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ロングテールキーワードとは|SEOで重要な理由と選び方を解説

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SEO対策で成果を出すには、検索ボリュームの多いビッグキーワードだけでなく、ロングテールキーワードも抑えた戦略が重要です。ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ない反面、ニーズが明確な為コンバージョン率が高くなります。今回は、ロングテールキーワードのメリット・デメリットや選定方法と対策方法について詳しく解説します。

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ロングテールキーワードとは

ロングテールキーワードとは、複数の単語で構成されたキーワードのことで、検索するユーザーの数が少ない(検索ボリュームの少ない)キーワードを指します。

ロングテールキーワードは複数の単語を組み合わせているため、調べる人の数は少ないですが、目的意識が明確なユーザーが多く、コンバージョン率が高い傾向があります。

ロングテールキーワード コンバージョン率

また、キーワードを構成する単語の数が多くなればなるほど検索ボリュームが少なくなり、SEO上の競合性も低くなるため、SEOで上位表示しやすくなります。

そのため、ロングテールキーワードを積極的に取り入れることで、比較的早い段階で検索結果の上位に表示されやすくなり、より確度の高い見込み客を集めやすくなります。

検索ボリューム数、検索する単語数がいくつだったらロングテールキーワードに該当するという明確な規準はありません。一般的にはメインキーワードに対して検索ボリュームの少ないキーワードを指します。

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ロングテールキーワードの使用率

ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないため、SEOでは軽視される傾向がありますが、ユーザーの多くはロングテールキーワードで検索をおこなっています。

ahrefs社の調査結果では、検索されるキーワードの94.7%が検索ボリューム10以下です。

ahrefs社の調査結果
引用元:Long-tail Keywords: What They Are and How to Get Search Traffic From Them

更にahrefsの米国データベースの中では、検索ボリュームが10万以上のキーワードは3.1万、月間検索ボリュームが10回未満のキーワードは38億個となっています。

また、1〜2単語で検索している割合が「13.6%」なのに対して、3語以上で検索する割合はおよそ「86.4%」という結果が出ています。

ロングテールキーワードの使用率

つまり、Google検索をおこなうユーザーの殆どが、ロングテールキーワードを入力しているということです。

そのため、ロングテールキーワードでの対策を軽視するということは、自社の見込み客になり得るユーザーが必要としている情報やニーズを理解できていない状態と言えます。

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ビッグキーワード・ミドルキーワードとの違い

ロングテールキーワードの特徴を理解するために、ビッグキーワードとミドルキーワードとの違いを見てみましょう。

項目ビッグキーワードミドルキーワードロングテールキーワード
検索ボリューム大きい中程度小さい
競合性高い
(大手メディア・企業が上位を独占しやすい)
中程度
(ビッグキーワードよりは少ないが、一定の競合が存在)
低い
(競合サイトが少ない)
検索意図抽象的・幅広い
(情報収集や興味段階で検索するケースが多い)
やや具体的
(ある程度情報を絞って検討段階のユーザーが多い)
具体的
(悩みや求めている情報がはっきりしている)
コンバージョン率低い
(幅広い層が検索するため、直接成約につながりにくい)
中程度
(ある程度の興味・検討意欲があるユーザーが検索)
高い
(商品購入や問い合わせなどにつながりやすい)
期待できるアクセス数多い
(ただし、特定の層に絞られず離脱率も高くなりがち)
中程度
(一定の安定した流入が見込める)
少ない
上位表示までの期間時間がかかる中期的比較的早い
Webサイト規模との相性大規模サイトや大手企業向き中規模〜大規模サイト中小規模サイト~個人ブログ

具体的な違いとしては上記になりますが、ビッグキーワード・ミドルキーワード・ロングテールキーワードをわける明確な規準が存在するわけではありません。

仮に検索ボリュームだけで判断した場合「SEO」というキーワードは検索ボリュームが49,500あり、WEB業界の中ではビッグキーワードに該当しますが、「不動産」の検索ボリュームは673,000あるため、SEOがミドルキーワードになってしまいます。

そのため、考え方としては自社の業界で多く検索されるキーワードをビックキーワードと定義し、その他のキーワードはビッグキーワードの検索ボリュームと比較して決めましょう。

渋谷で美容クリニックをやっている医院にとっては「渋谷 美容クリニック」や「美容 クリニック 東京」がビッグキーワードに該当します。

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SEOにおいてロングテールキーワードが重要な理由

インターネットで検索するときに使われるキーワードが、以前に比べて長く、より具体的になっていることがGoogleの調査で分かっています。Googleが2024年におこなった調査結果によると、2023年~2024年の1年間で、4分の3以上のサービスカテゴリで検索キーワードが長くなっています。

長い検索クエリ
買い物で「失敗したくない」が「より良い商品も探したい」生活者たち

Googleの調査によると、検索キーワードが長くなっている理由は次の2点です。

  1. 短いキーワードでは必要な情報を得ることができない
  2. 十分に情報を調べて確信を得たい

つまり、ユーザーはロングテールキーワードを使って「自身にとって意味のある情報を調べきる」ことで購入やサービスの導入を決断しています。

このユーザー心理を理解せずに、キーワードを選んでしまうとコンバージョンが見込めないキーワードで対策してしまい、事業に対して利益を出せなくなってしまいます。

多くの企業にとってSEOに取り組む理由は、自然検索経由のコンバージョンを増やすためのはずです。コンバージョンに繋がるキーワードで対策しなければ、SEOをおこなう意味がありません。

ロングテールキーワードは、検索経由でコンバージョンするユーザー心理にマッチしたキーワードになるためSEOでは重要となります。

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ロングテールキーワードのメリット

月間検索ボリュームが小さいため、避けられることが多いロングテールキーワードですが、実際には次のようなメリットがあります。

  1. 上位表示させやすい
  2. コンバージョン率が高い
  3. 対応することでサイトのテーマ性や専門性を高めることができる
  4. 大手WEBサイトが参入しないため、検索順位を維持しやすい

それぞれ詳しく解説します。

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上位表示させやすい

ロングテールキーワードは比較的検索ボリューム数が少ないため、対策している競合サイトも少ない傾向にあります。そのため、ビッグキーワードを使用するよりも競争率が下がり、上位表示が狙いやすくなります。

例えば、キーワードが「SEO」であれば、検索ボリュームは「7.6万」あり、多くのSEO会社が狙っているキーワードのため上位表示の難易度は高くなります。

実際に、ahrefsで上位表示難易度を調べると下記のように「難しい」と表示されます。

「SEO」キーワード難易度「難しい」

一方、ロングテールキーワードにあたる「seoキーワード 選定」の場合、検索ボリュームが「900」でツール上の難易度も「簡単」と表示されています。

「seoキーワード 選定」キーワード難易度「簡単」

ツール上で「簡単」と表示されたからといって、必ず1位を取れるわけではありませんが「SEO」というキーワードよりも、「seoキーワード 選定」の方が上位表示させやすいキーワードになります。

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コンバージョン率が高い

ロングテールキーワードの2つ目のメリットは、コンバージョン率が高いことです。

例えば、キーワードが「SEO会社 東京 安い」の場合は、東京にある費用の安いSEO会社を探している具体的なニーズを持ったユーザーが検索するため、検索意図が明確です。

そのため、「SEO会社 東京 安い」で上位表示できればユーザーはコンバージョンする可能性が高くなります。

一方で、「SEO」というキーワードの場合、SEOとは何か知りたい人もいれば、SEOのやり方について知りたい人、SEOの外注先を探している人など、様々な検索意図が含まれている可能性があります。そのため、コンテンツを作る際はある程度検索意図を包括的に網羅しなければいけません。

しかし、ユーザーにとっては「自分が探していた情報」と感じにくくなり、コンバージョンせずにページから離脱する可能性が高くなります。

実際に「SEO」で1位のページの流入キーワードを見ると、SEO自体について探しているユーザーもいれば、最新情報を探しているユーザー、やり方を探しているユーザーが混在していることが分かります。

「SEO」で1位のページの流入キーワード

つまり、ロングテールキーワードは検索意図が明確なため、購入やサービスの導入を前向きに検討しているユーザーが検索するキーワードを選ぶことで高いコンバージョン率が期待できます。

ただし、全てのロングテールキーワードがコンバージョンが高い訳ではありません。

例えば、「SEO コアアップデート2024 最新」はロングテールキーワードですが、情報収集目的のキーワードのため上位表示してもコンバージョンには繋がらない可能性が高いです。

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対応することでサイトのテーマ性や専門性を高めることができる

Googleは、ページ単体の関連性や品質だけでは評価しているわけではなく、サイト全体のテーマ性や専門性も評価の対象にしています。

色んなテーマを扱っているWEBサイトよりも、特定のテーマについて特化されたWEBサイトの方が、その分野での専門性や権威性が高いサイトと見なされます。

Googleのドキュメントリークにも「Site Focus Score」という評価スコアがあり、サイトが特定のトピックにどの程度重点を置いているかを示しています。

つまり、SEOで成果を出すためにはぺージ単体の評価だけを考えるのではなく、サイト全体の評価を高めることも同時に考えなければいけません。

実際にSEOに取り組む際には、ロングテールキーワードだけではなく、ミドルキーワードやビッグキーワードで上位表示させる必要があるケースが多く、サイト全体の評価を高める施策が求められます。

1つのテーマに対してビッグキーワードだけで対策しようとすると、関連するページの数はどうしても限られます。

ロングテールキーワードは特定のトピックに対して掘り下げたキーワードに該当するため、ロングテールキーワードに該当するページを作っていくことで、特定のトピックに対して関連するページの数が増え、WEBサイトのテーマ性や専門性を自然と高めることができます。

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大手WEBサイトが参入しないため、検索順位を維持しやすい

安定してコンバージョンを獲得するためには、検索順位を長期的に維持していかないといけません。前述した通り、検索順位はページ単体の評価で決定される訳ではなく、サイト全体の評価も影響するため、サイト規模が大きい大手WEBサイトが参入してくると検索順位が下がる可能性があります。

しかしながら、大手WEBサイトの場合は、ロングテールキーワードにあまり注力しない傾向があります。

大手WEBサイトの場合は、高いブランド力やドメインパワーを持っているため、ビッグキーワードやミドルキーワードで検索結果の上位に表示される可能性が高く、検索数の多いキーワードでトラフィックを獲得できる状況にあります。

そのため、同じ1万文字のコンテンツを作るのであれば、ミドルキーワード以上に注力した方が費用対効果が高く、少数のユーザーが検索するロングテールキーワードにリソースを集中させるメリットがありません。

そのため、ロングテールキーワードは大手が参入することが少なく、競合しないため検索順位を維持しやすいというわけです。

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ロングテールキーワードのデメリット

ロングテールキーワードを使用する場合は、下記のデメリットも理解しておかなければなりません。

  1. アクセス数が少ない
  2. カニバリゼーションが発生しやすい
  3. 効果的なロングテールキーワードを見つけるのが難しい

それぞれ詳しく解説します。

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アクセス数が少ない

ロングテールキーワードは、検索ボリュームが少ない傾向にあるため、1ぺージに対するアクセス数が少なくなります。

1ページあたりのアクセス数が少ないことによる弊害は、次の2点です。

  1. まとまったコンバージョン数を確保しづらい
  2. 必要コンバージョン数を確保するのに時間がかかる

まとまったコンバージョン数を確保するためには、ロングテールキーワードに該当するページを継続的に増やしていく必要がありますが、その分ページを作らないといけないため時間がかかります。

ただし、キーワード選定さえミスしなければ、安定してコンバージョン数を確保できます。また、サイトのメイントピックに関するぺージが増えることで、サイト全体のテーマ性が高まりSEO評価が向上する可能性があるため、中長期的な視点で取り組むことが大切です。

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カニバリゼーションが発生しやすい

ロングテールキーワードで対策する場合、同じトピック内で細かくページを作成するため、内容が類似してしまいカニバリゼーションが発生する可能性があります。

カニバリゼーションが発生すると、ユーザーが検索したキーワードに対して、検索エンジンがどちらのページを表示すれば良いのか迷ってしまい、正しく評価してもらうことができなくなります。

その結果、意図しないページが上位表示されたり、双方のページの検索順位が中途半端になるなどSEO評価に悪影響がでます。

ロングテールキーワードを選定する際には、「費用」と「料金」のような同じ意味合いの言葉は、1つにまとめるなどの対策をしてカニバリゼーションが発生しないように注意しましょう。

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効果的なロングテールキーワードを見つけるのが難しい

ロングテールキーワードはユーザーの検索意図にマッチしやすい反面、細かく分かれているため、どのキーワードがコンバージョンに繋がりやすいのかを見極めるのが難しいです。

以下の場合は、全てロングテールキーワードに該当します。

  1. ヴィトン財布 買取 渋谷
  2. ヴィトン長財布 買取 渋谷
  3. ヴィトンモノグラム財布 買取 渋谷
  4. ヴィトンモノグラム三つ折り財布 買取 渋谷

この中でどこが一番コンバージョンに貢献するキーワードかを選ぶためには、過去の経験や、広告データなどから最適な解答を導き出す必要があり、最初からピンポイントで選ぶのは難易度が高いです。

また、ユーザーのニーズや検索行動は常に変化しているため、過去に効果があったキーワードが将来的にも有効であるとは限りません。最新のトレンドやユーザーの動向を把握するためには、定期的なリサーチやデータの分析が必要となり、その作業は手間と時間を要します。

そのため、効果的なロングテールキーワードを見つけるためには、様々なデータを元に予測し、トライ&エラーを繰り返しおこなう必要があります。

このように、効果的なロングテールキーワードを見つけるのは難しいですが、ツールを使うことである程度予測することは可能です。

次の項目で、ロングテールキーワードの見つけ方について詳しく解説します。

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ロングテールキーワードの見つけ方

ツールを活用することで、ロングテールキーワードを効率よく見つけることができます。

本記事では、ツールを使った3つの方法を紹介します。

  1. Googleサジェストを使って見つける
  2. ahrefsを使って見つける
  3. Google広告のデータから見つける
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Googleサジェストを使って見つける

Google検索のサジェスト機能を使って、ロングテールキーワードを見つけることができます。

ビッグキーワードやミドルキーワードを検索窓に入力すると、ユーザーが合わせて検索することが多いキーワードが表示され、更に表示されたサジェストを選ぶと、そのキーワードに対してのサジェストが表示されます。

サジェスト

上記作業を何度も繰り返すことで、ロングテールキーワードを見つけることができます。

ただし、誰でも簡単にできる方法になるため、サジェストからロングテールキーワードを選んでいるWEBサイトが多く存在している可能性があります。

また、この方法は、1回の検索で表示されるキーワードが8個もしくは10個と少なく、自身でExcel等にまとめる必要もあるため、手間がかかるのが難点です。

サクッとサジェストからロングテールキーワードを見つけたい場合は、無料で利用できるラッコキーワードを利用すると、一回の検索で多くのサジェストを取得できるため手間を省くことができます。

ラッコキーワード

ちなみに、ラッコキーワードはGoogleのサジェストだけではなく、Amazonや楽天市場など大手ショッピングモールのサジェストも表示できます。

モール内のサジェストは購入を前提としているユーザーがよく検索するキーワードになるため、コンバージョン率の高いロングテールキーワードの可能性が高いです。

ECサイトを運営している場合は、大手モール内のサジェストも確認してロングテールキーワードを探してみることをおすすめします。

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ahrefsを使って見つける

ahrefs(エイチレフス)は、被リンクの分析で使うことが多いツールですが、機能が豊富に備わっているため、ロングテールキーワードの選定にも活用できます。

  1. キーワードエクスプローラーを選択

    キーワードエクスプローラーを選択

    ahrefsにログインしたらキーワードエクスプローラーを選択し、キーワードを入力します。自サイトのメイントピックに関するビッグキーワードやミドルキーワードを入力すると、多くの候補を表示できます。

  2. すべて見るをクリックする

    すべて見るをクリック

    キーワード候補の中にある、すべて見るをクリックしてキーワード候補を一覧で表示させます。

    一覧で表示

    キーワードだけではなく、検索ボリュームや上位表示難易度も一覧で表示されるため、ここからロングテールキーワードを選ぶことができます。

    ただし、ここから検索ボリュームだけでロングテールキーワードを選んだ場合、キーワードによっては1つのテーマでまとめることができる可能性があるため、重複の精査をしないと後々カニバリが発生する可能性があります。

    そこで、一旦キーワードを親トピックごとに分けて確認します。ahrefsが便利なのはこの機能があるからです。

  3. 「親トピック別のクラスター可」を確認する

    「親トピック別のクラスター可」を確認

    上部のタブから「親トピック別のクラスター可」を選択すると、クラスター可されてキーワードが表示されます。クラスターメトリクスでキーワードが多く含まれているキーワードは、ビッグキーワードもしくはミドルキーワードであると考えられます。

    クラスターメトリクス キーワード

    一方で下のほうにスクロールすると、キーワードを多く含まないキーワードが表示されています。

    キーワードを多く含まないキーワード

    このようなキーワードは、それ自体が親トピックになっている可能性が高いため、他のキーワードとは検索意図がカニバリしていないロングテールキーワードになります。

    ただし、あくまでツール上で選別されているだけになるため、実際に対策キーワードとして採用するかは、どのようなページが上位表示されているか確認した上で決定しましょう。

  4. 上位サイトを確認する

    選んだロングテールキーワード上位表示の可能性を、上位サイトを見て確認します。ahrefs上に表示されている「SERP」ボタンをクリックすると、上位サイトを確認できます。

    上位サイトを確認

    ドメイン評価、UR(ページ評価)被リンク数を自サイトと比較して、上位表示難易度を予測します。ここで上位サイトと大きな差がある場合は、ロングテールキーワードでも上位表示が難しいため、別のキーワードを選びましょう。

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Google広告のデータから見つける

Google広告に出稿している場合は、検索広告でコンバージョンしているキーワードからロングテールキーワードを見つけることができます。実際にコンバージョンしている既に実績のあるロングテールキーワードのため、SEOで上位表示した際も同じ成果が期待できます。

Google広告のデータ

これから出稿する方は、メインキーワードを軸に部分一致やフレーズ一致でも広告を出稿して、どのようなキーワードからコンバージョンするか一定期間計測してみましょう。

Google広告はSEOとは違い、予算をかければ検索結果の上位にすぐに表示させることができるため、短期間でコンバージョンするキーワードを見つけることができます。

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ロングテールキーワードの対策方法

ロングテールキーワードを見つけたら、該当するページを作成して上位表示を目指します。

ロングテールキーワードは競合が少ないため上がりやすい半面、検索ボリューム自体は小さいので確実に1位を取ってコンバージョンに繋げることが大切です。

次の方法をおこない、ページ単体の評価を高めていきましょう。

  1. 検索意図に対してベストな解答となるコンテンツを作成する
  2. 上位表示しているコンテンツと差別化を図る
  3. タイトル・見出しの設定
  4. トピッククラスターを導入して関連するページ同士を内部リンクで繋ぐ
  5. 効果検証をおこないカニバリが発生していないかチェックする

それぞれ詳しく解説します。

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検索意図に対してベストな解答となるコンテンツを作成する

Googleはユーザーにとってベストな解答を持つページを1位に表示するため、ユーザーの検索意図を満たしたコンテンツの作成が大切です。

ユーザーの検索意図を解像度高く把握するために、検索結果に表示される既存のコンテンツを調査したり、サジェストや検索結果に表示される「関連する質問」から、ユーザーがどのような答えを求めているのか徹底的に深堀をおこない分析します。

ロングテールキーワードの場合は、競合サイトが検索結果にないケースも多々ありますが、そういったキーワードであれば1位を取るチャンスのため、ユーザーの立場にたって検索意図を考え、ベストな解答となるコンテンツを作成しましょう。

検索意図を満たした良いコンテンツを作るためには、いきなり執筆を始めるのではなく記事の設計図となる記事構成を作成するのがポイントです。

別ページに検索意図を満たす記事構成を作成するポイントをまとめているので、参考にしてみてください。

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上位表示しているコンテンツと差別化を図る

ロングテールキーワードは検索意図が明確なため、既に上位表示している競合サイトと似たような記事構成やコンテンツになりがちです。

Googleの検索アルゴリズムは、同じような内容のコンテンツを評価しないため、似たようなコンテンツを作成しても検索順位は上がりません。上位サイトの内容を模範して作った同じようなコンテンツであれば、既に上位表示されているサイトを見れば良いため、Googleとしては検索順位を上げる必要がありません。

そのため、上位表示させるためには、競合サイトにはない独自の情報をコンテンツに入れて差別化をおこなうことが重要です。

差別化になる独自情報とは、次のような「ユーザーにとって価値の高い情報」です。

  • 自社だけが持つ独自のデータや調査結果
  • 自社だけが持つノウハウや体験談
  • 他社には乗っていない最新情報や有益な情報
  • 独自の画像、動画などのリッチコンテンツ

このような情報を取得するためには、マーケティングチームだけではなく、営業部やその他関連部署にもヒアリングをおこない自社だけが持っている情報を集めておきましょう。

ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ない分、確実に1位を取りに行く必要がありますが、競合他社のコンテンツをマネしただけでは1位を取ることはできません。

1位を取るために競合サイトにはない情報を徹底的に洗い出し、有益かつ独自性の高いコンテンツを入れて差別化を図りましょう。

オリジナルコンテンツの作成方法については、別の記事で詳しく解説しています。

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タイトル・見出しの設定

タイトルや見出しには必ずユーザーが検索するキーワードを入れて、自分が探しているページであることを伝えてください。

ロングテールキーワードは検索意図が明確なため、検索結果に表示されたページタイトルの内容が、ユーザーの目的とずれている場合はクリックされません。検索結果のCTR(クリック率)は、ランキングの要因にもなっていると言われているため、1位を取るためには少しでもCTRを高める工夫が必要です。

また、Googleの検索エンジンはユーザーの検索キーワードと関連性が高いページかどうかを判断する際に、titleタグやhタグの内容を参考にしています。キーワードを入れなければ上位表示されない訳ではありませんが、titleタグへキーワードを入れることはSEOの基本中の基本になるため、必ず入れましょう。

効果的なページタイトルの付け方は、別の記事で詳しく解説しています。

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トピッククラスターを導入して関連するページ同士を内部リンクで繋ぐ

ロングテールキーワードに該当するページを作成する場合は、トピッククラスターモデルを導入することで、より効果的なSEOに繋がります。

トピッククラスターとは、サイト内に点在する記事やページをテーマ毎に分類し、テーマ分けしたページ全体で検索の上位表示を狙う戦略です。

細かな検索意図に対応していたロングテールキーワードに該当するページから、同様のテーマを包括的にまとめたミドルキーワードや、ビッグキーワードに該当するページへ内部リンクを設置します。

該当するページ同士を内部リンクで繋ぐことで、検索エンジンがページ間の関連性を適切に理解したり、内部リンクが集約されたページの評価を高めるなど、テーマ群全体のSEO評価の向上が期待できます。

ユーザーも気になったページに内部リンクをクリックしてすぐに移動できるため、サイト内のユーザビリティが向上し回遊率の向上も期待できます。

トピッククラスターについて、別記事で詳しく解説しているので興味のある方は以下ページをご確認ください。

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効果検証をおこないカニバリが発生していないかチェックする

前述した通り、ロングテールキーワードはカニバリが発生しやすいため、ページを作成した後は必ずモニタリングをおこないカニバリが発生していないかチェックします。

狙ったキーワードで検索したキーワードで別のぺージが検索結果にヒットしていたり、日によって表示されるページが変わってしまう場合はカニバリを疑いましょう。

カニバリが発生した場合の対応策としては、次の方法が考えられます。

  • ページ同士を統合する
  • 別のテーマに変更してリライトする

どちらの方法がベストプラクティスになるかは、状況によって異なります。似たような内容であれば統合した方が管理上も楽になりますし、別のキーワードからの流入がある場合はそのキーワードに合わせてリライトした方がサイト全体の流入数が増加します。

カニバリへの対応方法とリライトの方法については、別の記事で詳しく解説しているのでそちらを参考にしてみてください。

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まとめ

ロングテールキーワードは、ニッチで検索ボリュームが比較的少ないキーワードになりますが、SEO対策として取り入れるべき施策の1つです。キーワードを正しく抽出し、検索ボリュームの検証などを繰り返すことで、ユーザーが求めている問題に気づくことができ、悩みを解決するための良質な記事の提供が可能となります。

競合サイトがまだ対策していない内容であることも多いため、1つ1つ地道に良質な記事を作り続けていくことで、上位表示を狙いやすい他集客やコンバージョンへ繋がる結果になるでしょう。

検索順位がなかなか上がらないといった悩みがある場合や、SEO対策を始めたばかりといった場合には、ロングテールキーワードを意識してコンテンツを制作してみましょう。

なお、社内にキーワード選定をおこなうノウハウがない場合や、ロングテールキーワードに該当するページ作成まで手が回らない場合は、弊社まで気軽にご相談ください。

この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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