スパムリンクとは?リンクスパムとの違いと対処法
スパムリンクとは、Googleガイドラインに違反したサイトからのリンクのことです。今回はスパムリンクの意味と対処法、リンクスパムや不自然なリンクとの違いや特徴、ペナルティリスクがある背景について解説します。スパムリンクのチェックの方法や、否認方法ついても紹介しますので、自社のSEO対策の参考にしてみてください。
スパムリンクとは
スパムリンクは、リンクスパムに該当する、過剰な相互リンク目的のサイトなどGoogleのガイドライン違反をおこなっている低品質なサイト、もしくはペナルティを受けているサイトからのリンクを指します。
具体的には、Googleの本質的な評価ではなくテクニカルに評価を上げることを試みる、
- 相互リンク(リンクファーム)
- 隠しリンク
- 有料リンク
- フッターやテンプレートに埋め込まれたリンク
などの手法を「リンクスパム」と呼びます。
これらの検索エンジン側から不正行為と見なされているサイトからのリンクを、「スパムリンク」と言います。
スパムリンクは元々、リンクポピュラリティ(外部リンクによってWEBサイトの人気度や評価をはかる考え方)を利用して自社サイトの検索順位を意図的に操作する目的で作られましたが、Googleアルゴリズムのアップデートによりスパムリンクはペナルティの対象となりました。
問題は、スパムリンクがぺナルティの対象になったことを利用し、競合サイトのランキングを下げるネガティブSEOの手法が横行したことです。
現在は、ネガティブSEOを防ぐためにスパムリンクは効果を無効化されていますが、Googleのアルゴリズムも完璧では無いため、サイト運営者はスパムリンクが設置されていないかを定期的に確認し、ぺナルティのリスクを回避する必要があります。
「リンクスパム」と「スパムリンク」と「不自然なリンク」の違い
「リンクスパム」「スパムリンク」「不自然なリンク」は、似たような単語のため混同されがちなので、違いをここでおさらいします。
▼ Googleのミューラー氏が2017年5月に言及した内容を含めてまとめますと、以下のようになります。
- リンクスパム:外部リンクを用いたスパム行為を指します。
- スパムリンク:スパムサイトからの単なるリンクを指します。
- 不自然なリンク:自分が関与しない、他者のスパムサイトから一方的に貼られたリンクです。
検索順位を操作するために、サイト管理者が獲得した不正なリンクのことで、具体的には「自作自演のリンク」や「ディレクトリやリンク集への登録」、「過剰な相互リンク」などがこれにあたります。
スパムリンクとリンクスパムの違い
似たような言葉のため、良く混同されますが「リンクスパム」と「スパムリンク」は大きな違いがあります。
▼ 違いは以下になります。
・スパムリンクとは、悪質なWEBサイトを指します。
・リンクスパムとは、悪質な行為を指します。
前者は物事を意味し、後者は行為を意味します。
・スパムリンクは、第三者の悪意による迷惑行為
・リンクスパムは、自主的におこなうブラックハットSEO
前者はコントロールできませんが、後者は自身でおこなうことができます。
このように「スパムリンク」は第三者によってスパムサイトからリンクを貼られるため、自身ではどうすることもできません。一方で「リンクスパム」は自身が検索ランキングを操作する目的でおこなうため、やるかやらないかは自身のモラル次第となります。
スパムリンクに対してのGoogleの対応
Googleは、スパムリンクに対して定期的なアルゴリズムのアップデートをおこない「ぺナルティを与える」「効果を無効化するなど」の対応をおこなってきました。
では、本当にスパムリンクが設置されてもペナルティを受けないのでしょうか?
スパムリンクはペナルティの対象になるのか、無効化されるのかどちらが正しいのか気になっている方も多いと思います。
次の項目で解説します。
スパムリンクはペナルティと無効化どちらの対応になるのか
スパムリンクは現在「無効化」するとGoogleが公式に公言しています。
では、ペナルティを受けることは無いのでしょうか?
Googleが公式に言及しているわけではありませんが、弊社では一番実態に合っているのは以下だと考えます。
- スパムリンク自体はペナルティを受ける
- スパムリンクからリンクされたサイトは無効化によって影響を受けない
Googleアップデートの背景とリンクスパムの歴史を考えると、理由が分かるので詳しく解説します。
- 2010年ごろまで、ランキング操作をおこなうためのリンクスパムによるブラックハットSEOが横行する。
- リンクスパムに対してGoogleはペンギンアップデートをおこない、リンクスパムによるサイトに対してぺナルティや順位を大幅に下げる対応をおこなう。
- 「スパムリンクを設置すると順位が下がる」ここに目をつけたスパマーは、競合サイトにスパムリンクを貼ることで、競合サイトの順位を低下させ自サイトの順位を高める施策をおこなう逆SEOが流行る。
- 逆SEOにより、ユーザーにとって価値のあるサイトの順位が低下してしまい、健全な検索結果では無くなってしまう。
- 正常な検索結果に戻すため、Googleはスパムリンクが設置されているサイトに対してはペナルティではなく、効果を無効化するアルゴリズムを導入する。
上記が、現在スパムリンクが無効化される理由です。
ただし、Googleの検索セントラルの「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」には、リンクスパムについて言及しており、場合によっては手動による対策をおこなうと書いてあります。
つまり、「スパムリンクを設置されたサイトをペナルティにすると問題があるため、アルゴリズムにより無効化する」ただし、「リンクスパムに該当するサイト自体はペナルティの対象となる」というわけです。
スパムリンクに対してのGoogleのアップデート
過去にGoogleは、スパムリンクに対して定期的なアルゴリズムのアップデートには、「ペンギンアップデート」や「リンクスパムアップデート」が挙げられています。
それぞれ解説します。
リンクスパムとペンギンアップデート4.0
2016年にGoogleから「ペンギンアップデート4.0」への更新が発表されて以降、検索エンジンの検索順位を操作する、リンクスパムによる「不自然なリンク」や「スパムリンク」に対しては、「無効化」「無視」するといった仕様になりました。
ペンギンアップデート4.0への更新は、意図的に特定のWEBサイトの検索順位を下げる逆SEOやネガティブSEOによる危険に対処することが目的です。
ただし、検索エンジンがすべてのリンクスパムを検出するまでには達していないため、万が一不正なスパムや気になるリンクを発見した場合は、以前と同様に否認ツールを使ってリンク否認の意思表示をしたほうが安心です。
リンクスパムアップデートの実施
2021年7月Googleはスパムリンクに対応するため、「リンクスパムアップデート」をおこないました。こちらもペンギンアップデートと同様に、スパムリンクによるSEO効果を無効化し、検索結果に低品質なページが表示されるのを防ぐことが目的のアルゴリズム変更となります。
スパムリンクの多くはペンギンアップデートにより既に無効化されていたため、影響範囲は限定的でしたがリンクスパムによって上位表示されていたサイトなどは順位を大きく下げました。
尚、同時期におこなわれた「スパムアップデート」はスパム行為全般に対してのアップデートのため、スパムリンクに限定した「リンクスパムアップデート」は異なるアップデートとなります。
注意したい点は、リンクスパムをおこなっても影響が少ないのではなく、既に無効化されているため影響が少ないという点です。
「影響が少ない=今はリンクスパムをおこなっても大丈夫」ということでは無いため注意してください。
スパムリンクを見つける方法や対策について
スパムリンクを設定されても、2023年現在はGoogleのアルゴリズムによって無効化されますが、定期的にチェックをおこない、場合によっては自身で対処する必要があります。
なぜなら、不自然なリンクやスパムリンクはペンギン4.0で「無効化」「無視」される仕様にはなったものの、Googleのアルゴリズムによって全てのスパムリンクが排除されるわけでは無いためです。
その証拠に、2021年の7月に続いて2022年の12月にも再び「リンクスパムアップデート」をGoogleはおこなっています。このことからも完全にスパムリンクを無効化出来ていないことが分かると思います。
そのため、スパムリンクが設置された場合、悪影響はゼロとは言い切れないため、リンクスパムの有無を調べるための「チェック方法」や低品質なリンクを見つけた場合の「対策」について覚えておく必要があります。
スパムリンクを見つける方法
WEBサイトにスパムリンクが貼ってあるかどうかを調べるには、「Googleサーチコンソール(Google Search Console)」を使います。
▼ サーチコンソールの登録が済んでいない場合は、以下記事を参考に登録をおこなってください。
STEP1. Googleサーチコンソールにログインし、【リンク】を選択します。
ここでは、WEBサイトに貼られている全てのリンクのサマリーが表示されます。
STEP2. 表示される項目の中から、「上位のリンク元テキスト」をクリックします。
自サイトに貼られているアンカーテキストが一覧で表示されるので、不自然なアンカーテキストが無いかを確認します。
低品質なリンクの可能性が高いリンクの場合、「リンクだけが埋め込まれているサイト」や「アンカーテキスト内にWEBサイトと全く関係のないキーワードや商品名」などが埋め込まれていることがよくあります。
STEP3. 「上位のリンク元サイト」をクリックします。
自サイトに対してリンクしている外部サイトの一覧が表示されるので、エクスポートします。
STEP4. ここからは1つずつリンク先に飛んで確認していきます。
リンク先のWEBページ内のテキストを確認すると、「文法や文脈などが意味不明」だったり、明らかに「自動生成されたコンテンツ」が表示されていたりすれば、低品質なリンク(スパムリンク)である可能性が高いと言えるでしょう。
▼ サーチコンソールから被リンクを確認する方法は、別記事で詳しく解説しています。
スパムリンクを否認する方法
Googleサーチコンソールでチェックしたリンクの中から、スパムリンクや、不自然なリンクに対処するために「否認作業」を実施します。
リンクの否認申請もGoogleサーチコンソール上で行うことができます。否認したいURLをテキストに貼り付けて、ファイルを作成します。
テキストには、
(1)否認するページURLを記載します。
※ ドメイン単位で否認する場合は、「domain:否認するドメインURL」を記載します。
Googleサーチコンソール内の【リンクの否認】のページにアクセスして、対象のサイトをプロパティから選択、作成したファイルをアップロードして否認作業が完了です。
▼ 詳細は下記をご確認ください
まとめ
ペンギンアップデートが更新されたことで、不自然なリンクやスパムリンクのような検索エンジンの検索結果を操作する行為は無効化(無視)される仕様になりました。一方で、良質なリンクは効果が依然として認められるので、獲得の仕方や、貼られているリンクのチェックは重要なSEO対策と言えます。
今後高品質な被リンクの獲得をおこないたいユーザーに向けて、別記事にて被リンクの獲得方法をまとめていますので是非こちらの記事をご確認ください。
また、自分でおこなうのは難しい方のために、「被リンク獲得支援サービス」もおこなっています。興味がある方はお気軽にお問合せください。
以上、「スパムリンク」の意味やチェック方法、対処法についての解説でした。
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