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SEO対策 2024/04/19

リーズナブルサーファーモデルとは?仕組み・ランダムサーファーモデルとの違いを解説

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リーズナブルサーファーモデルは、Googleによって開発されたWebページの重要性を評価するためのアルゴリズムで、ランダムサーファーモデルを進化させたものです。ドメインパワーを高めるために被リンクの獲得をおこなう場合や、内部リンクの設計をおこなう上で、覚えておくべき仕組みとなるため、本記事で詳しく解説します。

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リーズナブルサーファーモデルとは

リーズナブルサーファーモデルとは、ページ内のリンクがクリックされる可能性に応じて、リンク先ページへ渡されるPageRankの分配量を変える仕組みのことです。

元々GoogleのPageRankアルゴリズムは、ページ上にある全てのリンクに対して均等にPageRankを分配する仕組み(ランダムサーファーモデル)でしたが、2004年以降にリンクがクリックされる確率に合わせてリンクごとの評価を変えるリーズナブルサーファーモデルが導入されました。

リーズナブルサーファーモデル
画像引用元https://patents.google.com/patent/US6285999

リーズナブルサーファーモデルでは、リンクの位置・フォントサイズ・色・アンカーテキストの内容・リンクの周囲のテキストなど、リンクがクリックされる確率に影響を与える様々な要素が考慮されます。

実際にリンクがクリックされたかどうかではなく、リンクの位置やアンカーテキストの内容を元にリンクがクリックされる確率を計算し、PageRankを算出しています。

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リーズナブルサーファーモデルの仕組み

では、具体的にリーズナブルサーファーモデルが、どのような要素を考慮してクリックする確率を計算する仕組みなのかを説明します。

Googleの特許から読み取れるものと、SEO by the Seaの解説を元にどのような要素によってクリック率が計算され、リンクジュースを流す量を決めているのか解説します。

要素は、大きく分けると4つあります。

  1. リンクに関する要素
  2. リンクが設置されているページに関連する要素
  3. リンク先のページに関連する要素
  4. ユーザー行動データに関連する要素
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リンクに関連する要素

リンクに関連する要素とは、リンク自体の特性に関する情報です。アンカーテキストの内容、リンクの大きさや色、ページ上の位置など、リンクがどのように表示され、構成されているかに関する要素を指します。

ページ上のリンクの位置

メインコンテンツの上部にあるリンクや、スクロールせずに見える位置にあるリンクは、それ以外の位置にあるリンクよりもクリックされる確率が高い


リンクのフォントサイズ

リンクのフォントサイズが大きい場合はクリックされる確率が高い。
また、リンクの色と背景色が近い場合はクリックされる可能性が低くなります。


リンクの前後にあるテキスト

リンクの前後にあるテキストがリンクのアンカーテキストと関連性が高い場合は、クリックされる確率が高い。逆に無関係なコンテンツへのリンクはクリックされる可能性が低くなります。


④ リンクの種類

リンクがハイパーリンクになのか、画像リンクなのかでクリック率が異なります。


⑤ アンカーテキスト

アンカーテキストの内容や、単語数はクリック率に関係します。
例えば、ページの内容を簡潔に表している場合はクリック率が高くなります。


メインコンテンツ内にあるリンク

メインコンテンツ内にあるリンクは、フッターエリアやその他のナビゲーションエリアにあるリンクよりもクリック率が高くなります。

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リンクが設置されているページに関連する要素

リンクが設置されているページに関連する要素とは、リンクが設置されているページの特性やリンクとの関連性の事です。

  • リンクが設置されているページのURLとリンクの関連性
  • リンクが設置されているページ内に含まれるリンクの多さ
  • リンクが設置されているページ内の単語や見出しに使われている単語
  • トピッククラスター:リンクが設置されているページが扱っているトピックや、リンクのアンカーテキストに関連するトピックの関連性
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リンク先のページに関連する要素

リンク先のページに関する要素とは、リンク先のURLとリンクとの関連性のことです。

  • リンク先URLやリンク先URLの一部が、リンク元の文章とどのように関連しているか
  • リンク先URLの文章とリンク元の文章の関連性
  • ホストとドメインの関連性:リンク元のURLとリンク先のURLが同じホストやドメイン上にあるかどうか
  • リンク先URLに含まれる単語とリンク元の文章との関連性
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ユーザー行動データに関連する要素

ユーザー行動データに関連する要素とは、ユーザーがWEBページやリンクにどのように関わるかを考慮しています。

  • ナビゲーション操作:ユーザーがドキュメントにどのようにアクセスし、操作するか
  • ユーザーの属性:言語や興味など
  • 検索クエリ:ユーザーが入力したクエリ用語
  • リンクのクリック頻度:特定のリンクがどのくらいの頻度でクリックされるか
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リーズナブルサーファーモデルを考慮したSEOの考え方

リーズナブルサーファーモデルは、10年以上前に発表された仕組みです。そのため現在でもランキングアルゴリズムとして機能しているのかは不明であり、実際にはクリックが少ない箇所に設置されているリンクでも、条件によっては評価されている可能性もあります。

では、どのようにSEO対策に活かせば良いかと言うと、Googleの考えを参考にする事です。リーズナブルサーファーモデルの仕組みから分かることは、Googleはユーザー行動を重要視しているということです。

リーズナブルサーファーモデル以外にも、CWV(Core Web Vitals)やモバイルフレンドリーアップデート・モバイルファーストインデックスなど、ユーザー行動を考慮して使い勝手のページを評価する項目をランキングアルゴリズムに取り入れています。

そのため、SEO対策をおこなう場合は、ユーザー行動を考えてサイト構造・ぺージの設計・内部リンクの設計をおこない、コンテンツに関しては、メインコンテンツの上部に検索意図に応える回答を入れるなど工夫することが大切です。

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リーズナブルサーファーモデルとランダムサーファーモデルの違い

リーズナブルサーファーモデルとランダムサーファーモデルの違いを理解するためには、まずランダムサーファーモデルが何なのかを理解しましょう。

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ランダムサーファーモデルとは

ランダムサーファーモデルとは、GoogleがリンクによってWebページの重要性を評価するための方法で、PageRankアルゴリズムの基礎になっている仕組みです。

ランダムサーファーモデルでは、リンク数が多いページ、PageRankが高いページからリンクされているページを重要なページと判断し評価します。SEO対策で「被リンクは多い方が良い・質の高い被リンクが重要」とよく言われるのは、この仕組みがあるからです。

ランダムサーファーモデルは、インターネット上のユーザーがネットサーフィンをする様子を元に以下の2点を考慮して考えられています。

ネットユーザーはリンクをランダムにクリックしてページを遷移する

ユーザーが訪問中のWebページ上のリンクをランダムに選択してクリックし、そのリンク先のページへ遷移することを想定しています。あるページへのリンクが多いほど、そのページに訪れるランダムなユーザー数も理論上は多くなるため、そのページのPageRankも高くなります。


ネットユーザーはリンクをクリックせずに無作為に別のページに移動します

ユーザーはページのリンクをたどるのではなく、ブックマークなどを利用してインターネット上の別のページに移動することを想定しています。

この行動は「ダンピングファクター」として組み込まれており、リンクされていないページやリンクのループによって隔離されたページでもPageRankの計算において考慮されます。

【参考記事】:http://infolab.stanford.edu/~backrub/google.html

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リーズナブルサーファーモデルはランダムサーファーモデル進化版

リーズナブルサーファーモデルとランダムサーファーモデルの違いは、PageRankの分配方法です。

ランダムサーファーモデルは、WEBページ上のリンクの位置やその他の特性は評価に影響しません。あるWEBページのPageRankは、そのページにある全ての発リンクに均等に分けられます。ページ上に発リンクが10個あれば、それぞれのリンクにはそのページのPageRankの10分の1が割り当てられます。

一方で、リーズナブルサーファーモデルはリンクがクリックされる確率を考慮して、そのページにあるリンクそれぞれに異なる量のPageRankを割り当てます。

つまり、ランダムサーファーモデルに、リンクがクリックされる確率などのユーザー行動を考慮してPageRankを分配する仕組みを取り入れたアルゴリズムが、リーズナブルサーファーモデルです。

ランダムサーファーモデルの進化版が、リーズナブルサーファーモデルという事を覚えておきましょう。

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まとめ

今回はSEO対策で内部リンクの設計や、被リンク獲得で語られる事が多い「リーズナブルサーファーモデル」について解説しました。

リーズナブルサーファーモデルは、ランダムサーファーモデルを進化させ、リンクの数や質だけでPageRankを算出するのではなく、ユーザーがクリックする可能性に応じてリンクの重み付けを変える仕組みです。

専門的な内容となるため、詳細に覚えておく必要はありませんが、Googleがどのようなリンクを評価するのか基本的な考え方を覚えておくとSEO対策で役に立ちます。

尚、SEM Plus編集部では、被リンクを効率よく集めるリソースやノウハウが無い方に向けて被リンク獲得代行サービスを提供しています。

興味がある方は気軽にお問合せくださいませ。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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