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検索意図とは?種類と調べ方・SEOで重要な理由を解説

検索意図(インテント)とは?のサムネイル画像です

検索意図(インテント)は、検索ユーザーが検索エンジンを使って検索する目的を意味します。Googleは検索意図を重視したコンテンツを上位表示するので、検索意図を活用したコンテンツ制作が重要です。この記事では、検索意図とは何か、SEOにおいて検索意図が重視される理由、考え方・探し方・活用法について解説します。

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検索意図とは

検索意図とは、ユーザーが検索したキーワード(検索語句)の背後にあるニーズのことを指します。ユーザーが検索エンジンにキーワードを入力するということは、「何かを知りたい」「買いたい」「何かをしたい」「どこかに行きたい」「サイトを見たい」といった、何らかの意図があります。これが検索意図です。

たとえば、【ダイエット 続かない 解消方法】と検索したときには、「ダイエットを続けるためのコツやノウハウを知りたい」「簡単に実践できる運動方法や食事制限のやり方を探している」という意図が含まれていることが想像できます。

また、さらに深堀りをすると「体型や健康面を改善して自信をつけたい」「長期的に無理なく生活習慣そのものを見直したい」という意図が含まれているかもしれません。

このように、ユーザーがキーワード検索をおこなう場合、必ず何かしら解決したい目的があります。この、検索する目的こそが検索意図です。

検索意図は、「検索インテント」「ユーザー意図」「ユーザーインテント」と呼ばれることもあります。

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検索意図の種類

検索意図は大きく4つの種類に分けられます。

インフォメーショナルクエリ(情報型クエリ)

何かを知りたい

トランザクショナルクエリ(取引型クエリ)

何かをしたい・買いたい

ナビゲーションクエリ(案内型クエリ)

特定のサイトやページを見たい

ビジットインパーソンクエリ(エリア型クエリ)

店舗や施設を探したい

検索意図を分類することで、ユーザーが求める情報や目的を的確に把握できるようになるため、それぞれの意図に合わせた最適なコンテンツを作成しやすくなります。

なお、Googleの検索品質評価ガイドラインの中では、検索意図は次のように4種類のクエリで分けて解説されています。

4種類に分類した検索意図
Knowクエリ

何かを知りたい(インフォメーショナルクエリ)

Doクエリ

何かをしたい(トランザクショナルクエリ)

WEBサイトクエリ

特定のサイトやページを見たい(ナビゲーションクエリ)

Visit-in-personクエリ

お店や会社を探したい(ビジットインパーソンクエリ)

本記事では、Matt Cutts氏がGoogle時代に動画で紹介している、「インフォメーショナルクエリ」「ナビゲーションクエリ」「トランザクショナルクエリ」「Visit-in-personクエリ」の4種類を検索意図の基本として解説します。

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インフォメーショナルクエリ

インフォメーショナルクエリ(Informational Query)とは、ユーザーが「何かを知りたい」「理解したい」「学びたい」といった、情報を取得する目的で検索するときに入力するキーワードのことです。

たとえば、企業のオウンドメディアで作成する「○○とは?」とか「○○ やり方」といったコンテンツは、ユーザーの「知りたい」という検索意図に応える典型的なインフォメーショナルクエリに該当します。

インフォメーショナルクエリの具体的な例は、以下になります。

No.検索キーワード例想定される検索意図
1料理 時短 コツ料理を作る時間を短縮する具体的な方法やアイデアを知りたい
2腹筋1ヵ月 効果腹筋を1ヵ月続けた場合の効果を知りたい
3ビジネスマナー メール 書き方正しいビジネスメールの書き方や注意点を理解したい
4英語 発音 コツ英語の発音を上達させるための具体的な練習法やコツを学びたい
5転職 面接 質問例採用面接でよく聞かれる質問の具体例と模範解答を知りたい
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トランザクショナルクエリ

トランザクショナルクエリ(Transactional Query)とは、ユーザーが「何らかのアクションを起こしたい」「購入・予約・申し込み・ダウンロードなどをおこないたい」といった取引行為を目的に、具体的なアクションを起こそうとしているときに入力するキーワードのことです。

たとえば、ECサイトの商品ページや旅行サイトの予約ページ、アプリのダウンロードページを探すケースは、ユーザーが「何かをしたい」という検索意図を持っているためトランザクショナルクエリに分類されます。

トランザクショナルクエリの具体的な例は、以下になります。

No.検索キーワード例想定される検索意図
1スマホケース 通販スマホケースを今すぐオンラインで購入したい
2履歴書 ダウンロード履歴書のテンプレートを今すぐダウンロードして利用したい
3宮崎 ホテル 予約宮崎で宿泊できるホテルを探し、今すぐ予約を完了させたい
4お歳暮 オンライン注文お歳暮をオンラインで手配したい
5英会話スクール 無料体験 申込英会話スクールの無料体験レッスンに申し込みたい
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ナビゲーションクエリ

ナビゲーションクエリ(Navigational Query)とは、ユーザーが特定のWebサイトやブランドに「直接たどり着きたい」と考えて検索するときに入力するキーワードのことです。

たとえば、「○○ ログイン」「〇〇銀行 公式サイト」「wikipedia」など、ユーザーが特定のページを訪問するために使うキーワードが挙げられます。

○○に対象の会社名やサービス名を入力することで、最短ルートで公式サイトやログインページへアクセスしたい意図があります。

インフォメーショナルクエリやトランザクショナルクエリとは異なり、「すでに利用したいサイトが決まっていて、そこにすぐにアクセスしたい」という意図を持っている点がポイントです。

ナビゲーションクエリの具体的な例は、以下になります。

No.検索キーワード例想定される検索意図
1AmazonAmazon公式サイトへ直接アクセスしたい
2みずほ銀行 ログインみずほ銀行のログインページへアクセスしたい
3東京ディズニーリゾート 公式サイト東京ディズニーリゾートの公式ページを見たい
4Yahoo!メール ログインYahoo!メールのログイン画面へ直接移動したい
5Instagram ログインPCやブラウザからInstagramのログインページにアクセスしたい
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ビジットインパーソンクエリ

ビジットインパーソンクエリ(Visit-in-Person Query)とは、ユーザーが「実際に店舗や施設を訪れたい」「現地へ足を運びたい」という意図を持って検索するときに入力するキーワードのことで、ローカルクエリやエリア型クエリとも言われます。

たとえば、「○○駅 居酒屋」「近くのカフェ」「渋谷 ブランド買取」などエリアに関する情報を探している場合や、住所・営業時間・アクセス方法など、物理的な場所に関する情報を収集し、最終的にその場所を訪問することを目的としています。

店舗型のビジネスをおこなっている場合は、ビジットインパーソンクエリを意識したSEO対策が重要となります。

No.検索キーワード例想定される検索意図
1近くのガソリンスタンド現在地周辺にあるガソリンスタンドに行きたい
2渋谷 居酒屋 個室渋谷の個室の居酒屋に行きたい
3トレーニングジム 渋谷渋谷のトレーニングジムに行きたい
4駅前 駐車場 24時間24時間営業の駐車場の場所や料金を知りたい
5カフェ近くのカフェに行きたい
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検索意図の調べ方

検索意図は、主に以下の4つの方法で調べることができます。

  1. 検索結果画面の構成要素を確認する
  2. サジェストキーワード・関連する質問を確認する
  3. 上位表示しているページの内容を確認する
  4. Q&Aサイトの質問を確認する

それぞれの調べ方について詳しく解説します。

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検索結果画面の構成要素を確認する

Googleは検索したキーワードの検索意図に合わせて、検索結果画面の構成要素を変えています。そのため、検索結果画面の構成要素を分析することでキーワードの背後にある検索意図を把握できます。

たとえば「bz ウルトラソウル」と検索すると、検索結果の構成要素は次の画像のようになります。

「bz ウルトラソウル」検索結果

「動画」「歌詞」「リリース日」「収録されているアルバム」が検索結果画面の上部に表示されるため、「bz ウルトラソウル」と検索するユーザーは、「歌を聴きたい」「動画を見たい」「歌詞を知りたい」といった検索意図があることが分かります。

続いて「iphoneケース 通販」と検索すると、今度は一番上に商品を絞り込むフィルター機能とタブが表示されました。

フィルター機能とタブの表示

フィルター機能の中には、素材や価格・機種のバージョン・ケースの形などが絞りこめる項目が表示されています。

このことから、「iphoneケース 通販」を検索したユーザーは、ただiphoneケースを探しているのではなく、「自分の好みに合わせたiphoneケースを買いたい」という検索意図を持っていることが分かります。

このように、Googleはユーザーの検索意図を推測して検索結果画面の構成要素に反映させています。そのため、検索意図を調べる際は検索結果画面を確認してどのような構成要素になっているのか分析することが大切です。

インフォメーショナルクエリの場合

インフォメーショナルクエリの場合は、検索結果画面に「AI Overview」が表示されることが多くなっています。AI Overviewとは、検索したキーワードに合わせてAIで生成された解答を検索結果に表示する機能です。

「何かを知りたい」「すぐに解決したい」というユーザーのニーズを満たすために、GoogleはAIによる回答文を検索結果に表示させています。

試しに「腹筋1ヶ月 効果」と検索すると、以下のようにAI Overviewが表示されました。

AI Overviewの表示

AI Overviewの解答を見ると、「1ヵ月間でどのような効果が出るのか」「どのような頻度で腹筋をすれば効果的なのか」が解説されているため、「腹筋 1ヶ月 効果」の検索意図は次の2つであることが推測できます。

  1. 1ヵ月間で腹筋は割れるのか知りたい
  2. 1ヵ月間の中で腹筋を効果的に鍛える方法を知りたい

AI Overviewが表示された場合は、解説の内容からGoogleがどのように検索意図を捉えているのか把握できます。

ビジットインパーソンクエリの場合

ビジットインパーソンクエリの場合は、検索結果に店舗の営業時間や住所、地図などが掲載されるローカルパック(GoogleMapの情報)が表示されます。

これは、自分がいる場所から近い所にある店舗やお店を探したいという検索意図をGoogleが汲み取り、店舗情報を地図と一緒に表示していると考えられます。

ローカルパックの表示

上記画像のように、ローカルパックが表示される場合は「近くのお店を探したい」「近くのお店に行きたい」という検索意図があると推測できます。

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サジェストキーワード・関連する質問を確認する

Googleの検索窓に表示されるサジェストキーワードと、検索結果に表示される関連する質問は、特定のキーワードと一緒に検索することが多いキーワードです。

一緒に検索することが多いキーワードを調べることで、どのような検索意図があるのか把握できます。

たとえば、「SEOコンサル」と検索すると「相場」や「大手」「比較」「おすすめ」といったサジェストキーワードが表示されるため、「SEOのコンサルティング会社を選びたい」という意図があることが分かります。

サジェストキーワード

その一方で、「副業」「求人」「フリーランス」といったサジェストキーワードも表示されるため「SEOコンサルタントとして働きたい」という意図もありそうです。つまり「SEOコンサル」というキーワードには検索意図が異なる2つのニーズがあることが分かります。

続いて、検索結果に表示される関連する質問を見てみましょう。

関連する質問

上から2つ目に「SEOコンサルタントの平均年収は?」という質問があるため、「SEOコンサルタントとして働きたいユーザーは年収について気になっている」ということが分かります。

「SEOコンサル」というキーワードだけでは、抽象的すぎてどのような検索意図があるのか推測するのが困難でした。しかし、サジェストキーワードや関連キーワードを確認することで、「SEOコンサル」には2つのニーズがあることやユーザーが知りたいことが何なのか具体的に分かるようになります。

サジェストや関連する質問から検索意図を調査したい場合は、ラッコキーワードを利用するのがオススメです。

以下画像のように、サジェストを一覧で表示できます。

サジェストの一覧表示
3-3

上位表示しているページの内容を確認する

上位表示しているページの内容を確認することで、検索意図を把握できます。

Googleのランキングシステムの基本は検索クエリの意味を理解して、最も関連性の高いページを検索結果に表示させる仕組みになっています。

つまり、検索意図を満たしているページが上位に表示されるため、1ページ目に表示されているページのテーマやタイトル・見出しの内容を確認することで、どのような検索意図があるか把握するヒントを得ることができるというわけです。

例えば、WEBマーケティングをやっている方にとっては「CPA」と言えば広告における顧客獲得単価のことですが、実際に「CPA」で検索をしてみると以下の画像のように、公認会計士のスクールのURLが表示されユニバーサル検索には「公認会計士」の説明が表示されます。

「CPA」検索結果 URLと説明の表示

このことから「CPA」を検索するユーザーが知りたいことは、「公認会計士や公認会計士のスクールについて」ということが分かります。

WEBマーケティング会社が「CPA」というテーマで記事を作成しても検索意図が異なるため、上位表示させるのは難しいと言えます。

これは極端な例ですが、実際に検索結果に上位表示されているページを見ることでどのようなニーズがあるのか把握できます。SEOをおこなう際は、実際にどのようなページが上位表示されているかを目視で確認して検索意図を分析することが大切です。

3-4

Q&Aサイトの質問を確認する

検索意図を把握するには、実際にユーザーがどのような疑問や不安を抱いているのかを知ることが大切です。その際に役立つのが、Q&Aサイトの質問を確認する方法です。

Yahoo!知恵袋や教えてGooといったQ&Aサイトには、普段インターネットで検索しても見つけにくいような、具体的なユーザーの悩みや疑問が投稿されています。

たとえば、Yahoo!知恵袋で「ドメインパワー」と検索すると、以下のような質問が投稿されています。

Q&Aサイトの質問

内容を詳しく見てみると、「ドメインパワーの上げ方」に関する質問が多く投稿されています。つまり、ドメインパワーを調べるユーザーの検索意図は、ドメインパワーについてだけではなく、上げ方についても知りたいというニーズがあることが分かります。

「ドメインパワー 上げ方」キーワード表示

念のため、サジェストを確認したところ「ドメインパワー 上げ方」というキーワードが表示されていたため間違いなさそうです。

Q&Aサイトから得られた疑問点や解決策のパターンを把握し、それを元にコンテンツを作成すれば、ユーザーの検索意図にマッチした的確かつ有用な情報を提供できるようになります。

ここまで解説した通り、検索意図を調べる方法は複数あります。どれか1つの方法を使って調べるのではなく、複数の調べ方をして解像度高く検索意図を把握することが大切です。

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ツールを使って検索意図を分析する方法

ツールを利用することで、検索意図を分類・分析できます。

本記事で有料ツールの「ahrefs」、無料ツールのGoogleサーチコンソールを使った分析方法を紹介します。

4-1

ahrefsを使って検索意図を分析する方法

ahrefsを使って検索意図を分析する方法を紹介します。ahrefsは被リンクを調査するイメージが強いですが、キーワード分析に関する優れた機能も充実しているため、検索意図を調査できます。

  1. キーワードエクスプローラーを開く

    ahrefsにログインしたら、キーワードエクスプローラーをクリックして検索意図を調べたいキーワードを入力します。

    キーワードエクスプローラーをクリック
  2. 「意図を特定する」ボタンをクリックする

    ページをスクロールすると「"被リンク"の SERP 概要」という項目の右側に「意図を特定する」というボタンがあるのでクリックします。

    「意図を特定する」ボタンをクリック

    すると、上位サイトのページの内容をAIが分析し、キーワードがどのような検索意図を持つのか教えてくれます。この機能を使うだけでおおよその検索意図を把握できます。

  3. さらに細かく検索意図を調査する

    さらに細かく検索意図を調査したい場合は、画像に表示されている「キーワード」をクリックします。すると、ページに流入しているキーワードの一覧が表示されます。

    検索意図の調査

    上記画像は「被リンク」というキーワードでの調査結果ですが、「被リンク SEO効果」や「被リンク 獲得方法」というキーワードも1ページ目に表示されています。

    ここがポイントですが、検索意図が異なっている場合は上位表示されないため、上位表示されている「被リンク SEO効果」や「被リンク 獲得方法」は、「被リンク」と検索するユーザーが知りたい具体的なニーズである可能性が高いと言えます。

    つまり、「被リンク」と検索するユーザーは被リンクの効果や、被リンクの獲得方法を知りたいという意図があるということです。

このように、ahrefsを使うことで詳細な検索意図を把握できます。

4-2

Googleサーチコンソールを使って分析する

既に公開している既存の記事のリライトをおこなう際に、検索意図を調査したい場合は、無料で利用できるGoogleサーチコンソールを使うのがオススメです。

Googleサーチコンソールを使って検索意図を調査する方法は、以下になります。

  1. 「フィルタを追加」をクリックしてURLを入力

    「フィルタを追加」をクリックしてURLを入力

    「フィルタを追加」をクリックすると4つ項目が表示されるので、その中にある「ページ」を選択して検索意図を調査したいURLを入力します。

  2. 「平均掲載順位」を選択してキーワードと平均掲載順位を表示させる

    キーワードと平均掲載順位を表示

    指定したページで流入を獲得しているキーワードの一覧が表示されるので、ここから検索意図を推測します。

例えば、上記画像で指定したURLは当初「検索ボリューム 調べ方」というキーワードで上位表示を狙っていましたが、流入キーワードを見ると「無料」とついているキーワードが多いことが分かります。

この結果から、「検索ボリューム 調べ方」と検索するユーザーには「無料で検索ボリュームを調べたい」というニーズがありそうだなと思い、無料ツールで調べる方法を記事の前半に記載するようにリライトをおこないました。

その結果、検索順位は以下のように上昇しました。

「検索ボリューム 調べ方」

22.4位 → 13.1位 (最大6位)

「検索ボリューム 調べ方 無料」

8位 → 2位

■「検索ボリューム 調べ方」順位推移

「検索ボリューム 調べ方」順位推移

■「検索ボリューム 調べ方 無料」順位推移

「検索ボリューム 調べ方 無料」順位推移

このように、既に公開されていてある程度の流入があるページであれば、Googleサーチコンソールを使って検索意図を調べることが可能です。

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検索意図がSEOで重要な理由

Googleは、ユーザーが検索したキーワードの検索意図を正しく理解して最適な検索結果を表示しようとするため、SEOで検索順位を上げるためには検索意図を100%満たすコンテンツを作成することが重要です。

Googleは、「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにする」というのを創業当初からの理念として掲げています。これは、ユーザーが知りたい情報を提供して最も利便性の高い検索エンジンになることを意味しています。

これを実現するために、Googleはこれまで検索意図を理解するためのアップデートを労力をかけて何度もおこなってきました。

アップデート名概要実装年
ハミングバード複雑なキーワードや会話のような検索に対応2013年
RankBrainAIで“言葉”と“概念”がどのように関連しているかを理解2015年
BERT文章のニュアンスや文脈を読み取る能力の向上2019年
MUM複雑な質問の検索意図を読み取る能力の向上2023年

この結果、検索結果のランキングを決めるシステムは、単にキーワードを含むページよりも「ユーザーの疑問を正確に解消できるページ」を上位に表示できるようになっています。

実際にGoogleの結果を自動的に生成する仕組みのページには、ランキングを決定するフローの中で一番最初に検索クエリの意味を理解すると記載されています。

関連性の高い結果を返すには、ユーザーがどんな情報を探しているか、つまり検索クエリの背後にどんな意図があるかをまず理解する必要があります。そのために、Google では、検索ボックスに入力された比較的少数の単語と、入手可能な最も有益なコンテンツとのマッチングの程度を把握するための言語モデルを構築しています。

ランキング結果 – Google 検索の仕組み

そのため、SEOの観点で上位表示を目指すには、ユーザーが検索した背景や解決したい疑問や問題を十分に考慮し、それらを的確に解決できるコンテンツを提供することが欠かせません。

現在、ランキングシグナルが重要と言われている被リンクの獲得や独自性の高いコンテンツを作成したとしても、検索意図から外れたコンテンツの場合、検索結果の上位には表示されません。

6

検索意図に沿ったコンテンツを作るポイント

検索意図に沿ったコンテンツを作るポイントは、以下の3点です。

  1. 顕在化されたニーズから順番にコンテンツに記載する
  2. 検索意図にマッチした表現方法を意識する
  3. タイトルや見出しに検索意図を含める

それぞれ詳しく解説します。

6-1

顕在化されたニーズから順番にコンテンツに記載する

コンテンツを作成する際は、ユーザーの知りたい情報から順に記載することで検索意図に沿ったコンテンツを作成できます。

検索意図には、顕在的なニーズと潜在的なニーズの2つが存在しています。

顕在的なニーズ

ユーザー自身が欲求を明確に自覚している状態の検索意図

潜在的なニーズ

検索する原因となった検索ユーザーの悩みや疑問

たとえば、「羽毛布団 通販」と検索ユーザーの顕在的なニーズは以下になります。

  • 羽毛布団を販売している通販サイトを利用したい
  • 通販サイトで販売している羽毛布団の価格を知りたい
  • オンラインショップで羽毛布団を買いたい

一方、潜在的なニーズは次のようなものが考えられます。

  • 軽い羽毛布団でぐっすり眠りたい
  • 布団を楽に干したい
  • 布団の買い替えを減らしたい

これをコンテンツに反映させた場合は、記事の前半は羽毛布団を販売しているオンラインショップの情報や価格の情報を掲載し、記事の後半は羽毛布団のメリットや耐久年数などを記載します。

これが逆になってしまうと、検索意図は満たしているもののユーザーは知りたい情報にすぐに辿り着けないため、満足度が低下し、検索エンジンからの評価も下がります。

そのため、メインコンテンツは顕在化された検索意図から順に記載するようにしましょう。

6-2

検索意図にマッチした表現方法を意識する

検索意図に沿ったコンテンツを作成するためには、テキスト情報だけではなく画像や動画を使った表現方法が求められる場合があります。

たとえば、「渋谷 ブランド買取」というキーワードでは「近隣にあるブランド買取のお店を探したい」という検索意図がありますが、さらに検索意図を掘り下げると次のようなニーズがあります。

  • 評判の良いお店を見つけたい
  • 近くあるお店にいきたい
  • 高く買い取ってくれるお店にいきたい

このような検索意図に応えるために、以下のコンテンツを用意します。

  • ユーザーから投稿された口コミやお客様の声を掲載する
  • GoogleMapを埋め込み店舗の所在地を分かりやすくする
  • 駅からお店までの経路を画像付きで紹介する
  • 買取実績を画像付きで紹介する

ユーザー視点で見ると、これらの情報がある店舗ページとないページでは圧倒的にあるページの方が、自身の知りたいことが記載されたページになることは想像できるのではないでしょうか?

このように、キーワードやユーザーのニーズによってはテキスト情報だけではなく画像などを活用して、検索意図を満たすコンテンツを作成してみてください。

6-3

タイトルや見出しに検索意図を含める

上位表示されるコンテンツを作成するためには、タイトルや見出しに検索意図(ユーザーが知りたい情報)を含めましょう。

Googleはtitleタグや見出しタグの情報から、どのような内容のページなのかを判断しているため、ユーザーが知りたい情報が含まれていなければ検索意図を満たしていないコンテンツと認識される可能性があります。

また、Googleは検索意図にマッチした検索結果になっているかどうかを、検索結果画面上でのユーザーの動きで判断しています。

例えば、1位のサイトをクリックした後にすぐに離脱して2位のサイトをクリックした場合、1位のサイトではユーザーのニーズを満たせなかったと判断します。

さらに、検索順位が1位にもかかわらずクリックが全くされない場合はページタイトルが検索意図に合致していないと判断され、検索順位が下落する可能性があります。

そのため、タイトルや見出しに検索意図を含めて自身が欲しい情報がそのページにあることを、検索結果画面でもサイトに流入した際にも分かりやすく伝えるようにすることが大切です。

7

まとめ

検索意図とは、ユーザーが検索をおこなう目的そのものを指します。検索意図は検索ユーザーの数だけあると言ってもよいほど複雑なものですが、検索意図にマッチしたコンテンツを作成できなければGoogle検索では上位表示できません。

独自性が高く良いコンテンツにも関わらず検索順位が上がっていない場合は、検索意図がずれている可能性があります。本記事を参考に検索意図を徹底的に調べて、検索意図に沿ったコンテンツを作成してみましょう。

なお、社内でコンテンツを作成するリソースや、ノウハウがない場合は弊社に気軽にご相談くださいませ。

この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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