BtoBのSEO対策を成功させるポイント・基本解説から活用できるツールまで紹介
BtoB向けのSEO対策は、WEBサイトを通したビジネスをおこなっている企業にとって重要な施策です。特にコロナ禍でデジタルシフトを意識する企業も多いのではないでしょうか。本記事では、SEO対策を取り組む上での基本となるユーザー行動の理解や行うべきSEO対策の手法、活用できるツールについて解説します。
BtoB企業のSEOの重要性
なぜBtoB企業がSEO対策に取り組む必要があるのか。それは、顧客のオンライン上での購買行動(検索から購買まで)に繋がるパターンが増えているためです。オンラインでの購買行動のタイミングで自社を認知してもらえると、自社サービスや製品の検討の選択肢に入ることができます。
そもそも、SEO対策とは、ユーザーが検索エンジン(GoogleやYahoo)で特定のキーワードで検索した際に、検索結果上に、ユーザーが求めている有益な情報が掲載されている状態にホームページを最適化することです。
SEO対策を行うことで、自社サイトや製品ページが特定の検索キーワードで検索結果に上位表示されやすくなります。検索順位が上がると、これまでよりもクリック率が向上し、その結果「WEBサイトへの集客を増やす」ことができます。
以下は、WEBサイトへの集客を増やすこと以外で期待できるSEOの効果についてまとめています。
広告以上の流入や効果が期待できる
自社サイトのページが上位表示されることで視認性が高まり、顧客の目に触れる機会も増えます。
さらに、SEOにおける一つの手法として、WEBサイトのHTMLソースのmetaタグに自社の紹介文や製品に関する説明の要約などを記述することで、検索結果にその内容の一部が表示されて、広告を掲載しているかのように自社サイトを検索結果上で目立たせることができます。
また、それと同時に検索ボリュームの多いビッグキーワードで上位表示されれば、「広告以上の効果」を見込める可能性もあります。中長期的な計画でSEOを行い、効果が現れるまでに少し時間はかかりますが、少ない費用で利益が大きいという点はSEOならではのメリットです。
企業のブランディングができる
企業のブランドに対する信頼や共感などを通じて、多くの顧客にとって企業や組織等の価値を高めていくマーケティング戦略のことをブランディングと言います。
ブランディングは一朝一夕には構築されません。しかし、ユーザーの検索ニーズに対して多くのタッチポイントをもち、発信される情報が一貫していれば、企業イメージは定着するものです。BtoBにおいてはWEB検索の頻度が高いので、SEOによるブランディングは戦略として非常に有効な手段と言えます。
SEO対策で、自社サイトや製品ページが検索結果に上位表示されれば露出度が上がり、必然的に多くの顧客の目に留まり認知度がアップします。認知度がアップすることで企業の信頼性を得ることができ、それが企業としてのブランド力を持つことにつながります。
このように、企業としてのブランディングを行う上でも、SEOはとても重要な施策になります。
将来の売上アップを狙える
課題や問題を抱えているユーザーは、それを解決するために検索エンジンを使って情報を収集して解決に努めます。これは、BtoBビジネスにおいても同じで、製品やサービスの導入を検討している目的が明確な顧客は、検索エンジンを介して企業のWEBサイトを情報源として活用します。
購入を検討している目的が明確な顧客は、将来の売上につながりやすい大切な見込み客です。見込み客が検索しそうなキーワードの検索結果の上位に自社サイトや製品ページが表示されれば、コンテンツを読んでもらえるチャンスが増えて、最終的に製品の購入に至る可能性が高くなります。
BtoBマーケティングにおけるSEOは、このような見込み客を対象に行う施策としても有効で、購買に至るまでの初めの段階から見込み客を効率よく自社サイトに集客し、将来的な売上アップを狙うことができます。
検討段階のフェーズに合わせた顧客獲得ができる
どの検討段階にいるのかによって集客キーワードを明確にし、検討段階のフェーズに合わせた顧客を獲得できます。
どの検討段階にいるのか、例えば、「情報収集フェーズ」なのか、それとも「サービス比較フェーズ」なのかを明確にして、それに合わせた集客キーワードを明確化することで、検討フェーズ毎のキーワードを戦略的に選定し、コンテンツ作成が行えます。
検討層別に集客キーワードを明確化することで、施策の優先順位を決めることができます。
どの検討段階の顧客なのかを見極めて良質な記事コンテンツを提供し続けることで、自社への信頼性が高まります。
その結果、「専門性の高い、良質なサービスを提供してくれる企業」と顧客からは認知され、サービス選定時の有力候補になれる可能性が高くなります。また、検索結果の上位にWEBサイトが掲載されることで、検索エンジン経由で長期的に見込み顧客を獲得できるようになります。
BtoBビジネスのユーザー行動とは?
BtoBビジネスにおける顧客が製品やサービスを購入するまでには、段階別にざっくりと以下のように振り分けます。
① 課題の顕在化 (課題の抽出) | 課題に気づき、何が問題であるかが明確になります。 |
② 情報収集 | 課題解決の手段にどのようなもの・ことがあるかを検索します。 |
③ 比較検討 | 課題を解決するコストとサービス、あるいは同種のサービス同士を比較し、導入する価値があるかを検討します。 |
④ 導入 | サービスの価値を確信し、サービスを導入します。 |
▼ さらに、各フェーズにおいて、担当者が参考にする情報は以下のようなものです。
① 課題の抽出段階 | コラムやブログ:自分と同様の課題をもつ情報に共感し、課題の本質を理解します。 |
② 情報収集 | 用語集や具体的サービス:課題解決手段となるサービスや課題に関連する用語を検索します。 |
③ 比較検討 | 料金表や企業情報、サービス情報:課題を解決するに足るサービスであり、会社にどのようなメリットが期待できるかを検討します。 |
④ 導入 | サービスの価値を確信し、サービスを導入します。 |
このように、各フェーズで求められる情報が異なるため、SEO対策をすることによってどのページをどのようなかたちで検索上位に表示させるかを検討しなければなりません。
BtoB企業のサイトが取り組むべきSEO対策
以下、情報収集から比較検討の段階でアプローチするべき手法を紹介します。
情報収集段階のユーザーを獲得するコンテンツSEO
課題が顕在化している状態ですが、課題解決の方法や施策を持った企業名やサービス名などを認知していない状態の見込み顧客に向けたものになります。
情報収集段階の顧客にWEB上で認知させることができれば、比較検討の土台に自社サービスを乗せることが出来ます。
・顧客が知りたい情報は何か?
・どのような情報を届けるべきか?
を念頭にSEO対策のキーワードの選定やコンテンツ作成が必要です。
一般的には、用語解説やコラムなどのコンテンツが有効とされています。
自社サービスで解決できる課題や、専門用語の意味などの情報を求めるキーワードでの流入を目指すコンテンツとなります。
比較検討段階のユーザーを獲得する内部対策
課題解決に向けた製品やサービスを提供する、企業名やサービス名をある程度把握している状態の見込み顧客に向けたものとなります。
具体的には、「課題解決のためにこういうものがほしい」と製品やサービスの比較検討をしている段階のユーザーのため製品名やサービス名などで製品ページをSEO対策で上げていきましょう。
・問題解決のためにどういった検索をしてどんな製品情報を見るのか?
・すでに解決策を見つけてその検討するための材料はなにか?
を念頭にSEO対策のキーワードの選定やコンテンツ作成が必要です。
製品ページ内には、サービスや製品技術の紹介や事例、費用面などのコンテンツでサービスをアピールします。
その他、会社概要やプライバシーポリシーなど、取引時に必要な情報の提供を意識したコンテンツもあるとさらによいです。
BtoB企業のサイトがおこなうSEO対策のポイント
BtoBでのSEO対策は、発信するコンテンツがどのフェーズにあるユーザーをターゲットにしているかを考えなければなりません。BtoCのユーザーを相手にする場合でも同様のことは言えますが、BtoBの企業間取引においては、サービス導入を検討する担当者は様々なプロセスを経てサービスの導入を決定しなければなりません。
また、プロセス以外にも複雑な条件のなかで、サービスや企業との関係を調整しながら決裁を求めることになります。
BtoBサイトのSEO対策で意識するべきポイントを順を追ってご紹介します。
ペルソナの設定をおこなう
BtoBのSEO対策の第一段階において、自社製品やサービスの導入を検討するユーザーのニーズや課題を明確にするためにペルソナの設定をおこないます。
ペルソナとは、「自社製品やサービスの典型的なユーザー像」のことを指します。実在する人物ではなく架空の人物像を作り上げることがポイントです。
顧客の購買プロセスでは異なる立場の複数の人(決裁者、担当者など)が意思決定をするため、複数のペルソナ設定を想定しておきましょう。
ペルソナの設定をすることで、担当者や企業が製品を導入する背景がイメージしやすくなるため、「作成すべきページ」「作成すべきコンテンツ」「対策をおこなうキーワード」「対策をおこなう必要のあるページ」が明確になります。
ちなみに、BtoBのペルソナ設定をおこなう場合は「企業ペルソナ」と「担当者ペルソナ」の2つを設定することでよりターゲットを明確にすることができます。
【法人ペルソナ】
業種・会社規模・従業員数・売り上げ・SEO対策やWEBマーケティングの課題など
【担当者ペルソナ】
役職・決裁権の有無・目標・部署の課題・チームの人数など
そのほか、名前や年齢、趣味など、具体的に設定するとより深い議論が発展します。ペルソナの設定は、自社にとって都合のいい人物像を設定してしまうことも多いので、複数人(3~5人程度)の設定をおこない、属性や指向性の違う人物をイメージすることも重要です。
ペルソナを設定することはカスタマージャーニーを作る上でも重要となるため、BtoBサイトのSEO対策をおこなう際は、事前準備としてしっかりとペルソナを設定しましょう。
カスタマージャーニーを明確にする
顧客理解を深めて自社との関係性を構築するためにもカスタマージャーニーを明確にする必要があります。カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービスを認知し、契約・導入に至るまでのプロセスのことです。
BtoBのSEO対策では、「集客の効率化」、「CVRの向上」、「LTVの増大」を改善するにあたり、それぞれの具体的な施策を決定する際の指標にもなります。
BtoBにおいては1人の顧客が契約や導入を決定するということは稀です。異なる立場の複数の人(決裁者、担当者など)が意思決定をするため、見込み顧客が抱えている課題や求める情報が何かを考えるだけにとどまらず、どの立場の人に向けての情報が必要なのかも具体的に整理しておきましょう。
例えば、
【担当者】
「自社の製品やサービスを知らない課題解決方法を探している」
「自社の製品やサービスを知っている」
「各社サービスの違いなどを比較検討」
【決裁者】
「製品やサービスがパートナーとして適切かどうか」
「導入後の費用対効果はどうか」
などを想定します。
カスタマージャーニーマップに合わせたページを作成する
カスタマージャーニーマップのどの段階にユーザーがいるのか、それに合わせたページを作成します。
カスタマージャーニーマップは、多くの場合、横軸に購買のフェーズ、縦軸にタッチポイントや心理・感情、体験などを置くフレームワークで、自社のサービス導入までのプロセスに沿った形で考えると良いでしょう。
縦・横の軸の設定ができたら、各ペルソナがどのフェーズでどのように体験し・どのような感情を抱くのかを議論します。この際、ひとりの制作者によってマップを完成させるのではなく、他部署等を含めたチームで議論すると精度が上がります。
ペルソナとカスタマージャーニーマップによってターゲット像をつくり、施策開始時の前提を明確にしておきましょう。
発信する情報と検索上位に上げたいページによってふさわしいコンテンツを用意する必要があります。
集客用のコンテンツとなるコラムや用語集のようなページは、幅広くキーワードを盛り込むことができるため、多くのリードを獲得するうえでは有効ですが、一定数見込みにならないユーザーが混じることを念頭に置き、集客数と成約数の関係を丁寧に集計するようにしましょう。
反対に、成約間近の比較検討段階以降にあるターゲットに対して訴求するべきコンテンツは、業界内での信頼性や技術的な優位性を伝える内容になってきます。
また、テキストに頼った情報だけではなく、図解や動画などのコンテンツを用意するなど、情報ごとに適切な情報フォーマットの準備も必要です。製品やサービス情報で顧客が知らない専門用語もあることを想定し、視覚によって理解を早められることも多分にあるためです。
カスタマージャーニーマップに合わせたキーワードを選定する
顧客がどの検討段階にいるのか、さらに、ペルソナが対象のキーワードを検索しているか、に合わせてキーワードを選定していきます。
実際に検索しているキーワードかどうかは、ahrefsなどを使って競合サイトに流入しているキーワード調査ができればおおよその目途を立てることが可能です。
また、BtoBのSEO対策において、キーワードの検索数はBtoCと比較して相対的に小さくなることを認識する必要があります。集客を増やすためなのか、コンバージョンを意識しているのか、を意識してキーワード選定を行います。
集客を意識する場合は、キーワード検索数が比較的多いキーワードを選定すると良いでしょう。
コンバージョンを意識する場合は、ロングテールのキーワードを調査してみるのもおすすめです。検討を進めているユーザーの検索キーワードはロングテールになる傾向にありコンバージョンに近いためです。
また、キーワード選定基準として、
・自社サービスや製品に関連あり
・検索ボリュームが多いキーワード
だけでは不十分な場合もあります。
・対象キーワードで、どれだけ顧客となりうる人が検索しているのか
・対象キーワードで、どれだけ購入意欲が高い人がいるのか
なども勘案しながらキーワード選定をおこないましょう。
実際に対象となるキーワードで検索してみて上位サイトのコンテンツを読んでみると、どういったユーザーに向けた内容かのイメージができ、キーワードの選定の基準になります。
テクニカルSEOをおこなう
テクニカルSEOは検索順位を改善するために重要な施策です。
GoogleやYahooなどの検索エンジンを対象としたSEO対策のひとつであり、検索エンジンにWEBサイトの情報を正しく認識させるためにも、テクニカルSEOを用いて検索エンジン向けに最適化する必要があります。
テクニカルSEOを行うことで、検索エンジンを意識してのWEBサイトの最適化により、上位表示されることが期待できるためです。その結果、自然検索からの流入の増加を狙えます。
テクニカルSEOは、Googleから公開されている「ウェブマスター向けガイドライン」に沿って施策を行います。具体的には以下のようなものが挙げられるのでぜひ施策の参考としてください。
【検索インデックス向け】
- タイトルタグの最適化
- ディスクリプションタグの最適化
- 内部リンクの設置
- 重複するコンテンツの削除
【検索エンジンのクローラー向け】
- モバイルフレンドリー
- ページ表示速度の高速化
- サイトマップの設置
- URLの正規化
- サイト構造の最適化
以上の施策でWEBサイトを最適化することで、WEBサイトの存在を検索エンジンに見つけてもらい、より早くインデックスしてもらいやすくなります。
被リンクを獲得する
検索順位を上位に改善するためには被リンクの獲得も重要です。コンテンツを作成し閲覧数が上がってきたら、被リンクの獲得を目指しましょう。
被リンクを獲得すれば該当する記事コンテンツページだけでなく、WEBサイト全体が検索エンジンから高評価を受けさらに上位表示しやすくなります。
▼ 被リンク獲得の方法例としては以下を参考にしてください。
- 関連サイトへの登録・協賛
- 関連記事サイトの寄稿
- インタビューや対談
- プレスリリースの活用
ちなみに、自社のWEBサイト内の関連記事同士をつなぐ内部リンクも有効です。
E-A-Tを高める施策をおこなう
E-A-Tとは、WEBサイトやページの品質をGoogleが評価するために定めた評価軸のことです。Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つの頭文字を取った略語になります。
各コンテンツ記事内に情報発信者(業界の専門家である経歴や実績、関連資格などを含めた)を明記することで、記事に対するE-A-Tを高めることに繋がりGoogleに評価されます。
さらに、上記に沿った高品質で専門性の高い情報を発信することで、見込み顧客からは参考になる情報があるWEBサイトであると認識してもらいやすくなります。
BtoB企業のサイトがおこなうコンテンツSEOのポイント
選定したキーワードに必要となる記事の全体像を把握する
選定したキーワードが決定したら以下の順に沿って記事の全体像を把握していきます。
STEP1. キーワードのグルーピング
検索意図が近いキーワード同士をグルーピングしていきます。キーワードリストを取得する際には簡単に関連のキーワードを取得できるラッコキーワードの利用がおすすめです。
その後、検索意図の似ているキーワード同士でまとめていきます。検索意図に近いキーワードを一つのページで一緒に対策することで、複数キーワードでの上位表示が見込めるようになります。
少ないページ数で多くのキーワードを対策することで、より効率的に、そして効果的に成果を出すことが期待できます。
STEP2. グルーピングしたキーワードに対して必要なテーマの洗い出し
グルーピングしたキーワードから検索意図をくみ取り、テーマを整理していきます。顧客の本質的なニーズまで深堀りすることが重要です。
例えば、「〇〇〇 選び方」、「〇〇〇 おすすめ」で検索する人は、「選定方法が知りたい」という状況ですが、本質的なニーズは「選定方法を知って根本の課題を解決したい」という悩みにあります。
表層的なニーズだけではなく本質的な顧客のニーズまでを把握することで、「本質的なニーズや悩みを解決できるコンテンツ」と、より検索意図に応じたコンテンツ作成にたどり着くことができます。
また、共通した見出しにプラスして自社オリジナルの見出しを設定することで、より競合と差別化したコンテンツを作成することも可能になっていきます。
STEP3. テーマごとに見出しや文字数の設定
実際にキーワードで検索し、上位サイトの共通する見出しを抽出、おおよその平均文字数を見て必要な文字数の設定をおこないます。その際には、先ほど紹介したラッコキーワードの関連ツールである「ラッコ見出し」の利用をおすすめします。
ただし、見出しを眺めるだけというのはやめましょう。
「見出しに対してどういった記事が書かれているのか」
「記事を読むユーザーはどういった解決策を期待して記事を読んでいるのか」
この2点を意識して実際に上位サイトの記事を読んでみることが重要です。
STEP4. スケジュール感を決める
以上が決定したあとに、実際のライティングにかかるスケジュール感を想定していきます。
例えば、グルーピングしたキーワードが100個あれば、100記事作成するということになります。その100記事をいつまでにライティングして記事を上げていくのか?というスケジュールを決定する必要があります。
100記事のうちどの記事を優先して作成していくのかも重要です。ドメインの評価がどれほどされているサイトなのかにより、優先していく記事も異なります。
例えば、ドメイン評価の低いサイトがいきなりビッグワードを意識した記事を作成してもランクインすることは困難です。一般的には、スモールキーワードやミドルキーワードを意識した記事から作成していくスケジュールを組んでいくことをおすすめします。
KPI・KGIを決める
KPIは「Key Performance Indicator 」の略語です。重要業績評価指標KGIを達成するための進捗状況の途中経過を計測する指標です。
一方で、KGIは、「Key Goal Indicatorno」の頭文字を取った略語で、重要目標達成指標のことを指します。プロジェクトや組織の最終目標を定量的に示す指標になります。
KPIを設定することで、目標から逆算して計画的に施策を行うことができ、定期的に効果検証することで施策改善につながります。
▼ 例えば、KGIを契約と指定した場合はKPIは以下に設定します。
契約:KGI
↑
商談数:KPI
↑
リード数:KPI
↑
サイト上位表示:KPI
▼ その他、KPIとして設定できる項目は以下になるので参考にしてください。
- 1ヵ月のコンテンツ更新数
- リライト数
- アクセス数
- ページ/セッション数
- クリック数
- ホワイトペーパーのダウンロード回数/問い合わせ回数
ホワイトペーパーを用意する
ホワイトペーパーを用意する際に、意識したいポイントがあります。
商談や契約といった目的を達成するためには、「1人のユーザーに向けて伝える」ことを意識してホワイトペーパーを作成しましょう。
多くのユーザーに訴求すると、課題が抽象的で訴求力が弱くなりがちです。リード化が達成できたとしても商談に繋がりづらいホワイトペーパーになる可能性があります。
多くのユーザーに訴求したい場合には、ユーザー1人に対して作成したホワイトペーパーを複数パターン用意することをおすすめします。
著者・監修者を決める
E-A-Tを基準に考えましょう。本名を出した上で識者・専門家に記事作成を依頼することがベストです。記事内の下部に、著者プロフィール情報(専門分野での経験、経歴、実績などを含めて)を挿入することが必須です。もしくは、記事監修をしてもらうという方法もあります。
▼ 著者プロフィールを作成するにあたって以下を盛り込みましょう。
- 専門分野での経験、経歴、実績
- 専門分野でのSNSや著作物
- 関連ページへのリンク
効果検証の方法を決めておく
WEBサイトへの流入がどれくらいあるのか、流入したキーワードからどれくらいコンバージョンしたのかを定期的に効果検証することで更なる改善ができます。
「目標のコンバージョンが獲得できているのか?」
「KPIは計画に沿って推移しているのか?」
「コンバージョンしたリードを活用して、営業活動はどのように商談されているのか?」
など、流入数やコンバージョンに関係する箇所を特定し、さらに増やしていくための施策立案から実装を定期的におこないましょう。
▼ そこで、以下の方法をおすすめします。
1. 定点観測
ブログ公開後、SEO対策をおこなったキーワードの検索順位を定期的に観察します。難易度にもよりますが、だいたいは2〜3ヶ月要して順位変動を見ていくのが一般的です。全てのキーワードがランクインできるわけではないので、こまめな経過観察が必要です。
2. 効果測定
定点観測で得られる検索順位の変動やコンバージョンの推移、これに加え、Google アナリティクスで得られたページビュー数セッション数、UU数、離脱率、滞在時間、直帰率、などのKPIを参考に、SEO対策の過程での効果測定をおこないます。
開催頻度は、1〜2ヶ月に一度程度をおすすめします。
3. 検証と改善実行
以上で得られたデータから進捗結果と目標が具体的にどれほど異なるのかなどを客観的に見ていき、修正点や改善点の仮説を立ててPDCAサイクルを回していきましょう。
これから後述するリライトも改善策にあたりますので確認してください。
リライトするべき記事の選定方法を決めておく
SEO対策でリライトするべき記事を選定する基準は2つです。
検索順位が伸び悩んでいる記事
検索順位が1ページ目から外れている記事を全てリライトしていくのは非効率です。そのため、優先順位をつけてリライト記事を選定することが重要です。
例えば、検索順位6〜2ページ目までの記事は最優先の対象として選定することをお勧めします。
1ページ目に届きそうな記事であれば、1ページ目にランクインすることでクリック率は改善するはずです。また、1ページ目の中でもクリック率が高くなるのは5位以内のため6~10位の記事も対象としていいでしょう。
クリック率が低い記事
クリック率が低い記事は、検索結果に表示されているタイトルとディスクリプションの訴求力が足りていないことが考えられます。
クリック率は、検索結果に表示されたコンテンツが何回クリックされたかの割合です。表示回数とクリック数はGoogleサーチコンソールで確認できます。
BtoBのSEOでも活用できるSEOツール
これから紹介する5つのツールを活用することによって、BtoBのSEO対策をより効果的に改善できます。
GRC
GRCは、指定したキーワードの検索順位を計測し、グラフで順位の推移を一覧化してくれるツールです。
SEO対策の効果検証を行うには選定したキーワードの順位を日々計測する必要があります。GRCを使うことで、簡単に検索順位のチェックができて、検索順位の低いコンテンツであれば、リライト対象とし仮説・検証がおこなえます。
また、日々計測することでGoogleアップデートでの順位変動なども把握できるため順位上昇に繋がり、下降の原因を特定する上でも必要なツールとなります。対象となる検索エンジンは「Google」「Yahoo!」「bing」となります。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは「Google広告」の管理画面内で提供されている機能で、広告出稿する際に各キーワードの検索数やクリック単価、競合性などを確認するために利用しますが、SEO対策のキーワード選定でも活用できます。
具体的には、キーワードの
- 月間検索ボリューム
- 過去の検索ボリューム数の推移データ
- キーワード競合性
- 競合サイトのキーワードチェック
が確認できます。
SEO対策では検索数やクリック単価から、キーワードの難易度の予測や、SEO対策で取り組むべきキーワードなのかどうかの選別をおこないます。
Googleサーチコンソール
サーチコンソールはGoogleが提供している分析ツールで自社サイトのパフォーマンスや問題点を確認することができます。
具体的には
- 流入がある検索クエリの確認
- クリック数や表示回数の確認
- インデックス状況の確認
- 被リンク状況の確認
- WEBサイト内のエラー状況の確認
などの機能があります。
サイト上の問題点の把握と改善ができるだけではなく、流入があるキーワードやクリック率の高いキーワードを知ることでユーザーニーズを把握することも可能なため、コンテンツの作成や改善すべきページの抽出にも役立ちます。
ahrefs
ahrefs(エイチレフス)は、世界中で利用されているSEO分析ツールです。
SEO分析について便利な機能が複数あり、自社サイトだけではなく、競合サイトの分析をおこなうことができます。
BtoBのSEO対策で活用できる主な機能は
- 競合サイトが獲得している外部リンクの把握
- 競合サイトの流入キーワード
- 競合サイトのトラフィック数の推移
などがあります。
競合サイトのSEO状況を分析することで自社のSEO対策を有利に進めることができるため、BtoBのSEO対策をおこなう上では必須のツールとなります。
ラッコツールズ(見出し(hタグ)抽出)
ラッコ見出しは、「指定したキーワード」の検索結果に表示される上位20位以内のWEBページから見出しを抽出する事ができる無料のツールです。
上位表示されている競合サイトが、共通して使用している見出しや全体の文字数が簡単に比較できるため記事の構成表を作る際におススメです。
まとめ
BtoBサイトにおけるSEO対策をする際の重要性や、取り組むべきポイントを紹介しました。
ペルソナ設定をし課題を洗い出す、対策するべきキーワードの選定から記事作成、サイトにコンテンツの掲載後は、順位やコンバージョン率を計測し、記事の見直しや改善も継続的に行いましょう。
SEO対策で自社サイトの上位表示を成功させることが、認知度アップや売上アップに繋がります。
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