QDFとは?
SEOでよく用いられる単語の中から、今回は「QDF」について解説します。QDFとはGoogleが公式に認めているアルゴリズムの1つで、現時点で話題の人物名やイベント名で検索した際に、その話題について記載されたページを検索結果の上位に一時的に表示させる仕組みです。ニュースサイトや時事ネタを扱うサイト運営者は是非最後までご覧ください。
QDFとは?
「QDF」とは、Query Deserves Freshnessの略称で、ユーザーから注目を集めている話題のトピックに関する情報が記載されているページの評価を高めるアルゴリズムのことです。
最新のイベントや、世の中で話題になっている出来事など、検索ボリュームが瞬間風速的に増加している検索クエリに対して、該当する情報が記載されたページを検索結果の上位に一時的に表示させます。
具体的には話題になっているニュースや事件、スキャンダル、ホットなネタなどの瞬間的に注目を集めているものをキーワードで検索した際、該当するニュースサイトやまとめサイトが一時的に検索結果に表示されるようになります。
ただし、QDFはあくまで一時的に話題のトピックに関する情報を記載しているページの検索順位を高めるアルゴリズムのため、急激に検索結果で上位に表示されたとしても、その検索順位は一時的なものです。
時間が経てば新たな話題だったり、新しい情報がまたアップされることから、その後は本来の検索順位まで下がります。
QDFアルゴリズムの適用例
前述した通り、QDFは話題のトピックについての情報が記載されているWEBページの検索順位を一時的に高めるものです。
例えば、この記事を書いているのは2024年5月7日ですが、昨日はボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者「井上尚弥」の防衛戦がおこなわれました。
そのため、「井上尚弥」で検索すると、対戦相手のルイス・ネリに勝利したニュースぺージが検索結果に表示されます。試合の無い時に検索すると、ニュースページではなく、過去の戦績やインタビューページが検索結果に表示されます。
これは、「井上尚弥 試合時間」「井上尚弥 試合結果」「井上尚弥 ネリ」などの検索ボリュームが急上昇した事や、X(旧Twitter)やYouTube内での検索数が増加した事から、QDFアルゴリズムが「井上尚弥」と検索するユーザーの多くは、昨日の試合結果を探していると判断していると考えられます。
QDFとフレッシュネスアルゴリズムの違い
QDFアルゴリズムと似たアルゴリズムに、フレッシュネスアルゴリズムがあります。どちらも最新情報によってページが評価されるため混同している方も多いと思いますが、その内容は大きく異なります。
まず、QDFが話題のトピックに関する情報を記載したページを上位表示させるのに対して、フレッシュネスアルゴリズムは検索クエリの中で新しい情報を好むかどうかに基づいて、コンテンツの最新性を評価するアルゴリズムで、すべての検索クエリに対して適用されます。
例えば、「iphone 機能」というようなキーワードで検索したユーザーは、最新のiphoneの機能についての情報を探しています。これに対して10年前に作成したiphoneの機能について紹介しているページは情報が古いためユーザーの役に立ちません。
このような、古い情報が記載されているページを検索結果の上部に表示させてしまうと、検索エンジンを利用するユーザーの満足度が低下するため、GoogleはWEBページが最後に更新された日付やページに追加された新しい情報の量に基づいて、ページの情報が新しいかどうかを判断し評価します。
これがフレッシュネスアルゴリズムです。
特徴 | QDFアルゴリズム | フレッシュネスアルゴリズム |
---|---|---|
概要 | 時事関連クエリに対して最新情報が記載されたページを評価 | 全てのクエリに対してコンテンツの最新性を評価 |
評価ポイント | 話題のトピックに関連する情報の新しさ | 全体的なコンテンツの新しさと更新頻度 |
該当するサイト | ニュースサイト・トレンドブログなど | 全てのWEBサイト |
キーワード例 | 「オリンピック結果」「選挙結果」 | 「iphone機能」「Googleアップデート」 |
QDFを意識するべきWEBサイト
時事関連や最新の情報を求められるトピックに関するテーマを扱っているWEBサイトにとっては、QDFアルゴリズムを意識した取組みが上位表示に繋がるため重要となります。
▼ 具体的に、QDFを意識すべきWEBサイトの種類は以下になります。
- ニュースサイト
- イベント関連のサイト
- エンターテイメント業界のサイト
- トレンドブログ
- CGM型のサイト
上記に該当するWEBサイトは、ユーザーが話題のトピックや最新の情報を探している事が多いため、QDFアルゴリズムを意識して最新情報を競合他社よりも早くアップしていく必要があります。
尚、QDFアルゴリズムは検索クエリが限定されたり、上位表示が一時的になるため、一般的なWEBサイトのSEO対策ではあまり意識する必要はありません。
QDFをSEOで活用するメリット
前述した通り、QDFをSEOで活用できるWEBサイトは限られますがQDFアルゴリズムをSEOで活用するメリットは以下の3つです。
- アクセスを瞬間的に増やすことができる
- 認知度を高め、指名検索を増やすことができる
- 自然な外部リンクを集めやすくなる
それぞれ詳しく解説します。
アクセスを瞬間的に増やすことができる
QDFアルゴリズムが適用されたWEBページは、話題性が高いトピックスとして検索順位の上位に表示される可能性があります。そして、検索上位に表示されることで「瞬間的にアクセス数を増やす」ことができます。
新しい情報であることだけでQDFが適用されるわけではなく、WEBサイトに記載された記事の内容がしっかりしていることが重要です。信頼できる最新情報や話題性の高い記事を掲載できれば、SNSで情報をみた多数のユーザーによって拡散され結果的にアクセス数を増やすことにもつながります。
また、話題性の高いテーマはGoogle discoverにも表示されやすくなるため、Google discover経由のアクセス増加も期待できます。
認知度を高め、指名検索を増やすことが出来る
QDFによって話題性の高いテーマのページがよく上位されているWEBサイトは、ユーザーからの認知度が高まり指名検索が増える可能性があります。
指名検索が多いWEBサイトは人気のサイトと検索エンジンから判断され、WEBサイト全体の評価が高くなります。
そのためには、QDFによって上位表示されたページ内にサイト内ランキングや新着記事の項目を作成し、別のページへのリンクを設置するなどして、ユーザーがWEBサイト内を手軽に回遊できるように工夫をおこないましょう。
各ページを閲覧したユーザーの満足度を高めることが出来れば、次回は指名検索でサイトに流入してくれる可能性やブックマークしてくれる可能性が高くなります。
自然な外部リンクを集めやすくなる
QDFによって話題のトピックに関するページが上位表示されれば、リンク付きで紹介される可能性が高くなります。
WEBサイトやページを検索結果の上位に表示させるためは、関連性の高いページからの被リンクを増やすことが重要です。
他サイトよりも早く最新情報を掲載することで、ブロガーや関連する情報を扱うWEBサイトやメディアサイトから引用元としてリンクされる可能性が高まるため、SEO対策の一環として常に最新情報をアップする体制を社内で構築しておく事が大切です。
また、ページ内にX(旧Twitter)やFacebookのシェアボタンを設置するなど、ユーザーがSNSで拡散しやすい仕組みを予めページ内に設けておきましょう。
被リンクのSEO効果や増やし方については、別記事で詳しく解説しています。
QDFを意識したコンテンツの作り方
QDFアルゴリズムを活用して瞬間的にアクセス数を増やしたり、自然な外部リンクを増やすためには以下のように、QDFを意識したコンテンツを作ることが大切です。
以下の手順でコンテンツを作成します。
- 急上昇中の旬なキーワードを探す
- QDFが適用されている競合サイトがあるか調べる
- 旬なキーワードを意識したコンテンツを作成する
急上昇中の旬なキーワードを探す
QDFアルゴリズムを意識したページやコンテンツを作成する場合は、今まさに話題になっている旬のキーワードを探すことから始めます。
一時的に検索クエリが上昇しているキーワードを探すためには、Googleが提供するGoogleトレンド、Yahoo!が提供するYahoo!検索データ、X(旧Twitter)トレンド機能などのツールを使うと非常に便利です。
これらのツールを使って、現在話題になっているトピックからキーワードを探します。
QDFが適用されている競合サイトがあるか調べる
急上昇中の旬なキーワードすべてに、QDFが適用されているわけではありません。
そのため、旬なキーワードが見つかったら、次にQDFによって上位表示されている競合サイトがあるかどうかを探してQDFアルゴリズムが適応されているキーワードかどうかを調べます。
どういった記事やページにQDFが適用されているかを調べるには、検索結果に表示された「更新日時」で確認することができます。更新日時が24時間以内となっている記事は、QDFが適用されている可能性が高いと言えます。
また、仮に競合サイトが上位表示されていない場合でも、検索タブのニュース欄や検索結果に表示されているX(旧Twitter)に旬なキーワードに関する投稿が表示されている場合は、QDFによって表示される可能性高いためコンテンツを作成しましょう。
旬なキーワードを意識したページやコンテンツを作成する
QDFによって上位表示される可能性の高いキーワードを見つけたら、そのキーワードを意識したコンテンツを作ります。
キーワードだけを無暗に加えるだけでなく、しっかりした正しい情報であること、そしてユーザーが知りたい話題になっている最新情報が含まれていることが重要です。
コンテンツを作成したら、話題になっている内容を表すキーワードをタイトルタグやメタディスクリプション・hタグに記載して、検索エンジンに話題のトピックに関するページであることを伝えましょう。
QDFの適用が終了して検索順位が下がったとしても、コンテンツはWEBサイト内に残り続けるため、画像なども利用し高品質なコンテンツを作成しましょう。
まとめ
時事的な情報や最新の話題をただ集めたとしても、それがGoogleから高く評価されるわけではありません。Googleエンジンから評価を受けて検索順位を向上させるためには、ユーザーにとって有益な情報を正しく記載した質の高いページやコンテンツを作る事が重要です。
こういった点に気を付けながらページやサイトを構築できれば、QDFの特徴をうまく生かすことができますし、SEOの観点からも嬉しい効果を得ることができます。
以上、「QDF」の意味や活用方法についての解説でした。
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