SEOキーワード選定のやり方・コツを徹底解説
今回は、SEO対策に欠かせないキーワード選定について解説します。「なぜキーワードを選ぶ必要があるのか」「いつ選定すべきなのか」「どのように選定するのか」など気になっている方も多いのではないでしょうか?本記事では、SEOにおけるキーワードの重要性と選定方法、注意点について初心者にも分かりやすく解説します。
SEOにおけるキーワード選定とは
SEOにおけるキーワード選定とは、ユーザーが検索時に使うであろうキーワードをSEO観点にあわせて選ぶことです。検索結果の上位表示を狙うための重要な要素です。
また、SEO対策で上位表示を狙う場合は、ターゲットユーザーが検索するキーワードの選定を行い、キーワードごとに検索意図にあうコンテンツを作成する必要があります。
なぜなら、Googleはユーザーが検索したキーワードからユーザーの検索意図を読み取り、ユーザーにとって適切と判断したページを、検索結果の上位に表示させるからです。
そのため、キーワード選定はSEO対策を行う上で最初に取り組む作業となります。
そもそもSEOとは?
SEOとは、search engine optimizationの略で、Googleの検索結果上で自サイトの露出を高める施策の事です。
具体的には、検索結果画面の上位にページが表示されるようにユーザーにとって価値の高いページの作成や、ユーザーが使いやすいUI/UXを考慮したサイトの作成・被リンクの獲得などを行い検索順位の上昇を狙います。
▼ SEOについて別記事で詳しく解説しているので、興味がある方は以下の記事をご確認ください。
キーワード選定の重要性
SEOにおいてキーワード選定が重要な理由は、「検索はじめにユーザーはキーワード(語句)を入れて検索するから」です。
つまり、ユーザーが検索するキーワードを考えることがSEO対策において最初に行う内容であり、ここを間違えてしまうとSEO対策によってページを上位に表示させたとしても、成果に繋がらない可能性があります。
実際にオウンドメディアを運用する際、キーワード選定を行わずに記事を作った場合、殆どのケースで検索意図を満たしていない中途半端な記事が出来上がります。
また、記事のテーマに一貫性が無くなるため、何のメディアなのか分からなくなってしまうケースもあります。
キーワード選定を行わずにSEO対策を行うことは、設計図を用意せずに家を建てることに等しい行為です。
キーワード選定を行うタイミング
WEBサイトからの集客を考えるのであれば、サイト制作を行う前のタイミングもしくは、サイト改修のタイミングでキーワード選定を行いましょう。
なぜなら、前述したように、キーワード選定はユーザーが検索するキーワードを洗い出すことです。そのため、ユーザーが検索するキーワードが分からない状態でサイト制作を行った場合、本来必要なページを作成しない可能性があり、集客に繋がらない可能性があります。
また、キーワードを選定する前にページを作成しても検索意図が解っていないため、検索ユーザーが求めるページになる可能性は低く、検索結果画面に表示されることはないでしょう。
キーワード選定の基礎知識
キーワード選定を行う前に、覚えておくべき基礎知識を紹介します。
キーワード選定は、ユーザーの属性や、ユーザーの検索意図、SEO対策での難易度などを総合的に判断した上で、自社にとって最短ルートで集客効果を発揮できるキーワードを選ぶ作業です。
以下の項目を基礎知識として事前に覚えておくことで、より精度の高いキーワード選定を行うことができるようになります。
- ターゲット・ペルソナを明確にする
- ユーザー視点でキーワードを考える
- 検索ボリュームを理解する(ビッグ・ミドル・スモールキーワード)
- 顕在キーワードと潜在キーワードを理解する
- 検索ニーズ4種類を理解する (Do Buy Know Go)
これを理解出来れば、キーワード選定で重要な8割の要素を習得したと言っても過言ではありません。
それぞれ詳しく解説します。
ターゲット・ペルソナを明確にする
事前にサイト及びキーワードに対して、ターゲット設定とペルソナ設定を行うことで、より具体的にキーワードを絞ることができます。
また、不要なコンテンツを作成したり、見込み顧客にならないユーザー集客を防ぐことができます。
ターゲットとは、集客したいユーザー層を職業や年齢、性別などの属性で絞り込んだ集団を意味します。一方、ペルソナ設定は、ターゲットの中から特定の人物像を作り上げ、個人のイメージをより具体化したものを指します。
ターゲット設定
メインターゲットがサラリーマンの副業紹介サイトであれば、「副業 おすすめ」というキーワードのターゲットもサラリーマンです。
主婦が「副業 おすすめ」というキーワードで検索するケースも想定されますが、想定ターゲットから主婦を除外することで、メインターゲットであるサラリーマンに対してピンポイントに情報を提供できるようになります。
ペルソナ設定
キーワードにペルソナ設定を行うことで、検索ユーザーの満足度を高めることができるようになります。
例えば、渋谷駅にある低価格が売りのセルフ脱毛サロンの場合、ペルソナは「10代・女性・独身・学生・収入は少ない」となります。
その場合に設定するキーワードは、「渋谷駅 セルフ脱毛 安い」と設定するとCVに繋がりやすくなります。このようにペルソナを設定することで、ユーザーが具体的に検索するであろうキーワードやニーズを予測することが出来ます。
▼ ペルソナ設定については、別記事で詳しく解説しているので、興味がある方は以下の記事をご確認ください。
ユーザー視点でキーワードを考える
ペルソナを設定したら、ユーザー視点でキーワードを考えます。
ユーザーの視点に立たずにキーワードを選定すると、場合によっては集客に繋がらない可能性があります。
例えば、「Googleマップからの集客を強化したい企業向けに、MEO対策サービスを提供したい」と考えていたため、「MEO」というキーワードを設定しSEO対策を行いました。
しかし、ユーザーが「MEO」という言葉を知らなければ、検索することはありません。ネットに詳しくない人は、「Googleマップ 集客」「Googleマップ 順位」のように、Googleマップに関連したキーワードで、検索することのほうが多いはずです。
この場合は、「MEO」ではなく「Googleマップ 集客」のようなキーワードの設定をし、SEO対策を行うのが適切と言えるでしょう。
しかし、「MEO対策を他社で行っているが、成果が出ないため乗り換えを検討している企業」をターゲットにするのであれば「MEO」や「MEO実績」「MEO会社」などの別キーワードを設定する必要があります。
このように、ユーザーが専門用語を知っているとは限らないため、ユーザー目線でキーワードを選定する必要があります。
検索ボリュームを理解する(ビッグ・ミドル・スモールキーワード)
検索ボリュームを理解することで、SEOの競合性を知ることができます。
検索ボリュームとは、特定のキーワードがGoogleやYahoo!などの検索サービスで、1ヶ月間にどのくらい検索されたかを示したものです。
キーワードごとの使用頻度には大きな差があり、検索ボリュームが大きい順に、ビッグキーワード・ミドルキーワード・スモールキーワードの3つに分類されます。
検索ボリューム | 例 | |
ビッグキーワード | 1万回以上 | instagram:15,000,000回 |
ミドルキーワード | 1,000~1万回 | instagram 収益化:1,900回 |
スモールキーワード | 100~1,000回 | instagram 収益化 条件:90回 |
ビッグキーワードの特徴
検索回数が多いビッグキーワードで、検索上位表示ができれば多くのユーザーからクリックされる機会が増加するため、膨大なアクセス数が期待できます。また、多くのユーザーの目に触れる機会が増えるため、サイトの認知度向上にも繋がります。
その一方で、検索ボリュームが多いビッグキーワードは、上位表示を狙っている競合サイトが多いことから容易には検索上位表示ができず、SEO難易度が高くなります。
また、単体のキーワードになることが多く、幅広い検索意図を含んでいるためコンバージョンに繋がりづらいという特徴があります。
スモールキーワードの特徴
スモールキーワードの特徴は、検索回数が1000以下に該当するキーワードのため、上位表示されてもアクセス数の増加はビッグキーワードに比べると期待できません。
一方で、単語を組み合わせた複合キーワードやニッチなキーワードの場合が多く、ビッグキーワードやミドルキーワードに比べるとより具体的なキーワードとなるため、検索意図が明確になりコンバージョンに繋がりやすいユーザーを獲得できるというメリットがあります。
また、検索ボリュームが少ないということは競合も少なくなるため、上位表示の難易度が低いことが多いです。
キーワード選定を行う際は、選定したキーワードとあわせてキーワードボリューム数も一緒に記載しておくと、SEO対策を行う際の優先度を決めるときの参考になります。
顕在キーワードと潜在キーワードを理解する
キーワードは、検索するユーザーがどのような状態にあるのかにより、顕在キーワードと潜在キーワードの2つに分類できます。
顕在キーワードの例 | 潜在キーワードの例 |
・seo会社 見積り ・キーワード選定ツール 比較 ・SEOツール 費用 | ・seo対策とは ・キーワード選定 やり方 ・SEOツールとは |
顕在キーワードの特徴
顕在キーワードとは、顕在層が検索するキーワードで、具体的にはユーザー自身が欲求を明確に自覚している時に使われます。
そのため、CVが獲得しやすいキーワードです。
潜在キーワードの特徴
潜在キーワードは、知識や情報を得たいと考えているときに検索で使用されます。検索ユーザー自身が具体的な行動を起こす段階ではないため、集客しても成約や問い合わせには結びつきにくい傾向にあります。
一般的には、顕在層向けのキーワードからSEO対策を行い、成果が出たら潜在層向けのキーワードでの対策を行うほうが効率よく集客が出来ます。
弊社のSEOサービスを例にすると、
- 顕在キーワード:内部対策代行 (内部対策の代行業者を探しているユーザー)
- 潜在キーワード:内部対策とは (内部対策についての知識を得たいユーザー)
となります。
顕在キーワードと潜在キーワードでは、作成するページの種類が異なるため、キーワード選定を行う場合は、それぞれを分けてグルーピングする必要があります。
検索ニーズ4種類を理解する (Do Buy Know Go)
検索ニーズを理解することで、キーワード選定の過程となる「キーワードのグルーピング」を行う際に役立ちます。
キーワードは、検索ユーザーがどのような目的で検索しているかにより、下記の4つに分類されます。
種類 | 検索意図 | キーワード例 |
Doクエリ トランザクショナルクエリ 取引型クエリ | 具体的なアクションを起こしたい | 羽毛布団 通販 ハウスクリーニング 依頼 |
Buyクエリ | 特定の商品やサービスを購入したい | FFFTP ダウンロード ハワイ 格安航空券 |
Knowクエリ インフォメーショナルクエリ 情報型クエリ | 情報を知りたい 疑問を解決したい | 歯科矯正 料金 八王子市 人口 自転車 メンテナンス タイ 首都 |
Goクエリ ナビゲーションクエリ 案内型クエリ Websiteクエリ | 特定のページ・サイトに行きたい | 楽天市場 Youtube Yahooメール Googleビジネスプロフィール マクドナルド 店舗一覧 JAL マイページ |
▼ 検索意図については、別記事で詳しく解説しているので興味がある方は以下の記事をご確認ください。
キーワード選定の手順
キーワード選定に必要な基礎知識を理解したら、実際にキーワードの選定をしてみましょう。
キーワードの選定からコンテンツ制作・リライトまでの流れは以下の通りです。
- メインキーワードを決める
- メインキーワードに付随する関連キーワードを出す
- キーワードの検索ボリュームを出す
- キーワードを精査する
- キーワードをグルーピングする
- キーワードグループに合わせてページを作成する
キーワード選定において重要な「キーワードを精査する」「キーワードのグルーピング」については記事の後半で解説しますので、まずは基本となる手順を覚えるようにしてください。
ステップ① メインキーワードを決める
サイトのテーマを端的に表現できる語句を、メインキーワードとして設定します。
例えば、コンテンツマーケティングの事業を行っている場合は、「コンテンツマーケティング」のように設定します。
ただし、集客したいユーザーと比較して、メインキーワードの対象となるユーザーが多すぎると、効率が悪くなる場合があるため注意が必要です。
具体的には、WEBマーケティングに興味があるユーザーを集客する場合は、メインキーワードを「マーケティング」とするよりも、「WEBマーケティング」とする方がおすすめです。
ステップ② メインキーワードに付随する関連キーワードを出す
メインキーワードを決めたら、メインキーワードと関連性が高い周辺キーワードをリストアップします。次の工程でキーワードの精査をするため、ここではできる限り多くのキーワードをピックアップするようにしましょう。
以下、関連するキーワードの抽出方法になります。
サジェストキーワードを確認する
サジェストキーワードとは、GoogleやYahoo!の検索窓にキーワードを入力したときに表示される、関連性の高いキーワード候補です。
検索エンジンが様々なユーザーが過去に検索した履歴から、候補として表示してくれます。
サジェストキーワードは、「ラッコキーワード」というツールを使うことで簡単に抽出することができます。
▼ サジェストキーワードについては、別記事で詳しく解説しているので興味のある方は以下の記事をご確認ください。
競合サイトの流入キーワードを確認する
自社のビジネスの競合他社が運営するサイトや、自サイトと類似したサイト、ターゲットユーザーが重複しているサイトを分析することで、流入のあるキーワードの抽出ができます。
メインターゲットで検索上位表示できているサイトは、キーワードの選定や分析をすでに行っていることが多いため、流入キーワードを参考にすることでキーワード候補を考える手間を大幅に削減できるでしょう。
競合サイトの流入キーワードは、AhrefsやUbersuggest、Keywordmap、SEMrushなどのツールから手軽に取得できます。
自サイトの流入キーワードを確認する
自サイトの流入キーワードは、実際に自社に流入があるキーワードです。Googleサーチコンソールの、検索パフォーマンスから抽出することができます。
検索順位が低いにも拘わらず、流入があるキーワードを選びましょう。
ユーザーへのヒアリングを行う
自社サイトに問合せがあったユーザーや、店舗に訪れたユーザーにどのようなキーワードで検索してサイトを知ったのかをヒアリングすることで、ツールからは拾えないキーワードを発見することができます。
ステップ③ キーワードの検索ボリュームを出す
Googleキーワードプランナーなどのツールを使用し、キーワードの検索ボリュームを確認します。検索ボリュームを出しておくことで、キーワードのグルーピングや精査に役立ちます。
【無料で検索ボリュームを調べることができるツール】
- キーワードプランナー
- Ubersuggest
- aramakijake.jp
ツールにより検索ボリュームが異なるため、複数のスタッフが調査する場合は使用するツールを統一する必要があります。また、季節やトレンドでも左右されるため、できるだけ短期間で調査するようにしましょう。
▼ 検索ボリュームの調べ方については、別記事で詳しく解説しているので興味のある方は以下の記事をご確認ください。
ステップ④ キーワードを精査する
リストアップしたキーワードを精査することで、SEO対策で狙う必要があるキーワードと、狙う必要が無いキーワードの仕分けができます。
この作業をおこなわずに進めた場合は、集客効果に繋がらないコンテンツも作成することになり、無駄な手間と時間がかかります。
▼ 以下の2点に注意して精査を行いましょう。
- 上位表示の可能性が少ないキーワードを除外する
- 需要の無いキーワードや間違った単語を除外する
キーワードを精査する際の、ポイントについては後半で具体的に解説します。
ステップ⑤ キーワードをグルーピングする
キーワードを精査したら、下記の3点を意識してキーワードをカテゴリごとにグルーピングします。
- WEBサイトの既存ページのテーマ
- 検索意図
- カスタマージャーニーマップ
キーワードのグルーピングでメインとなる作業は、同じ検索意図を持つキーワードをまとめることです。
検索意図が同じキーワードで、複数のページを作成しても検索結果に表示されるページは1つだけなので、複数ページを作成する意味はありません。また、Googleから重複コンテンツとみなされる恐れがあります。
キーワードをグルーピングすることで、不要なページの作成がなくなり、網羅性の高いページを作成できるようになります。
キーワードをカテゴリごとにグルーピングする際の、ポイントについては後半で具体的に説明します。
ステップ⑥ キーワードグループに合わせたページを作成する(既存ページのリライトを行う)
キーワードのグルーピングが完了したら、新規ページを作成するか、既存ページのリライトをします。
選定したキーワードでページを作成した後は、定期的に検索順位を計測し、Googleからどのくらい評価されているのかや、順位は安定しているのか、急激に順位が低下していないかを随時確認しましょう。
ページを作成して一定期間が経過しても上位表示できていない場合は、どこに問題があるのかを確認し、リライトする他、関連するページの作成などの対策を行う必要があります。
また、場合によっては再度キーワードの選定をやり直すことも必要です。
キーワード精査をするポイント
キーワードの精査のポイントを、さらに細かく説明します。
▼ キーワードをリストアップしたあとに、精査する際のポイントは以下の2つです。
- 上位表示の可能性が少ないキーワードを除外する
- 需要の無いキーワードや間違った単語を除外する
上位表示の可能性が少ないキーワードを除外する
キーワードの選定を行ったキーワードでSEO対策をしても、上位表示されないようではSEO対策を行う意味がありません。
除外すべきキーワードに該当するケースを紹介します。
競合サイトが強くて上位表示される可能性が少ない
例えば、楽天やリクナビなど誰でも聞いたことがあるような大手サイトや、地方自治体・国が運営するサイトはドメインが強いです。
その為、検索結果の上位にこのような大手のサイトだけ表示されるキーワードの場合は、自サイトの規模が小さい場合SEO対策を行っても、検索上位表示することは困難でしょう。
集客エリアを広げすぎたため上位表示される可能性が少ない
特定のエリアでしかサービス展開していないにも関わらず、全国向けのキーワードや隣の県も含むキーワードで対策しても上位表示される可能性は少ないです。
CVに繋がらないキーワードを除外する
キーワードを精査する際は、お問合せや、購入に繋がらないキーワードを見極めて除外する必要があります。
認知度を高める目的でとにかく露出を増やした場合を除いて、CVに繋がらないキーワードは精査して除外しましょう。
▼ 以下CVに繋がらないキーワードの例です。
キーワードが抽象的過ぎてCVに繋がらない
ファッション系のECサイトの場合、「ファッション レンタル」や「ファッション 中古」などのキーワードで検索するユーザーもターゲットではありますが、「ファッション」というキーワードが抽象的過ぎて商品を購入してもらうのは困難です。
購入に繋がりやすいキーワード例は「二次会ドレス レンタル」や「振袖 レンタル」など具体的にレンタルしたい商品名が付いたキーワードになります。
自社に関係が無くCVに繋がらない
例えば、「ユーネクスト ログイン」のようなキーワードの場合、検索ユーザーはユーネクストのログインページへアクセスすることが目的であり、ユーネクスト以外のサイトはログインページを作成できないですし、ログインページへ誘導するページを作成する意味もありません。
仮に検索するユーザーの数が多いとしても除外すべきキーワードとなります。
需要の無いキーワードや間違った単語は除外する
検索ユーザーは、常に検索意図が明確なキーワードで検索するとは限りません。適切ではない語句で検索したり、スペルを間違って入力したりするケースもあります。
【例】
正:コロナ禍 → 誤:コロナ渦
正:アボカド → 誤:アボガド
ただし、間違った語句やスペルのキーワードを意識してコンテンツを作成しても効果的ではありません。
また、SEOで設定するキーワードは、検索ユーザーが実際に使用しているキーワードであることが重要です。サイトの運営者にとって都合の良い語句を組み合わせたキーワードを生み出しても、検索需要が無ければ意味がありません。
【例】
検索需要がある:「SEO対策 やり方」
検索需要がない:「SEO SEO対策 コンテンツSEO 内部対策 外部対策」
キーワードをグルーピングするポイント
キーワードのグルーピングは、以下の手順で行うと高い精度でグループ分けすることができます。
- WEBサイトのカテゴリに合わせてグルーピングする
- 検索意図に合わせてグルーピングする
- カスタマージャーニーマップに合わせてグルーピングする
それぞれ解説します。
WEBサイトのカテゴリに合わせてグルーピングする
キーワード候補を出したら、WEBサイトのカテゴリに合わせてキーワードをグルーピングします。カテゴリやテーマに合わせてキーワードを纏めることで、カテゴリごとに狙うキーワードを把握することができます。
【カテゴリごとにキーワードをグルーピングした例】
テーマ | キーワードグループ |
SEO | 検索クエリ オーガニック検索 URL正規化 nofollow 内部リンク |
MEO | Googleビジネスプロフィール ローカルパック MEOツール MEO対策会社 ローカル検索 |
コンテンツSEO | 検索意図 SEOライティング 重複コンテンツ リライト ペルソナ |
表のように、カテゴリごとにグルーピングをして、次にグループごとに検索意図に合わせてキーワードをグルーピングしていきます。
検索意図に合わせてグルーピングする
ピックアップしたキーワードを下記の検索ニーズ4種類に分類し、検索意図が近いキーワードをグルーピングします。
- Knowクエリ(知りたい)
- Goクエリ(行きたい)
- Doクエリ(やってみたい)
- Buyクエリ(買いたい)
【「Googleサーチコンソール」の関連キーワードを検索意図で分類】
Googleサーチコンソール使い方 | Doクエリ |
Googleサーチコンソールとは | Knowクエリ |
Googleサーチコンソール ログイン | Goクエリ |
Googleサーチコンソール 登録 | Doクエリ |
Googleサーチコンソール設定 | Doクエリ |
Googleサーチコンソール できること | Knowクエリ |
Googleサーチコンソール 導入 | Doクエリ |
Googleサーチコンソールの認証コード | Doクエリ |
Googleサーチコンソール 所有権の確認 | Doクエリ |
Googleサーチコンソール 削除 | Doクエリ |
【検索意図が近いキーワードをグルーピング】
Doクエリ | Googleサーチコンソール使い方 Googleサーチコンソール 登録 Googleサーチコンソール設定 Googleサーチコンソール 導入 Googleサーチコンソールの認証コード Googleサーチコンソール 所有権の確認 Googleサーチコンソール 削除 |
Knowクエリ | Googleサーチコンソールとは Googleサーチコンソール できること |
Goクエリ | Googleサーチコンソール ログイン |
検索意図に合わせてキーワードをグルーピングすることで、重複したページの作成を防ぐことができます。
上記例の場合、「Googleサーチコンソール使い方」と「Googleサーチコンソール 登録」を別々のページで作った場合、検索意図が同じなので似たようなページができてしまいます。
ページを作る手間もかかりますし、検索エンジンがどちらのページを評価すべきか迷うためSEO上もマイナスです。
この項目は、キーワード選定において一番重要な項目となるため注意して行ってください。
▼ キーワードの検索意図は、以下のような方法で確認できます。
- 各キーワードで検索して同じようなページが表示されないか確認する
- 類似率判定ツールRURI-COを利用する
▼ 検索クエリについては、別記事で詳しく解説しているので興味のある方は以下の記事をご確認ください。
カスタマージャーニーマップに合わせてグルーピングする
検索意図ごとにキーワードをグルーピングしたら、最後にカスタマージャーニーマップに合わせてグルーピングしてみましょう。
カスタマージャーニーマップとは、見込み顧客が顧客になるまでの購買プロセスを顧客の思考に合わせて考え、視覚的に表示したものです。
カスタマージャーニーマップに当てはめることで、キーワードに対して作成するべきぺ―ジや優先順位を決めることができます。
【カスタマージャーニーマップにキーワードを当てはめた例:工場自動化】
効率化について情報収集 | 自動化について情報取集 | 依頼先の選定 | 依頼先の比較 | |
ユーザーの状態 | 業務の効率化について課題を感じている為、 ざっくりと情報収集 | 工場の生産性を高める為に、自動化が必要と思い情報収集 | 工場の自動化が出来る会社を調べる | 候補となった会社を様々な条件で比較 |
対策手法 | howtoなどのコラムページを作成 コンテンツSEOをおこなう | howtoなどのコラムページを作成 コンテンツSEOをおこなう | 工場自動化についてのサービスページを SEO対策で上位表示 | ページ内に事例や実績に関連するコンテンツを作成 |
SEOキーワード | 「工場 効率化」 「検査 効率化」など | 「工場 自動化 メリット」 「生産ライン 自動化 費用」など | 「工場 自動化」 「工場 自動化 会社」など | 「指名検索」 ※サイト内にある事例やコンテンツを 確認して比較 |
CVする確率 | 低い | 低い | 中 | 高い |
上記のように、顧客が購買プロセスのどの段階にいるのかによって、検索時に使用するキーワードが変化することが分かります。
自社が獲得したいフェーズにいるユーザーに、マッチキーワードから適切なコンテンツを作成することで、ロスなく集客を行うことができます。
キーワード選定の注意点
ビッグキーワードだけを狙わない
現状のSEOではテーマに対する専門性も要求されるため、ビッグキーワードのみを狙ったページを1つだけ作成しても、検索上位表示することは困難です。
ビッグキーワードには様々な検索意図が内包されているため、すべての検索意図を満たそうとすれば、10万文字以上のテキストページになってしまうでしょう。文字数が異常に多いページは検索ユーザーの満足度を低下させ、Googleからの評価も正しくされないかもしれません。
ビッグキーワードで上位表示を目指す場合は、サイト全体あるいはカテゴリ単位で、ミドルキーワード・ロングテールキーワードを意識した関連ページを複数作成し、サイト全体の専門性を高める必要があります。
検索ボリュームだけで判断しない
検索ボリュームの大小によって、期待できるアクセス数や検索上位表示の難易度が変化しますが、単体のキーワードの検索ボリュームではなく、同じ検索意図のキーワードグループ全体の検索ボリュームをチェックする方が効果的です。
下記例では、キーワードの検索ボリュームに大きな差がありますが、実際に検索すると検索画面に表示されるサイトはほぼ同じサイトなので、同じキーワードグループにまとめて検討する必要があります。
【例】
動画編集パソコン:検索ボリューム22,200
動画編集おすすめパソコン:検索ボリューム880
また、「動画編集おすすめパソコン」の検索ボリュームだけを見て、上位表示しやすい、もしくはアクセス数が期待できないと考えてしまうのは間違いです。
下記表のように、カタカナ表記、英語表記、省略表記の違いがあるだけで、同じ検索意図のキーワードが複数見つかるケースもあります。
キーワード | 検索ボリューム |
instagram とは | 4,400 |
インスタとは | 3,600 |
インスタグラムとは | 22,200 |
インスタ とは | 880 |
インスタグラム とは | 480 |
この場合、どのキーワードでも検索結果に表示される上位サイトはどれも同じサイトのため、検索ボリュームが1番多い「インスタグラムとは」で、1ページ作成すれば全てのキーワードに対応できます。
YMYLに該当するキーワードは高い専門性が必要
法律やお金、健康、医療などのYMYLジャンルは、他のジャンルと比べてサイトに高い専門性や権威性が要求されるため、サイトや運営会社の業種によっては検索上位表示するのが難しくなります。
例えば、病名を含むキーワードで実際に検索すると、医療機関が運営するサイトが上位を占めています。これはGoogleが医療に関する検索結果に表示すべきサイトは、病院や研究センターなど専門家が運営しているサイトであるべきと判断しているためです。
法律であれば、弁護士や司法書士などの専門家が運営しているサイトが表示され、お金であれば保険会社や銀行が運営しているサイトが表示されます。
選定したキーワードの中にYMYLジャンルのキーワードが含まれている場合は、上位表示できる可能性があるのか実際に検索して確認してみましょう。
▼ YMYLについて別記事で詳しく解説しているので興味がある方は以下の記事をご確認ください。
まとめ
今回は、キーワード選定の重要性や覚えておくべき基本知識、流れ、ポイント、注意点について解説しました。
SEO対策によるWEB集客で重要なことは、どのようなキーワードで上位表示を目指すかです。検索エンジンは検索ユーザーが検索サービスで入力するキーワードに最適なページを検索結果に表示する仕組みなので、集客ページを作成する際にはキーワードを選定する必要があります。
キーワード選定に役立つツールをお探しの場合は、下記の記事にまとめているので参考にしてください。
本記事を見ても、キーワード選定に困ったりプロの意見が聞きたい方は、是非弊社までお問合せください。
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