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SEO対策 2025/04/11

地域SEO完全ガイド│地域名やエリア名で上位表示させる方法を解説

エリア・地域SEOのやり方│地域SEOの基本とポイントを解説のサムネイル画像です

特定のエリアに焦点を当てたSEO対策は、地域集客を目指すビジネスにとって不可欠です。本記事ではエリア集客を成功させるためのSEO戦略について、効果的なキーワード選定の方法、地域に特化したSEO対策を成功させるポイント、注意すべき点を具体的に解説します。地域集客に特化したSEOのアプローチを学び集客を強化しましょう。

地域・エリアSEO代行
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地域SEOとは

エリア・地域SEOとは、特定の地域に住んでいるユーザーを集客対象としたSEOです。

ECサイトやメディアサイトのSEOが、全国のユーザーを対象としたキーワードで検索順位を上げることを目指すのに対し、エリア・地域SEOは、特定の都道府県や市区町村、駅名などエリア名を指定した検索キーワードで上位表示を狙います。

例えば、大宮駅周辺でiPhone修理をしているお店なら、「大宮駅 iPhone修理」といったキーワードで上位に表示されるように施策を行います。また、全国に展開している学習塾であれば「〇〇市 学習塾」など、校舎ごとのエリア名を含むキーワードで上位を目指すのが地域SEOの考え方です。

地域SEOを行うことで、地域名を含む検索クエリでの検索順位が向上し、サービス提供エリア内のユーザーからの認知度が高まるため、店舗や施設への来店、資料請求、問い合わせといった具体的なアクションに繋がりやすくなり、集客や売上の向上が期待できます。

そのため、「エリア×サービス名」や「エリア×業種」のキーワードを活用した地域SEOは、特定の地域でサービスを提供する事業者にとって、効果的なマーケティング手法となります。

1-1

地域SEOとローカルSEOの違い

地域SEOとローカルSEOの違いは、施策を行う対象と集客を行う場所です。

ローカルSEOとは、いわゆるMEO対策のことで、自社が管理しているGoogleビジネスプロフィールに対して対策を行い、Googleマップやローカルパック内での検索順位を高めたり、露出を増やす施策のことを指します。

地域SEOは、WEBサイトに対して施策を行い、Google検索での検索順位を高めて集客数を増やす施策のことです。

ローカルSEO(MEO)地域・エリアSEO
施策対象Googleビジネスプロフィールの最適化WEBサイトの最適化
目的Googleマップ内で自店舗の検索順位や露出を高めて集客数を増やす特定の地域やエリアに関連するキーワードでWEBサイトの検索順位を高めて集客数を増やす
重要な要素・Googleビジネスプロフィールの正確性と完全性
・評価の高いレビューの獲得
・ビジネスの知名度
・ユーザーと店舗の距離 など
・ページの品質
・WEBサイトの専門性
・被リンクの数と質
・サイト規模 など

個人的にはローカルSEO=地域SEOにした方が分かりやすいと思いますが、海外ではMEOのことをローカルSEOと呼ぶため、日本でもローカルSEO=MEOとして多くの記事で解説されています。

なお、地域SEOのことを海外では「サービスエリアSEO」と呼んでいます。

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地域SEOを始める前に覚えておくべきポイント

地域SEOは、全国のユーザーを対象にしているECサイトやポータルサイトのSEOとは特性が異なります。

そこで、地域SEOを始める前に覚えておくべきポイントを4つ紹介します。

  1. ユーザーの位置情報が検索結果に影響する

  2. 店舗の所在地が検索順位に影響する

  3. 地域キーワードで検索結果に表示されるページの種類

  4. インフォーメショナルクエリはコンバージョンに繋がりづらい

それぞれ詳しく解説します。

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ユーザーの位置情報が検索結果に影響する

地域性が重要視されるキーワードでは、検索するユーザーの位置情報によって検索結果が変わります。

例えば、「金買取」というキーワードで検索した場合、渋谷区にいるユーザーの検索結果には渋谷区内の金買取店のWEBサイトが表示され、世田谷区にいるユーザーの検索結果には世田谷区内の金買取店のWEBサイトが表示されます。

検索キーワードユーザーの所在地表示されるWEBサイト
金買取渋谷区渋谷区内の金買取店
世田谷区世田谷区内の金買取店

このため、渋谷区にある金買取店が「金買取」というキーワードで1ページ目を狙ったとしても、検索ユーザーが商圏内(この場合は渋谷区)にいなければ、1ページ目には表示されません。

なぜこのような現象が起きるのかというと、Googleが2014年12月に導入した「ベニスアップデート」というアルゴリズムの影響です。

ベニスアップデートとは

ユーザーが歯医者や美容室、外壁塗装など、近くのお店や施設または会社を探していると判断されるキーワードで検索した際に、ユーザーの現在地に合った検索結果を表示するGoogleの仕組みのことです。

地域SEOに取り組む際の重要な基本事項となるため、必ず理解しておきましょう。

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店舗の所在地が検索順位に影響する

地域性が重要視されるキーワードの検索順位は、会社や店舗の所在地に大きく影響されます。

例えば、大阪に会社がある場合、「大阪+サービス名」といったキーワードでのSEOは、地域性が一致しているため上位表示しやすくなります。一方で、「京都+サービス名」のように所在地と異なる地域を狙ったキーワードでは、検索順位を上げる難易度が高くなります。

会社所在地対策キーワード例地域との関連性上位表示の可能性
大阪大阪+サービス名一致している高い
京都+サービス名一致していない低い

これは、Googleが地域との関連性を検索結果の重要な評価要素としているためです。

もちろん、すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、その地域に拠点がない場合、近隣エリアでSEO対策をしても上位表示は難しくなる傾向があります。

そのため、地域SEOではまず自社の所在地に関連した地域キーワードを優先して対策することが重要です。

どうしても近隣エリアでも上位表示させたい場合は、エリアページを別途作成するなど対策方法がありますが、これについては後ほど詳しく解説します。

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地域キーワードで検索結果に表示されるページの種類

地域性の高いキーワードで検索した際に検索結果に表示されるページは、大きく分けて次の3種類です。

  1. 事業者のサイト(トップページ・サービスページ・店舗ページ)

  2. ポータルサイトの一覧ページ

  3. その地域の会社や店舗をまとめた「おすすめ記事」

「地域×業種」で検索するユーザーは、お店の情報を求めているため、Googleは上記のようにお店の情報が記載されているページを検索結果に表示させるようにしています。

実際にいくつかの地域キーワードで検索してみると、以下のような結果になりました。

KW医療脱毛 東京iphone 修理 渋谷注文住宅 名古屋歯医者 渋谷駅
1位おすすめ記事サービスページポータルサイト一覧ページポータルサイト一覧ページ
2位おすすめ記事サービスページトップページポータルサイト一覧ページ
3位ポータルサイト一覧ページ店舗ページポータルサイト一覧ページトップページ
4位トップページサービスページおすすめ記事トップページ
5位おすすめ記事サービスページトップページ店舗ページ
6位おすすめ記事トップページトップページトップページ
7位サービスページ店舗ページ店舗ページトップページ
8位おすすめ記事サービスページトップページ店舗ページ
9位おすすめ記事サービスページトップページトップページ
10位サービスページトップページトップページトップページ

つまり、店舗運営者が自社のWEBサイトで「地域+サービス名」や「地域+業種」に関するキーワードで上位表示を狙う場合は、サービス内容が記載されているトップページやサービスページあるいは店舗ページを作成する必要があります。

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インフォーメショナルクエリはコンバージョンに繋がりづらい

地域SEOでは「インフォーメーショナルクエリ」で対策を行っても、来店や問合せに繋がりづらいという特徴があります。

インフォメーショナルクエリとは

「○○とは?」や「○○ 使い方」など、そのテーマに関しての疑問や悩みに関する情報を知りたい場合に検索するキーワードやクエリのことです。別名、「Knowクエリ」とも呼ばれます。

インフォメーショナルクエリで対策しても、コンバージョンに繋がりづらい理由は以下の2点です。

  1. 商圏以外のユーザーからの流入が多いため

  2. 検索意図が情報収集目的のため

商圏以外のユーザーからの流入が多いため

インフォーメーショナルクエリでSEO対策をした場合、WEBサイトへのアクセスは増えますが、その多くは商圏外のユーザーである可能性が高くなります。

例えば、大阪にある法律事務所が「相続税とは」というキーワードで記事を作成し、検索結果で上位表示されたとします。この場合、東京や北海道など大阪から離れた地域のユーザーも数多く記事を閲覧しますが、遠方のユーザーが実際に大阪の事務所を訪問したり、相談依頼をしたりする確率は極めて低くなります。

このように、インフォーメーショナルクエリは来店の可能性が低い商圏外にいるユーザーからの流入が多いため、地域SEOが目指す来店予約や問い合わせなどのコンバージョンには繋がりにくい傾向があります。

検索意図が情報収集目的のため

インフォーメーショナルクエリで検索するユーザーの目的は、情報収集にあるため、そもそも具体的に店舗への来店やサービス利用を検討していない場合が多くなります。

例えば「外壁塗装 耐用年数」といったキーワードを検索しているユーザーは、外壁塗装の基本的な知識や目安となる耐用年数を調べているだけであり、まだ業者への依頼や問い合わせを具体的に検討しているわけではありません。

つまり、インフォーメーショナルクエリに該当するキーワードで上位表示しても、すぐに依頼や問い合わせといったコンバージョンには繋がりにくい傾向があります。

そのため、地域SEOでは地域性の高いキーワードを最優先に対策を行います。

インフォーメーショナルクエリはコンバージョンに繋がりづらいですが、サイトへ流入したユーザーが意思決定するのに必要となる情報は積極的に発信するべきです。

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地域SEOで効果的な地域キーワードの選定方法

特定のエリアを対象にビジネスを展開している場合は、そのエリア内の会社・店舗を探しているユーザーが検索するキーワードを対策キーワードとして設定してます。

地域SEOで設定するキーワードには、以下のような種類があります。

  • 地域名 × 業種

  • 地域名 × サービス名

  • 地域名 × ニーズ・悩み

  • 地域名 × 条件付きキーワード

  • 地域名 × 評判・比較系

  • 地域名 × 指名検索

それぞれのキーワードの特徴と選定方法について、詳しく解説します。

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基本は「地域名+サービス名」もしくは「地域名+業種」

地域SEOのキーワードの基本は「地域名×サービス名」もしくは「地域名×業種」です。

「地域名×サービス名」のキーワード例

「渋谷 金買取」「大阪市 ホームページ制作」

「地域名×業種」のキーワード例

「渋谷 質屋」「大阪市 制作会社」

地域名は、事業所がある「駅名」「市区町村名」「都道府県」を設定します。どの範囲まで設定するかは業界・業種によって異なります。

例えば、学習塾や質屋であれば駅名で検索するユーザーが多い傾向があり、工務店や外壁塗装であれば、市や都道府県で検索するユーザーが多い傾向があります。

地域名のキーワード候補例

さいたま市の大宮で質屋を行っている場合

・「さいたま市 質屋」
・「大宮 質屋」
・「大宮駅 質屋」
・「大宮駅東口 質屋」

業種・サービス名については、自社を探しているユーザーがどのようなキーワードで検索するのか考えて決定します。

先ほどの質屋を例に解説します。質屋を探すユーザーは、買取してほしい商品を検索キーワードに入れる傾向があります。そのため、次のようなサービス名をキーワードに設定します。

サービス名のキーワード候補例
  • 「大宮 金買取」

  • 「大宮 ブランド買取」

  • 「大宮 ロレックス買取」

詳細な地域キーワードと、詳細なサービス名を掛け合わせると以下のようなキーワード群が完成します。

さいたま市 質屋大宮  質屋大宮駅  質屋大宮駅東口 質屋
さいたま市 金買取大宮  金買取大宮駅  金買取大宮駅東口  金買取
さいたま市 ブランド買取大宮  ブランド買取大宮駅  ブランド買取大宮駅東口  ブランド買取
さいたま市 ロレックス買取大宮   ロレックス買取大宮駅   ロレックス買取大宮駅東口   ロレックス買取

地域SEOに関連するキーワードは1つ1つの検索ボリュームが小さいため、上記のようにユーザーの細かなニーズに合わせてロングテールキーワードでも対策することが、集客数を増やす上で重要となります。

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ロングテールキーワード①:「地域名×ニーズ・悩みキーワード」

地域SEOで効果的なロングテールキーワードの1つ目は、「地域名×ニーズ・悩みキーワード」です。

具体的には、次のようなキーワードが該当します。

  • 「横浜 薄毛治療」

  • 「池袋 腰痛改善 整体」

  • 「世田谷 離婚相談 弁護士」

  • 「表参道 美容室 髪質改善」

悩みに関連するキーワードは、「その地域で自分の悩みを解消してくれるお店や会社を見つけたい」という検索ニーズがあるため、コンバージョンに繋がりやすい傾向があります。

自社を探しているユーザーが、どのような悩みを抱えているのか考えることで「地域名×ニーズ・悩みキーワード」を発見できます。

3-3

ロングテールキーワード②:「地域名×条件付きキーワード」

地域SEOで効果的なロングテールキーワードの2つ目は、「地域名×条件付きキーワード」です。

具体的には、次のようなキーワードが該当します。

  • 「新宿 安い クリーニング」

  • 「千葉 24時間 ジム」

  • 「世田谷 内科 土日」

  • 「渋谷 裾上げ 即日」

条件付きキーワードは、自社サービスの特徴や強みを反映させたキーワードです。

「ニーズ・悩みキーワード」と同様に具体性が高くニーズが強いため、上位表示された場合のコンバージョン率が高い傾向にあります。また、条件付きキーワードは競合サイトが少なくなるため、上位表示難易度も低く早期に上位表示しやすいのが特徴です。

「地域名×条件付きキーワード」を見つけるには、自社サービスの強みや特徴とユーザーの具体的ニーズを一緒に考えることで発見できます。

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ロングテールキーワード③:「地域名×評判・比較系キーワード」

地域SEOで効果的なロングテールキーワードの3つ目は、「地域名×評判・比較系キーワード」です。

具体的には、次のようなキーワードが該当します。

  • 「札幌 塾 おすすめ」

  • 「銀座 美容クリニック 人気」

  • 「仙台 脱毛 比較」

  • 「池袋 歯医者 評判」

評判・比較系キーワードは、ユーザーがすでにサービスの利用を前提に、どの店舗や会社を選ぶかを検討している段階で検索するキーワードです。

検索結果には比較記事ページが表示されるため、自社では対策しづらいですが、ユーザーは最終的な選択をしようとしているため、コンバージョンに繋がりやすいキーワードです。

自社で比較記事を作成するか、検索結果に表示されているサイトに連絡をして掲載してもらうように交渉してみましょう。

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ロングテールキーワード④:「地域名×指名検索キーワード」

地域SEOで効果的なロングテールキーワードの4つ目は、「地域名×指名検索キーワード」です。

具体的には、次のようなキーワードが該当します。

  • 「八王子駅 スタバ」

  • 「渋谷駅 ドコモショップ」

  • 「新宿 ○○クリニック 電話番号」

  • 「福岡 ○○法律事務所 口コミ」

地域名×指名検索キーワードは、ユーザーが特定の店舗や会社についてすでに認知しており、場所や連絡先、口コミなどを確認するために検索しているケースが多くなります。

指名検索に関するキーワードで対策を行っている会社は少ないですが、すでに候補として検討している段階のため、コンバージョンに非常に近いキーワードになるため、しっかりと対策が必要です。

指名検索キーワードは、Googleのサジェストを確認してどのようなキーワードで検索されているか把握し、該当するページを作成しましょう。

サジェストの確認
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地域SEO特有の対策:店舗数に応じたPLPの設定

地域SEOの場合、集客エリアの数や店舗の数によってPLPが異なります。PLPとは、優先的ランディングページの略でキーワードに対して優先的に表示させたいページのことを指します。

大前提としてSEOの基本的な考え方は、1ページ1テーマが原則です

これは、1つのページで検索意図が異なる複数のテーマを扱うと、検索エンジンが何についてのページなのか正確に判断できなくなり、適切なSEO評価が得られなくなるからです。

地域SEOの場合、店舗が1つしかない場合は対策する地域(テーマ)が1つのためPLPをトップページに設定して対策すればOKです。一方で、店舗が複数になると対策する地域(テーマ)も複数になるため、地域ごとにPLPを分けて対策する必要があります。

店舗数に応じて、どのようにPLPを設定して対策をすれば良いか詳しく解説します。

4-1

店舗が1つの場合の対策方法

店舗が1店舗の場合は、店舗がある地域キーワードでの対策となるため、WEBサイトの中で一番情報が集約されているページである、トップページをPLPに設定します。

具体的には、以下のように設定すればOKです。

ページタイプキーワードPLP
トップページ注文住宅  神奈川https://○○○.co.jp

店舗がある市区町村や駅名を含む地域キーワードも含めて対策したい場合も、以下のようにトップページにまとめて問題ありません。

ページタイプキーワードPLP
トップページ注文住宅  神奈川https://○○○.co.jp
注文住宅 横浜市

トップページは最もドメイン評価が高く、被リンクの集約度も高いため、SEO効果を最大化しやすいというメリットがあります。

4-2

店舗が複数の場合の対策方法

全国展開している場合や、フランチャイズ展開している場合など、全国に店舗が複数ある場合は地域キーワードに該当する各店舗ページをPLPに設定します。

具体的には、以下のように設定します。

ページタイプキーワードPLP
トップページ注文住宅https://△△△.co.jp
神奈川の店舗ページ注文住宅 神奈川https://△△△.co.jp/kanagawa
東京の店舗ページ注文住宅 東京https://△△△.co.jp/tokyo
千葉の店舗ページ注文住宅 千葉https://△△△.co.jp/chiba
名古屋の店舗ページ注文住宅 名古屋https://△△△.co.jp/nagoya
仙台の店舗ページ注文住宅 仙台https://△△△.co.jp/sendai
大阪の店舗ページ注文住宅 大阪https://△△△.co.jp/osaka
福岡の店舗ページ注文住宅 福岡https://△△△.co.jp/fukuoka

なお、店舗ページとは別に地域毎にサービス紹介ページを作成している場合は、サービス紹介ページをPLPに設定する形でも問題ありません。どちらのページをPLPに設定するかは、検索順位を確認して上位に表示されているページをPLPに設定しましょう。

また、全国展開している規模の会社であれば、サイト規模が大きくドメインの評価も高いため上記例のようにトップページは、「サービス名」や「業種名」だけの単体キーワードでの上位表示を狙うことができます。

4-3

店舗数が2~3店舗の場合の対策方法

店舗が2〜3店舗の場合は、キーワードの競合性や自社ドメインの強さに応じてPLPを変える必要があります。

地域キーワードの競合性が低く、自社ドメインが強い場合は以下のようにトップページをPLPとして設定しても上位表示できる可能性があります。

ページタイプキーワードPLP
トップページ結婚式前撮り 伊勢市
結婚式前撮り 志摩市
結婚式前撮り 鳥羽市
https://△△△.co.jp

地域キーワードの競合性が高い場合や自社ドメインが弱い場合は、トップページで異なるエリアを対策しても、ページの評価が中途半端になってしまい、上位表示できない可能性があります。

そのため、以下のように本店がある地域や競合性が一番高いエリアをトップページに設定し、その他のエリアは店舗ページや、そのエリアのサービス紹介ページを作成してPLPに設定します。

 ページタイプキーワードPLP
トップページ結婚式前撮り 三重https://△△△.co.jp
和歌山の店舗ページ結婚式前撮り 和歌山https://△△△.co.jp/kanagawa
奈良の店舗ページ結婚式前撮り 奈良https://△△△.co.jp/nagoya

この方法の場合、店舗ページの評価が低い場合は上位表示されないため、店舗ページのコンテンツを充実させて評価を高める必要があります。

経験上、一番悩むのはこのパターンです。

例えば、トップページで3エリア対策していてそれぞれ中途半端に順位がついている場合、そのままのPLPでSEOを進めるのと、PLPを振り分ける場合と、どちらが効果的かを総合的に判断して施策を行う必要があります。

また、トップページから店舗ページをPLPに設定する際に、一時的に検索順位が下落する可能性があるため、そのリスクも考えた上でどのように進めるのか決定する必要があります。

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地域SEO特有の対策:近隣エリアでの対策

拠点が1店舗であっても、商圏が広く複数のエリアから集客したいケースは少なくありません。

例えば、以下のようなケースが該当します。

  • 電車や車でのアクセスが良く、隣接市区町村からの来店も多い住宅展示場

  • 広域対応が可能なサービス(注文住宅、訪問介護、リフォーム業者)

  • 地元密着だが、複数エリアから指名検索が発生するクリニックや法律事務所

例えば、店舗の所在地が「世田谷」でありながら、近隣地域も商圏に含まれるような場合、上位表示を狙う地域キーワードは次のようになります。

店舗の所在地

世田谷

対策キーワードの地域名

世田谷・杉並・三鷹・調布・練馬・渋谷

上記ケースの場合、前述した通り各地域キーワードで設定するPLPをすべてトップページにした場合、検索エンジンからの評価が分散するため、地域SEOの打ち手としては良いやり方とは言えません。

実際、こうした設計になっているWEBサイトでは、複数の地域キーワードで順位が安定しないケースが多く見受けられます。近隣エリアでの上位表示を目指す場合は、以下のように地域ごとに専用のエリアページを設け、それぞれをPLPとして設計します。


地域ごとにページを作成
×
トップぺージで対応
所在地キーワードPLPPLP
世田谷世田谷https://△△△.co.jp/https://△△△.co.jp/
杉並https://△△△.co.jp/suginami
三鷹https://△△△.co.jp/mitaka
調布https://△△△.co.jp/chofu
練馬https://△△△.co.jp/nerima
渋谷https://△△△.co.jp/shibuya

このように、所在地がない場合でも商圏エリアに該当するページを作成すれば、サービス提供地域でも上位表示の可能性を高めることができます。

ただし、地域ごとのページをただ作れば良いわけではなく、ユーザーが提供しているサービスを検討する上で必要な情報がしっかりと記載されたページを作成する必要があります。

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地域SEOの内部対策

地域SEOの内部対策では、基本的な施策として4つのポイントを意識して行います。

  • 対策キーワードに合わせて下層ページを作成する

  • 地域キーワードとページの関連性を高める

  • ページごとに個別のtitleタグを設定する

  • 事例ページ・お客様の声ページを充実させる

それぞれ詳しく解説します。

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対策キーワードに合わせて下層ページを作成する

地域SEOの内部対策で取り組むべき施策の1つ目は、対策キーワードに合わせて下層ページを作成することです。前述した通り、SEOの基本は1ページ1テーマが原則です。

提供サービスが細かく分かれている場合は、それぞれのサービスに該当するキーワードで上位表示させるために、次の画像のように提供サービスに合わせて下層ページを個別に作成します。

下層ページを個別に作成

例えば、渋谷にある歯科医院が「渋谷 インプラント」「渋谷 虫歯治療」「渋谷 予防歯科」「渋谷 審美歯科」など、診療項目ごとのキーワードでSEO対策を行う場合は、以下の図のようにキーワードに合わせて診療項目のページを作成します。

良い例悪い例
ページキーワードページキーワード
トップページ「渋谷 歯科」
「渋谷 歯医者」
トップページ「渋谷 歯科」
「渋谷 歯医者」
インプラントページ「渋谷 インプラント」診療内容ページ「渋谷 インプラント」
「渋谷 虫歯治療」
「渋谷 予防歯科」
「渋谷 審美歯科」
虫歯治療ページ「渋谷 虫歯治療」
予防歯科ページ「渋谷 予防歯科」
審美歯科ページ「渋谷 審美歯科」
矯正歯科ページ「渋谷 歯科矯正」矯正歯科ページ「渋谷 歯科矯正」
「渋谷 表矯正」
「渋谷 裏側矯正」
「渋谷 マウスピース矯正」
表矯正ページ「渋谷 表矯正」
裏側矯正ページ「渋谷 裏側矯正」
マウスピース矯正ページ「渋谷 マウスピース矯正」

このようにキーワードごとにページを分けて作成することで、ページごとのテーマ性が高まりSEO評価が高くなります。また、サイト全体で歯科医院に関連するページが増えるため、サイトの専門性評価を高める効果も期待できます。

項目ごとにページを作成するとその分のコストがかかりますが、競合性の高いキーワードで上位を狙う場合は有効な打ち手となります。

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地域キーワードとページの関連性を高める

地域SEOの内部対策で取り組むべき施策の2つ目は、地域キーワードとページの関連性を高めることです。Googleの検索エンジンは、ユーザーが検索したキーワードと関連性の高いページを検索結果に表示する仕組みになっています。

そのため、PLPに設定したページには、提供サービスについてユーザーが知りたい情報をしっかり記載し、検索キーワードとの関連性を高めることが重要です。

しかしながら、地域SEOで対策するトップページ・サービス紹介ページ・店舗ページは記事ページと違いデザインされているため、ページ内の文章をリライトしたり、テキストを増やすことが難しいケースがほとんどです。

そのため、地域SEOではワイヤーフレームからページを改善します。

用語解説

ワイヤーフレームとは、WEBページのレイアウトを簡単な線や枠で表現した設計図のことです。

ワイヤーフレームからページを改善する

SEOに効果的なPLPを設計するためには、ページ全体の情報構造を見直し、検索キーワードと関連性が高い項目をページ上に記載する必要があります。

具体的には、次のようにユーザーのニーズを書き出してワイヤーフレームに追加する項目を考えます。

トップページの項目店舗ページの項目
・自社の強み、特徴
・提供サービスや商品プラン
・実績、お客様の声
・選ばれる理由
・最新情報やコラムの紹介
・企業の紹介
・会社、オフィスの紹介
・FAQ
・支店の紹介
・提供サービスや商品プラン
・自社の強み、特徴
・対象エリアでの実績や導入事例
・店舗の概要
・地図やアクセス案内、ルート説明
・「〇〇市で選ばれる理由」
・「〇〇エリアのお客様の声」

ニーズを書き出しページ構成を作成したら、以下画像のようにワイヤーフレームを作成します。

ワイヤーフレームビフォーアフター例
ワイヤーフレームビフォーアフター例

このように、ワイヤーフレーム段階から地域キーワードで検索したユーザーが知りたい情報や地域要素を組み込むことで、関連性と品質が高くSEOに強いページを作ることができます。

6-3

ページごとに個別のtitleタグを設定する

地域SEOの内部対策で取り組むべき施策の3つ目は、ページごとに個別のtitleタグを設定することです。検索エンジンはページの内容を理解する際に、コンテンツの内容だけではなくtitleタグに設定されたテキスト情報も参考にします。

そのため、作成した地域ページやサービスページに、ページの内容を表す独自のtitleタグを設定し、検索エンジンが各ページの内容を正しく理解できるようにします。

titleタグを設定する際は、以下を基本ルールとします。

トップページ

<title>地域名+サービス名+会社名<title>

下層ページ

<title>ページのテーマ+地域名+サービス名+会社名<title>

具体的なキーワードを入れると、以下のような形になります。

トップページ

<title>横浜駅でiphone修理なら│○○株式会社<title>

下層ページ①

<title>画面割れ修理│横浜駅でiphone修理なら│○○株式会社<title>

下層ページ②

<title>バッテリー交換│横浜駅でiphone修理なら│○○株式会社<title>

上記は一例ですが、このようにそれぞれのページに個別のtitleタグを設定することで、ユーザーが検索した際にキーワードにマッチしたページが検索結果に表示されるようになります。

すべてのページが同じtitleタグになっている場合や、キーワードが入っていない場合はすぐに修正しましょう。

titleタグの設定方法については、別の記事で詳しく解説しています。

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事例ページ、お客様の声ページを充実させる

地域SEOの内部対策で取り組むべき施策の4つ目は、事例ページやお客様の声を充実させることです。

事例ページやお客様の声ページを充実させることで、WEBサイトのテーマに関連するページが増えるため、サイトの専門性の向上が期待できます。また、ユーザーにとっても参考になるためコンバージョン率の向上にも大きく貢献します。

事例を増やすメリット
  • サイトのテーマに関連するぺージが増えるためサイト全体の評価を向上する

  • E-E-A-Tの「経験・体験」を満たすことができる

  • 事例が多いとポジティブな印象を与えることができるためCVRが向上する

このように、事例ページを作成することはWEBサイトを運営する上で大きなメリットがあります。
また、検索キーワードを意識して事例ページを作ることで、ロングテールキーワードで検索結果に表示させることもできます。

注文住宅の施工事例ページ例
注文住宅の施工事例ページ例
画像引用元:https://www.detail-home.com/architects/

上記サイトは、事例をエリアや部位ごとにカテゴリ分けし、それぞれ静的なURLでカテゴリページを作っています。

このような作りにすると「エリア+注文住宅+事例」だけではなく、「エリア+注文住宅+平屋」「エリア+注文住宅+ガレージ」などのキーワードに該当するページができるため、ロングテールキーワードでSEO対策を行うことが可能になります。

事例やお客様の声は、サイトに訪れたユーザーがそのサービスを利用するかどうか判断する上で役に立つため有益なコンテンツです。ユーザーにとって価値が高くサイトのテーマに関連するページが増えれば、SEO対策上も良い影響があります。

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地域SEOの外部対策

地域SEOで上位表示を目指すのであれば、内部対策だけではなく、効果的な被リンクの獲得も大切です。被リンクを多く獲得しているWEBサイトは、人気があり信頼できるとGoogleは判断するため、上位に表示される可能性が高くなります。

特に地域SEOでは、自社の事業所や店舗が存在する地域と関連性の高いWEBサイトから被リンク獲得が重要です。

検索エンジンは、リンク元のサイトとリンク先のサイトの関連性が高いかどうかを評価するため、地域に関連するWEBサイトからの被リンクを多く獲得することで「その地域と関連が高く、地域内で人気のWEBサイトである」というシグナルになります。

具体的には、以下のようなWEBサイトからの被リンク獲得を目指します。

  1. 同地域内にある企業や団体のWEBサイト

  2. 同地域の情報をまとめたポータルサイト

  3. 同地域のコミュニティサイト

それぞれの被リンク獲得方法について、詳しく解説します。

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市や県・地域団体が開くイベントに協賛する

市や県が主催するイベントや地域団体が開くイベントのスポンサーになることで、信頼性の高いWEBサイトから被リンクを獲得できます。

例えば、地元の夏祭りやマラソン大会、商工会議所が開催するビジネス交流会などに協賛することで、イベントの公式サイトや関連団体のページに企業名やロゴと一緒に、公式サイトのURLがリンク付きで紹介されるケースがあります。

このようなWEBサイトは行政や公共性の高い団体によって運営されているため、ドメインの信頼性が高く、SEO効果の高い被リンクと言えます。

お金を払って市役所の公式サイトの広告枠に掲載することで獲得した被リンクに関しては、Googleも古典的な有料リンクの手法と認識しているため、dofollowであってもSEO効果は期待できません。

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地域ポータルサイト・まとめサイトへの登録

地域に特化したポータルサイトや、まとめサイトに自社情報を掲載することで、地域性の高い被リンクを獲得できます。

地域ポータルサイトは無料で掲載できる媒体が多いため、費用をかけずに手軽に被リンクを増やすことができます。

特に、地域の飲食店や美容室など、来店型のサービスをまとめているポータルサイトが多いため、ここに該当するサービスを提供している方は必ずチェックするようにしましょう。

地域ポータルサイトの探し方は、以下になります。

探し方①

「◯◯市 地域ポータルサイト」「◯◯区 地域まとめサイト」などで検索する

探し方②

自治体が公式に運営する観光・生活情報ポータルサイトがないか調べる

探し方③

商工会議所が提供する会員企業紹介ページを調べる

探し方④

地域新聞社やフリーペーパーのWEB版がないか調べる(例:地域のグルメ・イベント情報)

また、ポータルサイトに掲載する場合は、店舗や企業情報を正確に掲載することでMEOのサイテーション効果も期待できるため、次のことを意識して掲載しましょう。

  • 企業名・業種・所在地・電話番号(NAP情報)をGoogleビジネスプロフィールに合わせて正確に記載する

  • 提供しているサービスに関する情報をキーワードを含めてしっかりと記載する

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地域のコミュニティサイト

数は多くありませんが、地域密着型のコミュニティサイトからも被リンク獲得が可能です。

コミュニティサイトとは、地域の住民や事業者同士が情報を共有したり、交流を深めたりすることを目的としたWEBサイトのことで、主に掲示板のことを指します。

例えば八王子市であれば、八王子コミュニティ活動応援サイト はちコミねっとのような地域の掲示板となるコミュニティサイトがあります。

コミュニティサイト

コミュニティサイトも無料で投稿することができるため、地域に関連するイベントの告知や情報の提供を行う場合に利用することで自社ホームページをリンク付きで紹介できます。

その地域に住んでいる人やコミュニティサイトを利用するユーザーにとって、価値の高い告知をすることが大前提となります。被リンク目的で価値のない告知をするのは絶対にやめましょう。

本記事では地域に関連する被リンクの獲得方法について解説しましたが、その他の被リンクを増やす方法については別の記事で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。

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地域SEOのコンテンツSEO

コンテンツSEOとは、情報収集を行っているユーザーに向けて、記事型のコンテンツをWEBサイト上に継続的に掲載していく施策です。具体的には「○○とは?」や「○○ やり方」「○○ 選び方」など、検索ユーザーが疑問や悩みを抱えて調べるようなキーワードに対して、解答となる記事を作成します。

例えば、外壁塗装のWEBサイトであれば「外壁塗装 費用相場」や「外壁塗装 助成金」といったキーワードが該当します。このようなキーワードで上位表示された場合は、多くのユーザーの目に触れるためWEBサイトの流入数を増加させることができます。

ただし、地域SEOとコンテンツSEOは非常に相性が悪い施策です。その理由は、「商圏外にいるユーザーから流入が増えるだけで来店や問合せに繋がりにくい」からです。

どういうことか、次の項目で詳しく解説します。

8-1

地域SEOとコンテンツSEOは相性が悪い

全国展開しているのであれば問題ないですが、商圏が限定されているビジネスの場合はコンテンツSEOとは相性が悪く、成果が出づらい傾向があります。

なぜなら、コンテンツSEOで対策するキーワードは、基本的に全国のユーザーが検索する汎用的なキーワードであることが多いためです。

例えば、「外壁塗装 相場」や「外壁塗装 助成金」といったキーワードは、全国のユーザーが検索する可能性があるため、記事が検索結果の上位に表示されたとしても、自社の商圏外に住むユーザーからのアクセスが増えるだけで、実際の集客やCVには繋がりにくいです。

また、同様のテーマを扱っているWEBサイトすべてが競合するため、上位表示の難易度が地域名を含むキーワードに比べて高くなります。つまり、コンテンツSEOは、上位表示難易度が高くかけたコストに対して問合せに繋がる可能性が低い施策ということです。

8-2

地域SEOで作るべきコンテンツとは?

前述のとおり、地域SEOとコンテンツSEOは必ずしも相性が良いわけではありません。ただし、「だからコンテンツを一切作らなくて良い」という話ではありません。

むしろ、地域キーワードで訪れたユーザーが来店・問い合わせを検討する上で必要な情報や、自社への信頼感を高めるコンテンツは必ず用意するべきです。ここが、地域SEOにおけるコンテンツ作りの重要なポイントになります。

例えば「外壁塗装×静岡」というキーワードで流入したお客さんに向けて、WEBサイト内に「使える助成金」や「塗料による耐久性の違い」など外壁塗装を行う上で、参考になるコンテンツを作成しておけば、ユーザーに親切でちゃんとした会社という印象を与えることができます。

「コンテンツSEOは不要と言っていたのに、結局似たようなテーマで記事を作るのか」と思われるかもしれませんが、目的と作り方のアプローチが大きく異なります。

コンテンツSEO地域SEOに必要なコンテンツ
目的WEBサイトの流入数を増やすことユーザーの不安や疑問を払拭すること
ターゲットキーワード検索したユーザーWEBサイトに流入したユーザー
テーマ選定方法検索ボリュームや上位表示難易度
からキーワードを算出
ユーザーの疑問や不安からキーワード選定

つまり、地域SEOで作るべきコンテンツとは、「SEOで集客するためのコンテンツ」ではなく、「訪問したユーザーに選ばれるためのコンテンツ」です。

SEOを第一に考えるのではなく、実際にそのサービスを検討しているユーザーが気にすること・不安に思うこと・知りたいことを軸に、コンテンツを設計しましょう。

その積み重ねが、最終的にWEBサイトのコンバージョン率を高めることにつながります。

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地域SEOと合わせて取り組んでおきたいMEO対策について

地域SEOを行うのであれば、並行してMEOに取り組むのがおすすめです。

MEOとは

Map Engine Optimizationの略語で、簡単に言うと、GoogleMap内で自店舗のビジネス情報を上位表示させる施策のことを指します。MEOは海外ではLocal SEOと呼ばれていることもあり地域SEOとは親和性の高い施策です。

GoogleMapを利用するユーザーは近くのお店を探しているユーザーになるため、地域SEOで集客対象となるユーザーと属性が同じです。

そのため、地域SEOとMEOを同時に対策することで、Googleの自然検索画面とGoogleマップの両方で露出ができるため、より多くのユーザーにアピールできます。

また、地域性の高いキーワードでGoogle検索をすると、検索結果画面にローカルパックが表示されGoogleMap内の上位3店舗の施設情報が掲載されます。

GoogleMap内の上位3店舗の施設情報が掲載

GoogleMap内で検索順位を上げるためには、Googleビジネスプロフィールの最適化やクチコミ獲得が基本的な施策となりますが、自サイトの情報を充実させたり地域性の高い被リンクを獲得することでMEOにも間接的な効果があります。

そのため、地域SEOを行う場合は、同時にMEO対策も一緒に行うようにしましょう。

弊社ではMEO対策の支援代行サービスを行っています。

SEOの知見を活かした専門的な施策内容と、Googleビジネスプロフィールの管理ツールを活用した効果的なサービスとなっているため、GoogleMap内で順位が上がらない方や施策のやり方がわからない方はぜひご相談ください。

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地域SEOの注意点

エリア・地域SEOを行う場合の注意点は、以下になります。

  1. 大手ポータルサイトが上位を独占している場合は、SEO難易度が高い

  2. エリアページ・店舗ページのコンテンツが重複しないようにする

  3. 店舗ごとにブログを運用している場合は重複コンテンツ、低品質コンテンツに注意する

それぞれ詳しく解説します。

10-1

ポータルサイトが上位を独占している場合は、SEO難易度が高い

ポータルサイトが検索結果の1ページ目を独占しているキーワードの場合は、自社ホームページをSEOで上位表示させる難易度が高くなります。例えば、「賃貸」や「求人」に関するキーワードで検索すると、検索結果の上位にはポータルサイトばかり表示されています。

これは、検索するユーザーにとって、不動産を扱っている会社や求人募集を行っている会社の公式サイトを見るよりも、情報がまとめられているSUUMOやリクナビを見た方が利便性が高いため、Googleはポータルサイトを優先的に検索結果に表示させていると考えられます。

つまり、地域SEOを行っても上位表示できる可能性が少ないため、別の集客手法を考える必要があるということです。

10-2

エリアページ・店舗ページのコンテンツが重複しないようにする

複数の地域に店舗がある場合にエリアページや店舗ページを作成しますが、単に見出しだけを変えてページを作ってはいけません。中身が重複したコンテンツを作成すると、検索エンジンから重複コンテンツとして判断され検索順位が上がりづらくなる可能性があるためです。

エリアページや店舗ページを作成する場合は、地域ごとにオリジナルの要素を追加したぺージ構成を意識しましょう。

  • エリアごとの実績・お客様の声を作成する

  • エリアごとのスタッフの声を作成する

  • お店の特徴を作成する

  • 駅から店舗までの行き方を写真付きで作成する

重複コンテンツを避けるために、そのエリアにある町名を全部入れたり、その町の歴史を入れているサイトがありますが、ユーザーにとっては役に立たない情報のため重複コンテンツを避けることはできてもSEO評価の対象とは言えません。

地域ページごとに、ユーザーにとって価値のある情報をオリジナルコンテンツとして追加しましょう。

10-3

店舗毎にブログを運用している場合は重複コンテンツ、低品質コンテンツに注意する

1つのサイト内で店舗ごとにブログを運用している場合は、重複コンテンツや低品質なコンテンツが発生していないか注意が必要になります。

例えば、店舗ごとにブログを書いている場合、

名古屋店

Aの使い方について書いている

岐阜店

Aの使い方について書いている

この場合、どちらも同じ内容を書いているためサイト内で重複コンテンツが発生し、Googleがどちらのページを評価すれば良いのか判断できなくなります。

別のケースでは、

A店

事業内容にマッチした内容を書いている

B店

事業に関係のない日記のような内容を書いている

この場合、B店のブログはWEBサイトの内容とは関係がない内容のため、SEO評価の対象にはなりません。また、サイトのテーマとは関係のない内容や、別のテーマに関する内容のページが増えるWEBサイトの専門性を低下させる原因となります。

このようなケースを避けるためには、ブログの運用ルールを決めて各店舗にルールに沿ってブログを運用してもらう必要があります。

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地域SEOでよくある質問

SEO対策でエリアキーワードが上位表示されるとGoogleマップの順位も上がりますか?

ホームページの順位とGoogleビジネスプロフィールの順位は連動していないため、直接的な関係はありません。

ただし、GoogleビジネスプロフィールのURL欄に掲載しているWEBサイトのtitleタグや見出し、コンテンツの内容などはGoogleマップの順位に影響があります。

そのため、MEOとSEOはセットで対策をすることをオススメしています。

エリアキーワードはSEOを行うのとリスティング広告を出すのとでは、どちらの方が集客効果がありますか?

ケースバイケースです。例えば、水漏れ修理や鍵紛失などは緊急性が高いため検索結果の上部に掲載されているリスティング広告の方が集客効果が高い可能性があります。

一方、注文住宅や家族写真など、単価が高いサービスやデザイン性が重要なサービスの場合、ユーザーはじっくり比較検討を行う傾向が強いため、広告よりもSEOで1位の方が費用対効果は高くなる傾向があります。

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まとめ

特定の地域のユーザーに対してサービス提供している事業の場合、地域キーワードで上位表示を狙う地域SEOに取り組むことが大切です。

地域SEOの成功のポイントは、サービスや店舗・会社を探しているユーザーが使用するであろう具体的な地域名と組み合わせたキーワードで上位表示を狙い、流入したユーザーに適切な情報を届けることです。

そのためには、トップページやサービス紹介ページのコンテンツをしっかり作成し、ユーザーの検索意図を満たす必要があります。また、複数エリアでサービス展開している場合は、店舗ページやエリアページを作成し、各エリアにいるユーザーに向けてアプローチしていく必要があります。

本記事を参考に、ぜひ進めてみてください。

なお、弊社では地域SEOに特化したサービスを提供しており、過去500サイト以上の支援実績があります。社内にリソースがない場合や、ノウハウがない場合は気軽にご相談くださいませ。

地域・エリアSEO代行

この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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