WEBライティングとは?書き方と注意点、勉強方法を解説!
WEBライティングとは、WEB媒体のコンテンツに文章を執筆する技術です。仕事としてWEBライティングを行う場合は、新聞や書籍、雑誌に文章を書く場合との違いを意識して執筆する必要があります。この記事では、WEBライティングとは何か、紙媒体・SEOライティングとの違い、やり方、注意点、勉強方法について解説します。
WEBライティングとは
WEBライティングとは、パソコンやスマホ、タブレットなどのデバイスからインターネットを経由して表示される、WEB媒体のコンテンツに文章を執筆する技術です。
WEB媒体のコンテンツによって、誰が読むのか、どのようなデバイスで読まれるのか、読者がどうやってWEB媒体にアプローチしたのかなどはさまざまです。WEB媒体の特徴に合わせてライティングする必要があります。
WEBライティングとSEOライティングを同義とみなすケースもありますが、この記事では別のものとして解説します。
紙媒体のライティングとの違い
WEB媒体のライティングと紙媒体のライティングとの違いは、コンテンツが掲載される媒体です。
WEB媒体とは、インターネット上に存在する媒体です。代表的なWEB媒体としては、企業が運営しているオウンドメディア、キュレーションサイト、個人が運営しているブログなどがあります。
WEB媒体は、パソコンやスマホ、タブレットなどのデバイスからインターネットを経由して画面に表示されます。画面の上から下に向かって文章が読まれることが多いです。
一方、紙媒体とは、紙に文章が印刷された媒体です。代表的な紙媒体としては、新聞や書籍、雑誌などがあります。1ページ目から順番に読まれるとは限りません。
SEOライティングとの違い
WEBライティングとSEOライティングとの違いは、読者がどうやってWEB媒体にアプローチするのかです。
読者がWEB媒体にアプローチする代表的なケースは以下のとおりです。
・WEB検索で検索画面に表示されたページをクリックする
・SNSに添付されたURLをクリックする
・メールマガジンに添付されたURLをクリックする
・WEB広告をクリックする
・店舗、紙媒体に設置されたQRコード
WEBライティングでは、上記のすべての方法でアプローチした読者が対象です。
一方、SEOライティングでは、上記のうち「WEB検索で検索画面に表示されたページをクリックする」読者のみが対象となります。
つまり、SEOライティングはWEBライティングの1種と言えるでしょう。
仕事としてのWEBライティングについて
WEBライティングという言葉には、前述したような文章を書く技術・スキルとしての意味だけでなく、仕事としての意味もあります。
WEBライティングの仕事は、WEB媒体のコンテンツに文章を執筆することです。クラウドワークスやランサーズに代表されるクラウドソーシングサイトを経由して、WEBライティングの仕事を受注するフリーランスや副業として受注する会社員が増加しています。
技術・スキルとしての意味から考えるとWEBライティングは趣味でブログを書く場合にも該当しますが、一般的には企業から依頼されて文章を書く場合にWEBライティングと表現されています。
WEBライティングの書き方
仕事としてWEB媒体に文章を書く場合は、趣味でブログを書く場合や紙媒体で文章を書く場合と同じ感覚で書いてよいわけではありません。
WEBライティングを行う場合に意識する必要があるポイントは以下の通りです。
・結論から先に書く
・誰にでもわかる表現を心がける
・文末表現を統一する
・媒体のレギュレーションに従う
・箇条書き・表・画像を活用する
・要点に装飾(太字・赤文字)を入れる
・基本的なライティングのルールに従う
結論から先に書く
WEBライティングでは、原則として結論から先に書く必要があります。
小説や雑誌は、書かれている内容を読むことを前提として購入されるケースがほとんどです。基本的に、読者は最後まで読もうという意識で文章を読みます。
一方、WEB媒体に書かれた文章は無料で読まれるケースが多く、興味が沸かなければ途中で読むことをやめてしまうこともあるでしょう。
結論から先に書くことで、読者の興味を引き最後まで読ませることができます。
結論から先に書く場合は、PREP法・SDS法がおすすめです。
PREP法
PREP法とは、物事を説明する文章の型です。
PREP法では下記の流れで文章を構成します。
1. Point(結論)
2. Reason(理由)
3. Example(具体例)
4. Point(結論)
【PREP法の文章例】
・結論:私は有能なライターです
・理由:読者が満足できる文章を書けます
・具体例:誤字、脱字や内容に誤りがないかを繰り返しチェックしています
・結論:つまり、私は有能なライターと言えるでしょう
【PREP法のメリット】
・先にどんなテーマの話なのかを伝えられる
・テーマを把握した状態で文章を読み進めるため、要点を把握しやすい
・最後に結論を繰り返すことで、読者の記憶に残りやすい
・「結局何が言いたいのか分からない」という状況を防げる
SDS法
SDS法とは、事実を簡潔に提示できる文章の型です。
SDS法では下記の流れで文章を構成します。
1. Summary(要点)
2. Details(詳細)
3. Summary(要点)
【PREP法の文章例】
・要点:春の新作チュニックが登場しました
・詳細:華奢な紐とフリルで女性らしい柔らかな印象に仕上げています
・要点:スタイリングを華やかに彩るチュニックです
誰にでもわかる表現を心がける
WEB媒体のコンテンツは、不特定多数へ向けて発信されることが多いです。
インターネットの普及により小学生・中学生にも読まれる可能性があることを意識し、難しい漢字や聞きなれない表現、言い回しは避けるようにしましょう。
専門用語を使う必要がある場合は、注釈を入れることで読者の理解を助けることができます。
文末表現を統一する
WEBライティングでは、文章を書く媒体に合わせたトンマナを合わせる必要があります。
トンマナとは、トーン&マナーを略したものです。文章のトンマナでは、文末表現を統一します。
文末表現は、主に「です・ます調」と「だ・である調」の2種類です。
「です・ます調」で書かれた記事と「だ・である調」で書かれた記事がひとつのサイトに混在していると、サイトの方向性やイメージのブレにつながります。
サイトで使用されている文末表現を確認し、同じ文末表現を用いるようにしましょう。
また、同じ文末表現を繰り返すと、記事全体のテンポが悪くなります。
「です・ます調」の場合なら、「~です」もしくは「~ます」を3回以上繰り返さないようにしましょう。連続して使用するのは2回までにするか、交互に使用することで、記事全体のテンポが良くなります。
媒体のレギュレーションに従う
WEBライティングでは、媒体のレギュレーションに従う必要があります。
レギュレーションとは、媒体ごとに設定された文章表現のルールです。
前述した文末表現の統一も、レギュレーションで設定されていることがあります。
代表的なレギュレーションは以下の通りです。
・表記統一 (例:〇 WEBサイト ✕ ホームページ)
・数値 (例:〇 1,000円 ✕ 1000円)
・漢字の開く閉じる(例:〇 わかる ✕ 分かる)
箇条書き・表・画像を活用する
箇条書きや表、画像を活用することで、読者の理解を助けることができます。
文章だけでは説明が難しい場合には、箇条書き・表・画像を積極的に活用しましょう。ただし、記事の内容と関係のない画像を文中に挿入しても、十分な効果は得られません。
また、小説のように画面の大半が文字で埋め尽くされていると、どれだけ有益な内容だったとしても読み進める気力が低下する人がほとんどです。
箇条書きや表を文中に差し込むことでアクセントになり、最後まで読んでもらえるでしょう。
要点に装飾(太字・赤文字)を入れる
要点に装飾(太字・赤文字)を入れることで、流し読みをする読者にも伝えたいことを強調できます。
【代表的な文字装飾】
太字 | サンプルテキスト |
赤文字 | サンプルテキスト |
背景色 | サンプルテキスト |
下線 | サンプルテキスト |
ただし、装飾が多すぎると、読みづらくなったり、何を強調したいのか分かりにくくなったりします。装飾過剰にならないことを意識し、要点のみに絞って使用するとより効果的です。
WEB媒体の文字装飾は、紙媒体よりも手軽に行うことができ、効果も高いです。積極的に活用し、文章にメリハリを付けましょう。
基本的なライティングのルールに従う
媒体にかかわらず、ライティングの基本的なルールに従って執筆する必要があります。
紙媒体の文章は経験が豊富でプロのライターが執筆し、編集者が文章を細かくチェックしているため、読みやすい文章になっている場合がほとんどです。
一方、WEBライティングでは経験の浅いライターが文章を書くケースもあるため、ライティングの基本的なルールを知らずに書いていることもあります。
基本的なライティングのルールに従って執筆すれば、他のサイトとの差別化につながり、読者の満足度も高くなるでしょう。
WEBライティングでおろそかになりやすいライティングのルールは以下の通りです。
・一文一義を意識する
・主語と述語を近づける
・正しい接続詞を使用する
一文一義を意識する
一文一義とは、ひとつの文章にひとつの情報を書くことです。ひとつの文章に複数の情報を盛り込んでしまうと、読みづらい文章になります。一文一義の文章にすることで、伝えたい情報が明確になります。
一文一義を意識していない文章は以下の通りです。
一文一義とはひとつの文章にひとつの情報を書くことであり、ひとつの文章に複数の情報を盛り込んでしまうと読みづらい文章になるため、一文一義の文章にすることで伝えたい情報を明確にすることが重要です。
同じ内容の文章ですが、後者の文章は要点が分かりにくくなっています。
文章を長くしようとするのではなく、その文章で何を伝えたいのかを意識して執筆しましょう。
主語と述語を近づける
主語と述語が離れすぎると、文章が読みにくくなったり、理解しづらい文章になったりします。
【主語と述語が遠い文章】
WEB媒体とは、企業が運営しているオウンドメディアやキュレーションサイト、個人が運営しているブログなどのインターネット上に存在する媒体です。
【主語と述語を近づけた場合】
WEB媒体とは、インターネット上に存在する媒体です。代表的なWEB媒体としては、企業が運営しているオウンドメディア、キュレーションサイト、個人が運営しているブログなどがあります。
正しい接続詞を使用する
間違った接続詞を使用すると、読者に間違った内容として受け止められる恐れがあります。
接続詞には以下の6つの種類があります。
【順接】だから・すると・よって
【逆説】しかし・けれども・ところが
【並列・添加】そして・また・なお
【対比・選択】または・それとも・あるいは
【説明・補足】つまり・なぜなら・すなわち
【転換】ところで・では・さて
間違った接続詞を使用した例
誤:私は主婦です。しかし母でもあります。
正:私は主婦です。そして母でもあります。
誤:彼は試験勉強を頑張った。だから試験に落ちた。
正:彼は試験勉強を頑張った。けれども試験に落ちた。
WEBライティングの注意点
WEBライティングで注意するポイントは以下の3つです。
・他人が書いた文章をコピペしない
・指示語はできるだけ使用しない
・冗長表現を避ける
他人が書いた文章をコピペしない
WEBライティングでは、他のサイトを参考に文章を書くことが多いです。一部の初心者ライターには、他のサイトに書かれた文章をそのまま使って自分の文章として納品するケースがあります。
しかし、著作権で保護された著作物を無断で使用することは違法です。他のサイトに書かれた文章を記事で使用する場合には、ルールに従って引用をする必要があります。
著作権違反と聞くと、音楽や画像、動画などをイメージするかもしれません。しかし、文章にも著作権があります。
他人が書いた文章のすべてに著作権が発生するわけではありませんが、安易に他人が書いた文章をコピペしないようにしましょう。
指示語はできるだけ使用しない
指示語とは、文中で使用した品詞の代わりに使用されるものです。同じ単語の繰り返しを避けるために使用されます。
代表的な指示語は、「これ」「それ」「あれ」「どれ」などです。こそあど言葉と呼ばれることもあります。
不適切な指示語の使い方をすると、読者に誤解を与える恐れがあります。
【不適切な指示語の使い方の例】
お店にに並んでいた青いジャケットと赤いジャケットを試着した。
結局、そのジャケットを購入した。
上記の文章だと、「その」が指しているのは「青いジャケット」なのか「赤いジャケット」なのか分かりません。
指示語は直前の文章で使用された品詞に対して使用されますが、文章のなかに複数の品詞が書かれていると、指示語がどちらの品詞を指すのか分かりにくくなります。
指示語を使う必要があるのか、指示語を使うことで誤解を与えないかを意識して指示語を使いましょう。
冗長表現を避ける
冗長表現とは、不必要な語句が含まれた表現です。
冗長表現を多用すると、無駄に文章が長くなり、意図が伝わりにくくなります。
WEBライティングで見かけることが多い冗長表現は、以下の通りです。
・文末の冗長表現
・2重否定
・同じ単語の反復
文末の冗長表現の例
誤:読みやすい文章を書くことができます。
正:読みやすい文章が書けます。
誤:重要な責任があることである。
正:重要な責任がある。
2重否定の例
誤:努力すれば毎日運動できないわけではない
正:努力すれば毎日運動できる
誤:食事をしない人はいない
正:誰でも食事する
同じ単語の反復の例
誤:ダイエットで重要なことは、ダイエットを途中でやめないことだ。
正:ダイエットで重要なことは、途中でやめないことだ。
WEBライティングの勉強方法
WEBライティングの勉強方法は以下の6つです。
・本で独学する
・WEBサイトで独学する
・WEBサイトを自分で運営する
・クラウドソーシングで仕事する
・資格を取得する
・スクール、セミナー、講座を受講する
それぞれのメリット・デメリットを解説します。
本で独学する
WEBライティングの経験が全くない人におすすめの勉強方法です。
メリット | ・体系的に学習できる ・書かれている内容の信頼性が高い ・コスパが良い |
デメリット | ・お金がかかる ・途中で挫折しやすい ・実践訓練ができない |
■WEBライティングの勉強におすすめの本
・新しい文章力の教室
・沈黙のWebライティング
・記者ハンドブック
WEBサイト・SNSで独学する
WEBライティングの知識ゼロの状態から勉強する場合より、ある程度の知識や経験がある人が分からないことを調べる場合におすすめです。
WEBライティングに関する情報を発信しているSNSアカウントは多いですが、正しい情報を発信しているとは限りません。誰が発信しているのか、信頼できるアカウントなのかを確認しましょう。
メリット | ・お金がかからない ・自分のペースで学習できる ・場所を問わず学習できる |
デメリット | ・サイトに書かれている内容が正しいかを判断することは難しい ・体系的に学習できない ・実践訓練ができない |
WEBサイトを自分で運営する
WEBライティングの基礎知識や実務経験がある人におすすめです。
メリット | ・実践訓練ができる ・サイトの運営経験も積める |
デメリット | ・サイト運営費用がかかる ・正しい文章かを自己判断する必要がある |
クラウドソーシングで仕事する
知識より実務経験を積みたいという人におすすめです。
メリット | ・お金を稼げる ・実践訓練ができる |
デメリット | ・体系的に学習できない ・ライティングを教えてもらえるとは限らない |
■WEBライティングの仕事が獲得できるクラウドソーシング
・クラウドワークス
・ランサーズ
・サグーワークス
資格を取得する
身に付けたWEBライティングの知識・経験が正しいのかを確認できます。
メリット | ・ライティングの基礎から学習できる ・スキルの証明になる ・計画的に学習できる |
デメリット | ・受験費用が必要 ・実務経験を積むことはできない |
■WEBライティングに関連した資格
・Webライティング技能検定
・Webライティング能力検定
・日本語検定一級
・ビジネス著作権検定
スクール・セミナー・講座を受講する
独学でWEBライティングの勉強をすることに不安がある人におすすめです。
SNSやクラウドソーシング経由で紹介しているライティングスクールの中には、WEBライティングの仕事を紹介することを口実に高額な費用を請求するスクールもあります。
特定商取引法で「業務提供誘引販売取引」として規制されている販売形態なので、利用する際には細心の注意を払うようにしましょう。
メリット | ・体系的に学習できる ・相談できる |
デメリット | ・高額な費用が必要 ・詐欺に近いものもある |
まとめ
WEB媒体のコンテンツに文章を執筆するWEBライティングでは、WEB媒体に特有のルールに従って文章を書くことが重要です。
仕事としてWEBライティングを行う場合は、記事を納品する企業が定めるレギュレーションに従う必要もあります。
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