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YMYLとは?対象ジャンルとテーマ例・SEO対策のポイントを解説

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一般的なテーマに比べてGoogleからサイトの信頼を厳しく評価されるYMYL領域について、どのようなジャンルやテーマが該当するのか詳しく解説します。今回はYMYLで重要なE-E-A-Tについての解説や、YMYL領域でSEO対策を行う場合のポイントを経験を元に紹介しているため、今後取り組む方は是非参考にしてみてください。

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YMYLとは?

YMYL(Your Money  or Your Life)とは、Googleの品質評価ガイドライン(General Guidelines)の中の見出し2.3に登場する用語で、「お金や健康」などユーザーの生活や人生に影響を与えるテーマのことです。

Googleは一般的なテーマに比べてYMYLに関するテーマに対して高い評価基準を設けています。理由は、誤った情報や古い情報、嘘の情報が検索結果に表示されると以下に該当するユーザーに損害や悪影響を与える可能性があるためです。

  • コンテンツを閲覧した人
  • コンテンツを閲覧した人から影響を受けるその他の人々
  • コンテンツを閲覧した人の行動によって影響を受ける人々

例えば、病気について誤った治療法や薬が記載されたページが検索結果の1位に表示されている場合、その情報を信じてしまったユーザーの健康や、その家族の将来にも悪い影響がでる可能性があります。

そのため、YMYLに関するテーマのWEBぺージやサイトを上位表示する場合は、コンテンツの正確性や情報の鮮度だけではなく、サイトや運営者自体の信頼性や権威性が高いレベルで必要になります。

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GoogleがYMYLを評価する方法

YMYLに該当するコンテンツは、一般的なコンテンツ(非YMYL)とはページの評価方法が異なります。Google検索エンジンのランキングシステムは、アルゴリズムを使って検索クエリがYMYLに関するものと検出した場合、非YMYLの検索クエリよりも権威性や専門性・信頼性のスコアを重要視します。

同様に、Google検索評価者に対しても、これらのページの品質と信頼性を非YMYLの場合よりも厳格に評価するよう指示しています。

【参考資料】:How Google Fights Disinformation


つまり、コンテンツの内容が正確で優れたコンテンツであったとしても、サイト自体に高い権威性や専門性が無ければランキングで上位には表示されないと言うことです。

ここで言う権威性や専門性とは、そのテーマの回答者として世の中で最も適した企業や団体、もしくは人物を指し、「歯の治療」であれば、歯科医師免許を持った歯医者さんや大学病院が運営しているWEBサイトが該当します。

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YMYL領域に該当するジャンル

YMYLに該当するジャンルは、「テーマ自体が有害で危険なもの」と「正確な内容ではない場合に悪影響を及ぼすもの」という大きく2つに分かれています。

■ テーマ自体が有害で危険なもの
犯罪行為や暴力的な行為、テロや暴動を煽るもの、爆発物の作り方などはそれ自体が害となり悪影響があります。

■ 正確な内容ではない場合に悪影響を及ぼすもの
例えば、喘息の治し方・パスポートの取得方法・地震や台風など自然災害についての最新情報・退職金の資産運用の方法など、生活や安全面の関するテーマが不正確の場合は、多くの人の健康やお金に悪影響を与える可能性があります。


具体的には、以下に記載したジャンルがこれに該当します。

ジャンルテーマの例
ニュース、時事関連国内外の政治情勢、災害報道、重要な社会的イベント、
経済政策、国際関係、公衆衛生情報
政治・法律関連選挙情報、法律改正、人権問題、裁判結果、
政策提案、公的な議論、司法改革
金融関連投資情報(株式、債券、不動産など)、銀行業務、保険、税金、
退職金計画、金融市場、ローン、クレジットカード
ショッピング関連高価な財物やサービスのレビュー、比較(自動車、不動産、高級家電など)
オンラインショッピングガイド、消費者保護
医療・健康病気や健康状態に関する情報、薬の使用、栄養、メンタルヘルス、
病院や医師の選び方、予防接種、健康増進
人権関連国籍、宗教、性的少数者の権利、移民問題、
児童福祉、女性の権利、障害者の権利、高齢者の権利
その他学歴に関する情報(大学選び、資格取得など)、安全なインターネットの使用、
子供の安全などの親子関連情報、個人データの保護


尚、検索品質評価ガイドラインでは上記のようにジャンルが記載されていましたが、2022年7月28日に検索品質評価ガイドラインが改定され、詳しいジャンルについては削除されました。

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YMYL領域に該当するかどうかの判断基準

先ほど紹介したジャンルに該当するからと言って、必ずしもYMYLに該当するとは限りません。例えば、気象情報に関するテーマの場合「津波の情報」はYMYLに該当しますが、雨の日におすすめの傘についての情報はYMYLには該当しません。

同じように、健康に関するテーマで「歯の治療方法」はYMYLに該当しますが、「オリジナル歯ブラシ制作」のテーマについてはユーザーに害を及ぼす可能性が殆ど無いためYMYLには該当しません。

このように、YMYLに該当するかどうかの判断基準は健康や金融・ニュースなど上記に上げたジャンルかどうかではなく、厳密には取り扱うテーマがユーザーの生活や人生に対して悪影響や害を与えるかどうかで判断します。

検索品質評価ガイドラインの中に分かりやすい例が記載してあったので、SEM Plus編集部で和訳したものを紹介します。

YMYL領域に該当するかどうかの判断基準①
YMYL領域に該当するかどうかの判断基準②
YMYL領域に該当するかどうかの判断基準③


このように例ではYMYLかどうかの判断基準は、

  • 「明確なYMYLトピック」
  • 「YMYLトピックかもしれない」
  • 「YMYLトピックではない」

の3つの項目に分かれています。

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YMYL領域に該当するテーマ例

具体的にどのようなテーマがYMYLに該当するのか、検索品質評価ガイドラインのページクオリティに記載されている例を元に紹介します。

【YMYLに該当するテーマ例】

テーマ詳細
歯科治療に関するテーマ歯科治療はユーザーの健康面に影響を与える可能性がある
胃腸炎の治し方に関するテーマ胃腸炎の治し方は専門家によるアドバイスが必要となる
処方薬に関するテーマ処方薬はユーザーの健康に影響を与える可能性がある
原子力発電に関するテーマ原子力発電は世界の産業や社会・安全性に影響を与える可能性がある
養子縁組の手順に関するテーマ家族の生活や幸福・人生に影響を与える可能性がある
株式銘柄の選び方経済的な決断や生活の安全性や家族の人生に影響を与える可能性がある
税務書類のページ経済的な安定や法律に関する知識が必要なため影響を与える可能性がある
BMI計算機医療専門家が健康問題をチェックするのに使用されている
病院のページにある健康情報多くのユーザーが参考にする情報のため影響を与える可能性がある
ネットバンキングのログインページ預金残高情報はセキュリティ面での安全性に影響を与える
慈善団体のホームページ災害救援や募金情報は危機が発生した際に多くの人に影響を与える可能性がある


【YMYLに該当するテーマ自体が危険で有害な例】

テーマ詳細
医療用以外の薬物の使用に関するテーマ薬物を扱うことは健康面に大きな悪影響がある
摂食障害を推奨するテーマ摂食障害を病気ではなく、ダイエットとして扱うことは悪影響がある
個人情報を収集する目的のサイト機密性の高い個人情報を騙して収集する行為はユーザーの生活に危険を与える
根拠がないがんの治療法について科学的な根拠が一切ない医療に関する情報は悪影響がある
地球が平であるという主張科学的に実証されているものと矛盾する主張は悪影響がある


ここで紹介したテーマ以外もYMYLに該当するケースは多くあるため、上記を参考に自身で判断してください。

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YMYLで重要なE-E-A-Tについて

E-E-A-Tとは、Google検索品質評価ガイドラインに記載されているWEBページの信頼度を評価するための基準です。

WEBサイトを評価するために重要な、

  • 経験:Experience
  • 専門性:Expertise
  • 権威性:Authoritativeness
  • 信頼:Trust

の頭文字を取って、E-E-A-Tと呼ばれています。


YMYLに該当するテーマを扱うWEBページやサイトを上位表示するためには、高いE-E-A-Tが求められるため、サイトで扱うテーマを厳選して専門性を高めたり、被リンク獲得を行い権威性を高める施策を行います。

ただし、注意点として医療や金融などに関するテーマの多くはWEBサイトの運営元がどのような法人・団体なのかを厳しく判断されるため、高い権威性がないと検索結果に表示されないケースがあります。

このようなテーマを扱う場合、後からE-E-A-Tを高めるのが難しいため、自社で対応できる領域化どうかを事前に見極めた上で取組むかどうかを判断しましょう。

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YMYL領域におけるSEO対策のポイント

YMYLに関するテーマ・WEBサイトのSEO対策ではE-E-A-Tを高めるためには、以下6つの項目について施策を行う必要があります。

  1. サイトの専門性を高める
  2. 最新の情報に更新し続ける
  3. 会社概要や運営元の情報を充実させる
  4. 常時SSL化などセキュリティ対策を行う
  5. 情報の根拠を明確にする
  6. 被リンクや評判の良い言及を集める

非YMYLのWEBサイトでも重要な施策となるため、是非取り組んでみてください。

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サイトの専門性を高める

YMYLに該当するテーマでは高い専門性が求められるため、サイト全体のテーマの統一や専門性の高いコンテンツを用意します。

サイト全体の専門性を高めるためには、サイトのテーマからズレたテーマを取り扱わないようにする事がポイントで、誰が見ても「○○についての専門サイトである」と認識できるようにします。

また、インターネット上にある情報を元にコンテンツを作成するのではなく、専門家やそのことを経験・体験した人だからこそ作成できる内容をコンテンツに含めて専門性を高めます。

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最新の情報に更新し続ける

YMYLに該当するテーマでは、情報の鮮度も評価されます。例えば株価情報は市場の動きに応じて日々変動するため、投資家は常に最新のデータに基づいて決定を下す必要があります。

また、改正されることがある法律に関するテーマや、新しい研究結果や治療法の発見により最先端の情報が求められる医療に関してもサイト内の情報を更新する必要があります。

常に最新の情報に更新しているサイトは検索エンジンからの評価や専門性の向上だけではなく、ユーザーからの信頼も高くなります。

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会社概要や運営元の情報を充実させる

高い権威性を求められるYMYLに該当するジャンルに関しては、「誰が運営しているのか?」を明確にしておかないとサイトが正しく評価されません。

会社概要に会社名や住所・電話番号を掲載するだけではなく、代表者の経歴や会社の詳細な沿革、取得している資格情報などを掲載し、そのテーマを扱う専門家であることを検索エンジンに伝えましょう。

また、コーポレートサイトとは別ドメインで運営する場合は、コーポレートサイトへのリンク設置会社概要か運営者情報ページを作成し運用元を明確にします。

尚、オンラインショッピングが出来るサイトの場合は、会社概要に加えて返金・返品ポリシーやカスタマーへの問合せ先の電話番号の掲載なども行いましょう。

Every page belongs to a website, and it should be clear:
・Who (what individuals, company, business, organization, government agency, etc.) is responsible for the website.

検索品質評価ガイドライン2.5.2

【SEM Plus和訳】

全てのページはWEBサイトに属しており、次のことを明確にする必要があります。
・誰が(どのような個人、企業、事業、団体、政府機関など)WEBサイトの責任者なのか

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常時SSL化などセキュリティ対策を行う

常時SSL化(常時HTTPS化)は、WEBサイトでデータの送受信をすべて暗号化することにより、第三者によるデータの傍受や改ざんを防ぐセキュリティ対策です。

特にECサイトや予約サイトなど、クレジットカード情報を入力して決済や送金したり個人情報を入力するサイトでは、常時SSL化を利用することが重要です。

また、GoogleはHTTPSを使用しているサイトを検索結果で優遇する傾向にあるため、SEO対策としても有効です。

常時SSL化については、別のページで詳しく解説しています。

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情報の根拠を明確にする

YMYLに該当するテーマは、ユーザーの健康、財産、安全に直接的な影響を及ぼす可能性があるため、非YMYLのサイトに比べて情報の正確性と信頼性が厳しく評価されます。

そのため、WEBサイトが提供する情報にはしっかりとした根拠が必要とされます。

具体的には、提供する情報の裏付けとなるデータや研究結果を明確に示し、それらの情報がどのソースを元にしたのかを明確に示すことが求められます。

論文や公的機関、大学が発表している情報や、権威のある専門家が書いた情報を参照元や引用元としてサイト上に明記しましょう。

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被リンクや評判の良い言及を集める

YMYLでは高い権威性が求められるため、被リンクの獲得や評判の良い言及を増やすことが重要です。

Googleは被リンクを第三者からの投票と考えているため、業界内で権威の高いサイトや関連するサイトからの被リンク獲得は自社の権威性を高める事に繋がります。

また、信頼性の高いサイトに自社について良い評判や口コミが掲載されている場合、信頼できる客観的な意見として扱われるため、サイテーション獲得施策を行い言及数を増やしましょう。

被リンクの獲得方法については、別のページで詳しく解説しています。

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YMYLが注目された背景

最後に、YMYLが注目されるようになった背景について簡単に触れておきます。

YMYLが注目されるようになった背景は、大手IT企業が運営していた医療や健康に関するオウンドメディア「ウェルク」が原因と言われています。

ウェルクは様々なキーワードで検索結果の上部に表示されていましたが、他のサイトから画像を無断転載していたり、素人が医療の専門家の監修無く執筆した記事を公開していたことがニュースやメディアで報じられ、社会問題に発展しました。※2016年にサイトは閉鎖されています。

これを重く見たGoogleは、2017年2月3日に「日本語検索の品質向上にむけて」を検索セントラルブログで発表しページの評価方法を変更。

2017年12月6日には、検索セントラルで日本の検索結果向けに「医療や健康に関連する検索結果の改善について」を発表し、健康に関連するぺージの信頼性をより厳格に評価するアルゴリズムのアップデートを行いました。

この結果、YMYL領域のテーマでは専門性が低い個人ブログや、権威性の低いサイトは殆ど検索結果に表示されなくなったため大きく注目を集めました。

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まとめ

SEO対策を行う際は、自身が狙うキーワードがYMYL領域に該当するかどうかを正しく見極める必要があります。

また、YMYL領域のテーマやキーワードでは非YMYL領域と比べて高い基準の専門性や権威性が求められるため、SEO対策に取組む前に検索結果にはどのような法人や団体が運営しているWEBサイトが表示されているかを事前に確認する事が重要です。

SEO対策を進める場合は、ユーザーにとってどのようなWEBサイトが信頼出来るのかを様々な観点で考えてユーザーファーストを最優先に施策を行いましょう。

尚、YMYLのSEOで成果が出ないWEBサイト運営者の方はSEM Plus編集部までご相談ください。YMYL領域で上位表示を行ってきた実績と経験を元に最適なご提案をさせて頂きます。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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