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SEO対策 2025/03/24

URL最後のスラッシュあり・なしの違いについて初心者向けに徹底解説

URL末尾のスラッシュあり・なしの違いについてのサムネイル画像です

末尾に「/」スラッシュがあるURLとないURLを見かけたことがあるのではないでしょうか?URL末尾のスラッシュあり・なしによるSEOへの直接的な影響はありませんが、URLを作る場合には末尾にスラッシュを付ける必要があります。本記事では、URL末尾の「スラッシュあり・なし」の違い、SEOへの影響について解説します。

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URL最後の「/」スラッシュとは?

WEBページにアクセスした際に表示されるURL末尾の「/」スラッシュは、別名「トレイリングスラッシュ(trailing slash)」と呼ばれます。多くの場合、URLに「スラッシュ」が付いていても付いていなくても、表示されるページの内容に変わりはないため、ユーザーがどちらでアクセスしても違いはありません。

【A】URL末尾の/無し:https://white-link.com
【B】URL末尾の/有り:https://white-link.com/

【C】URL末尾の/無し:https://white-link.com/seo
【D】URL末尾の/有り:https://white-link.com/seo/

基本的には【A】と【B】、【C】と【D】はそれぞれ同じ内容のページがブラウザ上に表示されます。

そのため、WEBサイトのURLを入力する際は「スラッシュ」をつけ忘れた場合でも404などのエラーページが表示されることはなく、WEBぺージがブラウザ上に表示されます。

ただし、WEBサーバー上では最終的に同じファイルを読み込んでいるから同じ画面が表示されるだけで、実際には「スラッシュのあり・なし」でサーバーへの指示が異なります。

また、URL末尾の「スラッシュのあり・なし」のURLがWEBサイト内に混在していることで、クローラーのリソースを無駄に消費することに繋がるため、WEBサイトの管理者は「スラッシュのあり・なし」の違いについて理解しておく必要があります。

「スラッシュ」に関する豆知識

トレイリングスラッシュ(trailing slash)は、Googleのジョン・ミューラー氏が使用した表現にすぎず、技術的な意味での正式な名称ではありません。

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URL最後の「スラッシュあり・なし」の違い

URL末尾の「スラッシュあり・なし」の違いは、ブラウザが何をWEBサーバーにリクエストするかに関係しています。末尾にスラッシュがあるURLは「ディレクトリ」を、末尾にスラッシュがないURLは「ファイル」をWEBサーバーにリクエストします。

スラッシュがあるURL

https://white-link.com/colum/ ←フォルダをリクエスト

スラッシュがないURL

https://white-link.com/colum ←ファイルをリクエスト

このように、「スラッシュ」のあり・なしに関しては、技術的にはWEBサーバー側で異なる処理がおこなわれますが、ユーザー視点ではその違いに気づくことはほとんどありません。

なぜなら、殆どのWEBサーバーが「スラッシュ」のあり・なしに関係なく、最終的に同じコンテンツを表示できるように自動的に「スラッシュあり」のURLに転送しているためです。

つまり、サーバーがスラッシュのないURLを受け取った場合でも、ユーザーに見えない裏側で自動的にスラッシュを追加する処理をおこない、ディレクトリとして扱っています。

注意点】

サーバーの設定次第では、スラッシュなしのURLをそのままファイルとして扱ったり、リダイレクトせずに404エラーを返す場合もあります。

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ルートドメインの「スラッシュ」あり・なしの違い

ルートドメインに関しては、ユーザーが「スラッシュあり」でも「スラッシュなし」でも、サーバーは最初から同じページに案内してくれます。その為、通常の使用ではどちらを使っても問題ありません。

ルートドメインとは、ドメイン名だけのシンプルなURLのことです。例えば、https://white-link.com/のようなURLを指します。ルートドメインに関しては、URLの末尾に「スラッシュ」があるかないかで、サーバーが返す内容は基本的に同じです。

以下の、2つのURLを例に見てみましょう。

スラッシュあり

https://white-link.com/

スラッシュなし

https://white-link.com

「スラッシュなし」のURL(https://white-link.com)にアクセスしても、サーバーは同じページを返します。なぜなら、ブラウザがスラッシュなしのURLにアクセスしても、自動的に「スラッシュあり」の形式(https://white-link.com/ )に変換してサーバーにリクエストを送るためです。

ポイント】

ルートドメインにアクセスすると、サーバーは自動で index.html や index.php を返します。これらのファイル名をURLに書かなくても、サーバーが探して表示するため、ユーザーは「スラッシュあり・なし」を気にする必要はありません。どちらでも同じページが表示されます。

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サブディレクトリの「スラッシュ」あり・なしの違い

サブディレクトリの場合は、ルートドメインとは異なり、サーバーへのリクエストの内容が異なります。

▼ サブディレクトリの「スラッシュ」あり・なしの違いは、以下になります。

  • サブディレクトリの「スラッシュあり」はディレクトリをリクエストする
  • サブディレクトリの「スラッシュなし」はファイルをリクエストする

それぞれ詳しく解説します。

サブディレクトリのスラッシュありは「ディレクトリ」をリクエストする

サブディレクトリのスラッシュなしのURLは、通常Webサーバーに対してディレクトリをリクエストします。

たとえば、https://white-link.com/colum/ のようにスラッシュが付いたURLでは、Webサーバーはそのディレクトリ内のデフォルトファイル(index.html や index.php など)を探してレスポンスとして返します。

つまり、前述したルートドメインの時と同じような処理をするという事です。

このような処理をするかどうかは、サーバーの設定によって異なるものの、Apache、Nginx、IISなどほとんどのWebサーバーでデフォルトの動作として設定されています。

サブディレクトリのスラッシュなしは「ファイル」をリクエストする

サブディレクトリのスラッシュなしのURLは、通常Webサーバーに対してファイルをリクエストします。

例えば、https://white-link.com/colum のようにサブディレクトリの後に「スラッシュ」がない場合、サーバーは「colum」という名前のファイルを探します。

この際Webサーバーは、.html、.php、.png、.css、.pdfなどのファイル拡張子を持つ静的リソースを想定して処理をおこないます。具体的には、resource.htmlやresource.phpなどのファイルをサーバーが探し、該当するファイルがあればレスポンスとして返されます。

もしリクエストされたファイルが存在しない場合、サーバーはリダイレクト処理をおこない、「スラッシュ」付きのURL(https://white-link.com/colum/)として再処理をおこないます。

つまり、「colum」 はディレクトリとして扱われ、その中に配置されたデフォルトのインデックスファイル(index.html、index.php など)が返されるため、「スラッシュ」のあり・なしに関わらず同じページが表示されます。

3

URL最後のスラッシュ「あり・なし」によるSEOへの影響

URL末尾のスラッシュ、「あり・なし」がSEOに与える影響は以下になります。

  • 「あり・なし」どちらでも順位に影響はない
  • 「あり・なし」どちらも存在している場合はユーザーを混乱させる
  • 「あり・なし」どちらも存在している場合はクロールバジェットに影響が出る

それぞれ詳しく解説します。

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「あり・なし」どちらでも順位に影響はない

Googleは末尾にスラッシュが付いたURLと付いていないURLを同じURLとして扱うため、「あり・なし」どちらでも検索順位に直接影響を与えることはありません。

Google はファイルまたはディレクトリのいずれであるか、末尾にスラッシュが付いているか否かを問わず、前述の各 URL を個別に(かつ同等に)扱います。

URL 末尾のスラッシュについて「Google検索セントラル」
3-2

「あり・なし」どちらも存在している場合はユーザーを混乱させる

技術的な話としては、末尾にスラッシュが付いたURLと付いていないURLに対してそれぞれ異なるWEBコンテンツとして作成することは可能です。

しかし、「https://〇〇〇.com/△△△/」と「https://〇〇〇.com/△△△」のように見ただけではすぐに違いが分からないURLの内容が異なる場合、多くのユーザーは混乱することが想定されます。

末尾にスラッシュが付いたURLと付いていないURLに対して、それぞれを異なるWEBコンテンツとして作成するのは避けるべきです。

Googleも、ユーザーにとっては理想的ではないと述べています。

Google にとっては、スラッシュが付いた URL とスラッシュが付いていない URL に異なるコンテンツを含めることは問題ありませんが、ほとんどの場合、ユーザーにとっては理想的ではありません。

URL 末尾のスラッシュについて「Google検索セントラル」
3-3

「あり・なし」どちらも存在している場合はクロールバジェットに影響が出る

スラッシュが付いたURLと付いていないURLの両方が存在している場合、SEOの評価に大きな問題はありませんが、Googleのクローラーは「スラッシュ」が付いたURLと付いていない両方のURLをクロールするため、クロールバジェットが低下します。

クロールバジェットとは、WEBサイトに割り当てられる検索エンジンのクローラーのリソースの事で、Googleは1つのWEBサイトに対してクロールをおこなう量の上限を設けています。

WEBサイトのすべてのコンテンツで、スラッシュが付いたURLと付いていないURLの両方が存在している場合、単純計算で倍のURLが存在することになり、検索エンジンのクローラーのリソースを倍消費することになります。

1,000ページ程度のWEBサイトであれば、気にすることはありませんが、ニュースサイトやポータルサイトなど100,000ページを超えるようなWEBサイトの場合は注意が必要です。

「スラッシュ」のあり・なしどちらも存在することで、クローラーのリソースを圧迫していまい、新規に投稿したぺージが早期にクロールされない可能性があります。

クロールされなければインデックスされず検索結果にページが表示されないため、WEBサイトの流入数に悪影響が出ます。そのため、大規模サイトの場合は、「スラッシュ」のあり・なしを統一してクロールバジェットに影響が出ないようにしましょう。

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URL最後のスラッシュに関する注意点

URL末尾の「スラッシュ」に関する注意点は、以下になります。

  • 結論、URL末尾のスラッシュはありに統一しておく
  • サーバーが「スラッシュあり」にリダイレクトされているか確認しておく
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結論、URL最後のスラッシュはありに統一しておく

URLの末尾に「スラッシュ」を付けるかどうかは、SEOやユーザビリティの観点から統一することが重要です。「スラッシュ」があるかないかは一見大きな違いがないように見えますが、技術的には異なるURLとして扱われます。そのため、可能な限り「スラッシュあり」で統一しておくのが無難です。

スラッシュなしのURLにアクセスした場合、サーバーが自動的にスラッシュありのURLへリダイレクトしてくれたとしても、リダイレクトは余計な処理を発生させるため、サイトの表示速度に影響を与える可能性があります表示が遅くなると、ユーザー体験が損なわれるだけでなく、SEOにも悪影響を与えかねません。

また、スラッシュの有無が統一されていないと、ユーザーに混乱を与える可能性があります。このような理由から、基本的にはスラッシュありで統一することをおすすめします。

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サーバーが「スラッシュあり」にリダイレクトされているか確認しておく

「スラッシュあり」にリダイレクトされるように設定されているか、サーバーのリダイレクト設定を確認しておきましょう。多くのWebサーバーは、URLの末尾にスラッシュがない場合、自動的にスラッシュを追加してリダイレクトするように設定されています。

ただし、サーバー設定によっては、スラッシュなしのURLが正しくリダイレクトされず、異なるページとして認識されることがあるため、リダイレクト設定を確認しておくことが大切です。

Apacheの確認方法

Apacheでは、DirectorySlashディレクティブでリダイレクトが制御されています。デフォルトで有効ですが、念のため設定を確認しましょう。
httpd.conf ファイル、または .htaccess ファイルを開きます。irectorySlash On が設定されていれば、スラッシュなしのURLにアクセスした際に自動的にスラッシュありのURLにリダイレクトされます。

Nginxの確認方法

Nginxでは、try_filesディレクティブリダイレクトが制御されています。Nginxの設定ファイル( /etc/nginx/nginx.conf や /etc/nginx/conf.d/default.conf)を開きます。
以下のように設定されている場合、スラッシュなしのURLがスラッシュありのディレクトリへリダイレクトされる設定になっています。

location / {
  try_files $uri $uri/ =404;
}

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URL最後のスラッシュに関するSEOのベストプラクティス

URL末尾の、スラッシュに関するベストプラクティスは以下の4つです。

  1. スラッシュのあり・なしは301リダイレクトで統一させる
  2. 301リダイレクトができない場合はcanonicalタグで正規URL指定をする
  3. 内部リンクはスラッシュありで記載しておく
  4. XMLサイトマップはスラッシュありで記載しておく
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スラッシュのあり・なしは301リダイレクトで統一させる

スラッシュが付いたURLと付いていないURLの両方が存在している場合、301リダイレクトでスラッシュが付いたURLに統一させておく事で、重複コンテンツやクロールバジェットへの影響を軽減できます。

例えば、「https://white-link.com」のURLから「https://white-link.com/」のURLに301リダイレクトをおこなう事で、ユーザーとクローラーに対してリダイレクト先のhttps://white-link.com/のURLだけを表示させることができます。

リダイレクト元のURL(https://white-link.com)にアクセスしても強制的にスラッシュ有りのURLに転送されるため、重複コンテンツを防ぐことができ、クローラーが無駄に同じコンテンツをクロールすることを避けられます。

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301リダイレクトができない場合はcanonicalタグで正規URL指定をする

何らかの事情で「.htaccess」ファイルへアクセスできない場合には、301リダイレクトによるURL正規化ができません。301リダイレクトができない場合は、canonicalタグでURL正規化をおこないます。

canonicalタグとは、検索エンジンに対して正規URLを指定するためのタグで、Googleも301リダイレクトができない場合には、canonicalタグで「スラッシュ」のあり・なしを正規化することを推奨しています。

301 リダイレクトを使用して、重複 URL から優先 URL にリダイレクトします。これができない場合は、rel="canonical" リンクタグを使用することをおすすめします。rel="canonical" は Google のインデックス登録において 301 と同様に機能し、その他の主要な検索エンジンでも機能します。

Google検索セントラル:1 つの URL のみを表示する手順
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内部リンクはスラッシュありで記載しておく

自サイトに内部リンクを設置する場合や外部サイトへ向けた外部リンクを設置する場合には、スラッシュが付いたURLでリンクを設定します。

スラッシュが付いていないURLでもスラッシュが付いたURLへ自動的に転送されるため、スラッシュが付いていないURLでリンクを設定しても致命的な問題が発生するわけではありません。

しかし、転送される時間やWEBサーバーへの負荷などを考えると、あらかじめスラッシュが付いたURLでリンクを設定しておくべきです。

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XMLサイトマップはスラッシュありで記載しておく

XMLサイトマップは検索エンジンに対して、サイトの構造とページの更新情報を提供するために送信するファイルなので、スラッシュが付いていないURLで記載するとクローラビリティが低下する要因となってしまいます。

XMLサイトマップを作成する際には、スラッシュが付いたURLを記載するようにしましょう。

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まとめ

今回は、URL末尾の「/」スラッシュについて解説しました。

URL末尾の「スラッシュあり・なし」の違い、SEOへの影響、URL末尾のスラッシュに関するベストプラクティスは以下の通りです。

「スラッシュあり・なし」の違い・スラッシュありは「ディレクトリ」をリクエストする
・スラッシュなしは「ファイル」をリクエストする
SEOへの影響・「あり・なし」どちらでも順位に影響はない
・「あり・なし」それぞれのURLで異なるコンテンツを作るべきではない
・「あり・なし」どちらも存在している場合はクロールバジェットに影響が出る場合がある
ベストプラクティス・スラッシュのあり・なしは301リダイレクトで統一させる
・301リダイレクトができない場合はcanonicalタグで正規URL指定をする
・内部リンクはスラッシュありで記載しておく
・XMLサイトマップはスラッシュありで記載しておく

ページを作成する場合やページのURLを記述する場合、ページに内部リンク・外部リンクを設置する場合には、URLの末尾にスラッシュを付ける必要があります。また、末尾にスラッシュが付いたURLと付いていないURLが混在している場合には、URL正規化をおこないURLの表記を統一することをおすすめします。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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