サテライトサイトとは│SEOでのメリットとペナルティのリスク

サテライトサイトとは、被リンクを増やすことや認知拡大のために作る別サイトのことで、主にSEOで順位を改善させるために作成します。本記事では「サテライトサイト」のSEO効果や、ペナルティのリスク、さらにSEO目的以外の活用方法についても解説します。サテライトサイトについて詳しく知りたい方は是非最後までご覧ください。
サテライトサイトとは
サテライトサイトとは、本サイトのSEO(検索エンジン最適化)や、集客を増加させる目的でメインサイトとは別で作成したWEBサイトのことを指します。

サテライトサイトは本サイトとは別のドメインで運営し、メインサイトと明確に関連付けないために隠して運営することが殆どです。そのため、サブドメインで運用しているサイトや本サイトに関するサービスサイトはサテライトサイトとは呼びません。
"サテライト"という言葉はラテン語の "satelles" から派生したもので、本来的には「衛星」や「従者」を意味します。インターネットの世界では、メインサイトが惑星(地球)で、サテライトサイトがその周囲を周回する衛星(月)のような関係性を示しています。
サテライトサイトを作る目的(メリット)
一般的にサテライトサイトはメインサイトへの被リンクを増やし、評価を高めることを目的として作成されます。また、メインサイトでは集客出来ないユーザー層との接点を持ち、メインサイトの流入を増加させる目的やリターゲティングリストを獲得する目的で作成される事もあります。
▼ サテライトサイトを作る目的は以下3点になります。
1. メインサイトの被リンクを増やすため
2. ターゲット層を拡大してメインサイトへの流入を増加させるため
3. リターゲティングリストの獲得
それぞれ詳しく解説します。
メインサイトの被リンクを増やすため
サテライトサイトを作成する目的の多くが、メインサイトへの被リンクを増やすためです。Googleは被リンクをインターネット上での「投票」と考えているため、被リンクが集まっているサイトは多くのサイトから支持されていると判断します。
そのため、多くのサイトから支持されているサイトは検索順位が上昇しやすくなります。
つまり、SEO対策で検索順位を上げるために、サテライトサイトをメインサイトへの被リンク目的として作成します。例えば、ある旅行会社が企業のメインになるWEBサイトとは別に、旅行に関する5〜10ページ程度の情報サイト(サテライトサイト)を複数立ち上げます。
Google が掲げる 10 の事実:ウェブ上の民主主義は機能する。
このサイトは、観光地の見所やホテルのレビュー、旅行のアドバイスなど、旅行に関係する情報を提供します。それぞれのサイトから、メインサイトへのリンクを貼ることでメインサイトへの被リンクが増え、検索エンジンからの評価を高めるというわけです。
ただし、ペンギンアップデート以降は低品質なサイトからの被リンクは評価されなくなっており、このようなサテライトサイトを被リンク目的で作成しても殆ど効果は無くなっています。

ターゲット層を拡大してメインサイトへの流入を増加させるため
サテライトサイトを作成する主な目的の一つは、ターゲット層の拡大によるメインサイトへの流入増加です。
被リンク目的のサテライトサイト作成とは大きく目的が異なり、メインサイトでは集客が難しいニッチな関心事を持つターゲット層や、潜在層にアプローチすることで、それぞれのサテライトサイトからメインサイトへの訪問者を増やすことです。
そのため、この場合はメインサイトとの関係を隠したりする事はせずに公開した状態で作成します。実際に弊社で行っている作成しているサイトの例を紹介します。
① 異なるニーズを獲得するためのサービスサイト
オルグロー株式会社のコーポレートサイトとは、別にWEBマーケティングに関連するサイトは別ドメインでサイトを作成し運用しています。
・SEOサービス:https://white-link.com/
・記事作成サービス:https://plusword.white-link.com/
・MEOサービス:https://whitemap.white-link.com/
このようにサービス内容ごとにWEBサイトを分ける事で、異なる興味やニーズを持つ複数のターゲット層にそれぞれの分野での専門性をアピールする事が出来ます。
② 潜在層を獲得するためのオウンドメディア
サービスサイトはニーズが顕在化しているユーザー向けのサイトですが、潜在層向けのサイトではノウハウ記事を提供するためのオウンドメディアを作成しています。
オウンドメディア:https://white-link.com/sem-plus/
このメディアでは、SEOやMEOコンテンツマーケティングに関する情報を提供し「タイトルタグ」「MEOとは」「bingとは」「eeatとは」などの潜在層向けキーワードで流入があったユーザーをメインサイトへと誘導しています。
このように、サテライトサイトは特定のターゲット層に合わせたコンテンツを提供することで、それらの層からメインサイトへの訪問者を増やすという戦略的な役割を担います。
リターゲティングリストの獲得
リターゲティングリストの獲得も、サテライトサイトを活用するケースの1つです。
リターゲティングとは、自社サイトに訪問したことがあるユーザーに対して、広告を配信する手法のことです。自社サイトだけでなく、サテライトサイトにもリターゲティングのタグを設置することで見込みリストのターゲット層を広げ、増やすことが可能になります。
この手法はリスティング広告など、WEB広告を出稿する際によく使われるテクニックです。
例えば、本サイトで不動産の内容を発信、サテライトサイトでリフォーム、リノベーションに内容を発信している場合、不動産、リフォーム、リノベーション全ての見込みリストを増やすことが可能になります。
効果的なサテライトサイトを作る6つのポイント
▼ 効果的なサテライトサイトを作る場合には、以下の6つのポイントを意識して作成しましょう。
1. メインサイトと関連するテーマで作成する
2. 単体で存在意義のあるサイトを作る
3. ipアドレスの分散(IP分散)をおこなう
4. アンカーテキストにキーワードを含める
5. 定期的にコンテンツの更新をおこなう
6. メインサイトよりも専門的で掘り下げたコンテンツを作る
メインサイトと関連するテーマで作成する
サテライトサイトは、本サイトとの関連性が高いテーマで作成しましょう。
▼ 理由は以下の2点です。
・被リンクの効果を高めるため
・コンバージョンに繋がるユーザーを獲得するため
例えば、ある企業がヘルスケア製品を販売しているとします。その企業がサテライトサイトを作成する場合、ヘルスケア・栄養・エクササイズなどの関連するテーマで作成することが理想的です。
本サイトのテーマと関連性が高いサテライトサイトからのリンクは、検索エンジンにとって本サイトのテーマや専門性を理解するためのヒントとなります。
これにより、検索エンジンは本サイトをそのテーマに関する信頼性の高い情報源と認識し、検索結果のランキングを向上させる可能性があります。また、現在のPageRankの分配方法「リーズナブルサーファーモデル」では、関連性の高いリンク先に多くのリンクジュースを分配する仕組みになっています。
その為、関連性の高いテーマを持つサテライトサイトを作成することが、SEO効果を高める上で重要となります。
次にユーザー視点で考えてみましょう。サテライトサイトの内容が、本サイトに関連が無いテーマの場合は、サテライトサイトから遷移してきたユーザーがコンバージョンする可能性が低くなります。
その結果、サテライトサイトは本サイトに関連したテーマで作成しましょう。
単体で存在意義のあるサイトを作る
サテライトサイトはメインサイトと同じように、探偵でもユーザーにとって存在意義のあるサイトを作ります。例えば、ユーザーにとって価値が無い低品質なサイトを作成をしてもGoogleからサイト自体が評価される事が無い為、被リンクの効果が期待できません。
また、サテライトサイト自体の順位が上がらなければメインサイトではアプローチ出来ないユーザー層を集客する事も出来ません。
一方で、ユーザーの役に立つ高品質なコンテンツを作成すれば、被リンク効果だけではなくサテライトサイト自体のアクセス数も増加するため、本サイトへの流入も期待できます。
サテライトサイトを作成するのであれば、ユーザーにとって価値の高い存在意義のあるサイトを作成しましょう。
ipアドレスの分散(IP分散)をおこなう
サテライトサイトを被リンク目的で作成する場合、IPアドレスは本サイトとは異なるIPアドレスを使う必要があります。また、複数のサテライトサイトを作成する際はサイトごとにIPアドレスを分散します。
例えば、ある企業がメインのWEBサイト(IPアドレス:192.0.2.1)と、複数のサテライトサイト(IPアドレス:203.0.113.2、198.51.100.3、192.168.1.4など)を運営しているとしましょう。この場合、各サテライトサイトはそれぞれ異なるIPアドレスでホストされています。
各サテライトサイトからメインサイトへリンクを設置した場合、これらのリンクは検索エンジンから見て、それぞれ異なるサイト運営者からのリンクとして認識されやすくなります。つまり、自然にリンクされたナチュラルリンクとして、判断される可能性が高いというわけです。
一方、すべてのサテライトサイトが同一のIPアドレス(例えば、192.0.2.1)でホストされている場合は、それらすべてのサイトからメインサイトへのリンクが生成されても、検索エンジンはこれらのリンクを1つのソースからのリンクと認識するため、自作自演の可能性が高いと判断されます。
その為、サテライトサイトを作成する場合は、IPアドレスを分散するようにしましょう。
アンカーテキストにキーワードを含める
サテライトサイトを被リンクとして活用する場合は、アンカーテキストに対策キーワードを含めるようにしましょう。
アンカーテキストの役割は、ユーザーと検索エンジンにリンク先の内容を伝えることです。本サイトに関連するキーワードをアンカーテキストに盛り込むことで、Googleからの評価、クリック率の向上が見込めるでしょう。
例えば、本サイトへのアンカーテキストに「不動産」というキーワードを含めることで、Googleは本サイトのテーマを「不動産」と認識し、不動産関連のキーワードの評価が向上する可能性があります。
また、リンクを掲載する位置によってもpagerankの分配量が変わるため、ユーザーがクリックしやすい位置にリンクを設定するのもポイントです。
▼ 効果的なアンカーテキストの設置方法については、下記記事で詳細をご確認ください。
定期的にコンテンツの更新をおこなう
サテライトサイトを作成した場合、定期的に更新する必要があります。特に最新の情報を扱っている場合は、頻繁な更新が求められます。
なぜなら、古い情報を掲載したままのサイトは、Googleからの評価だけでなく、ユーザーからの信頼も低下する可能性があるからです。ユーザーは最新の情報を求めているため、更新されていないコンテンツは信頼性の面で問題が生じる可能性があります。
Googleは頻繁に更新されるサイトを評価し、そのようなサイトをより高い順位で表示する傾向があります。その為、サテライトサイトを作成した場合は、最新の情報を掲載し続けるよう定期的な更新を心掛けましょう。
メインサイトよりも専門的で掘り下げたコンテンツを作る
サテライトサイトを作成する際の重要なポイントは、メインサイトよりもさらに専門的で掘り下げたコンテンツを作ることです。
例として、音楽の専門学校で考えてみましょう。この音楽学校のメインサイトは、取り扱いのある学科についての説明や学校についての紹介をおこなっています。
サテライトサイトを立ち上げる際、特定の学科、例えば「ピアノ学科」や「ギター学科」に特化することで、ユーザーのニーズに合わせた詳細な情報を提供する事ができます。
これにより、そのトピックに興味のある人々がサテライトサイトを通じてメインサイトに誘導される可能性が高まります。また、専門的で深いコンテンツは、検索エンジンのランキングを向上させる助けにもなり、SEOとしても有効です。
サテライトサイト作成によるペナルティリスク
サテライトサイトは、Googleのガイドラインを遵守した上で作成しないとペナルティになる可能性があります。
サテライトサイトを作成したからといって必ずメインサイトがペナルティになるわけではありませんが、その運用方法や目的によってはGoogleのガイドライン違反に反してしまいペナルティになるリスクがあります。
万が一Googleから手動による対策ペナルティを受けると、検索順位が大幅に低下したり、最悪の場合、検索結果からインデックスごと削除され自身のWEBサイトが一切表示されなくなります。
ペナルティを解除するには一定の期間が必要になるため、WEBサイトの集客に大きなダメージを追う事になります。サテライトサイトの作成にはGoogleからのペナルティのリスクがある事を理解しておきましょう。
ペナルティのリスクがあるサテライトサイトの条件
前述したように、サテライトサイトの作成方法や運用方法によってはGoogleのガイドラインに抵触しペナルティになる危険があります。
▼ ペナルティのリスクがあるサテライトサイトの条件とは、以下に該当するものです。
1. コピペや語順の入れ替えで作られたサイト
2. 更新されず放置されているサイト
3. 内容が薄く情報量が乏しいアフィリエイトページ
4. 自動生成やコピーされたコンテンツを使用する
5. 自作自演によるリンク数の増加
それぞれ詳しく解説します。
コピペや語順の入れ替えで作られたサイト
他のソースからのテキストを単純にコピーしたり、わずかに変更するだけでコンテンツを作成します。これにより、オリジナリティが欠如し、検索エンジンによってコピーコンテンツとみなされる可能性があります。
オリジナルでないコンテンツはユーザーに価値を提供せず、検索エンジンの信頼性を低下させるため、ペナルティを受ける可能性があります。
更新されず放置されているサイト
更新していないからといってペナルティの対象にはなりませんが、定期的な更新がないサイトは、情報が古くなったり関連性を失ったりするため、検索エンジンの評価が低くなります。
放置されたサイトは、新鮮さや現在性を欠き、ユーザーにとって魅力的ではなくなるため、検索結果でのランキングが低下する可能性があります。サテライトサイトを作成したら、放置せずに定期的に最新の情報に書き換えるなど定期的に更新をしましょう。
内容が薄く情報量が乏しいアフィリエイトページ
低品質なアフィリエイトサイトをサテライトサイトとして活用した場合は、ペナルティの対象となります。
このようなサイトはユーザーに役立つためではなく、アフィリエイトからの収益だけを目的に存在し、価値あるコンテンツを提供しません。情報量が少なく、ユーザーにとって有益ではないため、検索エンジンはこれらのサイトを低品質とみなす可能性が高く、ペナルティを受けるリスクがあります。
自動生成やコピーされたコンテンツを使用する
プログラムによって自動生成されたコンテンツや、他のサイトから無断でコピーされたコンテンツを使用することは、検索エンジンのガイドラインに違反します。
これらの方法はオリジナリティや価値を欠き、検索エンジンによってペナルティを受ける可能性が高いです。
特にワードサラダを用いたコンテンツの作成はペナルティの対象となるためやってはいけません。また、自動生成AIによって作成されたコンテンツを使用する際も、ユーザーの役に立つコンテンツになっているか人間が監修をおこなう必要があります。
自作自演によるリンク数の増加
複数のサテライトサイトを作成し、それらを使ってメインサイトのリンク数を人工的に増やす行為は、検索エンジンによるペナルティのリスクが高まります。
例えば、大量の相互リンクがあるサイトや、購入したサイトをサテライトサイトとして活用してメインサイトの被リンクを増やした場合は、検索エンジンのランキングを操作しようとする不正な行為とみなされペナルティの対象となります。
このような行為をブラックハットSEO呼び、過去にSEO対策の手法として流行りましたが、現在はGoogleのアルゴリズムのアップデートにより通用しません。
自作自演の被リンクを増やす事はやめましょう。
まとめ
ここまで解説したように、サテライトサイトはSEO効果を高めるための被リンクとして作成されてきました。ただし、近年ではGoogleのアルゴリズムの進化により、品質に重きが置かれるようになったことでサテライトサイトを量産しても、SEO効果は無くなっています。
現在では、被リンクによるSEO効果を高めたい場合には、関連性が高く良質なナチュラルリンクの獲得が必須となります。
▼ SEM Plus編集部では、ナチュラルリンクを獲得するための手法をまとめた資料を無料で配布していますので、興味がある方はダウンロードをして被リンク獲得にお役立てください。
その他、被リンク獲得やSEO対策にお困りのことがあれば気軽にお問合せください。
以上、「サテライトサイト」についての解説でした。

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