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SEO対策 2024/10/08

検索エンジン一覧│世界と日本国内のシェア率ランキングTOP10

検索エンジンとは?のサムネイル画像です

何か分からないことがあれば、スマートフォンやPCで検索することが当たり前になりました。実は検索するとき、「検索エンジン」というシステムを利用しており、検索エンジンは様々な種類が存在し特徴が異なります。今回は検索エンジンの世界・国内でのシェア率をランキング形式で紹介、その他世界で利用されている検索エンジンも紹介します。

1

検索エンジンとは

検索エンジンとは、インターネット(World Wide Web|ワールドワイドウェブ)に存在するさまざまな情報を検索するシステムです。ユーザーが検索した言葉・画像などの関連性の高い情報を探し出し、ピックアップして教えてくれます。「Google」「Yahoo!」「Bing」などが、検索エンジンの代表例です。

なお、検索エンジンが検索対象とする情報としては、次のような例が挙げられます。

  • テキスト
  • 画像
  • 動画
  • 地図

これらの情報が、検索エンジンの「データベース」に記録されています。そしてユーザーがキーワード検索をすると、その検索キーワードはもちろん、ユーザーの属性・行動履歴・位置情報なども考慮したうえで、もっとも関連性が高いと考えられる情報が表示されます。

情報化社会の現代において、迅速かつ適切な情報に辿り着くために、検索エンジンは不可欠な存在だと言えるでしょう。

なお、検索エンジンはあくまでも「情報を探すためのシステム」です。検索した情報を見るためには、別途Google ChromeやSafariといった「ブラウザ」というソフトウェアを使用しなければなりません。

それでは、早速世界の検索エンジンのシェア率をランキング形式で紹介していきます。

2

世界の検索エンジンシェア率ランキング

2024年8月時点における、世界でのシェア率ランキングは次のとおりです。

順位検索エンジンシェア率特徴
1位Google90.5%世界・日本でシェア率1位
自然言語処理技術に優れている
2位Bing3.91%Microsoft社が提供する検索エンジン
AIチャット機能搭載画像・動画検索にも優れる
3位YANDEX1.95%ロシア発の検索エンジン
ロシア語・キリル文字の検索に強い
4位Yahoo!1.32%日本で人気
Googleの検索アルゴリズムを使用している
5位Baidu0.79%中国発の検索エンジン
中国国内でのシェアNO1
6位DuckDuckGo0.64%プライバシー保護を重視する検索エンジン
7位Naver0.3%韓国発の検索エンジン兼ポータルサイト
韓国でのシェア率が高い
8位CocCoc0.14%ベトナム発の検索エンジン
ベトナム語の検索に強い
9位Haosou0.11%中国発の検索エンジン(Qihoo提供)
情報セキュリティに強い
10位Ecosia0.10%ドイツ発の検索エンジン
検索されるたびに世界中で植樹される
データ出典:Statcounter GlobalStates

日本でも一般的な『Google』が、圧倒的なシェアを占めています。なお、2位の『Bing』はMicrosoftが開発した検索エンジンです。

3位の『YANDEX』はロシアの検索エンジン、5位の『Baidu』は中国の検索エンジンで、国際情勢の観点からGoogleが使いづらい両国で使用されています。(その他の検索エンジンについても、後ほど詳しく解説します)

2-1

1位 Google(90.48%)

Google

検索エンジンの代表格が『Google』です。テキスト検索はもちろん音声検索、画像検索にも対応しています。

Google社が提供するブラウザ「Chrome」はもちろん、Apple社提供の「Safari」でも標準の検索エンジンとして設定されていることから、PCのみならずスマートフォンでの使用率が高いことも特徴です。(AndroidはGoogle製、iPhoneはApple製)

Googleでの検索結果が決まる要因はいくつかありますが、その中でもGoogle独自の「PageRank アルゴリズム」の影響度が高いと言われています。これはWebページへの「リンク」を分析し、そのリンクごとの重要性を評価するアルゴリズムです。

また、「BERT アルゴリズム」という自然言語処理アルゴリズムによりWebコンテンツの文脈を深く理解しているため、ユーザーの目的に沿った検索結果を表示させやすいことも強みだと言えるでしょう。

ユーザーの疑問に直接回答するテキストをWebページからピックアップしてくる「強調スニペット」や、生成AIによってユーザーの疑問に回答する「AI Overviews」など、検索をサポートする機能が豊富なことも特徴です。

2-2

2位 Bing(3.93%)

Bing

Windowsでお馴染みのMicrosoft社が開発・提供している検索エンジンが『Bing』です。

Windows PCで標準の検索エンジンとなっているため徐々にシェア率を伸ばしており、このまま成長すると日本国内でのシェア率は3位から『Yahoo!』抜いて2位になることが予想されます。(先述したとおり、世界全体で見ると既に2番目に利用者が多い検索エンジンになっています)

AIチャット機能を搭載した「Bing AI」や、動画サイトに移動せずに検索結果画面でコンテンツ内容を確認できる「プレビュー機能」、検索結果にソーシャルメディアの情報を統合する「Social Media Integration」など、独自の機能が多いことが特徴です。

また、Bingで検索するとポイントが貯まります。このポイントは、ギフトカードなどと交換できる「Rewards Program(Microsoft Rewards)」の対象となっていることも、シェア率を伸ばしている一因だと言えるでしょう。

Bing検索エンジンの特徴については、別の記事で詳しく解説しています。

2-3

3位 YANDEX(1.95%)

YANDEX

『YANDEX(ヤンデックス)』は、ロシアでの利用が多い検索エンジンです。ロシア語とキリル文字(スラヴ語派などの表記で用いられる文字)に対応しており、とくにキリル文字での検索精度が高く旧ソ連の国々で使われていることから、シェア率は世界5位となっています。

AIドリブンのパーソナルニュース推薦サービスである「Yandex.Zen」など、独自の機能を提供していることも特徴です。

例えば、Yandex.Mapsは詳細な地図情報を提供しており、ロシア国内や近隣地域の地理情報に強みを持っています。また、Yandex.Taxiはロシア国内の主要な配車サービスとして高い利用率を誇り、後にUberと統合してサービスを拡大しました。

さらに、Yandex.Mailは無料で利用できる電子メールサービスを提供し、多くのユーザーに利用されています。

このように、多機能な検索エンジンのため「ロシア版のGoogle」とも呼ばれています。

ロシアでのシェア率ランキング:トップ3

YANDEX68.32%
Google30.16%
Bing1.01%
データ出典:Statcounter GlobalStates(2024年8月時点)
2-4

4位 Yahoo!(1.32%)

Yahoo!

日本で2番目にシェア率が高い検索エンジンが、『Yahoo!』です。利用者が多いポータルサイト「Yahoo!JAPAN」で利用できるため、とくに日本でのシェア率が高くなっています。

Yahoo!検索エンジンは2004年~2010年まで独自の検索エンジンを開発していますが、2010年からはGoogleの検索エンジンを利用しているため、検索順位はGoogleと殆ど同じです。

ただし、検索結果画面にはYahoo!独自の項目が表示されるなど全く同じ検索画面ではありません。(Yahoo!ニュースや、Yahoo!ショッピングの商品などYahoo!JAPAN独自のメニューが表示されます。)

徐々にシェア率を落としているものの、ポータルサイトとしての人気は高いため、今後も一定の利用者数は確保し続けるでしょう。

GoogleとYahoo!JAPANの違いについては、別の記事で詳しく解説しています。

2-5

5位 Baidu(0.79%)

Baidu

Baidu(百度)は、中国での利用が多い検索エンジンです。中国語に特化しており、中国語と文法や漢字での検索精度が高いと言われています。

Wikipediaのようにユーザーが編集可能なオンライン百科事典「Baidu Baike」や、ユーザーがコミュニティを作成して情報交換できる「Baidu Tieba」、中国での検索トレンドを調べられる「Baidu Index」などさまざまなツールを提供しており、中国でのシェア率は50%以上と非常に人気が高いことが特徴です。

BaiduはAI技術にも力を入れており、音声認識や自然言語処理などの分野で先進的な技術を開発しています。その一環として、Baiduが提供する音声アシスタント「Xiaodu(小度)」は、スマートスピーカーやモバイル端末を通じて利用されており、中国国内で広く普及しています。

ただし、Baiduは、中国国内で検閲体制に対応した検索エンジンであり、中国政府の規制に則って運営されています。そのため、特定の情報に関しては中国政府の検閲で削除される事があります。

【中国でのシェア率ランキング:トップ3】

Baidu(百度)52.79%
Bing29.84%
Haosou7.49%
データ出典:Statcounter GlobalStates(2024年8月時点)
2-6

6位 DuckDuckGo(0.64%)

DuckDuckGo

DuckDuckGo(ダック・ダック・ゴー)』は、プライバシー保護にフォーカスした検索エンジンです。実は『Google』や『Bing』などの検索エンジンは、検索結果をユーザーごとに最適化するため、ユーザーのさまざまな情報を取得しています。このようなパーソナライズ機能は便利である反面、プライバシーの観点から好ましく思わない方も少なくありません。

しかし『DuckDuckGo』はユーザーのプライバシー保護を第一に考えているため、ユーザーの個人情報・利用履歴・IPアドレスなどが取得されないことが特徴です。当然ながらパーソナライズ検索は使えませんが、その分「フィルターバブル」に陥りづらいことはメリットだと言えるでしょう。

また、『DuckDuckGo』でも広告は表示されるものの、ユーザー情報は利用されないためパーソナライズされた広告は表示されません。パーソナライズ広告にネガティブな感情を抱いている方は、ぜひ『DuckDuckGo』を利用してみてください。

なお、特定のWebサイトで直接検索するためのショートカット機能「!Bangs 機能」が使えるなど、検索機能も充実しています。

2-7

7位 Naver(0.3%)

Naver

ネイバー株式会社が提供する、韓国発の検索エンジン兼ポータルサイトが『Naver』です。ソーシャルコミュニティプラットフォームである「Naver Cafe」、Q&Aプラットフォームである「Naver Knowledge iN」などを提供していることが特徴で、韓国におけるYahoo!のようなサービスであるとも言えるでしょう。

韓国で高いシェア率を占めている検索エンジンですが、トップの座は『Google』と競い合っています。(2024年には1位と2位が入れ替わり、『Naver』は2位に後退しています)

Naverは独自の検索結果表示方式を採用しており、ユーザーのクエリに対して「統合検索」と呼ばれる多様なコンテンツ形式の情報を一度に提供するのが特徴です。そのため、NaverのSEOはGoogleのSEOとはやり方が大きく異なります。

Naverは韓国市場に特化しているため、現地の文化やトレンドに精通しており、検索結果に対するローカライズが非常に優れています。韓国向けにビジネスをおこなう場合は、Naver検索エンジンで広告を出稿したり、SEOをおこなうのが効果的です。

【韓国でのシェア率推移:トップ3】

年月GoogleNaverbing
2024年8月52.18%41.12%3.58%
データ出典:Statcounter GlobalStates
2-8

8位 CocCoc(0.14%)

 CocCoc

CocCoc』はベトナム発の検索エンジンで、ベトナム語に最適化されています。ハノイに本社を置くベトナム企業Coccoc社が提供しています。

ベトナムの地域情報に特化したマッピングサービス「CocCoc マップ」や、オンライン決済と電子ウォレット機能を兼ね備えた「CocCoc Wallet」など、ベトナムでのサービス提供に特化しています。

ただし、ベトナム国内での検索エンジンのシェアは圧倒的にGoogleが多いため、ベトナムでビジネスを展開する場合は、Googleだけ強化しておけば問題はありません。

【ベトナムでのシェア率ランキング:トップ3】

Google96.08%
CocCoc2.93%
Bing0.52%
データ出典:Statcounter GlobalStates(2024年8月時点)
2-9

9位 Haosou(0.11%)

Haosou

Haosou』は、アンチウイルスソフトウェアを制作する中国のIT企業「Qihoo(奇虎) 360」が提供する検索エンジンです。Qihoo360のセキュリティ技術と統合されており、安全性を重視するユーザーには定評があります。2024年8月時点における、中国でのシェア率は3位です。

【中国でのシェア率ランキング:トップ3】

Baidu(百度)52.79%
bing29.84%
Haosou7.49%
データ出典:Statcounter GlobalStates(2024年8月時点)

Qihoo 360はもともとセキュリティソフトウェアを提供する企業であるため、Haosouにもその技術が反映されており、フィッシングサイトやマルウェアが含まれるページを検出し、ユーザーが安全にインターネットを利用できる環境を提供しています。

そのため、法人や富裕層を中心に利用されていると言われています。

2-10

10位 Ecosia(0.1%)

Ecosia

Ecosia』はドイツ企業が提供する、環境に配慮した検索エンジンです。Ecosiaの検索エンジンは、実際にはMicrosoftのBingをベースにしており、EcosiaはBingの検索結果を活用しつつ、独自の広告モデルを展開しています。

利益の80%以上が植林・森林再生活動をおこなう非営利団体「WWF」に寄付されており、ユーザーが検索するたびに世界中で植樹が実施されます。また、Ecosiaは再生可能エネルギーの利用にも力を入れており、同社のサーバーは100%再生可能エネルギーで運用されています。

植林された木の本数は『Ecosia』上でプロットされているため、環境問題に興味のある方は利用してみてもいいでしょう。なお、プライバシー保護にも取り組んでおり、検索データが外部の広告会社と共有されることはなく、検索履歴は7日間で匿名化されることも特徴です。

3

日本でのシェア率ランキング

続いて、2024年8月時点における、日本での検索エンジンシェア率ランキングを見てみましょう。

順位検索エンジンシェア率
1位Google80.25%
2位Yahoo!10.19%
3位Bing8.12%
4位DuckDuckGo0.39%
5位YANDEX0.39%
6位Baidu0.22%
7位CocCoc0.25%
8位Naver0.1%
9位Ecosia0.04%
10位Sogou0.01%
データ出典:Statcounter GlobalStates

やはり『Google』が圧倒的なシェアを占めていますが、世界でのシェア率と比べると、日本では他の検索エンジンを使っているユーザーも多いことが伺えます。

ただし2位の『Yahoo!』も、検索エンジンのアルゴリズムはGoogleと同様であるため、ほぼ同一の検索結果が表示されます。そのため実質的に、9割以上のユーザーがGoogleの検索アルゴリズムを使って調べ物をしていると言えるでしょう。

4

検索エンジンのシェア率推移ランキング

2024年時点では、『Google』が圧倒的なシェア率となっていますが、シェア率ランキングはどのように推移してきたのでしょうか。主要な5つの検索エンジンの、2014年8月〜2024年8月に至るシェア率推移を見てみましょう。

【世界でのシェア率ランキング推移】

年月GoogleBingYahoo!BaiduYANDEX
2014年8月89.68%3.74%3.92%0.52%0.36%
2015年8月91.23%2.56%2.97%1.37%0.48%
2016年8月92.12%2.58%2.61%1.17%0.35%
2017年8月91.64%2.52%2.32%1.53%0.5%
2018年8月90.91%3.18%2.46%1.37%0.23%
2019年8月92.37%2.63%1.8%1.1%0.36%
2020年8月92.05%2.83%1.65%0.98%0.76%
2021年8月92.03%2.48%1.5%1.4%1.2%
2022年8月92%3.34%1.34%0.83%0.96%
2023年8月91.85%3.03%1.17%1.06%1.49%
2024年8月90.5%3.91%1.32%0.79%1.95%

若干の変動はあるものの、世界的に見るとGoogleが圧倒的1位であることに変わりはありません。Yahoo!がシェアを落とし、YANDEXがシェア率を高めていることが特徴です。つづいて日本での推移を見てみましょう。

【日本でのシェア率ランキング推移】

年月GoogleYahoo!BingBaiduDuckDuckGo
2014年8月62.13%34.71%2.62%0.2%0.01%
2015年8月60.46%36.6%2.52%0.21%0.03%
2016年8月66.34%29.34%3.69%0.41%0.05%
2017年8月67.53%28.74%3.07%0.41%0.08%
2018年8月72.15%23.16%3.84%0.46%0.1%
2019年8月75.02%20.38%3.89%0.32%0.16%
2020年8月75.17%19.87%4.44%0.2%0.15%
2021年8月75.75%20.03%3.8%0.11%0.2%
2022年8月76.04%15.65%7.64%0.13%0.31%
2023年8月75.33%13.81%9.82%0.15%0.35%
2024年8月80.25%10.19%8.12%0.22%0.39%

Googleが1位であることに変わりはありませんが、シェア率は大きく変動しています。Yahoo!のシェア率が10年で1/3に減少し、『Google』と『bing』がシェア率を伸ばしていることが特徴です。また、日本では『DuckDuckGo』を使用しているユーザーが一定数存在することも、特筆すべきポイントでしょう。

5

その他海外の検索エンジン7選

日本ではマイナーですが、世界で利用されている検索エンジンを7種類紹介します。

検索エンジン特徴
Sogou(捜狗)中国発の検索エンジン(Tencentの子会社提供)
中国でのシェア率を伸ばしている
Seznamチェコ発の検索エンジン
チェコ国内での検索に強い
Shenma中国発の検索エンジン(AlibabaGroupとUCWebの合弁会社提供)
モバイル検索に特化
StartPageオランダ発のメタ検索エンジン
個人情報を検索エンジンに渡さない仕様
Ask.comアメリカ発の検索エンジン兼ポータルサイト
質問形式での検索に強い
WolframAlpha数学・科学技術・社会文化・日常生活の専門知識に特化
ユーザー情報を取得しない
Gigablastリアルタイムのインデックスに拘っている

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

5-1

Sogou

Sogou

Sogou』は、中国に拠点を置く多国籍テクノロジー企業「Tencent」の子会社が提供する検索エンジンです。中国においては、前述したBaidu(バイドゥ)・bing・Haosouに次いで4番目のシェア率(3.86%)となっています。

『Sogou(捜狗)』は、ユーザーが投稿・編集できるオンライン百科事典「Sogou Wiki」を運営しています。

また、中国語の文字入力をおこなうユーザーの7割以上が利用している中国語入力ソフト「Sogou Input Method」の提供や、AIでの音声検索や画像認識を強化しており、ユーザービリティの高い検索エンジンを開発しています。

5-2

Seznam

Seznam

Seznam』は、チェコ共和国プラハのIvoLukačovičによって1996年に設立された検索エンジンで、チェコでは『Google』に次いで2番目に使われています。

Seznamは、チェコ語の検索に特化したアルゴリズムを持っており、チェコ語特有の文法や語彙に対して精度の高い検索結果を提供します。

【チェコ共和国でのシェア率ランキング:トップ3】

Google81.95%
Seznam13.11%
Bing3.67%
データ出典:Statcounter GlobalStates(2024年8月時点)

チェコの地図サービスである「Seznam Mapy」を提供していたり、チェコのオンライン動画サービス「Stream.cz」と統合されていたり、チェコ国内で利用するのに最適な検索エンジンです。

Seznamのニュースポータル「Seznam Zprávy」は、チェコ国内のニュースサイトやメディアと密接に連携しているため、ローカルな情報を探すためのポータルサイトとしても人気です。

5-3

Shenma

Shenma

Shenma』は、中国の「AlibabaGroup」と「UCWeb」の合弁会社が提供する検索エンジンです。モバイル検索に特化しており、アプリを直接検索してインストールすることも可能です。モバイルに限った場合に中国国内でのシェア率は3位となっています。

『Shenma』は、中国の「AlibabaGroup」と「UCWeb」の合弁会社が提供する検索エンジンです。モバイル検索に特化しており、アプリを直接検索してインストールすることも可能です。モバイルに限った場合に、中国国内でのシェア率は3位となっています。

【中国でのシェア率ランキング(モバイルのみ):トップ3】

Baidu67.85%
Bing17.79%
Shenma3.92%
データ出典:Statcounter GlobalStates(2024年8月時点)

アリババのeコマースプラットフォームである「Taobao(淘宝)」や、「Tmall(天猫)」と直接連携しておりショッピング検索において大きな強みを持っています。

そのため、Shenmaはモバイルでの購入率の高いショッピング系のビジネスをおこなう企業が広告を出稿しています。

5-4

StartPage

StartPage

StartPage』は、オランダのサーフボード・ホールディングBVが提供する「メタ検索エンジン」です。StartPageは、Google検索エンジンを利用していますが、検索履歴や個人情報を一切保存せず、ユーザーのIPアドレスを記録しない仕様になっています。

また、第三者にデータを提供することもなく、広告ターゲティングのためのトラッキングもおこなわれないため、ユーザーは匿名の状態で検索を利用できます。

そのため、ユーザーの検索履歴や興味関心に基づく広告ではなく、検索クエリに関連する一般的な広告のみが表示されます。

尚、日本語にも対応しています。

5-5

Ask.com

Ask.com

Ask.com』は、アメリカのインターネットメディア企業「IAC」が提供する検索エンジンで1996年に「Ask Jeeves」として設立され、質問形式で検索クエリを入力できる点が特徴的な検索エンジンとしてスタートしました。

Askという名のとおり、自然言語での質問形式で検索できます。Ask.comのコミュニティに質問を投稿すれば、他のユーザーから回答を受けることも可能です。

そのため、現在では、検索エンジンというよりも質問・回答サイトの機能が強調されるサービスとなっており、特にユーザーが質問をして、その答えを見つける形式に特化しています。

5-6

WolframAlpha

WolframAlpha

WolframAlpha』は、数学・科学技術・社会文化・日常生活の専門知識に特化した検索エンジンで、2009年に米国の数学者であるスティーヴン・ウルフラムによって開発されました。

専門家レベルの知識を検索できることが特徴で、2018年には日本語版もリリースされています。教育関係者であれば「数学」に絞ってコンテンツ検索できるなど、目的がはっきりしているユーザーにはおすすめなツールです。

専門的な知識やスキルが必要な分野での利用が推奨されており、エンジニア、科学者、医療従事者、データアナリストなどが、自分の分野に関連する高度なデータ解析をおこなうために利用しています。

なお、ユーザー情報が取得されないことも安心材料だと言えるでしょう。

5-7

Gigablast

Gigablast

Gigablastは、2000年にMatt Wellsによって開発されたオープンソースの検索エンジンで、他の検索エンジンと異なり、独自のインデックス技術を採用している点が特徴です。

Gigablastは、インデックスのリアルタイム更新を重視しており、最新のWEBページやニュース記事を迅速にインデックスに取り込むことが可能です。

そのため、ニッチな情報や専門的な分野に関係する最新情報を取得する場合に利用されます。

6

検索エンジンの選び方

ここまで紹介したとおり、検索エンジンはそれぞれ特徴が異なります。そのため自分にあった検索エンジンを選びたい場合は、次の4つの観点を意識してみると良いでしょう。

  1. 検索結果の信頼性
  2. プライバシー
  3. 検索機能
  4. 検索目的

それぞれ詳しく解説します。

6-1

検索結果の信頼性

検索エンジンはそれぞれ異なるアルゴリズムやデータベースを使用しているため、基本的にはそれぞれ異なる検索結果が表示されます。マイナーな検索エンジンを使用するときは、その検索結果の信頼性も考慮したほうがいいでしょう。

また、メジャーな検索エンジンを使用するとしても、その検索結果はパーソナライズドされている可能性もあります。

パーソナライズ検索は便利な機能ではあるものの、アルゴリズムがユーザー個人のデモグラフィック属性・検索履歴・閲覧履歴などを学習しすぎると、ユーザーにとって「好ましい情報」のみが優先表示され、ユーザーの思想・信条・観点とマッチしない情報から隔離される可能性があるのです。

検索アルゴリズムの学習によってユーザーが特定の価値観の中で孤立しやすくなる状況は「フィルターバブル」と呼ばれ、考え方が先鋭化する原因にもなるため注意しなければなりません。検索エンジンを使用するときは、その検索結果が客観的に見て信頼できるものかどうかも意識したほうが良いでしょう。

6-2

プライバシー

検索エンジンはユーザーごとに検索結果を最適化したり、さらにはユーザーの興味関心が高い広告を表示させるため、さまざまなユーザー情報を取得しています。たとえば利用者の多い『Google』も『Bing』もユーザー情報を収集しており、そのデータは表示する広告選定に利用されているのです。

先述したとおりパーソナライズ機能は便利である反面、集められた個人情報が悪用される危険性もゼロではありません。たとえ犯罪に利用されないとしても、射幸心・購買意欲を煽る広告が表示されることに嫌気が差している方もいるでしょう。

オンライン上での個人情報を守りたいと感じている方は、現在使っている検索エンジンでデータ収集を制限する設定をするか、最初から個人情報を収集しないと明言している検索エンジンを使用する必要があります。

データ収集をしない検索エンジンとしては、この記事でも紹介した『DuckDuckGo』『StartPage』『WolframAlpha』などが代表例です。

6-3

検索機能

検索エンジンを使うからには、探している情報に辿り着くための「検索機能」を重視してもいいでしょう。それぞれの検索エンジンごと、得意分野や検索機能が異なるため、この記事で紹介した特徴を参考にしてみてください。

たとえば『Google』は検索結果のフィルタリング機能をはじめ、画像検索・ニュース検索などの機能を提供しています。『Bing』は画像検索・ビデオ検索が得意で、検索結果で動画をプレビューすることも可能です。

6-4

検索目的

学術情報や特定の業界情報を求める場合には、専門の検索エンジンを利用するのも一つの方法です。たとえば、数学・科学技術の専門知識を検索する場合は『WolframAlpha』が向いています。さまざまな学術文献を検索するなら、Googleの一部である『Google Scholar』が最適です。

このように、検索の目的ごとに使用する検索エンジンを使い分けることも検討してみてください。

また、検索エンジンごとに得意とする「言語」も異なります。『Google』や『Bing』などメジャーな検索エンジンを使用して調べたものの、検索結果が適切ではないと感じる場合には、対象言語を得意とする検索エンジンでも調べ直してみてください。

ロシア語・キリル文字なら『YANDEX』、中国語なら『Baidu』『Sogou』、ベトナム語なら『CocCoc』など、その国ごとに適した検索エンジンを選ぶことが重要です。

7

検索エンジンの仕組み

さらに理解を深めるため、検索エンジンがどのように情報を収集し、それがどのように検索結果に反映されているのか解説します。複雑なプロセスがあると思うかもしれませんが、現在主流のロボット型の検索エンジンの仕組みは次の4ステップに大別できることが特徴です。

クローリング

プログラムがWebサイトを巡回

レンダリング

Webサイトのコンテンツを読み込み・取得

インデックス

コンテンツ情報を登録

ランキング

登録された情報を評価・順位付け

それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。

7-1

クローリング

クローリングとは、「クローラー」と呼ばれるプログラムがWebサイトを巡回し、インターネット上のあらゆるコンテンツを発見するプロセスの事です。

クローラーはWebページに設置された「リンク」を辿り、次々とページを巡ります。

Webサイトを運営する側としては、自分のコンテンツを検索結果に表示してもらうために、まず「クローラー」に自社サイトまで来てもらい、ぺージを見つけてもらわなければなりません。

そのため、Webサイトそのものをクローリングしやすい構造で設計することが重要です。Webサイトのディレクトリ構造が深く階層化されている場合や、リンク切れを起こしてる場合は、クローラーがページを発見しづらくなってしまうため注意が必要です。

尚、中々Googleからインデックスされないぺージがある場合は、「Googleサーチコンソール」からXMLサイトマップの送信や、インデックス登録リクエストを送ることでクローリングを促すことができます。

7-2

レンダリング

新しいページを発見したクローラーは、Webサイト内のソースコードからHTML、CSS、JavaScriptなどの情報を処理し、ユーザーが実際に目にする表示状態を再現します。これが「レンダリング」です。

検索エンジンはレンダリングをおこなってページを解析し、インデックスするのに問題がないか評価をおこないます。

なお、JavaScriptが多用されている場合など、レンダリングに時間がかかるとクローラーがレンダリングを中断してしまう可能性があるため注意しましょう。

7-3

インデックス

レンダリングした情報は、検索エンジンのデータベースに登録されます。これは「インデックス」と呼ばれており、データベースに格納されることを「インデックス登録される」と呼びます。

なお、レンダリングされたページが必ずインデックス登録されるとも限りません。検索エンジンから価値の低いコンテンツと判断された場合や、サイト内でコンテンツが重複している場合はインデックスされず、検索結果画面に表示されません。

インデックスされないページがある場合は、Googleサーチコンソールのインデックスレポートでステータスが何かしらのエラーになっていないか確認をおこない、原因にそって改善策を実行する必要があります。

7-4

ランキング

インデックス登録されたコンテンツは、それぞれの検索エンジンの評価軸に則って評価されます。これが「ランキング」です。

「ユーザーが検索したこと」と「ページ内容」がどれだけマッチしているかをはじめ、そのページを提供しているサイトの価値、サイト運営者の信頼性、ページ表示スピードなど、さまざまな観点がランキング要因とされています。

ランキングは、検索エンジンのランキングアルゴリズムによって評価されるため、ユーザーにとって利便性と価値の高い優れたコンテンツの作成と、検索エンジンにページの内容を正しく伝えるための施策が必要です。

アルゴリズムの評価だけにフォーカスする行動はスパムとみなされ、ペナルティを受ける可能性もあるため注意しなければなりません。

8

検索エンジンで上位表示させる方法

さて、検索エンジンに上位表示してもらう方法としては、次の2つが挙げられます。

  • SEO(検索エンジン最適化)
  • リスティング広告(検索連動型広告)

それぞれの手法について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

8-1

SEO(検索エンジン最適化)

SEOとは、「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、検索するユーザーの目的を達成させるためのコンテンツを作成することで、検索エンジンからの評価を高める施策のことです。

各社の検索アルゴリズムの詳細が公表されているわけではありませんが、一般的には次のような点がSEOに有効だと言われています。

  • 高品質なコンテンツの作成
  • 優れたUI/UX(ユーザーエクスペリエンス)
  • 信頼性、関連性の高いサイトからのリンク

高品質なコンテンツとは、そのページを見ればユーザーの目的が達成され検索行動が終了するページです。ユーザーの検索意図を満たすページを作成する必要があります。

また、SEOではユーザーにとって使い勝手の良いページにする事も大切です。ページの表示速度が早く、別のページへの導線が分かりやすくするなどの工夫が必要になります。

Googleをはじめとした検索エンジンのアルゴリズムは日々改修されていますが、基本方針として「ユーザーファースト」を心がける事が一番のSEOです。

ユーザーの課題を解決するコンテンツを公開し続けていれば、検索エンジンから評価してもらえる可能性が高くなります。

8-2

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告を出稿すれば、検索エンジンで上位に表示させることができます。

リスティング広告とは検索連動型広告のことで、1クリックごとに費用を支払う事で、設定したキーワードで表示させたいページを、検索結果画面に表示させる事ができます。

検索エンジンは広告を主な収入源にしているため、基本的にはどの検索エンジンにもリスティング広告を出稿する機能が備わっています。

リスティング広告は「スポンサー」や「PR」など広告であることが分かる表記はされるものの、出稿すれば純粋な検索結果の上下に表示されます。

SEOによって上位表示させるには時間と労力がかかりますが、リスティング広告に出稿すればすぐに上位表示することも可能です。そのため、検索エンジン経由ですぐにアクセスが欲しい場合はSEOよりも適しています。

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まとめ

検索エンジンには『Google』『Yahoo!』『Bing』など日本国内でメジャーなものだけではなく、言語・機能などに応じさまざまな種類が存在します。ただし、日本国内においてはこれら3つの検索エンジンの合計シェア率が98%以上となっており、さらに『Google』と『Yahoo!』のアルゴリズムは共通です。

そのためSEO対策をする場合には、まずは『Google』向けの対策を重視し、余裕があれば『Bing』にも目を向けると良いでしょう。ただし『Google』に評価されるコンテンツであれば、結果として『Bing』でも上位表示されることも少なくないため、やはり『Google』を前提とした施策を進めることが重要です。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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