誘導ページ(ドアウェイぺージ)とは?具体例と対応策を解説
誘導ページ(ドアウェイページ)は、検索エンジンの上位表示を狙いユーザーを特定のページや、サイトへ誘導するためだけに作られた低品質なページです。こうしたページは内容が薄く、検索結果の混乱を招くためGoogleはガイドライン違反としてペナルティを課しています。今回は、誘導ページの具体例や対策について詳しく解説します。
- 誘導ページの意味
- 誘導ページの具体的な例
- 誘導ページに対するGoogleの対応
誘導ページ(ドアウェイページ)の意味は?
「誘導ページ」とは、特定のキーワードやフレーズに対して上位表示されることだけを目的として作られた低品質なページのことです。「ドアウェイページ」や「ドアページ」とも呼ばれます。
誘導ページは、検索ユーザーを特定のサイトや別ページに誘導するためだけに設計されており、ユーザーにとって有益なコンテンツや独自の情報は含まれていません。
Googleの公式ガイドライン「検索セントラル」の中では、次のようなページが誘導ページの例として記載されています。
・URL とホームページが微妙に異なるウェブサイトを複数用意し、特定の検索キーワードに関してリーチを最大化する
誘導ページの不正使用:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー
・特定の地域や都市を対象としたドメイン名やページを複数持ち、それらのドメインから 1 つのページにユーザーを誘導する
・サイト内の有用なコンテンツや関連性の高いコンテンツにユーザーを案内することを目的としてページを生成する
・サイト内における階層が明確に定義されていないため、構造としては検索結果の一覧に近く、内容が類似する複数のページを作成する
誘導ぺージは、ユーザーの利便性より自社の利益を優先した過度なSEO手法となるため、Googleのガイドライン違反となり、手動ぺナルティを受ける場合があります。
2000年代初期から、スパマーによって利用されてきた代表的なブラックハットSEOの手法のため、昔からSEOをやっている人であれば、リンクスパムと同じくらいよく目にしたスパムだと思います。
誘導ページの具体例
地域ページを複数作成しユーザーを誘導しているケース
誘導ページの例として、地域ごとのページを大量に作成してユーザーを特定のページに誘導するケースがあります。これは、店舗が存在していないにも関わらず、内容がほとんど同じで「東京版」「大阪版」「名古屋版」など地域名だけを変えたページを作り、検索エンジンで上位表示を狙う手法です。
このようなページは、出張系のサービスをおこなっている不用品回収業者やハウスクリーニング業者、水漏れ修理業者などのWEBサイトに多く見られます。
ただし、実際に全国展開している企業の場合は地域ごとに店舗ページを作成する必要があります。この場合、ある程度重複する箇所が出るのは仕方がない事であり、GoogleもWEB上の情報やGoogleビジネスプロフィールの情報から店舗が実在する事を認識するため、誘導ぺージには該当しません。
ただし、店舗ぺージを上位表示するためには店舗ごとにスタッフを紹介したり、ユーザーからの口コミを掲載する、店舗独自の特徴を記載するなどして、独自性の高い店舗ページを作成する事を心がけましょう。
品質の低いブログを複数作り、特定サイトへのリンクでユーザーを誘導するケース
誘導ページの例として、品質の低いブログを複数作り、特定サイトへのリンクでユーザーを誘導するケースがあります。内容がほとんどない、あるいは価値が低いブログを別ドメインで多数作成し、それぞれに特定のWEBサイトへのリンクを設置することで、ユーザーや検索エンジンを操作しようとする手法です。
自社サイト内に、中身のない同じような低品質なページを量産して特定のページ(問い合わせや商品ページ)に誘導するリンクを設置するやり方は、誘導ページに該当します。
このようなページは、アフィリエイトサイトなどでも多く見られます。
アフィリエイト目的でページを作成する場合、ぺージの内容がオリジナリティがある価値のある内容であればいいですが、オリジナルの価値や機能が全く含まれていないページを量産した場合は、「価値のないページ」として誘導ページに該当します。
他にも被リンクを増やすために、自作自演で無作為に量産したサテライトサイトも誘導ページに該当する可能性があります。
サイト内検索結果の一覧ぺージを使ったページの量産
サイト内検索結果を利用して、キーワードや条件を変えただけのページを大量に生成しインデックスさせることは、Googleのガイドラインに違反する「誘導ページ」に該当する可能性があります。
サイト内検索は、条件やキーワードによって無制限にURLを生成できます。
例えば、
- ECサイトで「絞り込み検索」を利用して、条件を少し変えただけで中身がほとんど同じページを大量に生成する
- 扱っていないブランドや商品名でサイト内検索結果ページを大量に生成する
などの行為が誘導ページに該当します。
また、サイト内検索を使って以下のような条件で作られたページを量産する事もできます。
- 「ランニングシューズ 5,000円以下」
- 「ランニングシューズ 7,000円以下」
- 「マラソン用シューズ 5,000円以下」
- 「マラソン用シューズ 7,000円以下」
これらのページは条件が異なるだけで、同じ商品リストを表示していることが多く、インデックスしてもユーザーや検索エンジンにとって価値が低いページのため、誘導ページと判断される可能性があります。
そもそもGoogleは、サイト内検索結果を利用して大量のページを生成し、それをインデックスさせることを推奨していないため、サイト内検索結果ページには全てnoidexタグを付与するなどして対策をおこなっておきましょう。
誘導ページに対するGoogleの対応
Googleは、2000年代前半から誘導ページをスパム行為として禁止してきました。実際に過去のガイドラインを見ると、2006年の時点でGoogleの公式ガイドラインに誘導ページについての記載があります。
その後、誘導ページに関するGoogleの公式な発表と対応は2回おこなわれています。
- 2012年公式ブログで誘導ページについて注意喚起
- 2015年ドアウェイページアップデートをリリース
それぞれ簡単に解説します。
2012年公式ブログで誘導ページについて注意喚起
2012年にGoogleは公式ブログを通じて、誘導ページ(ドアウェイページ)についての注意喚起をおこないました。この中で、誘導ページがユーザー体験を損なうだけでなく、検索エンジンを操作しようとする行為としてガイドライン違反であることが記載されています。
また、具体的な誘導ぺージに該当するページの写真を掲載しています。
【参考記事】: 誘導ページ(Doorway Page)はガイドライン違反です
2015年ドアウェイページアップデート
Googleは、2015年3月に誘導ぺージが検索上位に表示される事を防止するため、品質に関するガイドドラインを更新し、ドアウェイページ・アップデート(Doorway Page Update)をおこないました。
ドアウェイアップデートでは、本記事で紹介したユーザーを特定のページへ誘導するためだけに作られた低品質なページの検索順位をアルゴリズムによって下落させています。
具体的には、以下に該当するページやサイトがドアウェイページアップデートの影響を受けています。
- キーワードの入れ替えのみで複数作成されたページ
ドメイン名やページを複数持ち、キーワードを入れ替えただけのページ。 - 自動生成されたページ
サイト内のメインコンテンツや関連性の高いページにユーザーを誘導するために自動生成されたページ。 - オリジナルコンテンツがないページ
オリジナルコンテンツが含まれず、既にあるページに類似するページ。 - 孤立したページ
孤立して存在しているような、WEBサイト内の他のページに移動するのが困難なページ。
【参考記事】:誘導ページについて、品質に関するガイドラインを更新しました
誘導ページへの対応策
誘導ページへの対応策の基本方針としては、「ユーザーにとって有益なコンテンツを作る」ことです。作成したページに、検索したユーザーの疑問や悩みを解決できるコンテンツがあれば、それはユーザーにとって価値の高いページとなります。
そのため、そのページから別のページに誘導したとしても何ら問題にはなりません。
例えば、SEOとは?というテーマで有益な記事を作り、そこからSEOのサービスLPに誘導したとしても、SEOとは?の記事内でユーザーの最初の目的が達成できているのであれば、ユーザー自らSEOのサービスページを見たと考える事ができます。
有益なコンテンツを作る事を意識しながらWEBサイトを運営しているWEB管理者は、誘導ページとしてみなされるリスクに怯えることはありません。誘導ページに該当するかどうかの判断は、そのページの目的がユーザーファーストなのかどうかを基準にして考えましょう。
まとめ
有効なSEO対策を実施するには、誘導ページのような不正行為ではなく、ユーザーにとって有益であるかを第一に考えたWEBサイトを運営することが最も重要な取り組みとなります。
ユーザーにとって価値のないページや、低品質なページへ誘導するために作られた誘導ページは、Googleのガイドラインに背く違反行為であるためおこなわないようにしましょう。
以上、「誘導ページ(ドアウェイページ)」の意味やドアウェイページアップデートによるSEOへの影響についての解説でした。
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