数や、URL・アンカーテキストを確認することができます。
▼ Google サーチコンソールを使って被リンクを確認するには、以下の手順をおこないます。
- Google サーチコンソールにログイン
Google サーチコンソールにアクセスして、Googleアカウントでログインします。 - プロパティを選択
画面左上にあるドロップダウンから、被リンクを確認したいサイトのURLを選択します。 - 「リンク」メニューへ移動
画面左側のメニューから「リンク」をクリックします。 - 「上位のリンク元サイト」を確認
「上位のリンク元サイト」にある「詳細」をクリックすると、他のウェブサイトからのリンク(被リンク)が一覧表示されます。 - 被リンクの詳細を確認する
一覧からURLをクリックすると、どのページに対してリンクしているか表示されます。
さらにURLをクリックすると、被リンク元ドメイン内のどのページからリンクされているのかも確認することができます。
取得した被リンクデータは、Excel・CSV形式またはGoogleドキュメント形式でまとめてダウンロード可能です。
サーチコンソールは、SEOの効果を測定・分析する上で非常に便利なツールなので、これを機に積極的に活用してみましょう。
サードパーティーツールで被リンクを確認する方法
サードパーティーツールを利用して被リンクを確認する方法は、より専門的な分析が可能です。また、前述したように競合サイトが獲得している被リンクも確認することができます。
サードパーティーツールは基本的に有料のため導入は費用がかかりますが、被リンクの確認以外にもSEOに関する分析に必要な機能が充実しているため、詳細なSEOの分析をおこないたいユーザーにはおすすめです。
【ahrefs】で被リンクを確認する方法

ahrefsは、SEOや被リンク分析に使用される人気のあるサードパーティーツールです。
▼ ahrefsを用いて被リンクを確認する方法を下記に説明します。
- ahrefsにログイン
ahrefsにログインします。アカウントを持っていない場合は、登録してログインします。 - ダッシュボードから操作
ログイン後、ダッシュボードから「Site Explorer」を選びます。 - ウェブサイトのURLを入力
分析したいウェブサイトのURLを入力し、検索ボタンをクリックします。 - 被リンクの概要を確認
初めに表示されるページで、全体の被リンクの概要が確認できます。 - 詳細な分析
左側のメニューから「被リンク」を選ぶと、リンク元のURL、アンカーテキスト、ドメインランクなど、個々の被リンクの詳細情報を見ることができます。
ahrefsは、被リンクの数だけでなく、質やリンク元の特性など、多岐にわたる分析を提供しています。これにより、より戦略的なSEO対策やコンテンツマーケティングが可能になります。
【MOZ】で被リンクを確認する方法

Mozは、SEOプロフェッショナルやマーケターがよく使用する、被リンクやサイトの権威を分析するためのサードパーティーツールです。
▼ Mozを用いて被リンクを確認する方法を下記に説明します。
- Mozにログイン
まずは、Mozに登録してログインします。アカウントを持っていない場合は、新規登録が必要です。 - Link Explorerを選択
ダッシュボードから「Link Explorer」を選択します。 - URLを入力
分析したいサイトのURLを入力し、「Analyze」ボタンをクリックします。 - 概要ページで分析
このページでは、ドメインの権威、リンク数、ランキングキーワードなどの概要を確認できます。 - 被リンク詳細を見る
左側のメニューから「Inbound Links」を選択すると、個々の被リンクの詳細を確認することができます。
MozのLink Explorerの特徴は、獲得した被リンクのスパムスコアが表示される点です。
【Majestic】で被リンクを確認する方法

Majestic SEOは、SEO業界で広く使われている被リンク分析ツールで、ウェブサイトの被リンクプロファイルを調査するために役立ちます。
▼ 以下は、Majesticを使用して被リンクを確認する基本的な手順です。
- Majesticにログイン
Majesticのアカウントにログインします。アカウントがない場合は、新規登録を行います。 - Site Explorerを使用
ダッシュボードから「Site Explorer」を選び、調査したいドメインまたはURLを入力します。 - 分析開始
「Search Explorer」ボタンをクリックし、被リンク分析の処理を開始します。 - 概要の確認
分析が完了すると、Trust Flow、Citation Flowなどの指標を含むページ概要が表示されます。 - 被リンク詳細
「Backlinks」タブを選択すると、個別の被リンク、アンカーテキスト、リンク元のドメインの詳細などを見ることができます。
Majesticの特徴は、トラストフローとサイテーションフローの2つの指標で被リンクを評価する点です。
その他、被リンクを確認できるツールについては、別記事で紹介していますので興味がある方は是非ご覧ください。
まとめ
今回は、被リンクについて解説をおこないました。被リンクは今でもSEO対策をおこなう上では重要な項目となっています。
ただし、正しく理解をした上で被リンクを増やさないとペナルティのリスクがあります。
また、本記事で紹介した被リンク獲得方法以外にも様々な獲得方法が存在します。
社内でSEOを行っているけど効果を感じられない、良質な被リンクがなかなか増えないと感じている時は本記事を参考に、工夫して被リンクの獲得にチャレンジしてみてください。
最後に、弊社がおこなっているSEOサービスには「被リンクの獲得支援」もあるため、興味がある方は是非お問い合わせください。
以上、被リンクを獲得するための方法についての解説でした。