DMCAとは?デジタルミレニアム著作権法が侵害された場合のGoogleへの申請方法を解説
DMCA(デジタルミレニアム著作権法)とは、著作権侵害を防止し、デジタル著作物の不正コピー、配布を制限することを目的に作成されたアメリカの法律です。今回は第三者に自社のコンテンツをコピーされた場合にGoogleに著作権侵害について申請する方法、DMCAを悪用され自社ページが検索結果から削除された時の対処法を解説します。
DMCAとは
「DMCA」とは、デジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act)の略称で、1998年にアメリカ合衆国で法案成立し、2000年10月に施行された著作権を保護するための法律です。
尚、2000年に成立したため「ミレニアム(千年紀)」と呼ばれています。
DMCAが施行されるまでは、デジタルコンテンツの著作権に関する取り締まりや法律が不十分であったために、他人の所有物であるコンテンツを不正コピーするなどの犯罪が放置されていました。
そのため、このような不正行為から著作権をどうやって守るべきかを、基準として取り決めようと制定されたのがDMCAです。
DMCAの具体的な内容
DMCAが施行される前は、自身が作成したコンテンツが無断で使われた場合、サイト運営者にDMCAが出来たことで、自身のコンテンツや画像を無断で使用しているサイトがあった場合、著作権の保持者はプロバイダーに連絡をおこない著作権侵害の申し立てをおこなうことが出来ます。
この通知を受けたプロバイダーは、法的な義務に基づき該当するコンテンツを一時的に削除する必要があります。当該コンテンツをすぐに削除した場合、著作権侵害の責任が免除されます。
DMCAの対象範囲は、自身のWEBページ内のテキストや画像だけに限らず、Amazonのようなオンラインモール内で販売されている商品が偽のブランド商品やコピー商品など、著作権で保護された商品を無断で複製している場合も著作権侵害の申し立てをおこなうことが出来ます。
また、FacebookやTwitterなどのSNSの運営会社もDMCAの対象となり、ユーザーが著作権で保護された写真、ビデオ、音楽などを無許可で投稿した場合も同様です。
DMCAは日本でも適用可能
WEBサイトに対して著作権の侵害があった場合は日本からでもDMCAの申請をおこなうことが出来ます。DMCAはアメリカの法律のため日本の企業は対象外ですが、Googleはアメリカの会社なので、Googleの検索結果上に自社の著作権侵害をしているサイトがある場合はDMCAが適用されます。
そのため、DMCAに基づいてテイクダウン通知を申請し、著作権侵害が認められた場合はGoogleのインデックスから該当のぺージ(サイト)が削除されます。
ただし、Googleの検索エンジンから削除されていても、運営元が異なるbingなどの検索エンジンには表示されるため、検索エンジンごとにDMCAの申請をおこなう必要があります。
DMCAの申請方法
GoogleにDMCAの申し立てを行う手順は、以下になります。
- Googleの申請フォームにアクセスする
- 氏名・会社名・メールアドレス・国(地域)を入力する
- 著作権を侵害されている著作物の説明をおこなう
- 著作権を侵害されているページなどを明記する
- 誓約文と署名をおこない、送信する
それぞれの手順を詳しく解説します。
手順①:Googleの申請フォームにアクセスする
Googleに対してDMCAの申請をおこなうには、以下のURLからGoogleの申請フォームにアクセスします。
【DMCA申請フォーム】
https://www.google.com/webmasters/tools/dmca-notice?pli=1&hl=ja
申請フォームにアクセスするには、Googleサーチコンソールへのログインが必須となります。サーチコンソールの登録が済んでいない場合は、以下の記事を参考に進めてください。
手順②:氏名・会社名・メールアドレス・国(地域)を入力する
申請フォームにログインしたら、次に「著作権侵害による削除通知」の注意点を確認の上、著作権者か代表者の氏名と会社名を入力します。
個人であれば本人の指名、法人であれば会社の代表者名を入力しましょう。
次に、連絡先メールアドレスを入力して国/地域で日本を選択します。
尚、氏名の欄に記載できるのは著作権者か正式な代表者だけです。担当者名などを入力しても申請が拒否される可能性があるため、注意しましょう。
手順③:著作権を侵害されている著作物の説明をおこなう
「対象著作物の特定と説明」の項目で著作権を侵害されている著作物と、その内容について詳しく説明をおこないます。
上記例のように、具体的に説明を記載しましょう。
尚、複数の著作権侵害がある場合でもこの項目には1つだけ説明を記載します。
複数の著作権侵害がある場合は、ページの下にある「新規グループを追加」をクリックして説明文を記載します。
手順④:著作権を侵害されているページなどを明記する
著作権を侵害しているページのURLを記載します。
複数のURLを記載する場合は、1行に1URLのルールを守って記載します。URLの記載ミスなどをしないようにしっかりと確認をおこないましょう。
手順⑤:誓約文と署名をおこない、送信する
契約文を確認の上、署名をおこないます。もう一度ここまで入力した内容に間違いや記述ミスが無いか全体を確認した上で、最後に「送信」ボタンを押してDMCAの申請は完了です。
DMCAをGoogleに申請した後
申請後は、Google Search Consoleのダッシュボードから申請状況や削除状況などを確認することができます。また、盗用されたコピーサイトやコピーコンテンツが削除されれば、登録したメールに通知が送られてきます。
DMCAにより申し立てが受理された場合は結果として、不正行為が明らかになったページのインデックスは削除されます。つまり検索結果に表示されなくなります。
尚、Googleに申請した内容については、侵害しているページを掲載してる人にも告知されます。その際に異議申し立てをされる可能性があります。また、申請が通ると申請内容をLumen(https://lumendatabase.org/)に公開されるため、「第三者が確認できる状態」になります。
DMCA悪用に対する対処法
著作権を侵害する不正行為に対して、DMCA に基づきGoogleから削除要請を申請できるようになりました。しかし、中にはDMCAの基準を逆手に取った悪質な行為が増加して大きな問題になっています。
その一つが、競合サイトの順位を下げるために、DMCAを悪用するという悪質な事例です。
たとえば、あるWEBサイト運営者が自身のページのアクセス数を稼ぎたい、検索順位を上げたいといった考えを持ち、順位を上げる努力をします。
しかし、競合サイトも努力しているため、一定の順位からなかなか順位が上がらない、といった場合に、特定の競合サイトのページに対して検索順を下げるためにDMCAを使う場合があります。
本来は著作権に抵触していないページでも、不正なDMCA申請をしてしまうのです。これはDMCAが受理されて、異議申し立てや精査を行う前に「とりあえず表示しない」という判断をされるケースもあり、事業主にとっては甚大な被害を被る場合があるため、社会的な問題にもなっています。
対処法としては、このような悪質な申請がいつあっても対応できるように、Google Search Consoleを入れておき、削除要請の告知を受け取れるようにすることが大事です。
万が一、自身のコンテンツページが検索結果から削除されてしまった場合は、直ちに意義申し立ての申請をおこない、コンテンツに問題がないことを伝えてインデックスを復活してもらう必要があります。
まとめ
デジタルコンテンツの著作権を侵害されたときに、サイト管理者が特定できなければ直接削除要請ができません。DMCAが施行されてからは、その規定に基づきプロバイダーに対して削除依頼ができる、不正行為を働く管理者の情報開示を求めることができる、といった要請の申し立てが可能になりました。
しかし、著作権を守るために定められたDMCAを悪用し、本来であれば問題のないコンテンツに対して悪質ないやがらせをおこなうなどの問題も増えています。
このような問題や不正行為に巻き込まれないためにも、日頃からご自身のWEBサイトやページを確認して被害を受けないように細心の注意を払うことが大切です。
以上、「DMCA」の意味やGoogleへの削除申請方法についての解説でした。
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