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SEO対策 2025/11/20

キーワード選定のやり方・コツを初心者向けに徹底解説

SEOキーワード選定のやり方・コツを徹底解説のサムネイル画像です

今回は、SEO対策に欠かせないキーワード選定について解説します。「なぜキーワードを選ぶ必要があるのか」「どのように選定するのか」など、気になっている方も多いのではないでしょうか?本記事では、SEOにおけるキーワードの重要性と選定方法、注意点について初心者にも分かりやすく解説します。

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SEOにおけるキーワード選定とは?

SEOにおけるキーワード選定とは、「自分の商品・サービスを見つけてもらうために、ユーザーが実際に検索しそうな言葉を決める作業」のことを指します。

例えば、弊社のようにSEOを提供している会社であれば、SEO会社を探しているユーザーが検索しそうな「SEO会社」や「SEO会社 おすすめ」などのキーワードを選定します。

しかし、SEO対策をおこなう上では、単純に自社が提供しているサービス名や商品名だけをキーワードにするのでは不十分です。

ユーザーは最初から「SEO会社」といった具体的なワードで検索するとは限らず、課題や疑問を解決するために、様々なキーワードで検索をおこなっています。

キーワード選定とは、こうしたユーザーの検索行動を理解し「自社のターゲットとなるユーザーが、どんな悩みを持ち、どのような言葉で解決策を探すのか」を洗い出していく作業です。

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キーワード選定の重要性

SEOにおいてキーワード選定が重要な理由は、「ユーザーのニーズに応える情報を発信し、流入やCVを獲得するため」です。

つまり、ユーザーが求める情報や解決したい課題を正確に把握し、それに合ったキーワードを選定することが重要です。ここを誤ってしまうと、たとえページを上位に表示させられたとしても、ユーザーの意図とずれた内容になり、成果にはつながりません。

例えば、オウンドメディアを運用していたとします。キーワード選定を行わずに記事を作成した場合、検索意図を満たさない中途半端な記事ができ上がってしまいます。また、記事全体のテーマに一貫性がなくなり、結果として何のメディアなのかが分からなくなることもあります。

キーワード選定を行わずにSEO対策を進めることは、設計図を持たずに家を建てるようなものなのです。

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キーワード選定の事前準備:ターゲットを明確にしておく

キーワード選定をおこなう事前準備として、自社のWebサイトに流入して欲しいターゲットを明確にしておきましょう。

ターゲットを明確にしておくことで、「誰が」「どんな目的で」「どんな言葉で」検索しているのかを予測しやすくなるため、キーワード選定をおこなう作業の中で必要なキーワードと不要なキーワードの切り分けがしやすくなります。

例えば、「ダイエット」をテーマとして扱うサイトでも以下の例のようにターゲットが異なる場合があります。

「ダイエット」がテーマのサイトのターゲット・キーワード例
ターゲット検索意図検索キーワード例
若い女性(美容目的)見た目を細くしたい「脚痩せ 方法」「お腹 引き締め エクササイズ」
中年男性(健康目的)生活習慣を改善したい「メタボ 改善 食事」「40代 男性 ダイエット」
忙しい社会人時間がない中で痩せたい「短期間 ダイエット」「3日で痩せる方法」

ダイエットがテーマのサイトだからといって「メタボ 改善 食事」というキーワードで対策をしてもターゲットが若い女性の場合は、そのキーワードで検索しない可能性があり、ミスマッチが発生します。

キーワード選定は集客や認知拡大などビジネスに対してメリットの大きいキーワードを選ぶことが何より重要です。

そのため、キーワード選定をおこなう前に「誰に向けて情報を届けるのか」ターゲットを明確にしておくことが重要です。

▼ ターゲットの設定方法については別の記事で詳しく解説しています。

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キーワード選定の手順

それでは実際にキーワードの選定をしてみましょう。

流れは以下の通りです。

  1. 自社のビジネスを表すキーワードを選定する

  2. 関連するキーワードを洗い出す

  3. ビジネス貢献度の高いキーワードを洗い出す

  4. キーワードを精査する

  5. キーワードをグルーピングする

  6. キーワードの優先順位を付ける

  7. キーワード選定後の流れ

それぞれ詳しく解説していきます。

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手順① 自社のビジネスを表すキーワードを選定する

まずは、自社のビジネスを端的に表すキーワードを設定しましょう。

この段階で設定するキーワードは、サイト全体のテーマや上位ページの方向性を決める土台となるため、 あいまいな表現ではなく、サービス名・業種・カテゴリ名など、明確に事業を示すキーワードを選びます。

例えば、

「脱毛サロン」を運営しているなら

「脱毛」「脱毛サロン」「全身脱毛」

「不動産査定サービス」なら

「不動産査定」「家 売却」「マンション 査定」

「オンライン英会話」なら

「英会話」「英会話 教室」「オンライン英会話」

このように、まずは自社のビジネスをそのまま表す顕在キーワードを選定します。

注意点

ビジネスを表すキーワードを抽象的にしすぎないよう注意が必要です。例えば、「マーケティング」「教育」「ダイエット」といったキーワードにしてしまうと該当するWebサイトの数も多くなるため、上位表示の難易度も非常に高くなります。

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手順② 関連するキーワードを洗い出す

次にビジネスを表すキーワードに関連するキーワードを洗い出します。

関連キーワードを洗い出す代表的な方法は以下の2つです。

  1. サジェストキーワードを確認する

  2. 競合サイトの流入キーワードを確認する

なるべく関連するキーワードを多く出すようにしましょう。

【関連キーワードを洗い出す方法】①サジェストキーワードを確認する

サジェストキーワードとは、GoogleやYahoo!の検索窓にキーワードを入力したときに表示される、関連性の高いキーワード候補です。

検索エンジンが様々なユーザーが過去に検索した履歴から、候補として表示してくれます。

サジェスト説明

自社のビジネスを表すキーワードを入力してサジェストから関連するキーワードを抽出しましょう。

サジェストキーワードは上記のように人力での確認もできますが、「ラッコキーワード」という無料で利用できるツールを使うことで簡単かつ効率的に抽出することも可能です。

ラッコキーワード ファーストビュー

検索窓で確認するよりも一度に多くのサジェストキーワードを抽出することができます。

サジェストキーワードを抽出したらスプレットシートなどにまとめておきましょう。

【関連キーワードを洗い出す方法】②競合サイトの流入キーワードを確認する

メインキーワードで上位表示されているWebサイトは、すでにキーワード選定や分析を十分に行っているケースが多く、多くの関連キーワードからの流入を獲得している可能性があります。

Ahrefsなどの有料SEOツールを活用すれば、競合サイトに流入しているキーワードを抽出できるため、自社のキーワード選定の参考にしましょう。

自社と同じか近いテーマを扱っている競合サイトであれば、関連キーワードを多く抽出できる可能性があります。

競合サイトの流入キーワード確認は、利用者の多いAhrefsがおすすめです。

簡単に使い方をご紹介します。

Ahrefs
ahrefs

URL:https://ahrefs.com/

  1. 競合サイトのドメインを「Site Explorer」に入力

  2. 「Organic Keywords(オーガニックキーワード)」レポートを確認

  3. 「Content Gap(コンテンツギャップ)」を活用し、自社がランキングしてないが競合がしているキーワードを探す

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手順③ ビジネス貢献度の高いキーワードを洗い出す

サジェストやSEOツールを使って関連キーワードを洗い出したら、次にビジネス貢献度の高いキーワード(上位表示された場合に問合せや購入などに繋がりやすいキーワード)を洗い出します。

ビジネス貢献度の高いキーワードを洗い出すことで、実際にSEO対策を行った際に効率よく成果を出すことができます。

具体的には以下2つの方法で洗い出します。

  1. CVに繋がっているキーワードから考える

  2. ユーザー視点でキーワードを考える

CVに繋がっているキーワードから考える

SEOで本当に成果を上げるためには、アクセス数が多いキーワードよりも「CV(問い合わせ・購入・予約など)に繋がっているキーワード」を優先的に強化することが重要です。

まずは、Googleアナリティクスなどのデータをもとに、実際に成果を生んでいるキーワードを洗い出します。
次にCVキーワードの共通点を分析します。

例えば「比較・検討」に関するキーワードが多い場合は、これまで選定したキーワードにも「おすすめ」や「ランキング」といったキーワードを組み合わせると効果的です。

一方で、「価格」や「安い」などの条件指定型キーワードが成果につながっている場合は、「料金」「費用」「キャンペーン」などの単語を組み合わせたキーワードを用意すると、成果に繋がりやすくなります。

ユーザー視点でキーワードを考える

ユーザーが 実際にどのようなキーワードで検索するのかを考えて関連キーワードを出すことも大切です。

例えば、ビジネスを表すキーワードが「脱毛サロン」だったとしても、 ユーザーはより具体的に「全身脱毛 安い」「医療脱毛 比較」「渋谷 脱毛サロン」といった 検討・比較段階のキーワードで検索している可能性があります。

また、「ダイエットしたい人向けに、糖質制限プログラムを提供しよう」と考えて、「糖質制限」というキーワードを選んでも、ユーザーがその言葉を知らなければ検索されません。

このような場合、「短期間で痩せる方法」「食事で痩せる」「ダイエット 食事制限」といった、より一般的なキーワードで検索することのほうが多いかもしれません。

このように、「こちらが伝えたいこと」よりも、「ユーザーが知りたいこと」について焦点を当ててキーワードを考えることで、よりユーザーニーズの高い関連キーワードを見つけることができます。

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手順④ キーワードを精査する

ここからは、洗い出したキーワードに対して、SEO対策で狙う必要があるキーワードとそうでないキーワードを精査していきます。

キーワードを精査せずに進めると、集客に繋がらないキーワードで対策してしまい、成果の出にくいコンテンツを作ってしまう可能性があるため、必ず精査をおこないましょう。

以下3つのポイントを意識してキーワードの精査をおこないます。

① 上位表示の可能性が少ないキーワードを除外する

上位表示の可能性が極めて低い場合、対策をおこなう意味がありません。
除外すべきキーワードに該当するケースを紹介します。

ケース1)競合サイトが強くて上位表示される可能性が少ない

例えば、楽天やリクナビなど誰でも聞いたことがあるような大手サイトや、地方自治体・国が運営するサイトのドメインは非常に強いです。
そのため、検索結果の10位以内にこのような大手のサイトだけ表示されるキーワードは、自サイトの規模が小さい場合、SEO対策を行っても検索上位表示することは困難でしょう。

ケース2)集客エリアを広げすぎたため上位表示される可能性が少ない

特定のエリアでしかサービス展開していないにも関わらず、全国向けのキーワードや隣の件も含むキーワードで対策しても上位表示される可能性は少ないです。

② CVに繋がらないキーワードを除外する

キーワードを精査する際は、お問い合わせや購入に繋がらないキーワードを見極めて除外する必要があります。認知度を高める目的でとにかく露出を増やした場合を除いて、CVに繋がらないキーワードは精査して除外しましょう。

以下はCVに繋がらないキーワードの例です。

例1)キーワードが抽象的過ぎる

ファッション系のECサイトの場合、「ファッション レンタル」「ファッション 中古」などのキーワードで検索するユーザーもターゲットではありますが、「ファッション」というキーワードが抽象的すぎて商品を購入してもらうのは困難です。
CVに繋がりやすいキーワード例は「二次会ドレス 通販」「振袖 レンタル」など具体的に購入・レンタルしたい商品名がついたキーワードになります。

例2)自社に関係がない

例えば、「ユーネクスト ログイン」のようなキーワードの場合、検索ユーザーはユーネクストのログインページにアクセスすることが目的であり、ユーネクスト以外のサイトはログインページを作成することはできないですし、ログインページへの誘導ページを作成する意味もありません。
仮に検索するユーザーが多かったとしても除外すべきキーワードとなります。

③ 需要のないキーワードや間違った単語は除外する

検索ユーザーは、常に検索意図が明確なキーワードで検索するとは限りません。適切ではない語句で検索したり、スペルを間違って入力したりするケースもあります。

例1)
正:コロナ → 誤:コロナ
正:アボド → 誤:アボド 
ただし、間違った語句やスペルのキーワードを意識してコンテンツを作成しても効果的ではありません。またSEOで設定するキーワードは、検索ユーザーが実際に使用しているキーワードであることが重要です。サイトの運営者にとって都合の良い語句を組み合わせたキーワードを生み出しても、検索需要がなければ意味がありません。

例2)
検索需要がある:「SEO対策 やり方」
検索需要がない:「SEO SEO対策 コンテンツSEO 内部対策 外部対策」

なお、上位表示の可能性が低いキーワードは、今後Webサイトの評価が高くなった場合には上位表示できる可能性もあるため、別のシートに残しておきましょう。

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手順⑤ キーワードをグルーピングする

キーワードの精査が完了したら、キーワードを検索意図やテーマごとに分類・整理してグルーピングします。

キーワードをグルーピングする理由は以下の2点です。

  1. カニバリゼーション(重複コンテンツ)を防ぐ

  2. コンテンツを設計する際にユーザーが必要とする項目(見出し)を整理できる

グルーピングを行うことで、同じ検索意図をもつキーワードをひとつの記事やページにまとめられるため、不要なページ増加を防ぎ、カニバリを防止できます。

また、グルーピングを行うと、ユーザーが調べたい内容の流れや必要な情報が明確になり、見出し構成(H2/H3)の設計や、コンテンツ全体の網羅性の確保にも役立ちます。

キーワードをグルーピングする方法は以下になります。

① 検索結果(SERP)を確認する

実際にGoogleで検索し、上位表示されているページの内容を確認します。

同じ検索意図を持つと思われるキーワードがひとつのページにまとめられている場合は、自社も同様にひとつのページにまとめることを検討します。

一方で、上位サイトが別々のテーマとして分けている場合は、自社も分けてページを作成するほうが良いと言えます。

ポイント

上位サイトの構成は「まとめるべきか/分けるべきか」を判断する重要な材料となります。

② 似たキーワードを一つのテーマにまとめる

検索意図が近いキーワード、もしくはユーザーが同じ文脈で調べそうなキーワードを1つのグループに整理します。

この段階で、同じ検索意図を扱うキーワードは1ページに集約し、異なる意図のものは別ページにするという方針を明確にすることができます。

例)「ダイエット」がテーマの場合
食事運動筋トレスムージー
ダイエット 食事ダイエット 運動ダイエット 筋トレダイエット スムージー
ダイエット 食事 メニューダイエット 運動 なしダイエット 筋トレ メニューダイエット スムージー レシピ
ダイエット 食事 レシピダイエット 運動 家ダイエット 筋トレ 自宅ダイエット スムージー 市販
ダイエット 食事 夜ダイエット 運動 メニューダイエット 筋トレ 女ダイエット スムージー コンビニ
ダイエット 食事 昼ダイエット 運動 初心者ダイエット 筋トレ 頻度ダイエット スムージー 朝ごはん
ダイエット 食事 コンビニダイエット 運動 おすすめダイエット 筋トレ 器具なしダイエット スムージー 効果
ダイエット 食事 一週間ダイエット 運動 朝夜ダイエット 筋トレ 食事ダイエット スムージー 比較
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手順⑥ キーワードの優先順位を付ける

キーワードのグルーピングができたら、最後にどのキーワードから対策をおこなうのか優先順位を付けていきます。優先順位を付けておくことで、限られたリソースの中でも効果の高いキーワードから効率的に対策を進めることができます。

優先順位は以下の2点を考慮して付けるようにしましょう。

判断軸説明
検索ボリューム検索回数が多いほど、アクセス数アップのチャンスが大きい
競合性競合が少ないキーワードは上位表示を狙いやすい

検索ボリュームを確認する

検索ボリュームとは、特定のキーワードがGoogleなどの検索エンジンにおいて1か月間にどのくらい検索されたかを示すものです。

検索ボリュームから優先度を付ける際は、単純に「検索回数が多いものから順に対策すれば良い」というわけではありません。

検索数が多いキーワードは、上位表示できれば対策の流入獲得が期待できます。しかしながら、同時に競合も多く、上位に入るまでに時間や労力がかかる可能性が高くなります。

そのため、サイトの規模やドメイン評価がまだ十分でない段階では、検索ボリュームの少ないキーワードから狙った方が効率よく成果が出せるケースが多々あります。

検索ボリュームキーワード例特徴
大きいダイエット競合性が高く上位表示難易度が高い
ダイエット メニュー競合性は中程度
小さいダイエット メニュー 1週間競合性が低く上位表示難易度は低い

検索ボリュームから優先順位を付ける際は、数字の大きさだけで判断するのではなく、現実的かつ効果の出やすいキーワードから順に着手していくことが、効率的にSEO成果を高めるポイントです。

上位表示難易度を確認する

優先順位を付ける際は、検索ボリュームの確認と併せて上位表示しやすいかどうか難易度を確認しましょう。

検索ボリュームが少ないキーワードだからといって、必ずしも簡単に上位表示できるとは限りません。

例えば、検索ボリュームが小さくても、検索結果画面の上位に大手サイトや公的機関、サイト規模の大きなメディアが並んでいる場合、そのキーワードは難易度が高い可能性があります。

そのため、ツール上の数値だけで判断するのではなく、実際に検索して検索結果を確認し、上位サイトの強さやコンテンツの質、などを踏まえて、上位表示の難易度を見極めることが重要です。

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手順⑦ キーワード選定後の流れ

キーワードのグルーピングが完了したら、それぞれのグループに応じたページを作成します。

すでにキーワードに該当するページがある場合は、無理に新しいページを作るのではなく、既存ページをリライトして内容をアップデートしましょう。ぺージを公開したら、検索順位が安定するまでに1〜3か月程度かかるため、検索順位を定期的にモニタリングして順位推移を観察します。

一定期間経過しても上位に表示されない場合は、上がっていない原因を分析し、リライトをおこなうか別のキーワードで対策をおこなうのか判断しましょう。

このように、キーワード選定後はキーワードに該当するページの用意→計測 → 分析 → 改善を継続して繰り返しながらコンテンツの品質とサイト全体の評価を高めていくことが重要です。

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生成AIに投げるキーワード(質問文)の選定方法

現在は、Google検索だけでなく、ChatGPTをはじめとした生成AIを使って情報収集を行うユーザーが増えています。ユーザーはAIに質問を投げかけ、その回答を参考にしてサービスの導入や商品の購入を決定するケースも少なくありません。

そのため、これからのSEOでは、 生成AIを使うユーザーがどのようなキーワード(質問文)で情報を検索し、どのような回答で自社が引用・言及されているのかを把握することが重要です。

どのようなキーワード(質問文)をユーザーが入力するのか把握するための方法は以下の3つです。

  1. 生成AIを使ってキーワードから質問文に変換する

  2. サーチコンソールを使って質問形式のキーワードを抽出する

  3. Googleの検索結果画面に表示される「関連する質問」をリストアップする

それぞれ詳しく解説します。

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生成AIを使ってキーワードから質問文に変換する

SEO対策で設定しているキーワードは、生成AIを使うことでユーザーが実際にAIに投げかける質問文に変換することができます。

例えば、SEOで設定しているキーワードが「脱毛サロン 渋谷」だった場合、ChatGPTに以下のようなプロンプトを入力します。

このキーワードでユーザーがChatGPTに質問するなら、どんな質問になりますか?
3パターンほど自然な質問文を出してください。

このように指示することで、ChatGPTからは次のような質問文が得られます。

  • 「渋谷で安くて通いやすい脱毛サロンはどこ?」

  • 「痛みが少ない渋谷のおすすめ脱毛サロンは?」

  • 「渋谷駅近くで全身脱毛ができるクリニックを教えて」

このように、生成AIを使ってキーワードを質問形式に変換することで、ユーザーが実際にどのような質問文を入力しているのか予想することができます。

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サーチコンソールを使って質問形式のキーワードを抽出する

Googleサーチコンソールでは、実際にユーザーが検索している質問形式のキーワードを確認できます。

実際にchatGPTやGeminiに入力した質問ではありませんが、実際にユーザーが入力した質問形式のクエリになるため参考にすることができます。

抽出手順
  1. Search Console > 検索パフォーマンス > 検索結果を開く

  2. 「フィルタを追加」をクリックする

  3. 「検索キーワード」を選択し「どこ」「どう」「なぜ」「おすすめ」「方法」などを設定します。

実際に調べてみると以下のように質問形式のキーワードが表示されます。

更に上記の質問をChatGPTに入力し、関連する質問を出すように指示することで、実際に検索された質問+AIが想定する質問を抽出することができます。

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Googleの検索結果画面に表示される「関連する質問」をリストアップする

Google検索結果に表示される「関連する質問(他の人はこちらも質問)」は、ユーザーが生成AIに投げかける質問文と非常に近い表現になっています。そのため、質問はそのままChatGPTなどの生成AIで入力される質問文の候補として活用できます。

試しに「クレジットカード 20代 おすすめ」とGoogleで検索すると「関連する質問」には以下のような質問が表示されます。

いずれも、ユーザーがChatGPTなどの生成AIにそのまま入力していそうな自然な質問文になっています。

なお、関連する質問は先ほど紹介したラッコキーワードを使うと効率良く集めることができます。

ラッコ見出し 関連する質問

Google検索の「関連する質問」を分析することで、ユーザーが生成AIにどのような聞き方をして情報を求めているのかヒントを得ることができます。

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キーワード選定で覚えておくと便利なキーワードの種類

キーワード選定の基本手順はすでにお伝えしましたが、より精度の高い選定をするためにあわせて覚えておくと便利な考え方があります。

それが、

  1. 検索意図に分類される4種類のキーワード

  2. 顕在キーワードと潜在キーワード

という2つの視点です。

上記2つの視点を理解しておくことで、キーワードの「検索ボリューム」や「競合性」だけでなく、 どんなユーザーが、どんな状態で検索しているのかを判断できるようになります。

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検索意図に分類される4種類のキーワード

SEOでキーワードを考える際に大切なのが、 「ユーザーが何を目的に検索しているのか」検索意図を理解することです。

検索キーワードは、検索意図によって次の4つに分類できます。

種類ユーザー目的
インフォメーショナルクエリ知識・情報を得たい
トランザクショナルクエリ購入・申し込みしたい
ナビゲーションクエリ目的サイトにアクセスしたい
ビジットインパーソンクエリ店舗や施設を探したい

検索意図の4種類を理解しておくと、 キーワード選定の際に「どのフェーズのユーザー向けのキーワードを拾えばよいか」が明確になります。

例えば、家づくりを調べ始めた段階のユーザーがターゲットなら、「平屋 後悔」「間取り 決め方」などの情報収集キーワード(インフォーメショナルクエリ)を選びます。

一方、すぐに相談したいユーザーを狙うなら、「住宅相談 予約」「モデルハウス 見学」などの申し込み系キーワード(トランザクショナルクエリ)を優先します。

▼ 4つの検索意図については、別記事で詳しく解説しているので興味がある方は以下の記事をご確認ください。

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顕在キーワードと潜在キーワード

キーワードは、検索ユーザーの状態によって潜在キーワード顕在キーワードに分類できます。

種類ユーザーの状態
潜在キーワード情報収集中(まだ比較・検討前)SEOとは/キーワード選定 やり方
顕在キーワード購入・相談したい段階(検討済)SEO会社 見積り/内部対策代行

顕在キーワードは、すでにサービスを検討しているユーザーが検索するため、 問い合わせ・資料請求につながりやすい一方、競合も強い領域です。

潜在キーワードは、まだ検討前のユーザーが知識を得るために検索するため、 すぐには成約しにくいものの、中長期的な見込み客育成に効果的です。

キーワード選定をおこなう際は、潜在層と顕在層どちらをターゲットにしたいかを明確にしたうえで、優先順位を決めていくことが重要です。

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キーワード選定に関するよくある質問

キーワード選定をおこなうタイミングはいつですか?

キーワード選定は、サイト制作を行う前のタイミングもしくは、サイト改修のタイミングにおこなうのがおすすめです。

キーワード選定はユーザーが検索するキーワードを洗い出すことです。そのため、ユーザーが検索するキーワードが分からない状態でサイト制作を行った場合、本来必要なページを作成しない可能性があり、集客に繋がらない可能性があります。

また、キーワードを選定する前にページを作成しても検索意図が解っていないため、検索ユーザーが求めるページになる可能性は低く、検索結果画面に表示されることはないでしょう。

「○○ 渋谷」「渋谷 ○○」など語順が入れ替わるキーワードは、両方用意すべきですか?

検索意図が同じ場合は、どちらか一方のキーワードを用意すれば(対策すれば)問題ありません。
実際に検索するとどちらも同じような検索順位になっているケースが多いです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?この記事ではキーワード選定のやり方やコツについて解説しました。

SEO対策によるWeb集客で重要なことは、どのようなキーワードで上位表示を目指すかです。検索エンジンはユーザーが入力するキーワードに最適なページを検索結果に表示する仕組みなので、集客ページを作成する際にはキーワードを選定する必要があります。

また、本記事にて触れたツールは以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

キーワード選定にお困りの方やプロの意見が聞きたい方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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