オリジナルコンテンツとは?作成方法とSEOにおける重要性を解説

今回は、オリジナルコンテンツについて解説します。「オリジナルコンテンツと他のコンテンツとの違い」「作成することで検索順位が上がるのか」「どのように作成するのか」など気になっている方も多いのではないでしょうか?本記事では、オリジナルコンテンツの概要からSEO効果、作成するコツについて初心者にも分かりやすく解説します。

オリジナルコンテンツとは?
WEBサイトにおけるオリジナルコンテンツとは、他社のコンテンツにはない、自身の体験や経験、独自の視点や観点を取り入れて作成した独自性の高いコンテンツのことです。
アンケート結果やクライアントの事例、自社内にあるオリジナルデータや失敗談などもオリジナルコンテンツに該当します。
SEOの文脈では、「インターネット上にはない価値や情報を提供している」ことが、オリジナリティの高いコンテンツとしてGoogleの検索エンジンから評価されます。
コンテンツを作成する上で、他のページと内容に差がなければユーザーはどのページを閲覧しても得られる情報は同じになるため、ユーザー及びGoogleから評価を得ることはできません。
生成AIの普及によって、誰でも簡単にコンテンツを作成できる時代になったからこそ、WEBマーケティングやコンテンツSEOに取組む企業は他社と差別化をおこなうために、オリジナルコンテンツの作成をおこなう必要があります。
SEOにおけるオリジナルコンテンツの重要性
オリジナルコンテンツを作成することで、GoogleからのSEO評価を高めることができます。
Googleは、以前から独自性の高いコンテンツを評価すると公式ブログで繰り返し言及し、実際に独自性を評価するためのアルゴリズムアップデートを繰り返しています。
【2012年】
独自コンテンツをより高く評価するために 2012年10月23日
今回のアルゴリズムのアップデートでは、独自コンテンツを持つサイトをより積極的に表示するよう変更を実施しました。この変更は、日本語検索結果の約 5% に影響する見込みです。
【2017年】
日本語検索の品質向上にむけて 2017年2月3日
オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。
また、2022年8月に実施されたヘルプフルコンテンツアップデート(2025年現在はコアアルゴリズムに統合)についての解説でも、Googleのダニー・サリバン氏がオリジナルコンテンツの重要性について次のようにブログで説明しています。
今回のアップデートにより、独自で信頼できる情報を含む結果がさらに表示されるようになるため、これまで見たことのない情報を読む可能性が高くなります。
検索する人々のための、人々によるより多くのコンテンツ:オリジナルで質の高いコンテンツのランキング向上
このように、Googleは一貫してオリジナルコンテンツの重要性を提唱し続けています。このことから、SEOで検索順位を高めるためには、オリジナル要素を持たせたコンテンツを作成することがサイト運営者に取って必要不可欠であることが分かります。
検索品質評価ガイドラインから読み解くオリジナルコンテンツの重要性
検索品質評価ガイドラインを見ると、オリジナルコンテンツの重要性が何度も言及されており、「オリジナル」という単語が合計43回表示されています。
検索品質評価ガイドラインとは、検索品質評価者が検索結果について評価をおこなうGoogleにフィードバックをするためのマニュアルのことです。この中にある「3.2メインコンテンツの品質」の中でオリジナルコンテンツについて次のように記載されています。
他のWEBサイトでは利用できない独自のオリジナルコンテンツを提供するコンテンツの程度を考慮します。
また、「7.4 高品質ページの例」「8.1 非常に高品質なメインコンテンツ(MC)」の項目でも何度もオリジナルコンテンツの重要性が言及されており、メインコンテンツの内容にオリジナリティがあるかどうかがページの品質を左右することが分かります。
近年は、SEOに取り組む上でE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼)や、Needs Met(ニーズを満たす)が注目されていますが、専門性や権威性が高く、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツでもコピーされたコンテンツでは評価されません。
評価されるコンテンツとは、独自の価値を提供するオリジナルのコンテンツであるという前提の上でこれらの要素を満たすことが大切になります。
オリジナルコンテンツのメリット
オリジナルコンテンツの作成は、SEO評価を高める以外にも多くメリットがあります。
具体的なメリットは、次の通りです。
- WEBサイトのファンを増やすことができる(指名検索を増やせる)
- 競合サイトと差別化ができる
それぞれ詳しく解説します。
WEBサイトのファンを増やすことができる(指名検索を増やせる)
ユーザーからオリジナルのコンテンツが多く、独自の価値提供をおこなっているWEBサイトと認識されれば、WEBサイトのファンを増やすことに繋がります。
ファンを増やすことができれば、WEBサイトの流入数が増加するだけではなく、指名検索での流入が増えるため間接的なSEO効果の向上も期待できます。
独自性の高いコンテンツを作成し情報を発信し続けることで、ユーザーからWEBサイトを覚えてもらい、定期的に訪問してもらえるようになります。
また、独自性の高い情報が多いWEBサイトというイメージを持ってもらうことができれば、検索結果に表示された際に1位ではなくてもクリックしてもらう確率も高くなるため、NavBoostの効果も得ることができます。
更に、ファンが増えることで口コミやSNSを通じた拡散効果も生まれ、新規ユーザーの獲得にも繋がります。
競合サイトと差別化ができる
オリジナル性の高い情報を盛り込むことで、同じテーマを扱っている競合サイトと差別化することができます。
多くの場合、コンテンツSEOに取組む目的は潜在層にアプローチをして、商品の購入やリードの獲得などに繋げるという目的があるはずです。
競合サイトと似たような情報しか書かれていないサイトや、新たな発見が得られないようなサイトでは、ユーザーの記憶にも残りづらく、具体的なアクションを起こしてもらえません。
インターネットが普及した現代においては、ネット検索で様々な情報を得ることができますが、ページに掲載されている多くの情報は似たような内容が多く、ネット上の記事を参考にしたコンテンツが多くあります。
ページにオリジナル情報を盛り込むことができれば、すでに他社のページを読んだユーザーに対しても、新たな情報を提供できるため、差別化に繋がり将来的な見込客の獲得が可能です。
オリジナルコンテンツを作成するデメリット
オリジナルコンテンツを作成することで、多くのメリットを受けることができますが、その一方で次のようなデメリットもあります。
- オリジナルの情報を集めるのに時間と手間がかかる
- コストやリソースがかかる
それぞれ詳しく解説します。
オリジナルの情報を集めるのに時間と手間がかかる
オリジナルコンテンツを作成するためには、他サイトに掲載されていない情報を集めたり、データを取るための調査をおこなうなど手間がかかります。
実際にSEM PlusのようにSEO系のメディアの場合も、オリジナリティを出そうとするとGoogleの特許を調べたり、過去に社内でおこなった検証データを探すなど時間がかかります。
他社にはない切り口でコンテンツを作成するにしても、記事構成の段階からユーザーニーズを深堀して競合サイトでは満たせていないニーズを考える必要があるため、労力がかかります。
このように、オリジナルコンテンツの作成には時間と手間がかかるのがデメリットとなりますが、前述した通り、得られるメリットの方が大きいため取組んでみましょう。
コストやリソースがかかる
オリジナルコンテンツの作成には、専門知識を持った人材が必要です。
外部の専門家に監修や調査を依頼する場合は外注コストが発生しますし、社内でオリジナティの高いコンテンツを継続的に作成するためには、自社のサービスや業界を熟知したライターやデザイナー、監修者など、専門家を用意する必要があります。
専門性の高い記事を作成することができる優秀なライターや監修者は需要が高く、その分人件費も高額になる傾向があります。そのため、オリジナリティの高いコンテンツを作成できる人材を確保するためには、インハウス・外注どちらも高額なコストが発生します。
中小企業やスタートアップにとっては、人材の確保や維持は大きな負担となるため、コストを抑えてオリジナルコンテンツを作成できるように工夫しましょう。
オリジナルコンテンツの作成方法
オリジナルコンテンツを作成する方法は、以下の7つです。
- 実際の経験を反映させる
- アンケート結果や調査結果を掲載する
- 自社の事例を紹介する
- 最新情報を取り入れる
- オリジナルの画像や動画を掲載する
- インターネット以外からリサーチをする
- 独自の機能をページ内に設置する
それぞれ詳しく解説します。
実際の経験を反映させる
自身(自社)の経験や体験談を紹介することで、コンテンツのオリジナル性を高めることができます。例えば、toC向けのサービスを提供している場合であれば、サービスを受けた際に得られる経験や体験をコンテンツに入れることでオリジナルコンテンツを作成できます。
経験や体験をコンテンツに追加することは、E-E-A-Tの「経験」に該当するため、Googleから評価される上でも重要となります。
このたび、検索結果の評価を改善するために、E-A-T に E(経験)を追加しました。つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。
品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加
また、BtoB向けにサービス提供をしている場合は、自社のノウハウを体験談として記載することでオリジナルコンテンツを作成できます。
BtoC向けの体験談例
例えば、特定の商品に関するコンテンツであれば、「商品を使った感想」「商品を購入する際にかかった費用」「類似製品との機能比較」「商品の活用方法、活用シーン」「商品を購入する上での注意点」などがオリジナルコンテンツになる可能性の高いコンテンツです。
ユーザー視点で必要な情報が何かを洗い出し、競合他社には掲載されていない情報を記載することで独自性の高いコンテンツを作ることができます。
BtoB向けの体験談例
BtoB向けの場合は、サービス提供をおこなったことで社内に蓄積されている担当者の経験をコンテンツにできます。
例えば、法人に向けてSEOに関する情報を発信している本メディアSEM Plusであれば、今までオリジナルコンテンツを作成するにあたり取り組んできた経験やノウハウ、成功例や失敗談をコンテンツにすることで独自性の高い情報を盛り込むことができます。
- 取り組んだ結果に関するレポート
- 取り組むのにかかった時間や費用
- 成果が出たポイント
- 失敗したポイント
など、記事を見たユーザーが実際に取り組む際に役立つポイントを記載します。
アンケート結果や調査結果を掲載する
自社が独自におこなったアンケートや調査結果は、根拠のある1次情報になるためオリジナルコンテンツを作成する上でオススメの施策です。
例えば、「検索画面に表示されるページタイトルの文字数」について記事を作成する場合、実際に様々なキーワードで検索し、検索結果に表示されるページタイトルの文字数を数百サイト調査して、その結果を紹介すればオリジナリティの高いコンテンツになります。
また、アンケート会社や調査会社を使った、自社の製品やサービスに関するアンケート結果も効果的なオリジナルコンテンツです。
コストを掛けられない場合は、自社のクライアントに対してアンケートフォームを送信するなど工夫することで、コストを掛けずに独自情報を収集できます。
自社の事例を紹介する
自社の事例や実績もオリジナルコンテンツとして活用できます。自社の商品やサービスを利用してもらった相手におこなったインタビュー内容は、世界に1つのオリジナルコンテンツです。
サービスや製品について第三者からの客観的な意見は、今後サービスや製品の導入を検討しているユーザーにとって信頼性が高い情報になるため、掲載することでコンバージョン率を高める効果もあります。
例えば、BtoBであれば次のような内容が記載された事例をマッチするページに紹介しましょう。
- 導入の決め手
- 導入後の成果
- 導入した背景
- 導入して良かった点、悪かった点
最新情報を取り入れる
新たに登場したサービスや話題になっているトピックについて常に情報収集しておくことで、オリジナルコンテンツを作成できます。
オリジナルコンテンツとして活用できる最新情報には、次のものが該当します。
- 一般的に利用されているサービスの仕様変更や機能追加
- 法律の改正
- 新しい研究成果や学術的な発見
- 季節や特定のイベントに関連する情報
例えば、本メディアSEM Plusでは2022年におこなわれたGoogleビジネスプロフィールマネージャーの管理画面の仕様変更について、どのサイトよりも早く最新の管理画面の使い方を記事にしました。
その結果、「Googleビジネスプロフィール 管理画面」の検索順位も5位から2位に上昇しました。

このように、1次情報ではなくても最新の情報を分かりやすく加工して競合他社よりも早くページにアップすることで、オリジナルコンテンツとしてGoogleから評価されSEOに良い影響を与えます。
オリジナルの画像や動画を掲載する
グラフや図解、アイキャッチ画像などオリジナルで作成した画像や動画もオリジナルコンテンツとして評価されます。
テキストでは分かりづらい内容をインフォグラフィックや図解などを用いて説明できれば、ユーザーがコンテンツの内容を理解しやすくなるため、ページの「滞在時間」と「スクロール率」が改善され熟読率向上によるユーザー行動評価が高くなります。
フリー素材を使った画像や、他サイトにある画像を引用元を明記した上で掲載しているからといってSEOでマイナスの評価になることはありませんが、自身で作成したオリジナルの画像や動画の方がSEO上の評価は高くなります。
本メディアSEM Plusでも、基本的にはフリー素材やスクリーンショットした画像をそのまま使用せず、できる限り加工して使用するようにしています。
オリジナルの画像を使うことで、Googleの画像検索に表示されたり、図解が他サイトに引用され被リンクの獲得にも繋がり、間接的なSEO効果を得ることができています。
インターネット以外からリサーチをする
誰でも容易に入手できるインターネット情報ではなく、書籍や論文などからアイデアを見つけることで、オリジナル性が高いコンテンツを作成できます。
WEBサイトは、ユーザーの離脱を防ぐために短時間で読めるようにある程度要約されていることが多いため、書籍や論文と比べると情報が不足していることがあります。
そのため、トピックに関連する書籍から情報収集をおこなうことで、競合他社には掲載されていないコンテンツを見つけることができる可能性があります。
ただし、書籍に書いてある文章をそのまま掲載するのは著作権を侵害することになるため、自身で纏めなおして掲載しましょう。
独自の機能をページ内に設置する
WEBぺージに独自の機能を設置することで、オリジナリティの高いコンテンツを作成できます。
オリジナルコンテンツが必要なのは記事ページだけでなく、WEBサイト上の全てのページに求められます。競合他社にはない機能を持つページをWEBサイト内に作成することで、独自の価値を提供できるためオリジナルコンテンツとして評価されます。
同じように検索ニーズを満たすことができるページでも、調べ方が記載されているページと実際に調べることができるページでは、後者の方がユーザーニーズを満たすことができます。
SEOで評価されるオリジナルコンテンツとは、ユーザーにとって利用価値が高く、「これが欲しかった」「この情報を知りたかった」と思われるものでなくてはいけません。
テキストや画像をオリジナルにすることだけに拘らず、広い視点でユーザーの役に立つオリジナルとは何かを考えることが、WEBサイトの評価を高める上で大切です。
まとめ
今回は、オリジナル性があるコンテンツとはどのようなものなのか、SEO効果はあるのか、どのように作成すれば良いのかについて解説しました。
オリジナルコンテンツは、競合ページを真似するだけでは作成できません。Googleがコンテンツを評価する仕組みを理解し、ユーザーに対して他のサイトでは得られない情報を提供することが重要です。
コストや時間がかかりますが、正しい方法で作成すれば高いSEO効果が期待できます。
本記事で解説したポイントや、注意点を参考にしてオリジナルコンテンツを作成し、競合サイトとの差別化を図りましょう。

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