SEO対策 nofollowとは?使い方と設定するケース・SEO効果について解説

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nofollow属性は、コメントスパム対策を目的に導入されましたが、現在では主に、自サイトと外部サイトを関連付けたくない場合や、リンク先のページへクロールさせたくない場合に使用されます。この記事では、通常リンクとの違いや役割、使い方、設定するケース、SEO効果について解説します。

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nofollowタグとは

nofollowとは、<a>タグ内や<meta>タグ内に設置することでリンク先のページへの評価(PageRank)受け渡しを無効化する、rel属性値もしくはmetaタグです。

自サイトと外部サイトを関連付けたくない場合や、リンク先のページへクロールさせたくない場合に、nofollowを使用します。

リンク先のページではなく、自サイトのページをクロールさせないようにするのはrobots.txtです。rel属性とは、リンク先のページとの関係を示す属性です。a要素やlink要素などで使用します。

▼ 外部のサイトとの関係を伝えるrel属性は以下の3つです。

  • rel=”nofollow”
  • rel=”sponsored”
  • rel=”ugc”


上記のrel属性は<a>タグ内でのみ使用しますが、nofollowだけは例外的にmetaタグでも利用できます。

metaタグとは、ブラウザや検索エンジンにページの情報を伝えるためのタグです。ページのHTMLに記述します。ブラウザや検索エンジンに情報を伝えることが目的なので、ページには表示されません。

▼ Googleがサポートしている代表的なmetaタグは以下の通りです。

  • description
  • robots
  • googlebot
  • noindex
  • nofollow

【参考記事】
Google が対応するメタタグとインラインタグ | Google 検索セントラル

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nofollowと通常リンクの違い

nofollow属性を設定したリンクと通常リンクの違いは、以下の2点です。

  • クローラーがリンク先のページをクロールするか
  • リンク先のページへリンクジュースを与えるか


通常リンクの場合、クローラーはリンクをたどってリンク先のページをクロールし、リンクが設置されているページからリンク先のページへリンクジュースを与えます。

リンクジュースとは、あるWEBページにリンクさせたとき、リンク先のWEBページに与えられるSEO効果です。リンクジュースが多ければ多いほど、検索エンジンからの評価は高まる傾向にあります。

一方、nofollow属性を設定したページに設置されたリンクやnofollow属性を設定したリンクの場合、クローラーはリンク先のページへクロールしません。クロールしないので、リンクジュースがリンク先のページへ与えられることはないということです。

ただし、ページを閲覧するユーザーは、どちらの場合でもリンク先のページを閲覧できます。

▼ クローラー、リンクジュースについては下記の記事で詳しく解説しています。

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nofollowの役割

nofollowの役割は以下の2点です。

  • リンク先のページから悪影響を受けない
  • リンク先のページへリンクジュースを与えない
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自身のサイトと関連付けたくないサイトにリンクする場合

特定のサイトが外部のサイトへリンクを貼っている場合、リンク先のサイトを支持しているとGoogleは判断します。信頼できないサイトや低品質なサイトへリンクを貼っていると、リンクを貼ったサイトの評価も下がるかもしれません。

自サイトのページやリンクにnofollowを設定することで、関連付けたくないサイトに自社WEBサイトのページ評価を受け渡すことを防ぐことができます。

3-2

リンク先のページをクロールさせたくない場合

Googleウェブマスターツールでは、「信頼できないサイト」や「保証したくない、あるいは保証できないコンテンツ」へのリンクにはnofollowを付けることを推奨しています。

ページやリンクにnofollow属性を設定すると、クローラーはリンク先のページへクロールしません。

リンク先のページへリンクジュースを与えないので、自サイトの評価が信頼できないサイトや低品質なサイトへ受け渡されることがなくなり、SEO対策として悪用されることはありません。

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nofollowの使い方の遍歴

2005年にnofollow属性が導入された頃と現在では、nofollowの使い方や効果が変化しています。

nofollow属性が導入された経緯から現在に至るまでの変化を解説します。

4-1

nofollowはコメントスパム対策だった

nofollow属性が導入されたのは2005年です。コメントスパム対策が導入の目的でした。

コメントスパムとは、WEBサイトのコメント欄に、ページの内容とは関係のないURLを含めた投稿を大量に書き込むことでリンク先の評価を高める手法です。

コメント欄にURLが貼られた状態になるため被リンク効果が発生し、リンク先のページがGoogleから高く評価され、検索順位向上などの効果が発生していました。

上記のような意図的なランキング操作を目的としたコメントスパムを防止するために、nofollowが導入されたわけです。

nofollowを設定することでクローラーがクロールしないように「命令」し、リンク先のページへリンクジュースを与えないようにしました。

4-2

nofollowが間違った使われ方をされるようになる

前述したようにコメントスパムを防止することを目的としてnofollowが導入されたわけですが、次第にnofollowが間違った使われ方をされるようになりました。

nofollowの外部サイトに評価を与えないという性質から、外部サイトへのリンクを貼る場合には必ずnofollowを設定するサイトが増加しています。

悪質なサイトだからnofollowを設定するという本来の目的ではなく、自サイト以外のサイトの評価を高めたくないという目的でnofollowを設定したわけです。

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nofollowが「命令」から「ヒント」に役割を変える

上記のような間違った使われ方が常態化したことにより、Googleはnofollowの役割を「命令」から「ヒント」へ変更しています。

「ヒント」へ変更した理由は、Googleはページに貼られたリンクをランキングの指標としており、「命令」のままだと検索アルゴリズムの改善に役立つ有益な情報が得られなくなるからです。

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2019年9月からsponsoredとugcができる

上記の変更に伴い、2019年9月からはsponsoredとugcというrel属性が追加されています。

sponsoredは、対価が支払われる契約の一環として作成された広告やスポンサーシップなどのリンクであることを示すrel属性です。

ugcは、コメントやフォーラムの投稿といったユーザーが作成するコンテンツ内に設置されたリンクに推奨されています。sponsoredとugcも、nofollowと同様に「ヒント」として取り扱われます。

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nofollowの使い方、設定方法について

nofollowが設定できるのは、特定のリンクもしくは特定のページの2種類です。

特定のリンクにnofollowを設定すると、nofollowを設定したページとリンク先のページに対してnofollowが適用されます。

一方、特定のページに対してnofollowを設定すると、ページに設置したすべてのリンク及びリンク先にnofollowが適用されます。

特定のリンクに設定する場合と特定のページ全体に対して設定する場合の使い方、設定方法を解説します。

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<a>タグ内にnofollowを設定する方法(特定のリンクに対して記述する方法)

<a>タグ内にnofollowを設定する方法


特定のリンクに対してnofollowを設定する場合は、リンクの<a>タグ内に「rel=”nofollow”」を追加します。

ただし、nofollowが適用されるのは設定したリンクのみなので、ページ内に別のリンクがある場合、nofollowを設定しない限りnofollowは適用されません。

ページ内のすべてのリンクにnofollowを適用させたい場合は、すべてのリンクに対して上記のように設定するか、ページのhead内にnofollowを記述する必要があります。

また、nofollowと同時にsponsoredやugcを使用することも可能です。

  • rel=”sponsored nofollow” 
  • rel=”ugc nofollow”
5-2

metaタグ内にnofollowを設定する方法(ページ全体のリンク対して記述する方法)

metaタグ内にnofollowを設定する方法


ページ全体のリンク対してnofollowを設定する場合は
head内に<meta name=”robots” content=” nofollow”>を追加します。

ページ内に複数のリンクがある場合でも、すべてのリンクに対してnofollowが適用されます。

また、metaタグ内にnofollowを設定する場合には、sponsored・ugcは使用できません。

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nofollowを設定するケース

nofollowを設定するケースとして代表的なものは以下の通りです。

  • 低品質なサイトにリンクを貼る場合
  • 自身のサイトと関連性が低いサイトにリンクを貼る場合
  • リンク先に評価を与えたくない場合
  • ユーザーによって生成できるコンテンツ
  • ブログパーツなどの埋め込み
  • コメント
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低品質なサイトにリンクを貼る場合

低品質なコンテンツが含まれるサイトにリンクを貼ると、リンク先のサイトを推奨しているとGoogleから判断される恐れがあります。

▼ Googleが考える低品質なコンテンツは以下の通りです。

  • オリジナルのコンテンツがほとんどなくユーザーにとって価値のないページ
  • 無断複製されたページ
  • 自動生成されたコンテンツ
  • 内容の薄いアフィリエイトページ
  • 類似するキーワードで検索結果の上位に表示されることを目的に作成されたサイト


Googleは低品質なコンテンツを検索結果から排除しようと考えているため、低品質なサイトだけでなくリンクを貼っているサイトも低い評価を受けるかもしれません。

通常であれば上記のような低品質なコンテンツへのリンクを貼る機会はありませんが、何らかの事情でどうしてもリンクを設置する場合にはnofollowを設定しておきましょう。

6-2

自身のサイトと関連性が低いサイトにリンクを貼る場合

Googleがサイトの専門性を判断する材料は、サイトのコンテンツだけでなく、どのようなサイトにリンクを貼っているかも含まれます。

自身のサイトが扱っているテーマと関連性が低いサイトに対して大量のリンクを貼っていると、Googleはサイトがどんなテーマを扱っているのか正確に判断できません。

6-3

リンク先に評価を与えたくない場合

前述したようにnofollowはコメントスパムを防止することを目的として導入されており、リンク先に評価を与えたくないからnofollowを設定するという使い方は間違いです。

Googleはnofollowの役割を「命令」から「ヒント」へ変更しており、競合サイトへのリンクにnofollowを設定しても、高品質なコンテンツや関連性の高いコンテンツであればnofollowが適用されないかもしれません。

ただし、信頼できないサイトや低品質なサイトへのリンクにnofollowを設定するのは問題ありません。

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ユーザーによって生成できるコンテンツ

ユーザーによって生成できるコンテンツとして代表的なものは以下の通りです。

  • Wikipedia
  • Yahoo!知恵袋
  • WEBサイトのコメント欄


WikipediaやYahoo!知恵袋、無料ブログなどでは、設置したリンクに対して自動的にnofollowが使用されるように設定されています。

以前はユーザーによって生成できるコンテンツに対してnofollowが推奨されていましたが、ugcが導入された現在ではnofollowではなくugcを使用します。

すでにnofollowを設定している場合は引き続き適用されるため、nofollowからugcへ変更する必要はありません。

6-5

ブログパーツなどの埋め込み

ブログパーツやウィジットといったサイト内に埋め込まれるパーツに含まれるリンクにはnofollowを設定しておきましょう。

Googleのマット・カッツ氏も過去の動画の中でブログパーツやウィジットの問題点を指摘しており、nofollow設定を推奨しています。

【参考資料動画】

6-6

コメント

WEBサイトのコメントやフォーラムはユーザーが自由に投稿でき、読者を獲得できる便利な機能ですが、悪質なユーザーが検索順位向上を狙って低品質なサイトへのリンクを設置する可能性があります。

コメントやフォーラムの投稿に低品質なサイトへのリンクが設置されるとサイトの不利益につながる恐れがありますが、ユーザーが作成するコンテンツである以上、サイト運営者はリンクの設置をコントロールすることはできません。

WEBサイトのコメントやフォーラムに投稿されたリンクにnofollowを設定することで、リンク先へのリンクジュースの受け渡しを防ぎ、スパマーの投稿を抑止できます。

多くのブログサイトでは、投稿されたコメントに対して自動的にnofollowが使用されるように設定されています。

以前はコメントやフォーラム投稿に対してnofollowが推奨されていましたが、ugcが導入された現在ではnofollowではなくugcを使用します。

すでにnofollowを設定している場合は引き続き適用されるため、nofollowからugcへ変更する必要はありません。

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nofollowではなくsponsored・ugcを使用するケース

2019年にsponsoredとugcというrel属性が追加されたため、nofollowではなくsponsored・ugcを使用するケースをご紹介します。

sponsoredとugcも、nofollowと同様に「ヒント」として取り扱われます。

7-1

広告や有料リンクの場合はsponsoredを使う

sponsoredは、対価が支払われる契約の一環として作成された広告やスポンサーシップなどの有料リンクに対して使用します。

Googleは、ランキング操作を目的としたリンク設置やリンクを含む投稿に対して金銭のやり取りをするリンクスパムを禁止しています。リンクスパムアップデートによってスパムリンクの効果は無効化されており、外部からスパムリンクが貼られていてもペナルティを受けることはありません。

一方、広告やスポンサーシップによってリンクの売買がおこなわれることは、通常の経済活動であるとGoogleは理解しています。

広告リンクがスパムリンクではないことをGoogleに示すためにも、サイトとリンクの関係を明確にしておくことが重要です。広告リンクに対してsponsoredを設定しておけば、Googleのポリシー違反とはなりません。

もちろん、スパムリンクにsponsoredを設定したとしても、リンクスパムはGoogleのポリシー違反です。

ページに設置されたリンクが広告リンクなのかスパムリンクなのかをGoogleが客観的に判断することは困難です。サイト運営者が広告リンクに対してsponsoredを設定することで、対価が支払われる契約の一環として作成されたリンクであることを示す必要があります。

広告やスポンサーシップなどの有料リンクに対してsponsoredを設定する場合は、リンクの<a>タグ内に「rel=”sponsored”」を追加します。

例)

<a rel=”sponsored” href=”https:seoworld.jp/sample/”>sample</a>


広告やスポンサーシップなどの有料リンクに対してnofollowを設定している場合は引き続き適用されるため、sponsoredへ変更する必要はありません。間違ってnofollowを設定しても、sponsoredと同様に扱われます。

また、下記のように記述することで、nofollowとsponsoredを同時に設定することも可能です。

rel=”nofollow ugc”

7-2

コメントやフォーラム投稿の場合はugcを使う

ugcは、コメントやフォーラムの投稿に設置されたリンクに対して使用します。

コメントやフォーラムの投稿といったユーザーが作成するコンテンツには、ユーザーが低品質なサイトへのリンクを設置する可能性があります。

サイトに低品質なサイトへのリンクが設置されるとサイトの不利益につながる恐れがありますが、ユーザーが作成するコンテンツである以上、サイト運営者はリンクの設置をコントロールすることはできません。

上記の問題を解決するために使用するのがugcです。

ugcを設定することでコメントスパムを直接防ぐことはできませんが、ugcを設定することでリンクの効果を制限しておけば、スパマーの行動を抑止できるでしょう。

▼ コメントスパムについてはGoogle公式サイトでも言及されています。

【参考記事】
サイトのスパムコメントへの対策方法 | Google検索セントラル


コメントやフォーラム投稿に含まれるリンクに対してugcを設定する場合は、リンクの<a>タグ内に「rel=”ugc”」を追加します。

例)

<a rel=”ugc” href=”https:seoworld.jp/sample/”>sample</a>


また、下記のように記述することで、ugcとsponsoredを同時に設定することも可能です。

rel=”ugc sponsored”

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拡張機能を使ってnofollowタグを確認する方法

NoFollow


Google Chrome拡張機能「NoFollow」をインストールすることで、表示しているページのnofollow属性を確認できます。

metaタグ内にnofollowが設定されている場合は、画面右下のボックスの中に「META-Robots NoFollow: true」と表示されます。設定されていない場合に表示されるのはtrueではなくfalseです。nofollowと同時にnoindexが設定されているかも確認できます。

また、個別のリンクにnofollowが設定されているかも確認できます。表示しているページ内で赤い点線枠で囲われて表示されたリンクが、nofollow属性が付いているリンクです。

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nofollowのSEO上の効果について

nofollowは、SEO対策として設定するものではありません。

SEO対策として外部サイトへのすべてのリンクに対してnofollowを設定すべきといった誤解があるようですが、Googleのジョン・ミューラー氏も間違いだと指摘しています。

外部サイトへのすべてのリンクに対してnofollowを設定すれば、不自然なリンクの貼り方として問題が発生するかもしれません。

【参考記事】
GoogleのJohn Mueller:すべてのアウトバウンドリンクをNofollowとしてマークしてもメリットはない


競合サイトへ被リンク効果を与えないようにするnofollowの使い方が間違いだということは、Googleがnofollowの役割を「命令」から「ヒント」に変えたことからもうかがえます。

一方、外部のサイトから貼られたリンクにnofollowが設定されていた場合、被リンク効果が得られないかもしれません。

SEO対策において被リンクは重要な要素であり、高品質なサイトからリンクが貼られていると自サイトも高く評価されます。

しかし、高品質なサイトからのリンクにnofollowが設定されていると、相手のサイトから自サイトへリンクジュースが渡らなくなるため被リンク効果が期待できなくなります。

現在ではnofollowの役割が「命令」から「ヒント」へと変更されており、関連性が高いサイトからの被リンクであれば効果が期待できるかもしれませんが、nofollowの影響を受ける可能性も考慮しておくべきでしょう。

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まとめ

nofollowはSEO対策として使用するものではなく、外部サイトへのすべてのリンクに対してnofollowを設定する、競合サイトへリンクジュースを渡さないようにするといった使い方は間違いです。

コンテンツの性質上、低品質なコンテンツや関連性の低いページへリンクを貼る必要がある場合にnofollowを使用しましょう。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。
サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超の塩田英司のノウハウをSEOサービスに反映し、2000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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