MEO対策 MEOとは│MEO対策方法と上位表示のポイントをわかりやすく解説

MEOとはMap Engine Optimizationの頭文字をとった略称で、Google map検索エンジンに対してGoogleビジネスプロフィールの最適化を行う事を指します。本記事では、SEOとの違い、MEOで順位が決まる仕組み・基本的なMEOの対策方法・上位表示のポイントについて分かりやすく徹底解説します。
店舗ビジネスやローカルビジネスを行っている場合、Google検索エンジンからの集客だけではなく、GoogleMapからの集客に力を入れているオーナーも多いのではないでしょうか?
近年、GoogleMapの利用者増加に伴い、MEOで成果を出すことが店舗ビジネスでは重要視されています。MEOとは、GoogleMap内で自社のビジネス情報の掲載順位を向上させ、ユーザーのアクションを増やすためのWEBマーケティング手法の一つです。
Googleマップで検索しているユーザーの多くは、今から向かう場所や店舗を探しています。そのためMEOはGoogle広告やSEOに比べて来店率が高い特徴があります。また、MEOを自分でおこなった場合は、広告に比べて運用コストが掛からないため広告費の削減に繋がるといったメリットもあります。
MEOはSEOに比べて、htmlやプログラミングなど特別な専門知識を持っていなくても比較的簡単に始めることができます。
MEOで効果を出すために必要なことは大きく3点で、
・Googleビジネスプロフィールの情報を充実させ、魅力的にする
・クチコミの獲得を行い第三者からの高評価を得る
・自社サイトのSEO対策や被リンク、サイテーションの獲得を行い信頼性を高める
ことです。
本記事では、MEOのやり方や注意点、検索順位に影響がある項目などを初心者でも分かりやすく解説します。是非最後までご覧ください。
MEOとは
MEO(エムイーオー)とは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略で、Googleマップの検索エンジンを対象に、自社の店舗情報の検索順位を上げるために様々な施策を行うことです。
Googleマップ上で自社の店舗情報が上位に表示されると、来店数・認知度向上など店舗集客で大きな集客効果を得ることが出来るため、店舗マーケティングの一部として取り組まれています。
また、エリアに関連するキーワードを検索すると、ローカルパック(地図情報)がオーガニック検索よりも上部に表示されます。そのため、地図アプリ内ではなくローカルパックに自社の店舗情報を表示させる取り組みをMEOとして行うケースもあります。
【オーガニック検索よりも上部に地図情報が表示されている例】

MEOの対象となる検索エンジンについて
前述した通り、MEOは主にGoogleMapの検索エンジンを対象とした施策となります。そのため、一般的にMEOと言えばGoogleのMap内での検索順位を高める施策と認識されています。
ただし、日本国内においてはGoogleMap以外にもApple MapやYahoo!マップなどの地図アプリを利用しているユーザーも多く存在するため、店舗集客を強化するのであればMEOの対象範囲をGoogleだけに限定せずにメジャーな地図アプリも対象にする必要があります。
※ 本記事は、主にGoogleMapのMEOについて解説しています。
別記事でYahoo!マップのMEOについても解説しているため、興味がある方はそちらもご確認ください。
MEOとSEOの違い
MEOとよく比較されるWEB集客手法にSEO対策があります。SEO対策とは、Google検索(オーガニック検索)でユーザーがキーワード検索した際に自社のWEBサイトの検索順位を高める施策を指します。
▼ 具体的には以下のような違いがあります。
項目 | SEO | MEO |
対象 | WEBサイト | 地図検索エンジン上のビジネスリスティング |
主な目的 | サイトの検索順位を向上させる | 地図上でビジネス情報の順位を向上させる |
対象エンジン | Google, Bing, Yahoo等 | Googleマップ、Appleマップ、Bingマップ等 |
重要な要素 | 高品質なコンテンツ作成・メタタグの最適化・内部リンクの最適化・ページの表示速度の改善・クローラビリティを改善する・被リンクの獲得など | ビジネスプロフィールの充実・評価の高い口コミ獲得・サイテーションの獲得・定期的な投稿・写真の投稿・NAP情報の統一・自社サイトの店舗ページの充実 |
このように、MEOとSEOでは施策の対象が異なるため、施策内容が大きく異なります。
また、自社の情報が表示される位置にも違いがあります。
キーワードによっても異なりますが、「エリア名×サービス名」のような検索クエリではマップの方が上部に表示される傾向があります。

より詳細な違いについては別記事で詳しく解説しています。
最初に取り組むべきMEOの対策方法【Googleビジネスプロフィールを充実させる】

既にGoogleビジネスプロフィールを運用している方に向けて、最初に取り組むべき施策を紹介します。MEOの基本は、ビジネスプロフィールの情報を充実させ検索エンジンに自社のビジネスの内容を分かりやすく伝えることです。
検索エンジンがビジネスの内容を正確に理解することで、ユーザーの検索キーワードと自社ビジネスの関連性が高まります。
ビジネス情報を更新して表示頻度を上げる
Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法
ビジネスの所在地で関連性の高い語句を検索しても、ご自身のビジネス情報が表示されない場合があります。ローカル検索結果でお客様のビジネスが表示される頻度を最大化するには、ビジネスプロフィールのビジネス情報の内容を充実させ、魅力的なものにしてください。
より詳細なMEOの施策は記事の後半で紹介しますが、まずは基本となる以下の項目を確認して施策を行ってみましょう。
最初に取り組むMEOの施策8選 | |||
メインカテゴリ | サブカテゴリ | 住所 営業時間 URL 説明文 | 最新情報の投稿 |
写真・動画の投稿 | 商品を掲載する | 口コミの返信を行う | メッセージ機能の活用 |
メインカテゴリの登録
メインカテゴリには、自社のビジネスに最もマッチしたカテゴリを選択します。検索エンジンは、ユーザーが検索したキーワードと店舗の関連度を登録カテゴリから判断します。そのため、MEOで評価されるには適切なカテゴリを選択する必要があります。
■ カテゴリ選択のポイント
狙っているキーワードで検索した際に、GoogleMap上で既に上位に表示されている競合他社が設定しているメインカテゴリを参考に設定します。

■ カテゴリ登録の手順
- Googleビジネスプロフィールマネージャーにログイン
- 「プロフィールの編集」をクリック
- 「ビジネスカテゴリ」をクリック
- メインカテゴリを選択して保存

サブカテゴリの登録
サブカテゴリは、メインのカテゴリよりも詳細なビジネスの内容を設定することができます。これにより、設定したサブカテゴリに関連するキーワードでユーザーが検索した際に検索結果に表示されやすくなります。
例えば、メインカテゴリを「写真館」に設定し、サブカテゴリを「ブライダルカメラマン」「パスポート用写真業者」で設定すると、検索エンジンから「ブライダルカメラマン」や「パスポート写真」といったキーワードと関連度の高いビジネスと判断されやすくなります。
■ サブカテゴリ選択のポイント
- サブカテゴリは最大9つまで登録することが可能です。
- 事業と関連の無いサブカテゴリを選択すると評価が下がる可能性があります。
■ サブカテゴリの登録手順
- カテゴリ選択画面を表示 ⇒「別のカテゴリを追加」をクリック ⇒「追加のカテゴリ」内からサブカテゴリを選択し保存

住所・営業時間・URL・説明文の設定
ビジネス情報内の項目もユーザーに正しい情報を提供できるようにしっかりと記載します。特に来店する際の参考となる、住所・営業時間・説明文などの項目は誤字脱字や記載ミスが無いように正確に登録しましょう。

▼ 登録する際のポイントは以下になります。
項目 | 設定する際のポイント |
住所、住所のピン | 大文字・小文字や表記揺れに気を付けて住所を正確に登録します。 また、ピンの位置を正確に合わせます。 |
営業時間 | 正しい営業時間を設定します。 お盆やお正月など、営業時間が変更される場合は特別営業時間を利用してください。 |
WEBサイト | 自社で運用しているWEBサイトのURLを記載します。 店舗情報やサービス内容が網羅されているページのURLを記載します。 |
予約URL | 自社サイトの予約フォームもしくは、サードパーティーツールの予約フォームのURLを入力します。 |
ビジネスの説明文 | ユーザーにビジネスの内容が分かりやすく、正確に伝わるように記載します。 また、自然な形で対策キーワードを埋め込みます。 |
【注意】ビジネス情報を充実させても第三者から勝手に書き換えられる事がある
ビジネス情報を充実させても、第三者からの申請で勝手に書き換えられてしまう場合があります。ビジネス名・住所・電話番号など、会社の基本情報が書き換えられた場合、インターネット上にある店舗・会社の情報と別の会社のと認識されてしまい、検索エンジンからの評価が下がる可能性があります。
また、Googleビジネスプロフィールの情報が正確じゃない場合、ユーザーからの信頼を失う可能性もあるため、常に最新の情報になっているか定期的にチェックしましょう。
定期的に最新情報を投稿する
投稿機能は、Googleビジネスプロフィールから最新情報やイベントの告知など情報発信をすることができる機能です。投稿を行うことで、ユーザーにお得な情報やビジネスの魅力を訴求することができるため、積極的に使うことでアクション率の向上や、店舗イメージの向上に役立ちます。
■ 投稿のやり方
Googleビジネスプロフィールにログイン⇒「最新情報を追加」をクリック⇒投稿の種類を選択⇒投稿文・写真を設定して投稿完了

▼ 投稿をおこなう際は、以下のポイントを意識することでよりMEOに効果的となります。
ポイント | ポイントの詳細 |
クーポンや特典の投稿を行う | ユーザーにとってメリットが大きいクーポンや特典に関する投稿を行いましょう。 |
投稿文章にキーワードを含める | 投稿文を作る際は検索クエリに関連するキーワードを文章内に入れましょう。関連するキーワードを入れることで、ランキングに影響がある「関連性」を高めることに繋がります。 |
ユーザーの関心が高い内容を投稿する | 居酒屋であれば、新メニューや季節限定のメニュー・週末の予約の空き状況など、ユーザーにとって関心の高いトピックについて投稿します。 |
定期的な投稿はMEO効果だけではなく、ユーザーにアクティブなお店という印象を与えるため、来店率の向上やイメージアップにも繋がります。定期的に投稿を行ってみましょう。
写真や動画を追加する
写真や動画は、検索順位の評価だけではなくユーザーがアクションを起こすかどうか意思決定する上で重要な判断材料となります。
来店率やユーザーのアクション率を高めるために、オーナーが率先して「スタッフの写真」など店舗のイメージや雰囲気が伝わる写真と、「新商品」「新メニュー」や「駐車場の写真」「駅からお店までの経路図」など、来店する判断材料となる写真や動画を掲載しましょう。
写真を投稿する際は、画質や撮り方にも拘り美しく魅力的な写真を投稿するのがポイントです。
写真を掲載しているビジネスは、掲載していないビジネスに比べて、ユーザーが店舗までの運転ルートを検索する回数や、ウェブサイトへのリンクをクリックする回数が増える可能性が高くなります。
Googleビジネスプロフィールヘルプ:ビジネス プロフィールの質を高める
【写真を投稿したことでランキングが上昇した事例】

- 投稿枚数 5枚⇒50枚
- 実施期間 2022/8/22~2022/9/2
- 結果 4位⇒2位
商品を掲載する
「商品」の登録も、ビジネスプロフィールの情報を充実する上で行いたい施策です。商品は写真・説明文・金額がナレッジパネルに表示されるため、ユーザーに自社の商品の魅力を分かりやすく伝えることができます。
■ 商品登録のやり方
Googleビジネスプロフィールにログイン⇒メニューから「商品を編集」を選択⇒商品編集エディターに遷移⇒商品名・写真・商品カテゴリ・価格を入力して完了です。

商品は販売ページへのリンクも設定できるため、自社サイトの流入数を向上させる事も出来ます。来店前の見込み客に商品イメージを伝えられる機能なので、商品がある場合は必ず設定しましょう。
口コミの返信を行う
口コミに対する返信もMEO対策を行う上では重要です。
口コミの返信は検索ランキングに与える影響が無いためMEOの効果はありませんが、口コミの返信を行うことでユーザーとの信頼関係が構築できるため、自社のビジネスに対してポジティブな印象を与えることができます。
また、口コミの返信には以下のメリットがあります。
- メリット①:ほかのユーザーからの口コミが集まりやすくなる
- メリット②:口コミを投稿してくれたユーザーのリピート率が上がりやすくなる
- メリット③:店舗情報から口コミ返信を見た他ユーザーからの印象が良くなる
- メリット④:返信する際にビジネスの詳細や新しい情報を発信する事ができる
このように口コミの返信は、検索順位に関節的な影響を与えるだけではなく、来店数・来店率の向上が期待できます。
■ 口コミの返信方法
Googleビジネスプロフィールにログイン⇒「口コミを読む」をクリック⇒口コミの下に表示される「返信」ボタンをクリックして返信を入力

口コミが投稿されたら、「口コミ投稿へのお礼」「お客様が高評価だったポイントについて言及する」「ほかのサービスを紹介する」を意識して、投稿されたユーザーと返信を見る可能性のあるユーザーに向けて丁寧に返信しましょう。
メッセージ機能を使う
メッセージ機能を使うと、リアルタイムでユーザーの質問に回答することができるため来店率を高めることができます。
ランキングに直接影響がある機能ではありませんが、メッセージを送るユーザーは興味の度合いが高いユーザーと言えます。投稿された質問に迅速に返信することでアクション率が高まるだけではなく、良い評価の口コミも期待できます。
Googleビジネスプロフィールの「パフォーマンス」「メッセージ」の項目には、「メッセージへの返信率」「平均レスポンス数」の項目が追加されているため、定期的に確認して返信漏れやレスポンス時間が悪くならないようにしましょう。

MEOで検索順位が決まる仕組み
MEOで順位が決まる仕組みを説明します。
順位に影響する項目は、大きく3つあります。
GoogleMap検索エンジンは、「関連性」「距離」「視認性の高さ」によってビジネスプロフィールを評価し、GoogleMap内でのランキングを決定します。

関連性 (キーワードとビジネスの関連性)
ユーザーが検索したキーワードとビジネスの関連度が高いと、検索エンジンから評価されランキングで上位に表示されます。
例えば、ユーザーが「iphone バッテリー交換 渋谷」と検索した場合、Googleは自社のデータベースに登録されているビジネスプロフィールの中から、「iphone修理」に関連するビジネスをピックアップしてGoogleマップに表示させます。
関連性は、「登録カテゴリ」「ビジネスプロフィール内のテキスト」「口コミ内のテキスト」「ビジネスプロフィールに設定したWEBページの情報」など複数の情報を参照し判断されます。
距離(ユーザーの検索地点と店舗の位置)
ユーザーが検索している場所や検索クエリで指定した場所と、店舗の所在地が近いほうが評価の対象となります。これは、ユーザーにとって最も関連性が高く、利用しやすい結果を提供するためのものです。
例えば、ユーザーが「東京でのイタリアンレストラン」と検索した場合、検索エンジンはユーザーの現在地や指定した場所(この場合は「東京」もしくはユーザーがいる町)に近いイタリアンレストランを上位に表示します。
Whitespark社が行ったMEOのランキング要因についての調査結果によると、検索順位に影響がある項目ランキングの上位5位以内に、「検索地点までの住所の近さ」「検索都市の住所」と距離に関する項目2つがランクインしています。
このことからも距離がランキングに与える影響が大きいことが分かります。
視認性の高さ(ビジネスの知名度)
視認性の高さとは、分かりやすくと言うと「知名度や認知度の高さ」です。
オフライン・オンライン問わず知名度の高いビジネスをGoogleは評価します。
オンライン上の知名度とは、
- インターネット上の口コミの数
- 指名検索された数
- 他サイトで引用・言及された数
- SNSでのフォロワー数や「いいね」の数
などを元に算出されています。
そのため、視認性を高めるためには、SNSやコンテンツ作成・動画配信などを活用した積極的なプロモーションが重要となります。
MEOを始める前に覚えておくべき3つのポイント
MEOを始める前に基礎知識として覚えておくべきポイントがあります。
▼ まずは、以下の3点を覚えておきましょう。
- MEOを始めるにはGoogleビジネスプロフィールの登録とオーナー認証が必要
- 住所がバーチャルオフィスやレンタルオフィスではMEOは出来ない
- MEOは店舗がある近隣エリアでしか表示されない
MEOを始めるにはGoogleビジネスプロフィールの登録とオーナー認証が必要
MEOを始めるには、まずGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に自店舗の情報を登録し、オーナー認証を完了させる必要があります。
オーナー認証を行うことで、ビジネスプロフィールの全ての機能が解放され、ビジネス情報を充実させることが出来ます。
MEOは、ユーザーに店舗の魅力や提供するサービス内容を明確に伝えることでGoogleから評価されるため、ビジネスプロフィールの登録とオーナー認証は必須となります。
▼ Googleビジネスプロフィールの登録とオーナー認証の手順は以下になります。
- Googleビジネスプロフィールにログインします。
※ ログインにはGoogleアカウントが必要になります。 - 今すぐ開始をクリックします。
- ビジネス名とカテゴリを入力します。
- 住所を入力します。
- 電話番号を入力します。
- オーナー認証を行います。
以上で完了です。

Googleビジネスプロフィールの登録方法とオーナー認証については、それぞれ別記事で詳しく解説しています。
住所がバーチャルオフィスやレンタルオフィスの場合、MEOは出来ない
店舗の住所がバーチャルオフィスやレンタルオフィスの場合は、Googleビジネスプロフィールの登録自体が出来ないためMEOをおこなうことは出来ません。
仮に、バーチャルオフィスの住所でビジネスプロフィールの登録が出来たとしても順位を上げることは難しく、MEOを行っても成果が出ることはありません。
郵送先住所を借りており、その住所では実際にサービスを提供していない場合(バーチャル オフィスとも呼ばれます)は、ビジネス プロフィールをご利用いただくことはできません。
Googleビジネスプロフィール:住所のガイドライン
MEOを行うにはビジネスを実際に行っている住所が必要になります。尚、デリバリー専門や出張型のサービスなど非店舗でのサービスについてはビジネスプロフィールの登録が可能なため、MEOをおこなう事ができます。
MEOは店舗がある近隣のエリアでしか表示されない
GoogleMapはユーザーの位置情報を元に、近隣にあるオススメの店舗を表示します。そのため、店舗から遠いエリアで検索したユーザーには異なる検索結果が表示されます。
例えば、店舗が渋谷にあるラーメン屋さんが池袋でも表示させたいと思い、MEOに取り組んでも表示されることはありません。この場合、ユーザーが池袋でラーメン屋さんを検索すると、位置情報を元に池袋周辺のお店が表示されるためです。
そのため、池袋でも表示させたい場合は池袋に店舗をオープンさせる必要があります。
このように、Googleマップの検索結果はユーザーの位置情報と店舗の所在地によって変わるため、MEOをおこなう場合は、自店舗があるエリア内でのみGoogleMapで上位表示させることが出来ます。

MEOで上位表示させるための4つのポイント
MEOで上位表示させるためのポイントを解説します。
▼ MEOで検索順位を上げるためには、以下の施策を継続的に取り組む必要があります。
- 評価の高い口コミを獲得する
- 公式サイトの評価を高める(SEOを行う)
- サイテーションを行う
- NAP情報を統一する
評価の高い口コミを獲得する
Googleは、ユーザーから高評価の口コミが多く投稿されているビジネスを「ユーザーから人気の店舗」と判断し、GoogleMap内で上部に表示させます。
Googleビジネスプロフィールの公式ヘルプに以下のように書いてあります。
クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。
Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法
口コミは投稿されるのを待っていても中々獲得できません。
多くのユーザーに口コミを投稿してもらうために、以下の方法を行います。
【QRコードを使った口コミ促進】
- 口コミ投稿画面に遷移するQRコードを発行する
- QRコードを印刷してポップを作る
- 来店者の目に留まりやすい場所に作成したポップを設置する
- 会計時に、来店者に口コミを投稿出来ることを伝える
【URLを使った口コミ促進】
- 来店者に来店のお礼メールを送信する
- お礼メールに口コミ投稿先のURLを記載しておく
口コミは継続して獲得することが重要です。
そのためには、口コミ投稿の案内をスタッフの業務フローに組み込み、積極的に集めるようにしましょう。
公式サイトの評価を高める(SEOを行う)
MEOとSEO、それぞれ異なる検索エンジンですが、MEOの検索順位においてはSEOの評価が大きく影響します。
公式サイトが検索エンジンで上位に表示された場合、そのサイトが提供する情報や内容の信頼性が高いと評価されます。そのため、Googleビジネスプロフィールが連携する公式サイトがSEOで上位表示されると、MEOにおいてもその店舗やビジネスの評価が向上するというわけです。
このように、MEOとSEOは別々の取り組みとして考えられがちですが、実際には密接に関連しており、一方の取り組みがもう一方の成果を高める役割を果たしています。
ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も視認性の高さに影響します。Googleでのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。
Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法 視認性の高さ
▼ MEOにも効果的なSEO対策の方法は以下の通りです。
- サービスの内容を詳細に記載したページを作成する
- ユーザーにとって分かりやすいページタイトルを付ける
- ユーザーにとって分かりやすい見出しを付ける
- サービスに関する情報発信をおこなう
- 地元の企業から被リンクを獲得する
このように、サービスを探しているユーザーにとって役立つページを作るのがSEOの基本となります。
サイテーションを行う
MEOの中で、サイテーションは非常に重要な役割を果たしています。
サイテーションとは、Googleビジネスプロフィールに記載された自社の基本情報(名前・住所・電話番号などのNAP情報)が、他のWEBサイトやサービス上に掲載されることを指します。
簡単に言うと、サイテーションはビジネスの信頼性や認知度を高めるための「名刺」のようなものです。多くの場所で正確かつ一貫した情報が掲載されているほど、Googleマップの検索エンジンはそのビジネスを信頼性が高いと判断します。
そのため、自社の情報を信頼性の高いポータルサイトや地図アプリに掲載することでビジネスの「信頼性」を向上させることができます。
具体的には、ユーザーの利用率の高い、エキテンやEPARKなどの大手ポータルサイト、NAVITIMEやMAPIONといった住所や電話番号を掲載するサイト、さらにはYahoo!マップやApple mapなどの地図アプリに自社情報を掲載すると効果的です。
このように、Googleはリンクが無くても他サイトから情報を収集し自社のビジネスと関連付けるため、次の項目で説明するNAP情報を統一することがサイテーションの獲得では重要となります。

NAP情報を統一する
NAP情報とは、
- Name:会社名/屋号/店舗名
- Address:住所
- Phone:電話番号
の頭文字を取った言葉です。
Googleはインターネット上の多種多様な情報を抽出し、特定のビジネスとの関連性を特定します。リンクの存在しないデータでも、NAP情報が一貫している場合、Googleはそのデータを同一のビジネス情報として判別します。
しかし、他サイトに掲載されたNAP情報がGoogleビジネスプロフィールのNAP情報と異なっていれば、検索エンジンはそれを異なるビジネスとして扱い、サイテーション効果を得ることができません。
この結果、オンライン上でのビジネスの露出が減少し、MEOの効果を損なうリスクが高まります。
NAP情報を統一するには、「住所・電話番号の大文字、小文字の違い」や「株式会社〇〇と(株)〇〇の表記の違い」「ひらがなとカタカナの使い分け」などの細かな表記揺れを排除し、情報が完全に一致するよう心がける必要があります。

MEOに影響がある項目とランキング
GoogleMapの検索アルゴリズムの詳細は公開されていないので、特定の施策がどれほど効果的かは正確には知り得ません。しかし、2023年3月24日にWhitespark社がMEOの専門家たちの意見を基にまとめたデータが公開されました。
この情報をもとに、MEOの効果に大きく影響する要素と、それらの効果をランキング形式でご紹介します。
GoogleMap内の順位に影響がある項目
Whitespark社の調査結果を基に、どのような項目がGoogleMap内のランキングに影響がある項目を紹介します。
▼ GoogleMap内の順位に影響がある項目は以下になります。
影響がある項目一覧 | 詳細 |
Googleビジネスプロフィールの評価 | クエリとの関連度、登録カテゴリ、ビジネス名に含まれたキーワード、ビジネスプロフィールの充実度 |
ホームページの評価 | NAP情報の有無、タイトルタグのキーワード、ドメインオーソリティ、提供サービスについてのコンテンツの有無 |
口コミ | Googleビジネスプロフィールとその他サイトのレビューの数、レビューの評価点数、レビューの増加速度など |
リンクの評価 | 公式サイトが獲得した被リンクのドメイン数、ドメインオーソリティ、アンカーテキストに含まれたキーワードなど |
ユーザー行動 | クリックスルー率、モバイルクリックから通話数・ビジネス情報の滞留時間など |
サイテーションの評価 | NAP情報の一貫性、引用されている量、引用されているサイトの知名度など |
パーソナライゼーションのシグナル | ユーザーの検索履歴、ユーザーが検索している場所、ユーザーが検索したデバイスなど |
次に、7つの項目が順位に与える影響の度合いを見てみましょう。
【各項目が順位に与える影響度合い】
Whitespark社の調査データを見ると、Googleビジネスプロフィールの評価が検索順位に与える影響が一番強く、次にホームページのシグナル、口コミのシグナルと続きます。
このことから、Googleビジネスプロフィールを充実させるだけではなく、公式ホームページの情報の充実やSEO対策も重要なことが分かります。
GoogleMap内の検索順位に影響がある項目ランキング
次に、GoogleMap内の検索順位に影響がある項目をランキング形式で紹介します。
検索順位に影響がある項目ランキング | スコア | |
---|---|---|
1 | メインのカテゴリ | 193 |
2 | ビジネス名に含まれるキーワード | 181 |
3 | 検索地点までの住所の近さ (検索者とビジネスの距離) | 176 |
4 | 検索都市の住所 | 170 |
5 | スパムの削除 | 143 |
6 | 高評価の口コミ (例:★ 4-5) | 138 |
7 | サブカテゴリ | 134 |
8 | レビューの数 (テキスト付き) | 128 |
9 | オーナー確認 | 117 |
10 | 地図の中心地からの距離 | 114 |
11 | GBPに登録しているURLのタイトル | 114 |
12 | GBPの完全性 | 112 |
13 | 時間の経過に伴う持続的なレビュー増加 | 105 |
14 | 各サービスの専用ページ | 105 |
15 | GBPに登録しているURLの見出しのキーワード (H1、H2) | 102 |
16 | マップピンの適切な配置 | 101 |
17 | ドメインコンテンツの地理的 (都市/近隣)キーワードの関連性 | 101 |
18 | ウェブサイト全体の内部リンク | 100 |
19 | ローカル関連ドメインからドメインへのインバウンドリンク数 | 100 |
20 | レビューの最新性 | 99 |
【和訳:SEM Plus編集部】
このランキングで注目すべき点は、「公式サイト」に関わる項目が複数ランクインしている事です。
MEOをおこなう際、公式サイトの重要性を見過ごす方も少なくありませんが、MEOでは公式サイトのSEO対策も評価の一部となるため、積極的に施策をおこないましょう。
Whitespark社が公表した調査結果はGoogleが公式に発表しているデータではありませんが、Googleビジネスプロフィールのヘルプページ「ローカル検索結果で順位が決まる仕組み」に記載のある「関連度」「距離」「視認性の高さ」に関する項目のため、実際の検索アルゴリズムに非常に近いと考えられます。
MEOの施策に関する注意点
MEOをおこなう上では、Googleのガイドラインに遵守した上で対策をおこなう必要があります。ガイドライン違反をした場合は、ビジネスプロフィールの停止や削除といったペナルティが与えられるため注意が必要です。
▼ 代表的なガイドライン違反の例は以下の2点です。
- ビジネス名や住所にキーワードを埋め込む
- 自作自演や業者と使って口コミを獲得する
ビジネス名や住所にキーワードを埋め込む
Googleビジネスプロフィールのビジネス名や住所にキーワードを埋め込むのは、ガイドライン違反となります。
具体的には、居酒屋の店舗名が「居酒屋オルグロー」の場合、ビジネス名に「個室 大人数 鍋 居酒屋オルグロー」などのキーワードを入れて、ユーザーがキーワード検索した際に自身のビジネス情報が検索結果に引っ掛かりやすくする行為を指します。
Googleは実際のビジネス名以外のキーワードを入れることを禁止しているため、こちらもビジネスプロフィールの停止や削除の対象となります。

自作自演や業者を使って口コミを獲得する
口コミの獲得はMEO効果を高めるための有効な施策ですが、自作自演で投稿した口コミや業者に依頼して獲得した口コミはガイドライン違反のため行ってはいけません。
ユーザーは第三者が投稿した口コミを来店するかどうかの重要な判断材料にします。その口コミが実際にサービス提供を受けたことが無い嘘の口コミだった場合は、ユーザーはGoogleMapを信用することが出来なくなり利用者が減少することになります。
そのため、Googleは自作自演の口コミや金銭を提供して獲得する行為に対しては、ビジネスプロフィールの停止や削除といった厳しいペナルティを課しています。
▼ 以下の条件に当てはまる口コミの獲得は、Googleのガイドライン違反になります。
- 割引・クーポンの発行などお礼を払って口コミを書いてもらう
- 自作自演で口コミを投稿する
- 業者に依頼して口コミを増やしてもらう
MEOで追うべき指標と計測方法
MEO対策の効果測定で追うべき指標は、
- GoogleMap内の検索順位
- GoogleMap経由での集客数(CV数)
- 表示回数に対してのアクション率(CVR)
の3つです。
それぞれ、追うべき理由と効果測定のやり方を解説します。
指標① GoogleMap内の検索順位
取り組んだMEOの成果を確認するために、GoogleMap内での検索順位を確認します。
▼ GoogleMap内の検索順位は以下3つの方法で計測することが出来ます。
- 目視での確認
キーワードが少ない時は、異なる場所からGoogleマップで直接検索し、順位を確認します。 - MEOツールの利用
「MEO無料順位チェックツール」を使用すると、手軽に順位をチェックできます。会員登録すると、キーワードの順位の推移も見れます。 - 有料ツールの利用
多くのキーワードを一度に計測したい場合や、詳細な計測設定が必要な場合は、各社が提供している有料ツールを利用します。
尚、弊社が開発した「MEOアナリティクス」でもMEOの順位計測が可能です。

指標② GoogleMap経由での集客数(CV数)
MEOを行う目的は来店者を増やすことです。そのため、MEOをおこなう前と後で集客数がどの程度増加したのかを確認しMEOの効果を確認します。
Googleマップ経由の集客数の増減は、Googleビジネスプロフィールマネージャーのパフォーマンスから以下の手順で確認することができます。
【集客数の確認手順】
Googleビジネスプロフィールマネージャーにログイン⇒パフォーマンスをクリック⇒パフォーマンスレポ―トから集客数と集客数の増減を確認します。

指標③ 表示回数に対してのアクション率(CVR)
GoogleマップやGoogle検索でのビジネス情報の表示回数とアクション数をもとにCVRを算出し、ビジネスプロフィールがユーザーにとって魅力的な内容なのかを評価します。
例えば、魅力的な写真や動画を投稿することでCVRが上がると、ユーザーがそのビジュアルに引かれて行動を取ることが分かります。このような情報を活用して、MEOの施策を計画することが重要です。
ただし、GoogleビジネスプロフィールにはCVRを計測する機能がないので、以下の式を使用して自分で計算します。
【計算式】表示回数 ÷ アクション数 = CVR
尚、弊社が提供するMEOアナリティクスには「CVR」をレポートで表示する機能があるため、簡単に把握することができます。
MEOの成功実例
弊社が実際にMEOをおこなったお客様の例を2つご紹介致します。
成功事例①【美容クリニック様の例】
美容クリニック様へのMEOをおこない、開始から2ヵ月後に主要キーワードの検索順位が3位以内にランクイン、Googleマップ経由の予約が200%増加した成功事例です。
■ MEOの目的:広告費の削減
■ 状況:近隣に大手美容クリニックが数社あったため、自社の強みを生かしたターゲットキーワードを設定しロングテールキーワード中心に対策
■ 行った施策
- ビジネスプロフィールの充実(写真・投稿・口コミ獲得と返信)
- 公式サイトの医院紹介ページの強化、被リンク獲得
- 病院、クリニックを紹介するポータルサイトへの掲載(サイテーション施策)

成功事例②【買取店様の例】
検索順位が下落し、問い合わせ数も減少していたビジネス情報を改善したMEO施策例です。
改善後「ルート検索」の数値が8倍以上に増加しました。
■ MEOの目的:屋号を変更した事でGoogleMap内の順位が下落、元の順位に戻したい
■ 状況:ビジネス名が何度も変更され正しいビジネス名に設定できない
■ 行った施策
- 公式サイト、他サイトのNAP情報の統一
- 口コミ返信
- ビジネス情報にサービス、商品の追加 など

まとめ
ここまでMEOについて解説しましたが、まとめるとMEOをおこなう上で重要なポイントは大きく8つです。
- 検索順位が決定される仕組みを理解する
- 検索順位に影響がある項目を理解する
- Googleビジネスプロフィールのビジネス情報を充実させる
- 高評価の口コミを継続して獲得する
- サイテーションを獲得する
- 自社サイトのSEO対策を強化する
- Googleガイドラインを遵守する
- 効果測定は「順位」「CV数」「CVR」を指標にする
自分でMEO対策を行う場合は、これが基本となるため必ず覚えてください。
繰り返しになりますが、MEO対策で最も大事な事は、「どうすれば順位が上がるのか?」を意識するよりも、「検索ユーザーにとって一番大事なものは何か?」を意識することが重要です。
MEO対策を行い、問い合わせや集客を増やす手法は、店舗運営において効果的な手段の1つです。効果的な施策方法を理解して店舗の集客を増やしましょう。
最後に、自分でMEOを行っても成果が出ない方や、MEO会社に依頼していて成果が出ていない方は弊社のMEOサービスを是非ご検討ください。1000以上のアカウントデータを元に、最適なMEOをご提案させていただきます。