共起語とは?サジェストとの違い・無料で調べる方法を解説

共起語とは、特定のキーワード周辺で特に出現率が高いワードです。以前は記事に共起語を盛り込むだけでもSEO効果を得られていましたが、現在ではやみくもに共起語を盛り込むだけでは検索上位表示は難しくなっています。この記事では、共起語とは何か、共起語のSEO効果、調べ方、無料のツール、使い方、使用時の注意点を解説します。

共起語とは
共起語とは、ページ内や文章内でメインキーワードと一緒に使われることが多い単語のことです。
一般的に共起とは、「ラーメン」と「食べる」や「テレビ」と「見る」のようにその単語に関連する連語を指しますが、WEBマーケティングやSEOの文脈ではキーワードから連想される単語全体を指して共起語と言います。
例えば、「SEO」というキーワードに対しての共起語は「被リンク」や「内部対策」「検索エンジン」「ランキング」などが該当します。
実際に共起語を調べることができるツールを使って「SEO」で調べてみると、以下のような単語が検索結果に上位サイト内でよく使われている共起語として表示されました。

表示されている単語を見ると、「上位」「対策」「ユーザー」「キーワード」「Google」「改善」など、SEOというキーワードから連想される単語が共起語として表示されていることが分かります。
共起語の具体例
もう少し共起語を理解するために、共起語の具体例を説明します。とあるキーワードの共起語だけを表示するので、とあるキーワードが何か予想してみてください。
【共起語クイズ①】
品種 青森 価格 果物 香り 出荷 配送 産地 生産者 贈答 収穫 木 甘み 産地直送
正解は「りんご」です。地名や果物や木という単語と一緒に、生産者や収穫という単語が入っているので「りんご」ということが連想できます。
【共起語クイズ②】
風向き うねり 板 海 台風 リーシュ 日焼け リーフ 潮位 凪 オリンピック 湘南
正解は「サーフィン」です。海に関連する単語とオリンピックや板という単語が出てくるので、サーフィンということが分かると思います。 共起語とは、このようにキーワード周辺で見かける回数が多い単語です。
なお、このクイズで出した共起語は、ツールを使ってキーワードの検索結果上位30位に表示されるWEBサイト内に表示された単語を使っています。
つまり、SEOで上位表示されているWEBサイトには少なからず共起語が含まれたコンテンツを有しており、上位表示させるためには共起語が必要になるということです。
これについては、後ほど詳しく解説します。
共起語とサジェストワード・関連キーワードの違い
共起語と混同されやすいものに、サジェストキーワードと関連キーワードがあります。全く違うものになるため、それぞれの特徴について正しく理解しておきましょう。
- 共起語とサジェストキーワードの違い
- 共起語と関連キーワードの違い
上記について詳しく解説します。
共起語とサジェストキーワードの違い
共起語はページ内のキーワード周辺で使用される単語であるのに対し、サジェストキーワードはそのキーワードと一緒に検索されることが多いキーワードのことです。
Googleの検索窓にキーワードを入力すると、その他のキーワード候補が検索窓の下にサジェストキーワードとして表示されます。

上記画像を見ると、検索窓に入力した「SEO」というキーワードの下に「SEO対策とは」や「SEOとは わかりやすく」と表示されています。Googleは、検索したユーザーの手間を省くために、同時に検索されることが多いキーワードをこのようにサジェストキーワードとして表示しています。
特定のキーワードで検索したユーザーが、次に検索することが多いキーワードをサジェストとして表示しているため、サジェストには複数の単語を組み合わせたロングテールキーワードが表示される傾向になります。(正確にはユーザーがおこなった過去の検索履歴なども考慮されます)
つまり、サジェストキーワードとは、多くのユーザーが検索したキーワードのことであり、ユーザーニーズそのものと言えます。
共起語と関連キーワードの違い
関連キーワードとは、検索画面の下部に表示されている8個の検索キーワードです。関連キーワードと表示されることもあれば、「他の人はこちらも検索」と表示されることもあります。

関連キーワードには、他の検索ユーザーが類似の検索で使用した他のキーワードが表示されます。
以前は、サジェストキーワードとは異なるキーワードが表示されていましたが、ご覧の通り最近では、サジェストキーワードと殆ど同じようなキーワードが表示されます。
関連キーワードはサジェストとは異なり、ユーザーの履歴が考慮されることはありませんが、大まかな仕組みは同じだと思ってもらって問題ありません。
このように、サジェストキーワード、関連キーワードは多くのユーザーが知りたいことを反映しているため、検索意図を掴むために活用できます。
ただし、共起語とは意味が大きく異なるため、取り扱いには注意が必要です。共起語はコンテンツ自体を作成する際に活用するのに対して、サジェストキーワードや関連キーワードは、検索意図にマッチするページ構成を作成する際に活用します。
項目 | 共起語 | サジェスト | 関連キーワード |
---|---|---|---|
定義 | メインキーワードと文章内で頻繁に一緒に使用される関連性の高い単語。 | 検索エンジンがユーザーの入力に基づいて自動的に提示する候補キーワード。 | 類似するユーザーが次に検索することが多いキーワード。 |
共起語はSEO対策で重要?
現在はGoogleの自然言語処理の技術が向上したため、ページ内で利用されている共起語の数だけで関連性を判断しているわけではなく、文章の内容を人間と同じように理解して、検索意図を満たすコンテンツ(ユーザーが知りたい回答に最も近いコンテンツ)を評価しています。
そのため、共起語を沢山入れたからといって検索順位が上がるということはありません。つまり、検索キーワードの背後にあるユーザーの知りたいことや、探していることに応えるニーズメットなコンテンツ作成をおこなうことが現在のSEOでは求められます。
ただし、コンテンツ内に共起語を多く使うことで、ページテーマの理解促進や、情報網羅性、専門性を伝える効果があります。専門的になってしまうため、詳しい説明は割愛しますが、検索エンジンはベクトル空間モデルを使って、単語同士の距離を元にページの主題を把握していると言われています。
そのため、共起語を活用することで、ユーザーが検索したキーワードと関連性の高いページと認識してもらうことができます。
実際に検索結果の上位に表示されているWEBサイトを見ると、キーワードに関連する共起語を多く使っているページが上位表示されている傾向にあるため、使用している共起語の数と検索順位に相関関係が全くないとは言いきれません。
共起語を意識したからと言って、順位が上がるわけではありませんが、上位表示しているページには共起語が含まれていることも事実のため、検索意図を満たすことを最優先にした上で自然な形で共起語が入るようにしましょう。
共起語の調べ方
検索上位記事の共起語を効率良く調べる場合は、無料で利用できる共起語調査ツールの使用がおすすめです。
共起語調査ツールによって、対象とするページ数や精度が異なりますが、ツールを利用することで、短時間で特定のキーワードで検索した際に検索結果の上位に表示されるページが利用している共起語が、どのようなものなのか掴むことができます。
複数のWEBサイトで使われている共起語をコンテンツを見ながら目視で確認することは不可能に近いため、以下の3つのツールのいずれかを使って調べましょう。
- 共起語検索
- ラッコキーワード
- 共起語調査ツール
共起語検索

共起語検索は、検索上位30記事から共起語を抽出できる共起語ツールです。検索窓に調査したいキーワードを入力すると、出現回数が多い順に共起語リストが表示されます。ログインする必要はなく、無料で利用できます。
ラッコキーワード

ラッコキーワードは、ラッコ株式会社が提供している共起語ツールです。共起語だけでなく、サジェストキーワードや関連Q&A、見出しを一括で取得できます。
無料で利用できますが、1日に抽出できるのは3回までです。会員登録するか有料プランに加入することで、最大7,500回/月の共起語取得が可能になります。
共起語調査ツール

共起語調査ツールは、一度に複数キーワードを調査できる共起語ツールです。SEO研究所サクラサクラボがツールを提供しています。無料で利用できますが、会員登録が必要です。
共起語をツールを使って調べる際の注意点(共起語ではない単語も含まれる)
共起語ツールが調査の対象としているのは、メインコンテンツだけではなく、サイドメニューやフッターエリアなど、サブコンテンツも含まれるため、ツールによっては調査キーワードとは関係ない単語が抽出されることがあります。
そのため、ツールで抽出した共起語をそのまま信じるのではなく、共起語に該当する単語なのかちゃんと確認する必要があります。
記事によっては、自社で提供しているサービスへ誘導したり、自社の特徴を紹介する文章や執筆者の紹介文が書かれていたりするなど、記事の後半部分に検索意図とはあまり関係のないトピックが含まれているケースもあります。
例えば、マーケティングをテーマにしたサイトなら、マーケティングとは無関係な記事であっても共起語に「マーケティング」が含まれることもあるようです。
共起語はあくまでも検索意図を把握するためのヒントとして捉え、盲目的に共起語を記事に含めないようにしましょう。
共起語の使い方
共起語の使い方は、以下の2つです。
- 自然な形でコンテンツ内に入れる
- 記事のリライトで使う
自然な形でコンテンツ内に入れる
共起語をコンテンツ内に入れたい場合は、無理やり詰め込むのではなく、自然な文章になるように心掛けましょう。
無理にキーワードを挿入すると、読み手にとって不自然な印象を与え、離脱率が高まる可能性があります。共起語を使う際は、以下の例のようにユーザーに意味が伝わりやすくすることと、自然で読みやすい文章になるように意識します。
「SEOでは、コンテンツ最適化、被リンク獲得、モバイル最適化、内部対策、内部リンク、ページの読み込み速度が大切です」
自然な使用例「SEOを成功させるためには、質の高いコンテンツの作成、自社のテーマと関連性の高い被リンクの獲得だけではなく、ページの読み込み速度の改善や、モバイルページの最適化などユーザーフレンドリーなサイト設計が大切です。」
共起語を入れる際は、ユーザーファーストを意識した読者にとって読みやすく、理解しやすいコンテンツを目指しましょう。
記事のリライトで使う
共起語は既存記事のリライトをおこなう場合にも活用できます。記事ページの検索順位が上がっていない多くの原因は、ユーザーの検索ニーズを満たしていないか、記事の専門性が不足していることが原因です。
そこで、ターゲットキーワードで1ページ目に表示されている競合サイトの記事が使っている共起語を調べて、自社サイトと比較をおこない、不足している情報がないか調べます。
使用している単語数が大幅に少ない場合は、専門性や関連性の評価が低い可能性があるため、前述したように自然に文章に共起語を入れてより具体的な文章にリライトします。
また、出現頻度の高い共起語が上位サイトと大きくずれている場合は、自ページのコンテンツの方向性が間違っていて検索意図がずれている可能性があります。
共起語の使用率で検索意図を満たすか満たさないが決まる訳ではありませんが、ヒントとして活用してみてください。
共起語を使用する際の注意点
共起語使用時の注意点は、以下の3つです。
- 共起語だけを意識してコンテンツを作成しない
- 共起語を使ったからといって独自性や専門性が高くなるわけではない
- 共起語を詰め込むだけでは上位表示できない
共起語だけを意識してコンテンツを作成しない
繰り返しになりますが、コンテンツ作成で一番重要なことは、検索意図を満たすコンテンツを作成することです。
共起語はあくまで、そのキーワードと一緒に使われることが多い単語であり、それ自体がユーザーニーズを満たすものではありません。そのため、共起語だけを意識してコンテンツを作成してもSEO効果は全くありません。
共起語だけを意識してコンテンツを作成すると、出てくる単語が多くて読みづらく何について述べているのか分かりづらくなるだけです。
また、共起語だけを意識したコンテンツのことを「検索エンジン向けのコンテンツ」と呼び、Googleから評価されないどころか、低品質なコンテンツとしてマイナスの評価を与えられる可能性があります。
- 新規コンテンツやリライトをおこなう際は、共起語ではなく検索意図(ユーザーニーズ)を意識する
共起語を使ったからといって独自性や専門性が高くなるわけではない
GoogleにはInformation Gainという、既存コンテンツにはない新しいコンテンツを評価する仕組みがあるため、SEOでは独自性の高いコンテンツがGoogleから評価されます。
ただし、Googleは単語単位で独自性の高いコンテンツかどうかを判断していないため、既存のページが使っていない共起語を自ぺージに使ったからといって独自性が高まる訳ではありません。
既存のページでは提供できていない情報や概念などを提供することが、独自性の高いコンテンツとして評価される条件です。
また、専門性とはページ単体で評価されるのではなく、サイト全体のテーマ性や運営元によって評価されるため、共起語を沢山使ったからといって専門性が高くなるわけではありません。
共起語とは、ユーザーニーズや、独自性、専門性を意識して作った結果自然に多く含まれるものです。
- 「競合他社が使っていない共起語を使えば、コンテンツの独自性が高まる」は誤り
- 「競合他社が使っていない共起語を使えば、コンテンツの専門性が高まる」は誤り
共起語を詰め込むだけでは上位表示できない
共起語を記事に盛り込んだだけでは、効果は期待できません。
ブラックハットSEOが流行した時代には、共起語の使用率を高くしたり、共起語の使用頻度を検索上位記事と同程度にするなど、共起語を詰め込むだけである程度検索上位表示できていました。
しかし、検索アルゴリズムが進化したことで、文脈を無視した共起語の詰め込みだけではGoogleから評価されなくなっています。
共起語はあくまで、検索意図を読み取るためのヒントとして扱いましょう。
まとめ
共起語とは、特定のキーワードと関連性がある単語のことです。
共起語を活用するだけでページの検索順位が上がる訳ではありませんが、上手く活用することでページの専門性や、具体性を高めることに繋がります。
ただし、間違った使い方をすれば、SEO的な効果が得られず、読者の利便性を損なうことに繋がるため、共起語の意味と正しい使い方を理解し、検索意図を満たすコンテンツを制作しましょう。
コンテンツSEOで成果を出すには、共起語だけではなく様々な施策や取組みが必要です。コンテンツSEOの成果が中々出ていない場合は、気軽に弊社までお問合せください。

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