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SEO対策 2024/12/24

シードセット(シードサイト)とは?被リンクに関する特許を詳しく解説

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シードセットは、Google検索エンジンのアルゴリズムにおいて、ランキングを決定する基準となる信頼性の高いページ群を指します。不正な手法で検索順位を操作するリンクスパム対策として登場しましたが、理解する事で被リンク戦略に活かす事ができます。今回は特許US9165040B1を参考にシードセットについて詳しく解説します。

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シードセットとは

シードセット(シードサイト)とは、信頼性の高い情報源として基準となるページ群のことを指します。ページ単体ではシードページ、サイト単位ではシードサイトと言います。

GoogleはPageRankを計算する際に、リンクの数や質だけではなくシードセットやシードページからの距離も考慮して計算をおこないます。

具体的には、特定の「シードページ」から他のWEBページまでのリンク距離を計測し、その距離に基づいて各ページの重要度を評価します。

つまり、SEOで外部対策をおこなう場合は、シードセットからの距離が近いWEBサイトから被リンクを獲得した方がWEBサイトの評価が向上しやすいということです。

シードセットを考慮してPageRankを計算する仕組みはGoogleが2006年に出願し、2015年に公開された特許US9165040B1で確認できます。

この特許に書かれていることを要約すると、以下のようになります。

シードページの選定

信頼性が高く、権威のあるページをシードページとして選びます。
シードページは、ランキングの基準点となります。

リンク距離の計測

シードページから他のページまでのリンク数(クリック数)を「距離」として定義し、この距離を用いて各ページの評価を行います。

ランキングの生成

シードページからの距離が短いページほど高い評価を受け、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。

ただし、どのようなWEBサイトがシードサイトなのかは公開されていないため、シードサイトの基準を元に該当するWEBサイトを予想する必要があります。

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シードセットの基準

Googleはシードセットを選定する基準や、どのサイトがシードセットに属するのかを公開していませんが、特許を見ると少しヒントがあります。

具体的には、他の高品質なページが簡単にアクセスできるようにするために、種子 102、シード種子 102 は信頼性が高く、公共の関心の幅広い分野を網羅する多様性があり、他のページとよくつながっている (つまり、多数の発信リンクがある) 必要があります。たとえば、Google Directory と The New York Times はどちらも、そのような特性を持つ優れたシードです。

特許US9165040B1

この記述から、Googleがシードセットを選定する際の基準について、以下のようなポイントが推測されます。

信頼性

シードページは、コンテンツの信頼性が高い必要があります。例えば、長期間にわたり高品質な情報を提供していたり、公正で中立的な情報を発信している必要があると考えられます。

リンク構造

シードページは、他の高品質なページと発リンクを介してつながっていることが重要です。ただ単に発リンクが多いサイトがシードサイトになるのではなく、Yahoo!ディレクトリのようにユーザーがWEBサイトを探す上で参考になる発リンクをおこなっているサイトだと考えられます。

実績と影響力

Google DirectoryやThe New York Timesが例として挙げられている事を考えると、長い運営歴や高い知名度、広範な影響力を持つサイトが選ばれる傾向があると考えられます。

多様性

シードページは特定の分野に偏らないよう、多様なジャンルをカバーすることが求められます。例えば、ニュースサイト、wikipediaなどが含まれる可能性があります。

シードサイトは、上記4つの項目に該当するWEBサイトである可能性が高いです。

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シードセットができた背景

シードセットが登場した背景には、ランキングを不正に操作する「リンクスパム」の問題があります。リンクスパムとは、WEBサイトのランキングを不正に操作する目的で、大量の低品質なリンクや相互リンクを生成する手法のことです。

当初のPageRankアルゴリズムでは、リンクの数や質を元にページの評価をおこなっていました。しかし、この方法では不正に生成された大量のリンクによって簡単に操作される可能性があります。

ここで登場したのが「シードセット」の概念です。シードセットは、リンクスパムの影響を受けない信頼性の高いページを選定し、それを基準に他のページを評価する仕組みです。

被リンク用に作成されたスパムサイトは、シードサイトからリンクされる可能性が少ないため、シードサイトからの距離が遠くなり評価を得づらくなります。

つまり、シードセットを基準にすることで、信頼性の高いページを優先し、スパムページを自然に排除できるというわけです。

この点について特許では、次のように説明されています。

一部のWebページ(「スパムページ」と呼ばれる)は、たとえば「リンクファーム」を形成したり「ループ」を作成したりして、さまざまな手法を使用して人為的にPageRankを膨らませるように設計されている可能性があります。
これらの手法の影響を軽減する PageRank の 1 つのバリエーションは、いくつかの「信頼できる」ページ (シード ページとも呼ばれる) を選択し、信頼できるページからのリンクをたどって、良さそうな他のページを見つけることです。

特許US9165040B1
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シードセットを利用したランキングの流れ

Googleが、シードセットをもとにどのような流れでページをランク付けしているのか解説します。

  1. ページセットとシードセットの受け取り

    ランク付けされるページのセットと、それにリンクを提供するシードセットを決定します。

  2. リンクに長さをつける

    次に、シードセットやシードページからページセットに向かうリンクを解析してグラフ化し、それぞれのリンクに対して、リンクの「重要度」を数値化し、長さ(重さ)を設定します。ここで言う重さとは、リンク元のページがどれだけ多くのリンクを発信しているかによって変わります。

    リンクを解析してグラフ化
  3. どのページが近いか計算

    シードセットの各ページから、ターゲットとなるページセット内のページまでの最短距離を計算します。最短距離が短いほど、そのページはシードセットに近いとみなされ、信頼性が高いと判断されます。

  4. ランキング決定

    最短距離の結果に基づき、ページセット内の各ページのランキングを決定します。ただし、内部リンクがない等の理由でシードセットからリンクをたどることができないページは、ランク付けの対象外となります。

流れについては以上となります。シードセットの仕組みを理解すると、サイト内で内部リンクが繋がっていないページや、リンクが多く集まるトップページから距離が遠いページは評価されない理由が論理的に分かります。

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シードセットを意識した被リンク戦略のポイント

シードセットを意識した被リンク戦略のポイントは、以下2点です。

  1. 信頼性の高い被リンクの獲得
  2. 内部リンクの最適化

それぞれ詳しく解説します。

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信頼性の高い被リンクの獲得

シードセットを意識した被リンク戦略を成功させるには、信頼性の高い被リンクを獲得することが重要です。

そのためには、どのサイトがシードページに該当するのかある程度の予測を立てて被リンク獲得をおこなう必要があります。そこで、サードパーティーツールを使って予想を立てる方法を紹介します。

海外のSEOツール「マジェスティックSEO」には、トラストフローという独自の指標があり、これはマジェスティックが独自に設定したシードサイトからの距離や、シードサイトからのリンクの数などを考慮した数値となっています。

これを利用してトラストフローの高いサイトからの被リンクを獲得を狙っていけば、信頼性の高い被リンクの獲得に繋がります。また、マジェスティックSEOにはリンクグラフという機能があり、視覚的にトラストフローの高いページとの距離を確認できます。

マジェスティックSEO

マジェスティックSEOなどのサードパーティツールは、Googleの公式な評価基準とは異なりますが、信頼性の高いリンク獲得の参考にできます。

このようなツールを活用しながら、信頼性の高いサイトからの被リンク獲得をおこないましょう。

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内部リンク最適化

シードセットを意識した被リンク戦略を成功させるためには、内部リンクの最適化にも取組むことが大切です。せっかくシードサイトから被リンクを獲得しても、内部リンクが全くないページは、シードページからの評価を受けとらないため機会損失となります。

また、シードページからリンクされているページとの「距離」を意識することも重要です。シードページに近い位置にあるページは信頼性が高いと評価されやすいため、その近辺にあるページの価値を活かす設計が求められます。

一方で、シードページから遠い位置にあるページは評価を得にくくなるため、内部リンクを工夫して距離を短縮する工夫が必要です。

例えば、シードページからリンクを受けたトップページからさらに深い階層のページに繋げる際には、重要なコンテンツへ直接リンクするなどの工夫をおこないましょう。

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まとめ

シードセットの基本的な仕組みについて解説してきましたが、Googleは2015年にシードセットに関する特許の改良版とも言える特許US9953049B1を出願しています。専門的に知りたい方は、特許を確認してどこが変更されたのか調べてみてください。

尚、シードセットは2006年に出願された古い特許になるため、現在のGoogle検索アルゴリズムに組み込まれているかどうかは分かりません。

ただし、経験上は信頼性や知名度の高いサイトからのリンクは、検索順位に良い影響を与えることが多かったと感じています。いずれにせよ、Googleはリンクファームや自作自演の被リンクによるランキングの操作を排除するために昔から様々な取組みをしています。

そのため、被リンク獲得によって自サイトの評価を高める場合は正しい知識をもって取組むようにしましょう。

尚、被リンクに関する専門知識やノウハウが社内にない場合、リソース不足の場合はホワイトリンクに気軽にご相談ください。ホワイトリンクでは、信頼性の高い被リンクを得るための戦略立案から実行までを包括的にサポートしています。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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