ローカルSEOとは?やり方とMEOとの違いを解説!
「ローカルSEO」とは、Google検索やGoogleマップで近くのお店や会社を探しているユーザーの来店を増やす為に、お店の情報や口コミを充実させローカル検索結果で上位表示を狙う施策の事です。今回は、MEOとの違いや店舗集客におけるローカルSEOの重要性とやり方など詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ローカルSEOとは
ローカルSEOとは、「地域名を含むキーワード」でGoogle検索した際に表示されるローカルパックや、Googleマップ内で店舗情報を上位表示させるための施策の事です。
日本ではMEO(Map Engine Optimization:マップエンジン最適化)と呼ばれ、店舗や施設の集客方法の1つとして知られています。
Googleの検索エンジンは、ユーザーの閲覧履歴や、位置情報に合わせて検索結果を変えています。
例えば、「渋谷 美容室」や「ネイルサロン」など検索キーワードに地域名が含まれる場合や、近くの店舗や会社を探している検索意図を持つキーワードで検索すると、Serps(検索結果画面)にWEBサイトの他に地図情報と店舗情報が掲載されたローカルパック(スリーパック)が表示されます。
ローカルパック内に表示されるビジネス情報は、Googleビジネスプロフィールの登録情報が表示されるため、ローカルSEOでは主にGoogleビジネスプロフィールの評価を高めるための施策をおこないます。
ローカルSEOとMEOとの違い
「ローカルSEO」と「MEO」の定義に明確な違いがあるわけではなく、Webマーケティングの実務上は、ほぼ同じ意味で使用されます。
「同じ意味」ではなく、「ほぼ同じ意味」と記載した理由は、MEOがGoogleマップを対象とした最適化なのに対して、ローカルSEOは地域に関連するキーワードでの最適化(Googleマップ+Google検索)と考える人もいるためです。
そのため、「ローカルSEO」と「MEO」という用語を使うときは、どのプラットフォームを対象に対策するのか認識を合わせておくことをおすすめします。尚、SEM Plus編集部では「ローカルSEO」と「MEO」を同じ意味として扱っています。
ローカルSEOが重要な理由
ローカルSEOは、店舗集客をおこなう上では重要な施策です。
その理由は以下の3点です。
- モバイル検索の30%以上がローカル検索である
- Googleマップでお店を探すユーザーが増えている
- 来店意欲の高いユーザーを獲得できる
モバイル検索の30%以上がローカル検索である
モバイルでGoogle検索をおこなうユーザーの30%が、位置情報に関連する検索をおこなっています。
【参考記事】:think with google:Micro-Moments Now: Why 'near me' intent is a 'near you' opportunity
Googleの検索結果や、Googleマップに自店舗の情報が表示されなければ、大きな機会損失が発生する可能性があります。一方で、ローカルSEOを全くおこなっていない店舗が、ビジネスと関連性の高いキーワードで上位表示させる事ができれば、現在獲得できていない多くのユーザーが来店してくれる可能性が高まります。
近年ではGoogleビジネスプロフィールの機能追加も頻繁におこなわれ、検索結果画面からお店の様々な情報を手軽に取得できるようになっているため、今後は更にローカルキーワードで検索するユーザーが増加する事が考えられます。 モバイル検索をおこなうユーザーが店舗を発見できるよう、ローカルSEOを強化しましょう。
Googleマップでお店を探すユーザーが増えている
ローカルSEOが重要な理由の2つ目は、Googleマップを利用してお店を探す人が増えているためです。株式会社MOV社が行ったアンケートによると、お店を探すユーザーが利用するツールの1位と2位がGoogle検索とGoogleマップでした。
このように、Google検索及びGoogleマップを使ってお店を探す事が主流になっているため、潜在顧客に対してアプローチをおこない来店数を増加させる場合、Googleビジネスプロフィールを活用したローカルSEOへの取組みが重要となります。
来店意欲の高いユーザーを獲得できる
ローカルSEOに取り組むことで、来店意欲の高いユーザーを獲得できます。たとえば「渋谷 ラーメン おすすめ」と検索するユーザーは、「渋谷エリアでラーメンを食べたい」と考えて検索しているため、検索した直後に行動する可能性のある来店意欲の高いユーザーです。
また、飲食店や美容室などのサービス業だけではなく、商品を実店舗で販売している小売業にとってもローカルSEOは購入意欲の高いユーザーにアプローチすることができます。
実際にGoogleが公表しているデータによると、小売業に関して「スマートフォンでローカル検索を行った人の28%が76時間以内に実店舗を訪れ、その中の28%が購入につながっている」との事です。
このようにローカル検索をおこなうユーザーの多くは、ニーズが顕在化しているため、ローカルSEOをおこなう事で来店意欲や購買意欲の高いユーザーにお店をアピールできます。
ローカルSEOのランキング要因
Googleが公表しているローカルSEOのランキング要因は、以下の3点です。
- 関連性
- 距離
- 知名度
それぞれどのようなポイントが重視されるのか見ていきましょう。
関連性
まずは「検索されたキーワード」と「自社事業」が関連しているかどうかが重視されます。たとえば「渋谷 ラーメン おすすめ」と調べられたとき、同じ麺類だからといって蕎麦屋が表示されることはありません。
一方、必ずしもラーメン屋でなくとも、中華屋であれば検索キーワードとの関連性が高いため、十分に上位表示される可能性はあります。
Googleに自社ビジネスについて認識してもらうためには、Googleビジネスプロフィールに業種・カテゴリなどを正しく設定しておかなければなりません。
また、登録カテゴリに関連する画像もGoogleビジネスプロフィールに掲載しておくと、より関連性をアピールできます。たとえば中華屋が「渋谷 ラーメン」関連のキーワードでローカルSEOに取り組むのであれば、ラーメンのメニューを登録し、写真も掲載しておきましょう。
距離
ローカルSEOは、実際に来店することを前提とした検索結果が表示されます。そのため「検索キーワードで指定されたエリア」「ユーザーが検索している位置情報」と「店舗」の距離もランキング要因の一つです。
たとえば渋谷にあるラーメン屋が、「新宿 ラーメン おすすめ」という検索キーワードで上位表示されることはありません。また、品川駅にいるユーザーが「ラーメン おすすめ」と調べたときも、基本的には現在地周辺のラーメン屋が上位表示されます。
渋谷にあるラーメン屋がローカルSEOで取り込むべきユーザーは「渋谷 ラーメン」などのキーワードで検索する人や、渋谷駅で「ラーメン 周辺」「ラーメン おすすめ」と調べる人です。Googleに正確に店舗位置を把握してもらうためにも、Googleビジネスプロフィールに正しい住所を登録しておきましょう。
知名度
知名度の高さもローカルSEOのランキング要因となりえます。たとえば「渋谷 ラーメン おすすめ」と検索するユーザーは「渋谷周辺のラーメン屋に行きたい」 と考えているでしょう。
しかし、ユーザー心理をさらに追及すると、次のような真意が挙げられます。
- 渋谷周辺の”おいしい”ラーメン屋さんを知りたい
- 美味しくないラーメン屋さんに入って”失敗したくない”
このようなユーザー心理に応えるべく、Googleも「知名度があり評判の高い店舗」を上位表示させる傾向が強いです。そのためローカルSEOで上位表示させるためには、オフラインでの評判を高め、指名検索を増やしたり、オンライン上で多くの引用や言及を集める必要があります。
ローカルSEOのやり方
ここまで紹介したローカルSEOの特徴を踏まえて、上位表示されるために実施すべき施策としては次の6つが挙げられます。
- Googleビジネスプロフィールの充実
- レビューの獲得
- サイテーションの獲得
- 公式サイトのSEO
- 被リンク獲得
- 写真の掲載
それぞれ具体的に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
Googleビジネスプロフィールの充実
ローカルSEOでは「Googleビジネスプロフィール」に登録されている情報が、ランキング要因の1つである「関連性」に大きな影響を与えます。
そのため、まずはGoogleビジネスプロフィールの登録・オーナー認証をおこなった上で、店舗情報を充実させましょう。
Googleビジネスプロフィールの登録方法は、以下の記事を参考に進めてみてください。
【関連記事】:Googleビジネスプロフィールに登録する方法を手順付きで解説
【関連記事】:Googleビジネスプロフィールのオーナー確認方法
GoogleビジネスプロフィールはGoogleが無料提供しているツールであるため、実店舗が存在しているビジネスであれば誰でも利用可能です。オーナー確認が完了すると、レビュー返信機能や投稿機能が使えるようになります。
なお、Googleビジネスプロフィールに情報を登録すれば、Microsoftが提供する『Bing Places for Business』へデータをインポートすることも可能です。(Yahoo!が提供する『Yahoo!プレイス』は別途登録する必要があります)
レビューの獲得
「レビューの数」や「評価の内容」は、そのビジネスがどれだけユーザーから評価されているか測る指標となります。ローカルSEOの評価基準の一つである「知名度」に大きく影響するため、レビューの獲得はローカルSEOでとくに重視すべき施策です。
レビューは「数」と「質」の双方が重要です。また、Googleから評価されるためには一時的にレビューを集めるのではなく継続して評価の高いレビューを集めるようにする必要があります。
また、レビューの獲得は順位だけではなく、来店率に大きく影響します。ユーザーは1位のお店に行くわけではなく、表示されているお店を比較した上でお店を決定します。仮に、順位が3位でも1位のお店よりも評判の良いレビューが継続的に投稿されている場合は、選んで貰える可能性が高くなります。
ローカルSEOの目的は来店数を増やす事なので、評価の高いレビューを継続的に獲得しましょう。
■ レビュー獲得のポイント
- 店舗スタッフが来店者に口コミを依頼する業務フローを作っておく
- レビュー促進を促すPOPを用意しておく(QRコード付きで)
- 口コミに丁寧に返信する
- 自作自演や費用を払ってレビューを獲得しない(ガイドライン違反)
サイテーションの獲得
サイテーション(citation)とは、Web上でどれだけ言及・引用されているかを指す指標のことで、ローカルSEOのランキング要因「知名度」に影響します。
他のWebサイトのGoogleビジネスプロフィールに掲載している、「店舗名」「住所」「電話番号」などが多く掲載されればされるほど、Googleから知名度が高く信頼できるビジネスであると認識され評価が高くなります。
そのため、一般的に知名度が高く信頼できるWebサイトに多く掲載される事が重要です。サイテーションを獲得する際は、自店舗の情報が掲載されているとGoogleが正しく認識できるよう、NAP情報(名前・住所・電話番号)を統一して記載するようにしましょう。
■ サイテーションのポイント
- 地元のポータルサイトから獲得する
- 知名度の高いポータルサイトから獲得する
- apple maps Yahoo!プレイス等の地図アプリに登録する
- NAP情報を統一しておく
サイテーションについては、別の記事で詳しく解説しています。
公式サイトのSEO
公式サイトのSEOもローカルSEOの順位に影響するため、Googleビジネスプロフィールに掲載している公式サイトのURLに対してSEOをおこないます。
ここで言うSEOとは、公式サイト内に、お店を探すユーザーが必要とする情報を掲載し検索エンジンに正しく理解してもらう事を指します。
例えば、対応しているサービスメニューや料金、店舗の場所や駅からの行き方、営業時間、お店の特徴などが該当します。
これらの情報を記載した上で、titleタグやhタグ、構造化データを使って検索エンジンにページの情報を正しく伝えることで、ローカルSEOのランキング要因である「関連性」の評価を高める事ができます。
■ 公式サイトSEOのポイント
- titleタグやhタグにキーワードを含める
- サービス、メニューに関する詳細な情報を記載する
- 店舗情報(住所・電話番号・営業時間)は構造化データでマークアップしておく
- サービスごとにページを分けて作成する
被リンク獲得
Googleビジネスプロフィールに掲載しているURLが、被リンクを獲得する事もローカルSEOに効果的な施策です。地元に関連する企業や団体からの被リンクを獲得することで、サイテーションと同じようにGoogleから信頼性や知名度の高い店舗であると認識してもらう事ができます。
また、被リンクを獲得することでローカルSEOだけではなく、自サイトのSEOにも良い影響が出るためオーガニックマーケティング全体の施策として取り組みましょう。
■ 被リンク獲得のポイント
- 地元のイベントのスポンサーになる
- 地元の情報を発信する
- 地元に関連するポータルサイトにリンク付きで掲載する
- 自作自演のリンクや、有料リンクを購入しない(ガイドライン違反)
被リンクの仕組みや、増やし方については別の記事で詳しく解説しています。
写真の掲載
ローカルSEOの順位に直接的な影響はありませんが、店舗の魅力が伝わる写真をGoogleビジネスプロフィールに投稿しましょう。
Googleマップで店舗を探しているユーザーの多くは「どんなお店なのか」「どんなサービスなのか」「どんなメニューなのか」を事前に知りたいと考えています。
ユーザーが抱えるこれらの疑問を解決するのに、写真は大きく役立ちます。
Googleの調査によると、Googleビジネスプロフィールに画像を掲載しているビジネスはルート案内が42%増加するとの事です。
【参考記事】:Google マップに表示されることがビジネスにもたらす意味
ビジネスオーナーであれば、簡単に写真を投稿できるため、ローカルSEOの効果を高めるためにも、来店を検討しているユーザーが「店舗に行きたい」と思うような写真を投稿しましょう。
写真の投稿方法や注意点については、別の記事で詳しく解説しています。
ローカルSEOの効果を測定する方法
ローカルSEOを実践したら、どのような効果が出たのか効果測定をおこないます。
効果測定のやり方は以下の2つです。
- Googleビジネスプロフィールのパフォーマンスを確認する
- Googleマップの順位を確認する
それぞれ解説します。
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンスを確認する
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス機能を使う事で、ローカルSEOの取り組みが効果的だったかどうか効果検証をおこなう事ができます。
パフォーマンス機能を使う事で、「ルート検索の数」「電話の数」「予約の数」など実際にユーザーが来店に繋がる行動を取ったかどうかを把握する事ができます。
また、ユーザーが自社のGoogleビジネスプロフィールを閲覧した回数や、検索したキーワードも表示されるため、効果が出ているのかどうか?設定したキーワードが正しいかどうかといった検証もおこなう事ができます。
パフォーマンスに表示されるデータは過去3ヵ月分が表示され、各指標ごとに推移を確認できます。尚、弊社が提供しているMEOアナリティクスでは最大18ヵ月分のデータ、店舗毎の比較、CVRなどGoogleビジネスプロフィールのパフォーマンス機能では表示できないデータのレポート化ができます。
Googleマップの順位を確認する
ローカルSEOで取り組んでいるキーワードがGoogleマップ内で何位に表示されるのかを日々把握しておくことで、取組んでいる施策が順位にどのように影響したのか把握できます。
ただし、Googleビジネスプロフィールには順位を計測する機能は付いていないため、サードパーティツールを利用する必要があります。弊社が提供してる無料のMEO順位チェックツールであれば、誰でも無料でキーワードを計測する事が可能です。
尚、有料の順位計測ツールを使う事で複数のキーワードの順位推移を継続して把握できます。
弊社のMEOアナリティクスの順位計測機能であれば、月額600円で順位計測が可能です。
ローカルSEOの注意点
ローカルSEOに取り組む上で、最も注意すべきことはGoogleビジネスプロフィールのガイドライン違反をおこなわないことです。
ローカルSEOで代表的なガイドライン違反は、以下の2つです。
- ビジネス名にキーワードを入れる
- 口コミを自作自演で投稿する
ガイドラインに違反した場合は、ビジネスプロフィールが停止され検索結果に表示されなくなるため、店舗の集客にマイナスの影響がでます。
また、停止後に再度ガイドライン違反をおこなった場合は、スパムと判定されGoogleビジネスプロフィール自体が削除されるため注意してください。
まとめ
実店舗への来店が必要なビジネスや、地域密着型でサービス提供しているビジネスでは、通常のSEO対策だけではなく「ローカルSEO」に取り組んだほうが集客効果が期待できます。ただしローカルSEOはすぐに効果が出るものではありません。
そのためWeb広告や自社サイト運営などで短期的な集客を図りつつ、長期的な資産を築くべくローカルSEO評価を高めていくといいでしょう。
社内のリソース不足やノウハウ不足でローカルSEOに取り組めない場合や、成果が出ない場合は弊社まで気軽にご相談ください。
原因を分析した上で、最適なご提案をさせて頂きます。
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