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SEO対策 2025/01/16

サテライトサイトとは?被リンク効果を高める作り方とペナルティのリスクを解説

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サテライトサイトとは、被リンクを増やすことや認知拡大のために作る別サイトのことで、主にSEOで順位を改善させるために作成します。本記事では「サテライトサイト」のSEO効果や、ペナルティのリスク、さらにSEO目的以外の活用方法についても解説します。サテライトサイトについて詳しく知りたい方は是非最後までご覧ください。

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サテライトサイトとは

サテライトサイトとは、メインサイトを補完する目的で作られた、メインサイトとは別のドメインで作成したサイトです。例えば、メインサイトとは異なるターゲット層にアプローチする場合や、特定のニッチなテーマやキーワードで集客をおこなう場合、被リンクを増やす場合にサテライトサイトを作成します。

サテライトサイト

"サテライト"という言葉は、ラテン語の "satelles" から派生したもので、本来「衛星」や「従者」を意味します。インターネットの世界では、メインサイトが地球で、サテライトサイトがその周囲を周回する衛星(月)のような関係性を示しています。

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サテライトサイトを作るメリット

サテライトサイトを作るメリットは、以下3点になります。

  1. 被リンクの獲得
  2. メインサイトとは異なるユーザーの獲得
  3. リターゲティングリストの獲得

それぞれ詳しく解説します。

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被リンクの獲得

サテライトサイトをメインサイトとは別のドメインで作成し、メインサイトへリンクすることで、メインサイトの被リンクを増やすことができます。

以前のGoogle検索エンジンは、被リンクを多く獲得しているWEBサイトが検索結果で上位に表示されやすい傾向があったため、SEOに取り組んでいる企業やSEO会社が被リンクを増やす目的でサテライトサイトを作成していました。

ただし、2025年現在はリンクの数だけではなく質なども考慮されるため、被リンクを増やす目的で内容の薄いサテライトサイトを量産してもSEO効果は殆どありません。

また、Googleはランキングを操作する目的で被リンクを獲得する行為とスパム行為としているため、被リンクを増やすためにサテライトサイトを作成するサイトオーナーも殆ど居なくなっています。

被リンクとして効果的なサテライトサイトの作成方法もありますが、基本的にはGoogleのガイドラインに反するブラックハットSEOに該当する手法となります。

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メインサイトとは異なるユーザーの獲得

サテライトサイトを作成することで、メインサイトでは獲得できていない新しいユーザー層からの流入を増やすことができます。サテライトサイトを活用することで、異なるユーザーの獲得に成功しているZOZO TOWNの例を見てみましょう。

ZOZOはアパレルの通販サイトZOZO TOWN(メインサイト)とは別に、ファッションコーディネートサイトWEAR(サテライトサイト)を作成しています。

メインサイトではアイテムやブランドから商品を探す顕在層をターゲットに、サテライトサイトではコーディネートを探している潜在層をターゲットにして、それぞれ異なる目的をもったユーザーからの流入を獲得しています。

項目ZOZO TOWNWEAR
サイトの位置づけメインサイトサテライトサイト
ターゲットユーザー顕在層潜在層
サイトの内容アパレルのECサイトファッションコーディネートの紹介
サイトの目的商品を購入してもらうファッションに興味のあるユーザーを集める

コーディネートのページには商品ページへのリンクが設置されているため、コーディネートで利用された商品に興味を持ったユーザーはメインサイトに流入する仕組みとなっています。

このように、メインサイトは購入や問い合わせに近い顕在層向けに作成し、サテライトサイトは情報収取を目的としている潜在層向けに作成することで、メインサイトだけではアプローチできなかったユーザーを獲得できます。

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リターゲティングリストの獲得

ターゲティング広告とは、自社サイトに訪問したことがあるユーザーに対して、バナー広告を配信する手法のことです。

サテライトサイトに訪れたユーザーに対してリターゲティング広告を配信することで、自社商品に関連する情報を収集しているユーザーに対してサービスや商品を効率よくアピールできます。

サテライトサイトとメインサイトのテーマの関連性が高い場合は、サイトに訪れるユーザーの悩みや興味が近いことが多いため、リターゲティング広告のリストとして活用できます。

注意点として、テーマに関連性がない場合はサイトに訪れるユーザーの属性が大きく異なるため、リターゲティングリストとして活用しても成果は出づらくなります。

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サテライトサイトを作るデメリット

サテライトサイトの作成はメリットだけではなく、次のデメリットがあります。

  • コストがかかる
  • 管理・運営の手間が増える
  • 情報が分散するためユーザーが混乱する

それぞれ詳しく解説します。

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コストがかかる

サテライトサイトを管理・維持するためには、サーバー代やドメイン代などが発生するため、金銭的なコストがかかります。1サイト作成するだけであれば、大した金額にはなりませんが、被リンク要として数百サイト作成する場合は、年間数十万円〜数百万円のコストが発生します。

また、潜在層を獲得するためのメディアとしてサテライトサイトを運営する場合は、サテライトサイト内のコンテンツもメインサイトと同様に予算や時間、労力をかけて高品質なコンテンツを用意する必要があります。

それには、記事の作成やリライト、被リンクの獲得などを継続しておこなう必要があるため、人件費や外注費用が発生します。

このように、サテライトサイトを作成すると運営・管理するサイトが増えるため、その分のコストが発生することを覚えておきましょう。

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管理・運営の手間が増える

サテライトサイトを作成すると、複数のサイトのコンテンツ管理、セキュリティ対策、技術的なメンテナンスなどが必要となり、管理・運営をするための労力が増加します。

弊社もサービスごとに複数のサイトを運営していますが、「新しい情報が出た場合は複数のサイトを更新しないといけない」「メインサイトで更新した情報をサテライトサイトにも反映させる必要がある」など、実際の所管理に手間がかかります。

サテライトサイトの運営は一見メリットが多いように思えますが、実際には運営の複雑化と管理・運営の手間の増加というデメリットが存在します。

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情報が分散するため、ユーザーが混乱する

サテライトサイトが増えると、ユーザーはどのサイトが公式で信頼できる情報源なのかを判断するのが難しくなります。

また、異なるサイト間で情報が一貫していない場合、ユーザーはどの情報を信じればよいのか迷ってしまいます。さらに、複数のサイトが存在することで、ユーザーが特定の情報を探す際にどのサイトを訪れるべきか判断しづらくなり、ユーザー体験が損なわれることも考えられます。

そのため、メインサイトとサテライトサイトで明確にコンセプトを分けたり、分かりやすい導線を作成してユーザー体験が悪化するのを防ぐ必要があります。

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被リンク効果の高いサテライトサイトを作るポイント

集客やSEOに効果的なサテライトサイトを作るポイントは、以下の4つです。

  1. ユーザーにとって価値の高いサイトを作る
  2. メインサイトと関連性の高いテーマで作成する
  3. ipアドレスを分散させる
  4. アンカーテキストにキーワードを入れる

それぞれ詳しく解説します。

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ユーザーにとって価値の高いサイトを作る

Googleは被リンクの数だけではなく、「質」を重要視しています。そのため、被リンク効果を狙ってサテライトサイトを作る場合でも、メインサイトと同じように、ユーザーにとって利用価値の高いサイトを作りましょう。

利用価値の高いサイトとは、ユーザーにとって役に立つ情報が記載されているサイトです。

これについては、Googleが公式に出している次のドキュメントが参考になります。

・コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。
・コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。
・コンテンツには、自明の事柄だけでなく、洞察に富んだ分析内容や興味深い情報が含まれていますか。
・コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。
・メインの見出しやページタイトルは、内容を要約して説明するのに有用なものですか。
・メインの見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張している、または読者に強いショックや不快感を与えるものではありませんか。
・自分でもブックマークしたい、また友人に教えたりすすめたりしたいと思えるページですか。
・コンテンツには、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値がありますか。
・検索結果に表示された他のページと比較した場合、コンテンツは実質的な価値を提供していますか。
・コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか。
・コンテンツは適切に制作されていますか。雑に、または急いで制作されたような印象を与えるものではありませんか。

有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成

高品質なコンテンツを作成することで、サテライトサイト自体の価値が高まれば被リンク効果だけではなく、集客効果も高くなります。一方、品質が低く価値のないコンテンツを作成した場合は、被リンク効果を得ることができず、作成した労力とコストが無駄になります。

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メインサイトと関連性の高いテーマで作成する

Googleは、被リンクの数や質だけではなく「関連性」も重要視します。そのため、サテライトサイトはメインサイトと関連性が高いテーマで作成しましょう。

例えば、メインサイトが「キャンプ用品の通販サイト」の場合、サテライトサイトは次のように関連性が高いテーマで作成すると効果的です。

サテライトサイトA

キャンプ料理や道具についての情報発信をおこなうメディア

サテライトサイトB

キャンプ場や付近のお店をまとめたメディア

サテライトサイトC

キャンプ用品メーカーを紹介するサイト

このように、メインサイトと同じテーマで切り口を変えたサイトであれば、被リンク効果だけでなく、サテライトサイト経由での集客の増加も期待できます。

ただし、細かくテーマを分けすぎると似たようなサイトが多くなるため、前述した通りユーザーが混乱する原因となる可能性があるため注意が必要です。

また、同様のテーマであれば1つのサイトにコンテンツをまとめた方がメインサイトの専門性が高まったり、被リンク効果が分散させずに済むため、本当に被リンク目的でサテライトサイトを作成する必要があるかよく考えて作成するようにしましょう。

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ipアドレスを分散させる

Googleの検索エンジンは、メインサイトとクラスCレベルまで同じIPアドレスを持つWEBサイトからの被リンクに対しては、SEO効果を無効化します。

そのため、被リンク目的でサテライトサイトを作成する場合、作成したサテライトごとに異なるIPアドレスを付与する必要があります。

【例】

メインサイト IPアドレス:192.111.222.333
サテライトサイトA

IPアドレス 192.111.222.333 ⇒メインサイトと同じためSEO効果なし

サテライトサイトB

IPアドレス 192.111.222.345 ⇒メインサイトとクラスCまで同じ為SEO効果なし

サテライトサイトC

IPアドレス 192.111.223.333 ⇒クラスCが異なるためSEO効果あり

IPアドレスを分けるためには、契約するサーバーを変えるかIP分散サーバーを利用する方法があります。

詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

なお、被リンクを増やす目的以外でサテライトサイトを運営している場合は同じIPでも問題ありません。

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アンカーテキストにキーワードを入れる

Googleはアンカーテキストや、リンクの前後にあるテキストの関連性を評価の対象にしています。そのため、サテライトサイトからメインサイトへリンクする際は、アンカーテキストにメインサイトの内容を表すキーワードを入れましょう。

アンカーテキストに自然にキーワードを入れるコツは、ユーザー目線で見た際に自然なテキストになっているかどうか確認することです。

キーワードを詰め込みすぎて不自然になっている場合や、リンク先ページの内容が想像できない場合は、Googleから不自然なアンカーテキストと判断され評価を落とす可能性があるため、自然になるように修正をおこないましょう。

また、リンクの前後のテキストもリンク先ぺージと関連性が高い内容になっているか合わせて確認しておきましょう。

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サテライトサイトはペナルティを受ける可能性がある

サテライトサイトは、運用方法を間違えるとガイドライン違反となる「リンクスパム」や「ドアウェイページ」に該当してしまい、Googleからペナルティを受ける可能性があります。

リンクスパムとは、ランキングを操作する目的で、質の低いまたは無関係なWEBサイトへのリンクを大量に作成する行為のことを指します。低品質なサテライトサイトを多く作成し、メインサイトにリンクした場合は、自作自演の被リンクと判断されリンクスパムに該当する可能性があります。

ドアウェイページとは、特定の検索キーワードでWEBサイトのランキングを上げる目的で作成される専用のWEBページのことを指します。

メインサイトと似たようなコンテンツでサテライトサイトを大量に作成して、メインサイトにリンクや転送した場合は、ユーザーを特定のページに誘導する目的で作られたサイトと判断され、ドアウェイページに該当する可能性があります。

どちらかに該当した場合は、Googleから手動ペナルティを受けて検索順位が大幅に低下したり、最悪の場合、検索結果からインデックスごと削除され自身のWEBサイトが一切表示されなくなります。

ペナルティを受けないためにも、サテライトサイトを作成する前にGoogleの公式ガイドライン「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」を熟読し、正しい知識を身に付けた上で作成するようにしましょう。

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サテライトサイトの見本

サテライトの見本として参考にすべきWEBサイトは、以下になります。

  • トヨタ自動車
  • 株式会社ベネフィット・ワン

それぞれどのようにサテライトサイトを作成しているか解説します。

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トヨタ自動車

トヨタは車のラインナップを紹介するサイトと、企業としての取り組みや車に関する情報サイトを分けて運営しています。

メインサイトサテライトサイト
https://toyota.jphttps://toyotatimes.jp/
車ラインナップ紹介
見積りシミュレーション
試乗予約
取り組みに関する情報
車に関するコラム
トヨタに関するニュース


トヨタの車が欲しいユーザーを取り込むために、車好きのユーザー全般が興味のあるサイトを別ドメインで作成し、自社の活動やトヨタ自動車の素晴らしさをアピールしています。

コンテンツも1つ1つが作り込まれていて読み手にとって有益な情報を発信しているため、読んだ方がファンになることも多いのではないでしょうか。

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株式会社ベネフィット・ワン

ボーグルはサテライトサイトで、福利厚生業務の導入を考えている人事担当者や経営者に向けて、導入事例やよくある課題を解決に繋がるコラムを作成しています。

メインサイトサテライトサイト
https://corp.benefit-one.co.jp/https://bowgl.com/
サービス紹介導入事例
福利厚生に関するコラム
ウェビナー紹介


コンテンツの品質が高くカテゴリも分かりやすく整理されており、人材に関する経営課題や働き方改革に興味があるユーザーを中心に、メインサイトへの流入を増やしながらサービスの信頼性を高めることに繋がっています。

メインサイトとのターゲットとは異なる潜在層を獲得するための、サテライトサイトの成功例と言えます。

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まとめ

ここまで解説したように、サテライトサイトは元々SEO効果を高めるための被リンクとして作成されてきましたが、近年ではGoogleのアルゴリズムの進化によりサテライトサイトを量産してもSEO効果はほとんどありません。

そのため、現在では被リンクを増やす目的ではなく、メインサイトの流入を増やす手段として高品質なサテライトサイトを作成することが増えています。

被リンクを増やしたい場合は、高品質なコンテンツを作成しナチュラルリンクを獲得できる仕組みを作っていく必要があります。

▼ SEM Plus編集部では、ナチュラルリンクを獲得するための手法をまとめた資料を無料で配布していますので、興味がある方はダウンロードをして被リンク獲得にお役立てください。


また、社内に被リンク獲得のリソースやノウハウがない場合は、弊社の被リンク獲得代行サービスまで気軽にお問合せくださいませ。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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