SEO対策 CPMとは│計算方法・CPCとの違いを解説

「CPMとはどのような意味なのか」「CPMはどのように計算するのか」「CPC課金と何が違うのか」など、疑問に感じているのではないでしょうか?この記事では、WEB広告の課金方式であるCPMの概要から計算方法、CPM課金方式で広告を出稿するメリット・デメリットなど、初心者にも分かりやすく解説します。
CPM(インプレッション単価)とは?
CPMとは、WEB広告の費用に関する用語です。Cost per Mileの頭文字をとってCPMと呼ばれており、「広告費用対効果」の分析指数の意味と、「広告課金体系」としての意味があります。
「広告費用対効果」の分析指数としてのCPMは、広告を1,000回画面に表示するために必要な費用です。インプレッション単価と呼ばれることもあります。
一方、「広告課金体系」としてのCPMは、広告が1,000回画面に表示されるたびに費用が発生する、WEB広告の課金方式を指します。
▼ WEB広告の課金方式には、CPM以外に以下のような方式があります。
CPC(Click Per Cost) | 広告がクリックされるたびに費用が発生する |
vCPM(viewable Cost Per Mille) | 視聴できる状態で広告が1,000回画面に表示されるたびに費用が発生する |
CPE(Cost Per Engagement) | SNSで広告がシェア・フォロー・クリックされるたびに費用が発生する |
CPA(Cost Per Action) | コンバージョンが発生した場合に費用が発生する |
CPV(Cost Per View) | 動画広告が視聴された場合に費用が発生する |
CPMと対比して検討されることが多い課金方式は、CPCです。CPM課金方式とCPC課金方式の違いや使い分け方については後述します。
CPMの計算方法
出稿した広告のCPMの計算式は以下の通りです。
CPM=広告出稿にかかった費用÷広告が表示された回数×1,000
広告出稿にかかった費用が50,000円で、広告が100,000回表示された場合は、50,000円÷100,000回×1,000で500円となります。
また、CPMの金額からCPM広告出稿費用を算出することも可能です。
▼ CPMが200円のCPM広告を、3,000回表示させるためにかかる費用は以下の通りです。
CPM広告出稿費用=200円×3,000回÷1,000=600円
CPM課金方式のメリット
さまざまな課金方式の中から、CPM課金方式で広告を出稿するメリットは以下の3つです。
- 潜在層へのアプローチができる
- クリックによる広告費の追加発生がない
- クリック単価を抑えられる
潜在層へのアプローチができる
CPM課金方式で広告を出稿するメリットは、潜在層へのアプローチができることです。なぜなら、CPM課金方式では広告がクリックされたかどうかに関わらず、広告が1,000回表示されるたびに費用が発生する仕組みだからです。
例えば、CPMが200円で広告予算が100,000円の場合、広告を500,000回表示できます。一方、CPCでは、広告が500回クリックされるまでの間しか表示されません。
つまり、潜在層に向けてCPC広告を出稿すると、潜在層にアプローチする機会が減少するということです。
クリックによる広告費の追加発生がない
CPM課金方式のメリットは、クリックによる広告費の追加発生がないことです。
なぜなら、CPM課金方式で費用が発生するのは、広告が1,000回表示されたタイミングだからです。CPM課金方式では広告がどれだけクリックされたとしても、追加で費用が発生することはありません。
クリック単価を抑えられる
CPM課金方式のメリットは、クリック単価を抑えられることです。前述したように、CPM課金方式で費用が発生するのは、広告が1,000回表示されたタイミングだからです。
広告が1,000回表示される間に広告が1回だけクリックされた場合と、表示された広告がすべてクリックされた場合では、発生する費用は同じです。
一方、CPC課金方式では、広告がクリックされた回数に応じて費用が増加します。ただし、広告がクリックされなければ、表示回数に関わらず広告が表示され続けます。
CPM課金方式のデメリット
さまざまな課金方式の中からCPM課金方式で広告を出稿するデメリットは以下の3つです。
- ユーザーが広告表示を目にしない可能性がある
- クリック数低下の可能性がある
- 費用対効果が見えにくい
ユーザーが広告表示を目にしない可能性がある
CPM課金方式のデメリットは、ユーザーが広告表示を目にしないまま費用が発生する可能性があることです。なぜなら、CPM課金方式では、広告が設置されたページが読み込まれた時点で費用が発生する仕組みだからです。
ページ下部のバナー広告など目にしにくい場所に広告が設置されている場合のように、ユーザーの画面に広告そのものが表示されていない状態でも費用は発生します。
もちろん費用が発生するかどうかとユーザーが広告を目にするかどうかは一切関係ありませんし、CPM課金方式だからといって目につきにくい場所に広告が表示されるわけではありませんが、ユーザーが広告表示を目にしないまま費用が発生する可能性があることは理解しておきましょう。
クリック数低下の可能性がある
CPM課金方式のデメリットは、他の課金方式よりクリック数が低下する可能性があることです。なぜなら、広告がユーザーの目に触れない状態であっても費用は発生するからです。広告がユーザーの目に触れなければ、クリックされることはありません。
つまり、広告を出稿しても広告がクリックされないまま費用が発生する可能性があるということです。一方、CPC課金方式は広告がクリックされるたびに費用が発生する仕組みなので、予算に応じたクリック数が保証されます。
また、視聴できる状態で広告が1,000回画面に表示されるたびに費用が発生するvCPM課金方式なら、上記の問題は発生しません。もちろん、CPM課金方式を採用したかどうかと、広告がどこに表示されるか、ユーザーの目に止まるかどうかは一切関係ありません。
広告がユーザーの目に止まらないまま費用が発生する可能性があり、結果として広告がクリックされる機会が減少するため、割高な広告出稿となるかもしれないということです。
費用対効果が見えにくい
CPM課金方式のデメリットは、費用対効果が見えにくいことです。なぜなら、ユーザーが広告を視認したのか、クリックしたのかをデータで確認できないからです。
CPC課金方式であれば、広告がクリックされるたびに費用が発生するため、少なくともユーザーが広告を目にしたことが分かります。
一方、CPM課金では広告がクリックされたのか、そもそもユーザーが広告を目にしたのかすら分かりません。広告が画面に表示されていない状態のまま、無駄に費用が発生し続けている可能性もあるわけです。
CPMの媒体別費用相場
CPMの媒体別費用相場は以下の通りです。
広告出稿媒体 | CMP費用相場 |
Google広告 | 10円〜500円 |
200円~800円 | |
YouTube | 400円〜600円 |
150円~600円 |
【参考資料】
・CPM(インプレッション単価)とは|計算方法やCPC課金との違いを解説
・【必読】CPM課金とは?~CPC課金との違いから媒体ごとの相場まで詳しく解説~
上記CPMの媒体別費用相場はあくまでも目安です。
CPMとCPCの違い

「広告費用対効果」の分析指数としてのCPMとCPCの違いは、広告を出稿した費用に対する分析指数です。CPMでは広告を1000回表示するためにどのくらい費用がかかるかを分析しますが、CPCでは広告を1回クリックしてもらうために費用がいくらかかるかを分析します。
また、「広告課金体系」としてのCPMとCPCの違いは広告出稿費用が発生するタイミングです。CPM課金方式では広告が1,000回表示されるたびに費用が発生します。広告がクリックされても費用は発生しません。
一方、CPC課金方式で費用が発生するのは広告がクリックされたタイミングです。ユーザーが広告を目にしても、クリックしなければ費用は発生しません。
CPC及びCPCの計算方法は別記事で詳しく解説しているので、興味がある方は以下ページをご確認ください。
CPM課金方式とCPC課金方式の使い分け方
前述したように、CPM課金方式とCPC課金方式では広告出稿費用が発生するタイミングが異なります。目的に合わせた課金方式を選択しなければ、十分な効果が得られなかったり、費用対効果が低下したりするかもしれません。
CPM課金方式が適している場合
CPM課金方式が適しているのは、幅広く認知させたい場合とクリック率が0.1%以上の場合です。なぜなら、CPM課金方式では広告が表示された回数に応じて費用が発生するからです。
CPC課金方式ではクリックされるたびに費用が発生するため、十分に認知が広がる前に予算が消化されてしまうかもしれません。また、クリック率が0.1%以上の場合は、CPC課金方式よりCPM課金方式の方が費用対効果が高いです。
CPMとCPCが300円、予算30,000円で、クリック率が0.1%と0.5%の場合に広告を表示できる回数は、以下の通りです。
【クリック率0.1%】
・CPM課金方式:30,000円÷300円×1,000回=100,000回
・CPC課金方式:30,000円÷300円÷0.001=100,000円
【クリック率0.5%】
・CPM課金方式:30,000円÷300円×1,000回=100,000回
・CPC課金方式:30,000円÷300円÷0.005=20,000回
上記のように、CPM課金方式ではクリック率に関わらず同じ回数を表示できます。一方、CPC課金方式の場合は、クリック率が0.1%ではCPM課金方式と同じ回数を表示できますが、クリック率が0.5%と5倍に増加したことで、表示できる回数は5分の1に低下しています。
CPC課金方式が適している場合
CPC課金方式が適しているのは、CVを目的とした場合とクリック率が0.1%未満の場合です。なぜなら、CPC課金方式では広告がクリックされるたびに費用が発生するからです。CVにつながらないユーザーが広告を見ただけでは、費用が発生することはありません。
また、クリック率が0.1%未満の場合は、CPM課金方式よりCPC課金方式の方が費用対効果が高いです。CPMとCPCが500円、クリック率が0.1%と0.05%の場合に、広告を100,000回表示するためにかかる費用は以下の通りです。
【クリック率0.1%】
・CPM課金方式:500円×100,000回÷1,000=50,000円
・CPC課金方式:100,000回×0.001×500円=50,000円
【クリック率0.05%】
・CPM課金方式:500円×100,000回÷1,000=50,000円
・CPC課金方式:100,000回×0.0005×500円=25,000円
上記のように、CPC課金方式ではクリック率が0.1%から0.05%になることで、半分の費用で広告を出稿できます。
CPMに関するよくある質問
CPMに関するよくある質問と回答をご紹介します。
CPMは何の略?
CPMはCost Per Milleを略したものです。
CPMの平均値は?
CPMの相場は広告を掲載する媒体によって異なるため、どのくらいの金額が適正なのか、平均的な金額はどのくらいなのかを提示することはできません。
CPMの計算方法は?
CPMの計算式は以下の通りです。
CPM=広告出稿にかかった費用÷広告が表示された回数×1,000
YouTubeのCPMの平均は?
YouTubeに出稿したスキップ不可のTrueViewインストリーム広告のCPMの平均は、400円~600円程度です。
まとめ
今回は、CPMの概要から計算方法、CPM課金方式で広告を出稿するメリット・デメリット、CPC課金方式との違い、使い分け方について解説しました。
WEB広告を出稿する場合、目的に応じて課金方式を選択することが重要です。CPM課金方式とCPC課金方式の特徴と違いを理解し、最適な方法で広告を出稿しましょう。
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