サイテーションとは?MEOの効果・獲得方法を解説
サイテーションはMEO対策において重要な施策の一つと言われております。本記事では、サイテーションを行うことが効果的であるといわれる理由や、NAP情報の統一などのサイテーション作業で重要な要素やサイテーションの獲得状況の調べ方など、弊社で重要だと考えているものについてご紹介します。
サイテーションとは
サイテーションの意味
サイテーションとは「引用・言及」という意味で、被リンクやa要素のリンク以外でSNSや自社サイト以外のサイトからブランド名・会社名・サービス名で引用されることです。
MEO対策においてサイテーションの獲得はSEO対策の被リンク獲得と同じくらい重要な役割をもち、Googleマップの検索ランキングを決める上での評価基準に影響を与えるものです。
【Googleがサイテーションと認識する項目の一例】
・会社名
・サービス名
・ブランド名
・店舗名(ビジネス名)
・住所
・電話番号
・a要素ではないURL
たとえば、他サイトに「渋谷でおすすめのラーメン屋」と掲載され紹介されてもGoogleはサイテーションとして認識しません。「渋谷でおすすめのラーメン屋:ホワイトマップ」と掲載されることで初めてサイテーションと認識されます。
このように会社名やサービス名を正確に記載してもらう必要があります。
サイテーションと被リンクの違い
サイテーションと被リンク(外部リンク)は、MEO対策やSEO対策で外部評価(検索順位)を高める上で重要な指標といわれています。
大きな違いとしては、被リンクは他サイトに自社サイトへのURLやハイパーリンクを設置されたことで獲得しますが、サイテーションはWeb上にある他のサイトやSNSに会社名やビジネスの情報が掲載され、自社のサイトとの関連をGoogleが結び付けて初めて獲得したことになります。
▼ サイテーションの場合
他サイトに以下のように掲載
ホワイトマップ
東京都渋谷区神泉町10-10VORT神泉渋谷6F
03-5784-4330
▼ 被リンクの場合
他サイトに以下のように掲載
渋谷のMEO対策会社ならホワイトマップ
外部サイトからリンクされることで検索順位への効果が期待できる被リンクに対して、サイテーションは外部のサイトに会社情報やビジネス情報を掲載されることで、オンライン上での知名度が増えて、検索順位への効果が期待できます。
MEOの効果については次の項目で詳しく説明します。
サイテーションのMEO効果とは
MEO対策においてサイテーションを獲得することは、MEO対策をおこなう上で効果的です。
その理由は、Googleの公式サイトにローカル検索結果のランキングが決定される仕組みに「視認性の高さ」という項目があり、オンライン上での知名度がランキングに反映されるためです。
※ Googleビジネスプロフィールのヘルプ内で「視認性の高さ」は以前「知名度」と表記されていました。
Googleは、GoogleマップやGoogle検索を利用するユーザーの信頼性を高めるために店舗やビジネスの知名度が高く、利用する際に安心できるお店をローカルパックやGoogleマップ検索結果の上位に表示させています。
そのため、オンライン上の視認性が高まるサイテーションの獲得はMEO効果を高める施策となります。
【サイテーションを強化したことで順位に影響があった例】
施策前は新規オープンして数か月のお店だったため、店舗名で検索しても自社サイトしかヒットしていない状態でした。
サイテーションの獲得をおこなった結果、獲得後10日程度でランキングに変化があり順位の上昇が確認できました。
※効果検証のため、サイテーション獲得後、投稿作業はストップしています。
サイテーションでMEO効果を得るための準備
NAP情報を統一させておく
サイテーションを獲得するためには、検索エンジンに自社の情報と引用された情報を関連づけて認識してもらう必要があります。
そのため、WEB上にある自社の情報を統一する必要があります。
統一すべき情報は主に「Name(店舗名・会社名)」「Address(住所)」「Phone(電話番号)」で3つの頭文字をとってNAP情報と言います。
NAP情報は、飲食店であれば食べログ・ぐるなび、美容院であればホットペッパービューティーなどのポータルサイト、他にもFacebook、Twitter、Instagram、TikTokなどSNSに店舗情報として掲載されています。
NAP情報を統一させると、Googleビジネスプロフィールに登録してあるビジネス名で検索した際に、検索結果上でヒットするWEBサイトが増えるため、検索エンジンから「オンライン上で視認性が高いビジネスリスティング」と判断されMEO効果が期待できます。
また、第3者が引用・言及してくる際に、正しい会社名やブランド名を記載してくれる確率が高まります。
NAPが統一されていない例(Name)
【ビジネスアカウント上の店舗名】中華料理ホワイトチャイナ
【ポータルサイト上の店舗名】中華料理whitechina
カタカナ表記と英語表記で表記ゆれが起きています。
NAPが統一されていない例(Address)
【ビジネスアカウント上の住所】〒150-0045 東京都渋谷区神泉町10-10 VORT渋谷神泉 6F
【ポータルサイト上の住所】〒150-0045 東京都渋谷区神泉町10-10-6F
「番地が半角表記」かつ「建物名の記載有り」、「番地が全角表記」かつ「建物名の記載無し」で表記ゆれが起きています。
上記のように、表記ゆれなどはGoogleのクローラーが正確に認識できないといわれており、注意が必要です。
サイテーション効果が得られるサイトにNAP情報を掲載しておく
サイテーションを獲得するために、他サイトのNAP情報を統一しておきましょう。
ここでは、よく掲載されているサイトを例として記載します。
また、一覧にあるサイトに掲載すること自体サイテーション効果があるため、まだ掲載していない場合は掲載するようにしましょう。
■ NAP情報を確認するポータルサイト例
「エキテン」
「NAVITIME」
「Hotfrog」
「Bizloop(ビズループ)サーチ」
「お出かけタウン情報」
「ビットストリート」
「エブリタウン」
「アレドコ?」
「タウン情報」
「タウンノート」
「全国お店検索サイト」
「PRtree(ピーアールツリー) 」
「GIZUMO(キズモ)」
「Yelp」
「Bing Places for Business」
「ホームメイト・リサーチ」
構造化マークアップを行う
構造化マークアップとは、Googleなどの検索エンジンが自社サイトをより認識されやすくなるようなHTMLの記述方法を指します。
より細かく対象のWEBサイトのHTMLを記述することで、検索エンジンから自社サイトがどういった内容のサイトなのかをわかりやすく伝えることができます。
MEO効果を高めるのであれば、NAP情報である「店舗名(屋号名)」「電話番号」「住所」に対して構造化マークアップを行う必要があります。
ポイントはWEBサイトにも会社名ではなくビジネスプロフィールで登録されている屋号やサービス名・ブランド名を記載することです。
検索エンジンが何のページかを判断できるHTMLタグに記載しましょう。
構造化マークアップを行う際は構造化データマークアップ支援ツールを利用して、構造化データを作成しましょう。
自社SNSを作成し、サービス内容を明記する
SNSは多くの引用を獲得することができます。SNSでサイテーション効果を得る準備として、アカウントを作成したら概要欄に、会社情報や住所、電話番号、サービス内容や事業内容の明記をおこないます。
その際、概要欄にどういったサービスをおこなっているかを記載しますが対策キーワードを入れるようにします。
対策キーワードを入れることでSNS上にて引用された際に「このキーワードに該当するビジネスで引用・言及されている」と検索エンジンは判断するためサイテーション効果が高くなります。
MEO効果が高まるサイテーションの獲得方法
SNSを活用する
店舗で来店客(SNSユーザー)に向けて、キャンペーンや役に立つ情報の発信が有効です。
こういった情報を発信すると、SNS内でのリツイートや引用だけではなくユーザーが運営しているブログに掲載してくれる可能性もあります。
SNSで情報発信する際の具体例は以下になります。
1. ドリンク1杯サービスなどの特典を用意し、ハッシュタグやビジネス名(店舗名)に関するキーワードでSNS投稿を促す。
2. 店舗内に口コミやSNS投稿を促すPOPやチラシを設置する。(POPやチラシを設置することで来店客に店舗のSNSの存在を認知してもらう)
3. ドリンクの成分や健康に関する情報を記載した記事を作りSNSで紹介する。
記事が、メディアや他サイトで引用される際に出典元としてビジネス情報を掲載してくれればサイテーション効果があります。
広告・メディア・プレスリリースを活用する
プレスリリースとは、企業が製品やサービスを、新たにWeb上で告知やイベントを開催した際に報道メディア向けに発信する情報やコンテンツを指します。
プレスリリースを出す際や、メディアに取り上げてもらう場合は、記事の中にNAP情報となる「店舗名」「住所」「電話番号」を必ず入れてもらうようにしましょう。
記事の中にNAP情報が入ることで、オンライン上で引用されているWEBサイトが増えるためサイテーションを獲得したことになります。
知名度があるメディアや公的な機関が運用するサイトに掲載される方が効果は高いですが、知名度が低い地元の媒体やプレスリリースでも効果はあります。
ポータルサイトに掲載する
ポータルサイトに掲載してもらうことも、サイテーションを獲得したことになります。
有料・無料問わず、ポータルサイトに掲載することでオンライン上にある他サイトにビジネス名が記載されるためサイテーション効果が高まります。
「自社のビジネスに関連するポータルサイト」や「知名度の高いポータルサイト」に掲載する方がMEO効果は高くなります。
逆に知名度が低く、ビジネスと関連が無いポータルサイトに掲載しても効果は限定的です。
短く覚えやすいサービス名にする
サイテーション獲得の際には、サイト名やビジネス名(店舗名)を短く覚えやすいものにしておくことで、ユーザーへの認知度を高めることが出来ます。
【✕ 長く覚えづらい例】chinese restaurant whitechina
【〇 短く覚えやすい例】ホワイトチャイナ
英語表記のタイトルは、ユーザーへの誤認やせっかくクチコミを書いてもらえたときに、誤字・脱字の誘発などの機会損失を招いてしまう恐れがあります。
カタカナ表記を優先するか、英語表記だけでなくカタカナ表記(ひらがな表記)も添えることをおすすめします。
写真をビジネスプロフィールに投稿する
オリジナルの写真を投稿することで、写真自体が他サイトに掲載される可能性があります。その際、引用元として投稿先のビジネス名を記載してくれればサイテーション効果があります。
写真を引用してもらうために、綺麗な写真を撮るように心がけましょう。
写真が正しく引用されているかどうかは画像検索をおこなえばわかります。
無断で仕様されている場合は、連絡して削除してもらうか引用をつけてもらうようにしましょう。
ビジネスプロフィールで口コミを獲得する
自社のGoogleビジネスプロフィールで口コミを獲得することは間接的にサイテーション獲得に影響があります。
ポジティブな口コミが多いビジネスの場合、第三者が安心してお店の「引用」や「運営しているサイトに情報の掲載」をすることができます。
逆にネガティブな口コミが多いビジネスは人に紹介しづらいため、「引用」や「掲載」されづらい傾向にあります。
評価の高い口コミの獲得はそれ自体が検索ランキングに影響するため、ビジネスプロフィールを運営する上では重要な施策になります。
良い口コミを獲得するために、サービス品質の向上を徹底しておこないましょう。
サイテーションを獲得する上での注意点
ネガティブな情報はMEO対策では逆効果になる
オンライン上で多く引用されることでサイテーション効果は高まりますが、SNSで引用される場合や、口コミを投稿された場合、全てポジティブな内容とは限らず、ネガティブな情報も投稿される可能性があります。
悪い評判はオンライン上で多い場合は、Googleはユーザーにとっておすすめできるビジネスではないと判断して検索ランキングに悪い影響を与える可能性があります。
NAP情報を統一するだけではサイテーションを行ったと言えない
NAP情報を統一すればサイテーションは出来ているので、ランキングが改善されると思っている方やMEOの会社が多くあります。
しかし、NAP情報を統一することで一定のサイテーション効果はありますが、サービス提供をしているエリア内でより露出を高めるためには、Googleマップやローカルパックで自社よりも上位に表示される競合店よりも多く他サイトへ掲載や、SNSでの引用を増やす必要があります。
まずは、競合他社が獲得しているサイテーションの把握をして競合他社よりも多くのサイテーションを獲得するようにしましょう。
MEO会社に依頼する際はサイテーションの内容を確認しておく
MEO会社にMEO対策を依頼する際は必ずサイテーションの内容を確認するようにしましょう。会社によってはただNAP情報を統一するだけの会社もあり、効果を出すための手法を提供できていない場合が多くあります。
確認事項としては
・どういったサイトに掲載するのか?
・自社サイトとビジネス情報を紐づけるために内部修正を提案してもらえるか?
・サイテーションを獲得するためのアドバイスや施策はあるのか?
・競合のサイテーション獲得状況を調査してくれるか?
こういった質問を営業マンにすることでその会社のサイテーションの施策内容が分かります。回答を濁されたり、回答できない場合は依頼するのは避けた方が良いでしょう。
サイテーションの獲得状況の調べ方
最後にサイテーション獲得状況の調べ方をいくつか紹介します。
自社の状況や競合会社の獲得状況を調べる際に参考にしてみてください。
Googleで「”サイト名”-site:サイトURL」と検索
下記のような検索例でGoogle検索をして頂くと、検索結果にWebサイトが表示されます。
そのWebサイトには、自社サイトのサイト名やサービス名がURLを除いた状態(被リンクがない状態)で引用・言及されている可能性が高いため、サイテーション状況を確認できます。
検索例 : “オルグロー株式会社” -site:allgrow.co.jp
①「”サイト名”」に、自社サイト名やビジネス名を入力
②「-site:」(サイトコロン)の後に対象となるURLを記載
Google検索にかけることで、対象となるURLを除いた状態のサイトを指定して検索することができます。-(マイナス)という記号を使用することで、URL形式のものを除外した検索方法になります。
Yahoo!リアルタイム検索機能で検索
TwitterやFacebookなどのSNSに限りますが、Yahoo!リアルタイム検索という機能を使うことにより、リアルタイムでSNSユーザーによるビジネス名・店舗の引用や言及されている状況を確認することができます。
※ Yahoo!リアルタイム検索とは、Twitterに投稿された内容、つぶやきを確認・検索できるツールです。
SNSで検索して調べる
上記の「Yahoo!リアルタイム検索機能で検索」と少し内容が重複しますが、直接TwitterやInstagramなどのSNS内で「ビジネス名(店舗名)」を検索することでサイテーション状況を確認できます。
Googleで検索して調べる
サイト名・社名・ビジネス名(店舗名)・住所を一緒にGoogleで検索することで、サイテーション状況を確認できます。
上記の検索方法の場合、かなりのキーワードを含んだ検索方法となるため、検索結果に表示されるWebサイトには、NAP情報が掲載されている可能性が高いです。
Googleサーチコンソールを補助的に活用する
Googleサーチコンソールとは、Googleが提供している自社サイトに実装できる無料のWeb解析ツールです。
Web上での自社サイトのサイト名検索の回数を調べる、獲得したサイテーションによるアクセス数などがわかる機能があるため、GoogleがWebサイトをどのように評価しているか、調査や分析ができます。
一定の期間中に、どのくらいの回数で、会社名やサイト名・サービス名などが検索されたかを調べることができるため、基本的にSEO対策などの効果を図る目的として利用されているものですが、MEO対策にも応用することができます。
Googleサーチコンソールの機能でサイテーションの状況を直接計測することはできませんが、自社サイトの被リンクの状況を調べることができるため、その中からサイテーションの役割を果たしているWEBサイトを見つけることができる場合があります。
被リンクの役割を果たしているWEBサイトには、対象サイトへのURLだけでなく店舗名(ビジネス名)や評判などが掲載されていることが多いためです。
まとめ
今回は、MEO対策におけるサイテーションの効果や獲得方法についてご紹介させて頂きました。
自社でMEO対策を行う際に、本記事を参考にして頂ければ幸いです。弊社でもMEO対策サービスを展開しておりますので、ご興味ありましたらぜひ弊社サービスサイトもご覧ください。
ぜひ、読んで欲しい記事
- MEO対策MEOツールおすすめ比較14選|5,000円以下のツールを中心に機能別で紹介2024/11/12
2024/11/12
- MEO対策MEO対策・MEOツールの代理店・OEMが可能な会社14選2024/11/12
2024/11/12
- MEO対策MEO対策代行会社おすすめ比較23社│MEO優良業者の選び方について解説2024/11/11
2024/11/11
- MEO対策Googleビジネスプロフィールの運用代行とは?依頼するメリットと費用を解説2024/11/01
2024/11/01
- MEO対策ローカルSEOとは?やり方とMEOとの違いを解説!2024/09/05
2024/09/05
- MEO対策Googleマップの口コミ削除依頼方法・悪評を削除申請するやり方を解説2024/11/19
2024/11/19