Googleから評価される質の高い記事とは?作り方・チェックシート付きで解説
SEO対策やコンテンツマーケティングでは、「質の高い記事」という言葉を目にする機会が多いです。今回は、Googleが評価する質の高い記事とはどのようなものか、検索品質評価ガイドラインにおけるコンテンツの評価基準、Googleから評価される質の高い記事を作るコツ、ユーザーにとって価値のないコンテンツについて解説します。
Googleが評価する質の高い記事とは
Googleは、ユーザーの利便性を最優先に考慮して作成されたページを質の高いコンテンツと評価しています。ユーザーを騙したり、不正に検索順位を高める行為を行えば、Googleからペナルティを受ける恐れがあります。
Googleのサイト品質アルゴリズムは、質の低いコンテンツの検索順位を下げることで、質の高いサイトを見つけやすくする仕組みです。サイトから質の低いコンテンツをなくすことで、サイトの質が高く評価されます。
Googleは不正に検索順位が操作されないように検索アルゴリズムを公開していないため、コンテンツの質をどうやって評価しているかを正確に知ることはできません。ただし、Googleの考えを読み取ることで、質の高いコンテンツに対するGoogleの見方を導き出すことができます。
検索品質評価ガイドラインにおけるコンテンツの評価基準
検索品質評価ガイドラインとは、Googleによって採用された外部の評価者が、検索画面に表示されたコンテンツの質を評価する際に用いられるガイドラインです。
もともとは非公開でしたが、度重なるリークを経た現在では「General Guidelines」というタイトルのPDFファイル(英語版のみ)が誰でも閲覧できます。
外部の評価者は、実際にページを確認し、検索品質評価ガイドラインに基づいて、コンテンツを下記の5段階で評価します。
・Highest
・High
・Medium
・Low
・Lowest
検索品質評価ガイドラインは外部の評価者がページを評価する際に用いられるものであり、評価内容が検索結果に影響されるわけではありません。
ただし、検索品質評価ガイドラインはGoogleが制作したものなので、コンテンツの質を高めるヒントになるでしょう。実際に、Google側もコンテンツを改善する方法として検索品質評価ガイドラインを紹介しています。
最適なコンテンツに関するアドバイスを紹介するもう 1 つのリソースとして、検索品質評価ガイドラインもご紹介します。Google には、Google のアルゴリズムが適切な検索結果を提供しているか検証し、Google に知見を提供する品質評価者という役割が存在します。この品質評価者は、アルゴリズムに対する変更が正しく機能しているかを確認するのに役立っています。
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評価の対象となるコンテンツ
ページに含まれている要素を大きく分けると以下の3つになります。
・メインコンテンツ
・補助的コンテンツ
・広告、マネタイズ要素
メインコンテンツとは、ページの目的達成に直接関わる、存在理由と言える要素です。ページの評価に大きく影響します。テキストだけでなく、画像や動画、計算機などの機能もメインコンテンツです。
補助的コンテンツとは、ページの目的達成には直接関わらないものの、ユーザーエクスペリエンスを高める要素です。
広告・マネタイズ要素とは、ページから収益を得るためのコンテンツです。広告・マネタイズ要素の有無で評価が変わることはありません。ただし、ページの目的を阻害するほどの過剰な広告が設置されている場合は、評価が下がる恐れがあります。
最高品質のページ(Highest Quality Pages)の特徴
最高品質のページとは、目的達成度が高く、満足度が高いページです。メインコンテンツの充実度やE-A-T・サイトの評判の高さが評価を分けるポイントになります。
最高品質のページの特徴は以下の通りです。最高品質のページと評価されるためには、少なくともいずれかひとつに該当している必要があります。
・極めて高いE-A-Tを備えている
・メインコンテンツが極めて高品質かつ十分な量である
・責任者情報やカスタマーサービスなどのWebサイトに関する情報が十分にある
・Webサイトの評判が極めて高い
高品質のページ(High Quality Pages)の特徴
高品質のページの特徴は以下の通りです。高品質のページと評価されるためには、少なくともいずれかひとつに該当している必要があります。
・高いE-A-Tを備えている
・メインコンテンツが高品質かつ十分な量である
・責任者情報やカスタマーサービスなどのWebサイトに関する情報が十分にある
・Webサイトが好意的に評価されている
低品質のページ(Low Quality Pages)
低品質のページとは、ページの目的を達成するための情報が不足しているページです。下記のいずれかに該当している場合は、低品質のページと評価される恐れがあります。
・E-A-Tが低いあるいは裏付けがない
・メインコンテンツの品質が低いあるいは不足している
・広告などの要素によってメインコンテンツが使いにくくなっている
・Webサイトに否定的な評判がある
最低品質のページ(Lowest Quality Pages)
以下のようなページは最低品質のページと評価される恐れがあります。
・有害あるいは悪意があるページ
・目的が完全にないページ
・虚偽の情報があるページ
・収益を上げることだけが目的のページ
・E-A-Tが極めて低い
・極めて評判が悪いページ
・Googleのガイドラインに違反しているページ
Googleから評価される質の高い記事を作るコツ
Googleから評価される質の高いコンテンツ記事を作るには、ユーザーの利便性を最優先に考慮する必要があります。
ユーザーの利便性が高いコンテンツ記事を作成するコツは以下の通りです。
・検索意図を網羅する
・E-A-Tを高める
・内容が伝わる記事構成を作る
・見出しとディスクリプションを最適化する
・コンテンツの重複、カニバリゼーションを削減する
・被リンク獲得を意識する
・共起語を活用する
・オリジナリティを高める
・画像、イラスト、動画を活用する
・テーマを混在させない
・過剰な広告を減らす
記事の品質チェックポイント
下記の品質チェックポイントに該当しているかを自問自答しながらコンテンツ記事を作成することで、Googleから高品質なコンテンツと評価されるでしょう。
1 | 掲載されている情報は信頼できる内容か |
2 | メインコンテンツに関する知識を十分にもつ専門家によって書かれているか |
3 | サイト内に重複したあるいは似たような内容の記事はないか |
4 | 誤字脱字、文法の間違い、事実誤認はないか |
5 | 検索ユーザーが本当に求めている情報を提供しているか |
6 | 検索上位表示することだけを意識して書いていないか |
7 | 独自のコンテンツ・情報・レポート・調査・分析を提供しているか |
8 | 競合する他のページより実質的に高い価値を提供しているか |
9 | 品質管理は十分に行われているか |
10 | 公正・公平な目線で書かれているか |
11 | 専門家として認知された企業・組織によって運営されているか |
12 | 外部委託によって大量生産されることでページの存在価値が低下していないか |
13 | 適切・丁寧に編集されているか |
14 | 医療に関するキーワードに対して信用できる情報からページを作成しているか |
15 | 信頼性が高いと認識できるサイト名になっているか |
16 | トピックに対して包括的に解説できているか |
17 | 深い洞察や興味深い情報が含まれているか |
18 | 他人と共有・拡散したくなる情報を含んでいるか |
19 | ユーザーの利便性が低くなるほどの大量の広告が設置されていないか |
20 | 雑誌や書籍に引用されるほどの価値があるか |
21 | 情報量は十分か |
22 | 細部まで十分に注意が払われているか |
23 | ユーザーが不満を持つ可能性はないか |
検索意図を網羅する
ユーザーの利便性を高め、質の高いコンテンツと評価されるためには、検索意図を網羅する必要があります。
検索意図とは、検索ユーザーがGoogleやYahoo!で検索するときの、知りたい情報や解決したい問題を指します。分かりやすく言えば、検索する目的です。
多くの検索クエリには、複数の検索意図が含まれています。特定の方法だけで探すのではなく、可能な限り幅広い方法で検索意図を予想し、検索ユーザーの目的を達成できる内容を盛り込むことで、質の高いコンテンツと評価されるでしょう。
E-A-Tを高める
E-A-Tの高さは、検索品質評価ガイドラインで最も重視されています。
E-A-Tとは、Googleのガイドラインにおけるページ品質評価のひとつです。Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取って、E-A-Tと呼ばれています。
お金や健康に関するジャンルの記事では、特にE-A-Tを高めることが求められます。
E-A-Tを高める方法は以下の通りです。
・Webサイトの運営者情報、連絡先を記載する
・専門家が記事を執筆、監修する
・サイテーションを獲得する
内容が伝わる記事構成を作る
内容が伝わる記事構成を作ることも、質の高いコンテンツ制作で重要なポイントです。
記事構成とは、記事を執筆するための計画書です。記事構成案・骨子・プロット・アウトラインと呼ばれることもあります。執筆を始める前に、記事に何を書くのか、誰に向けて書くのか、どの順番で書くのかなどを明確にすることで、スムーズに執筆できます。
検索ユーザーの目的は、自身が抱える悩みや疑問を解決することです。記事が悩みや疑問を解決する構成になっていなければ、記事を読むことを中断されるかもしれません。
見出しとディスクリプションを最適化する
見出しとディスクリプションを最適化することでも、ユーザーの利便性を高めることができます。
検索ユーザーは、検索画面に表示された記事のタイトルやメタディスクリプション(スニペット)の内容を見て、記事をクリックするかどうかを判断します。
検索上位表示できているにも関わらずクリック率が低い場合には、検索ユーザーにとって魅力的な記事だと思われていないのかもしれません。
見出しとディスクリプションを最適化することで、ユーザーは記事に書かれた内容を正確に把握できるため、利便性が高くなります。
コンテンツの重複・カニバリゼーションを削減する
コンテンツの重複・カニバリゼーションの削減も、質の高いコンテンツを制作する上で重要なポイントです。
複数の記事に同じ内容の文章・コンテンツが繰り返し登場すると、Googleからの評価が分散し、それぞれの記事の順位が下がるかもしれません。
被リンク獲得を意識する
質の高いコンテンツを制作するには、被リンク獲得を意識することも重要です。
検索品質評価ガイドラインでは、記事が外部からどのように評価されているかを重視しています。雑誌や書籍、Webメディアで引用されたり、SNSで拡散されたりするほど価値のある記事であれば、質の高いコンテンツとみなされます。
逆に、有害あるいは悪意があるページ、虚偽情報が掲載されたページは、低品質なコンテンツとみなされるかもしれません。
共起語を活用する
共起語を活用することで、質の高いコンテンツを制作できます。
共起語とは、特定のキーワード周辺で特に出現率が高いワードです。キーワードの周辺で共起語を繰り返し使用することで、Googleなどの検索エンジンからの評価が得られやすくなります。
ただし、共起語を記事に盛り込んだだけでは、効果は期待できません。ブラックハットSEOが流行した時代には共起語を詰め込むだけで、ある程度検索上位表示できていました。
たとえば、共起語の使用率を高くしたり、共起語の使用頻度を検索上位記事と同程度にしたりするといった行為です。しかし、検索アルゴリズムが進化したことで、文脈を無視した共起語の詰め込みだけではGoogleから評価されなくなっています。
オリジナリティを高める
オリジナリティの高さも質の高いコンテンツを制作する上で重要なポイントです。
自サイトの記事に書かれている内容が検索上位記事と似たようなものであれば、読者はその記事をあえて見る必要はありません。読者が求めているのは、他の記事に書かれていない情報や独自の分析、調査結果、新たな視点からの考察です。
ただし、他の記事に書かれている内容を別の表現で書いたり、別の言葉を使って記事を書いたりするといった、他のサイトを複製しただけの記事は独自性があるとは言えません。
オリジナリティを高めた記事を書くことで他の記事との差別化ができ、質の高いコンテンツと評価されるでしょう。
画像・イラスト・動画を活用する
画像やイラスト、動画を活用することで、質の高いコンテンツを制作できます。
記事の内容によっては、テキストだけでは理解しづらい場合もあるでしょう。テキストを補足する形で画像やイラスト、動画を活用すれば、読者の理解度を高めることができます。
データを、箇条書きや表、グラフ、チャートで表現したり、知識を視覚的に表現したインフォグラフィックを活用したりすることも効果的です。
独自性が高いインフォグラフィックは、SNSでシェアされたり他サイトから引用されたりすることもあるため、被リンクも期待できます。
テーマを混在させない
テーマを混在させないことも、質の高いコンテンツを制作する上で重要なポイントです。
記事に複数のテーマが掲載されていると、有益な情報であっても読者の利便性が低くなります。たとえば、「パンの作り方」というテーマの記事に、ケーキの作り方も書かれていた場合、ケーキの作り方も知ることができて読者は満足するかもしれません。
しかし、後になってもう一度ケーキの作り方を確認しようと考えた時に、どの記事に書かれていたのか思い出せないかもしれません。「パンの作り方」の記事にケーキの作り方が書かれていたと記憶している人は少ないでしょう。思い出せないことに読者は不満を感じるかもしれません。
過剰な広告を減らす
過剰な広告を減らすことで、ユーザーの利便性を高めることができます。
読者の目的は、記事に設置された広告をクリックすることではなく、悩みや問題を解決することです。
広告が邪魔になって記事に書かれた内容が理解しづらくなったり、読み続ける気力を奪ったりすれば、記事の目的は達成されません。広告をクリックすることで読者の悩みや問題が解決できるケースもありますが、最適な場所に必要最低限の広告を設置すればよいだけです。
読者の利便性を考慮せず広告を優先したコンテンツは、質の高いコンテンツとはみなされないでしょう。
ユーザーにとって価値のないコンテンツとは
ユーザーにとって価値のないコンテンツとは、以下のような手法で作られたコンテンツです。
・自動生成されたコンテンツ
・内容の薄いアフィリエイトページ
・隠しテキストと隠しリンクが含まれたページ
Googleは、ユーザーにとって価値のないコンテンツに対し、手動による対策を行っています。
ユーザーにとって価値のないコンテンツとはどのようなものなのかを具体的に解説します。
自動生成されたコンテンツ
自動生成されたコンテンツとは、プログラムによって自動的に生成されたコンテンツです。以下のようなコンテンツが該当します。
・検索キーワードを含んでいるだけで意味のない文章
・人間によって編集されていない自動化されたツールで翻訳された文章
・類義語生成や難読化の手法を使用して自動生成された文章
・複数のページに書かれた文章を十分な付加価値を加えることなくつなぎ合わせたり組み合わせたりした文章
内容の薄いアフィリエイトページ
内容の薄いアフィリエイトページとは、アフィリエイトだけを目的とした、ユーザーに付加価値を提供していないページです。
例えば、商品の説明やレビューを商品を販売しているページからそのままコピーしただけのページや、付加価値がごくわずかなページが該当します。
ただし、アフィリエイトリンクが設置されたページのすべてが内容の薄いアフィリエイトページではありません。
隠しテキストと隠しリンクが含まれたページ
隠しテキスト・隠しリンクとは、以下のような方法で文字数を増やす行為です。
・背景とテキストを同色にする
・画像の下にテキストを書く
・画面外にテキストを配置する
・フォントサイズを小さくする
・小さい文字にリンクを貼り、リンクされていることが分からないようにする
上記の行為はGoogleのガイドラインに違反しており、偽装行為としてペナルティを受ける恐れがあります。
まとめ
質の高いコンテンツを制作するには、ユーザーの利便性を最優先に考慮し、E-A-Tの高さ、メインコンテンツの充実度、外部からの評判を高める必要があります。
Googleのウェブマスター向けガイドラインや検索品質評価ガイドラインを参考にして、質の高いコンテンツを作成しましょう。
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