カテゴリ分けの方法とSEO効果を解説
ブログやホームページ、ECサイト、記事コンテンツの運用担当者であれば、「本当にカテゴリ分けが必要なのか」「SEO効果はあるのか」「どのようにカテゴリを分類すればよいのか」と疑問に感じたことがあるのではないでしょうか?本記事では、SEOに効果的なカテゴリ分けのポイントとカテゴリ分けが必要な理由を解説します。
カテゴリ分けとは?
カテゴリ分けとは、サイトを訪れたユーザーがサイトの構造を把握できるよう、各ページをテーマごとに分類することです。
例えば、ブログやホームページ、ECサイトで扱っている商品やコンテンツをテーマやジャンルごとに分類したものがカテゴリ分けになります。
弊社の「SEM Plus」では、下記3つをカテゴリとして設定し、トップページやヘッダー、フッター、サイドバーにリンクを設置しユーザーがどのページからでもアクセスできるようカテゴリを分けています。
【全体記事のカテゴリ分けの例】
- SEO対策の記事
- MEO対策の記事
- コンテンツSEOの記事
WordPressや一般的なECサイトでは、カテゴリを作成してページを設定するだけで以下のようなURLが自動的に生成され、サイト内のカテゴリに合わせたディレクトリ構造にしてくれます。
例)https://○○○○.com/親カテゴリ/子カテゴリ/ページ名
また、同時にカテゴリを設定したページが一覧表示されるカテゴリーページが作成されます。
適切なカテゴリ分けをおこなうことで、ユーザビリティの向上や離脱率の低下、SEO対策での評価向上に繋がるためサイト運営においてカテゴリ分けは重要な施策となります。
カテゴリ分けによるSEO効果
カテゴリ分けによりサイトのユーザビリティや専門性が向上することで、SEO効果に繋がります。
Googleはユーザーの利便性の向上や、メリットのある情報を掲載しているサイトを評価します。その為、検索ユーザーにとって情報を見つけやすいようにWEBページをカテゴリごとに分類することで、利便性が高まりSEOへプラスの影響を与えます。
また、カテゴリ分けによりサイトの専門性を、検索エンジンが理解しやすくなる効果も期待できます。
スポーツがテーマのサイトでさまざまな競技を扱っている場合、野球やサッカー、テニスなどの検索ボリュームが大きいキーワードでカテゴリ分けをすることで、Googleからそれぞれの分野で専門性が高いと認識されやすくなるでしょう。
ただし、カテゴリ分けという作業自体は、Google検索アルゴリズムにおけるコンテンツの質を評価する要素に含まれていないため、既存のコンテンツをテーマごとに分類しただけで検索順位が上がったり、カテゴリ設定をおこなっていないサイトが低品質なコンテンツだと評価されたりすることはありません。
カテゴリ分けをするメリット
カテゴリを分類することで、どのようなメリットがあるかを具体的に紹介していきます。
ユーザーが情報を探しやすくなる
カテゴリごとにページを分類する理由の1つとして、ユーザーが情報を探しやすくすることが挙げられます。沢山の記事をサイト内に入稿しても、目的の記事がどこにあるのかが分からない場合は、ストレスを感じユーザー離脱に繋がってしまいます。
そこで、内容ごとにページをカテゴリ分けすることで、目的の記事がどこにあるのかをユーザーに分かり易く伝えることができます。
例えば、デパートでは似たカテゴリを同じフロア内で統一させ販売しています。来店者は入店したらフロアガイドを見ることで、自分が欲しい商品がどのフロアにあるのかをすぐに把握することができます。
これが、フロアごとに販売されている商品がバラバラで、フロアガイドもなくどこに欲しい商品があるのか分からない状態だとどうでしょうか?殆どの来店者は探すことを諦めてしまうでしょう。
このように、カテゴリを整理しておくことで、ユーザーが目的のページを探しやすくなり、離脱防止に繋がります。
検索エンジンがクロールしやすくなる
カテゴリ分けをすることで、検索エンジンのクローラビリティの向上にも繋がります。クローラーは、サイト内のページを内部リンクを辿りクロールしていきます。
その為、カテゴリのトップページと、カテゴリ分けをしたそれぞれのページを内部リンクで繋ぐことで、クローラーの回遊率が上がりすべてのページがクロールされやすくなります。
内部リンクが適切に構築されていれば効率良くクロールされますが、内部リンクが少なかったり規模が大きいサイトでは、ページが見落とされるかもしれないため、適切なカテゴリ分けが重要です。
検索キーワードに対応したページを作ることができる
カテゴリ分けをすることにより、カテゴリごとに作成した一覧のページに関連するキーワードが検索結果でヒットするようになります。
特に、求人サイトやECサイトなどデータベースを扱うサイトにおいては、検索結果に一覧のページが表示される傾向のため、狙っているキーワードに関連するカテゴリ一覧ページを作成することがSEOでは重要となります。
例えば、カーテンの通販を行っているサイトが「リネンカーテン 通販」「ロールカーテン通販」「レースカーテン通販」「厚地カーテン通販」など、細分化されたキーワードで上位表示を狙うのであれば商品ごとにカテゴリ分けをおこない、一覧のページを作成する必要があります。
カテゴリ分けされていない場合、対策キーワードに該当するページが無いため検索結果に表示されません。
カテゴリ分けの具体的な方法
適切な手順でカテゴリ分けをしなければ、サイトを訪れたユーザーが求めるページを見つけるまでに時間がかかったり、検索エンジンに構造を正しく伝えられなくなったりする恐れがあります。
▼ ユーザビリティとクロールの向上に繋がる、カテゴリ分けの手順は以下の通りです。
- 上位表示させたいトップキーワードに関連する、キーワードと検索ボリュームを洗い出す
- 洗い出した関連キーワードの一覧から、自社メディアにあうキーワードを選定する
- 選定完了後、ユーザーがサイト構造を分かりやすいよう論理的にカテゴリの設定をする
- カテゴリ設定が完了したら、記事同士を内部リンクで繋げる
カテゴリ分けのコツとポイント
では、カテゴリ分けはどのようなことを意識して行えばよいのでしょうか。
この項目ではカテゴリ分けを行う際に重要なポイントを紹介します。
- ユーザー視点にあわせた適切な階層構造にする
- ぺージ数を考慮してカテゴリ分けをする
- カテゴリを細分化し過ぎないように注意する
- カテゴリ名にはキーワードを設定する
- 1つのページに1つのカテゴリを設定する
- 既存ページやサイトのテーマにマッチしたカテゴリを作る
- ページの内容と関連性が高いカテゴリに配置する
- 関連する記事を内部リンクで繋げる
- パンくずリストの設定をする
ユーザー視点にあわせた適切な階層構造にする
カテゴリ分けでは、ユーザーの思考を辿るイメージで階層を設計する必要があります。
▼ ECサイトで服を探す場合の一般的な思考は以下の通りです。
- レディースの服が欲しい:性別の選択
- スカートが欲しい:デザインの選択
- フレアスカートが欲しい:さらに細かいデザインの選択
以下のように、大きなくくりから細分化していく階層構造であれば、スムーズにユーザーを目的のページへ誘導できます。
大カテゴリ(性別) | 中カテゴリ(デザイン) | 小カテゴリ(デザイン) |
レディース | スカート | フレアスカート ひざ丈スカート |
ワンピース | マキシワンピース キャミワンピース | |
メンズ | トップス | カットソー シャツ |
コート | ロングコート ハーフコート |
ぺージ数を考慮してカテゴリ分けをする
カテゴリ傘下に含まれるページ数が1~2ページしか無いなど少なすぎる場合は、検索エンジンから専門性が低いと判断される場合があります。サイトを訪れたユーザーからも期待外れだと思われるかもしれません。
質の高さを意識したページを一定数作成した後に、カテゴリ分けをすると良いでしょう。
逆に、膨大な量のコンテンツがある場合は、以下のように少しずつ細分化した階層構造にすることで、ユーザーが目的のページへ早く辿りつくことができるでしょう。
旅行 | 国内 | 関東 | 東京 千葉 神奈川 |
九州 | 福岡 熊本 大分 | ||
海外 | ヨーロッパ | イタリア ドイツ フランス | |
アジア | 中国 韓国 タイ |
少しずつカテゴリを分類することで、「旅行 国内」「旅行 関東」「旅行 東京」といった、実際に使用される可能性が高いキーワードにも対応することが可能です。
カテゴリを細分化し過ぎないように注意する
カテゴリを細かく分けすぎる事で、階層構造が深くなりすぎてしまいユーザーが辿るべきリンクが増えすぎてしまうことになります。
例えば、「WEB広告」カテゴリの傘下に、「動画広告」「SNS動画」「SNS広告」という3つのカテゴリがある場合、「動画広告を配信できるSNSの特徴」について知りたいユーザーは、どのカテゴリから探せば良いのか分かりません。
動画がメインのサイトであれば「WEB広告>動画>SNS」、広告がメインのサイトであれば「広告>動画>SNS」といった分類の方が分かりやすくなります。
また、サイト運営者側もカテゴリを細分化しすぎることにより、作成したページをどのカテゴリページへ入れるかの判断に迷う可能性があります。ページを分類する際に、誤ったカテゴリを選択してしまうかもしれません。
さらに、カテゴリの細分化によりカテゴリ名にキーワードの重複が発生した場合は、Googleから類似したコンテンツと判断される可能性があり、検索順位にとっても悪影響に繋がります。
どうしてもカテゴリの細分化が必要な場合は、カテゴリを設定せずタグを利用することでユーザーにも分りやすい構造にできるでしょう。
カテゴリ名にはキーワードを設定する
カテゴリ名にメインキーワードを含めることで、SEO効果が期待できます。
「MEOを外注する前に確認!注意すべきMEO業者の特徴」に設定するカテゴリを「MEO対策」と設定し、MEO対策の記事一覧にすることで、MEOあるいはMEO対策に関連するキーワードの優位性が期待できるわけです。
また、できるだけ検索ボリュームが大きなキーワードをカテゴリ名に入れる必要があります。
例えば、カテゴリ名が「SEO対策」であれば検索時に使用される機会が多く、関連するページを大量に作成することが可能です。一方、カテゴリ名が「パーマリンク」だと検索ボリュームが少なく数記事しか作れないでしょう。
カテゴリ名を付ける際には、ユーザーには中身をイメージしやすく、検索エンジンには構造が伝わりやすいような名前を設定しましょう。
1つのページに1つのカテゴリを設定する
1つのページを複数のカテゴリ下に配置してしまうと、ユーザーが同じページを何度も目にすることになってしまいます。
すでに見たページのはずが、別のカテゴリでも同じページを開いてしまい、「さっき見たページだ…」とがっかりすることになるでしょう。
1つのページを、複数のカテゴリに設定することで多くのユーザーに読んでもらえると思いがちですが、実際は効果的ではありません。
2つのカテゴリに関連する記事であっても、どちらか一方のカテゴリに設定するようにしましょう。
既存ページやサイトのテーマにマッチしたカテゴリを作る
サイトで扱う主要なテーマにマッチしたカテゴリを作成することで、検索エンジンに対し専門性をアピールできるほか、テーマに興味があるユーザーを集めることができます。
- ゲームを紹介するサイト:「RPG」「シューティング」「シミュレーション」「格闘」
- 料理の作り方を紹介するサイト:「麺」「ごはん」「鍋」「おかず」
などを、カテゴリに分けるのがおすすめです。
このように、サイトのテーマやぺージのトピックに合わせてカテゴリ分けをすることで、各トピックに興味のあるユーザーを目的のページへ誘導することができます。
逆に、求人を対象としたサイトが、「新卒採用ノウハウ」「転職」といった関連性の高いカテゴリを作成するのは問題ありませんが、「マーケティング」「起業」のように、採用との関連性が明確ではないカテゴリを作成するのはおすすめできません。
サイトのテーマに沿ったカテゴリを作成するようにしましょう。
ページの内容と関連性が高いカテゴリに配置する
カテゴリ分けする際には、ページ内容とカテゴリの関連性が最も高いカテゴリへ配置しましょう。
例えば、「MEO対策会社おすすめ比較20社│MEO優良業者の選び方について解説」というページがある場合、最も関連性が高いカテゴリは「MEO」になります。
タイトルにカテゴリ名が含まれるページを、カテゴリの傘下に入れることで、カテゴリとページの関連性が高くなり、Googleの評価に繋がります。
どのようなページをカテゴリの中に入れるべきかを紹介します。
【カテゴリが「SEO対策」の場合】
・カテゴリ内の記事①:BtoBのSEO対策を成功させるポイント・基本解説から活用できるツールまで紹介
・カテゴリ内の記事②:グローバルナビゲーションとは?作り方のポイントやSEO効果について解説
【カテゴリが「MEO対策」の場合】
・カテゴリ内の記事①:MEO対策会社おすすめ比較20社│MEO優良業者の選び方について解説
・カテゴリ内の記事②:MEOを外注する前に確認!注意すべきMEO業者の特徴
また、それぞれのページの質を高くすることで、カテゴリ自体の質も向上し検索結果の上位表示が狙えるでしょう。
関連する記事を内部リンクで繋げる
同じカテゴリに属するページ同士は、ユーザーがページを閲覧したときに感じた疑問を解消できるページへの内部リンクを設置する必要があります。
例えば、「URLの正規化」について解説したページには、同じカテゴリに属する「301リダイレクト」や「canonicalタグ」について書かれているページを内部リンクで繋ぎます。
URLの正規化がよく分からないユーザーは、301リダイレクトとcanonicalタグについての知識が十分ではないケースが想定されるため、各ページに対して内部リンクを設置しておけば、ユーザーは必要に応じてそれぞれのページへ移動ができます。
このように同一のカテゴリに属しており、関連性が高い記事同士を内部リンクをつなげておくことで、ユーザーの利便性が向上するだけでなく、クローラーの巡回が促進されたり、ユーザーの回遊性が向上し滞在時間が長くなる効果も期待できるでしょう。
▼ 内部リンクについては、別記事で詳しく解説しているので興味がある方は以下ページをご確認ください。
パンくずリストの設定をする
ユーザーが現在閲覧しているページがどのカテゴリに属しているのかを伝える機能として、「パンくずリスト」があります。
トップページからサイトを閲覧しているユーザーであれば、自分がサイト内のどこにいるのかがある程度イメージできるかもしれません。
しかし、オーガニック検索からサイトを訪れた場合は、表示されたページがどのカテゴリに含まれているかは把握しづらいです。
サイト内にパンくずリストを設置することで、ページの位置や階層を視覚的に確認ができるため、パンくずリストから他のページへの誘導に繋がるかもしれません。その為、パンくずリストを設置することが望ましいと言えます。
▼ パンくずリストについて、別記事で詳しく解説しているので興味がある方は以下ページをご確認ください。
カテゴリ分けをおこなった後にやるべきこと
カテゴリ分けをおこなったら、カテゴリのTOPページ(カテゴリの一覧ぺージ)を作成しましょう。
下記ページのように、カテゴリ分けされたページを一覧で表示できるページが、カテゴリTOPページです。
【弊社WEBサイトにおけるTOPページ例】
・SEO対策記事のTOPページ:https://white-link.com/sem-plus/sem-plus/seo-column/
・MEO対策記事のTOPページ:https://white-link.com/sem-plus/meo-column/
・コンテンツSEO記事のTOPページ:https://white-link.com/sem-plus/contentsseo-column/
特にECサイトの場合は、カテゴリTOPページが検索結果に表示されることが多いため、カテゴリのTOPページの作成は必須となります。
カテゴリのTOPページを作成したら、各カテゴリをサイトのグローバルメニューやサイドナビ、フッターに内部リンクとして設定しましょう。
カテゴリ分けを行っても、ユーザーが気づかなければ意味がありません。ここまでの作業がカテゴリ分けとなります。
カテゴリ分けができない場合はタグを利用する
コンテンツをカテゴリで分類することが難しい場合には、カテゴリと平行してハッシュタグの利用がおすすめです。サイトで扱うテーマによっては、複数のカテゴリと関係があるページや、通常のカテゴリ分けとは別軸で分類したいページが出てくることがあるでしょう。
例えば、「SEO対策」と「コンテンツSEO」というカテゴリがあるサイトで、Googleサーチコンソールに関する記事を書く場合は、どちらか一方のカテゴリ傘下に配置させたあと、タグの利用で関連付けるのがおすすめです。
Googleサーチコンソールは「SEO対策」と「コンテンツSEO」の両方に関わりがあるトピックですが、新たにカテゴリとして作成してページを組み込んでしまうと、他のカテゴリを見ているユーザーに気付いてもらえないかもしれません。
カテゴリとして分類するのではなく、タグで分類すれば、Googleサーチコンソールだけに興味があるユーザーにも情報を提供できるようになります。
カテゴリ分けに関するよくある質問
カテゴリ分けに関するよくある質問をまとめました。
内容を理解し、カテゴリ分けの際の参考にしてみてください。
カテゴリはどのくらいの数を作成すれば良いですか?
作成するカテゴリの数は、サイトの規模や内容によって異なるため推奨される数はありません。
ただし、あまり細かくカテゴリを分けすぎると探しづらくなるので注意しましょう。
カテゴリ分けで使えるおすすめのツールは?
ラッコキーワードやキーワードプランナーを使うと、関連キーワードや検索ボリュームを出せるため、カテゴリ分けをおこなう前のキーワード選定で役に立ちます。
カテゴリ分けは絶対にするべきなのでしょうか?
記事やページ数が少ない場合など、カテゴリ分けをしなくても良い例もありますが、記事やページ数が増えるにつれ整理が難しくなるため、基本的にはカテゴリ分けをしてサイト内の整理をするようにしましょう。
まとめ
今回は、カテゴリ分けの意味や手順、分類方法と設定時のポイントについて解説しました。
ユーザーに対して情報を分かりやすく提供し、サイトの専門性を高めるためにカテゴリ分けはサイトを構築するうえで重要な施策です。
ページの分類をしっかり考えずに作成したり、適切な階層構造を形成しなければ、ユーザーの利便性が低下するほか、検索エンジンからの評価が正しくされません。
この記事で解説した手順やポイントを理解し、適切な方法でカテゴリ分けを行いましょう。
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