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SEO対策 2024/10/02

「ページにリダイレクトがあります」とサーチコンソールに表示される原因と対処法

「ページにリダイレクトがあります」とサーチコンソールに表示される原因と対処法のサムネイル画像です

サーチコンソールでページのインデックスエラーを示す項目に「リダイレクトがあります」を見かけることがあります。エラーの項目として表示されるので不安に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、正しく理解していれば恐れる内容ではありません。今回は、ページインデックスレポートの「ページにリダイレクトがあります」のエラーについて解説していきます。

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「リダイレクトがあります」とは

「ページにリダイレクトがあります」とは、Googleサーチコンソールのインデックスレポート内で、インデックスできなかったページがどのような理由でインデックスできなかったのかを示すステータスフレーズの一つです。

内容としては、文字通り「リダイレクトが設定されているためにインデックスすることができなかった」ことを示します。

例えば、「https://white-link.com/sem-plus/aaa」というURLを「https://white-link.com/sem-plus/bbb」というURLにリダイレクトをしていた場合、サーチコンソールのインデックスレポート内に「リダイレクトがあります」と表示され、「https://white-link.com/sem-plus/aaa」のURLが対象のURLとして表示されます。

後程詳しく解説しますが、インデックスが出来なかった原因として「ページにリダイレクトがあります」が表示されるため、エラーが発生していると思う方も多いかもしれません。

しかし、意図的にリダイレクトをおこなっている場合は正しい処理になり、インデックスされないことが正常処理となりますので問題ありません。

インデックスレポート内 「ページにリダイレクトがあります」
1-1

ページインデックスレポートに表示されるステータスの一つ

「ページにリダイレクトがあります」は、サーチコンソールの機能にある「ページ登録インデックスレポート」に表示されるステータスの1つです。

「ページ登録インデックスレポート」機能では、インデックス登録に関するエラーやステータスを原因別に表示してくれる役割があります。

その中で、「ページにリダイレクトがあります」は、別のページにリダイレクトがある非正規URLとリダイレクト先に指定された正規URLを確認することができるレポートです。

▼ Googleの公式ヘルプには以下のように説明されています。

ページにリダイレクトがあります
これは別のページにリダイレクトする非正規 URL です。そのため、この URL はインデックスに登録されません。リダイレクト先の URL は、Google がそのターゲット URL をどのように捉えるかによって、インデックスに登録される場合と登録されない場合があります。
リダイレクトのある正規 URL はインデックスに登録できます。

Search Console ヘルプ ページ インデックス登録レポート

ステータスの右側に「失敗しました」と表示されるためエラーのように感じますが、意図的にインデクスさせない設定をした際に表示される「noindex タグによって除外されました」と同じように、サイト運営者が意図的にリダイレクトをおこなった場合は気にする必要はありません。

ページのインデックスエラーにはそのほかにも11の項目があり、全部で12のステータスが存在します。

詳細なご説明は本記事では省きますが、12のステータスについては以下ご参考まで。

  1. ページにリダイレクトがあります
  2. リダイレクト エラー
  3. noindex タグによって除外されました
  4. 送信されたURLがrobots.txtによってブロックされました
  5. サーバーエラー5xx
  6. 見つかりませんでした(404)
  7. ソフト404
  8. 4xxの問題が原因で、送信されたURLがブロックされました
  9. ページ削除ツールによりブロックされました
  10. 検出 – インデックス未登録
  11. クロール済み – インデックス未登録
  12. 重複しています。***

ページのインデックスエラー 12のステータス
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「ページにリダイレクトがあります」の詳細を確認する手順

「ページにリダイレクトがあります」の詳細を確認する方法を説明します。

▼ 確認方法は以下手順に沿って進めることで確認できます。

  1. Googleサーチコンソールにログインする
    Googleサーチコンソールのログイン方法についてはこちら
  2. 左記「メニュー」の「ページ」をクリック
  3. 右記の「ページがインデックスに登録されなかった理由」をクリック
  4. 「ページにリダイレクトがあります」をクリック
  5. リダイレクトされているためインデックスされなかったURLの一覧が表示されます。

「ページにリダイレクトがあります」の詳細を確認する方法


URLの上にマウスのカーソルを合わせるとアイコンが3つ表示されますが、虫眼鏡のアイコンをクリックすると「URL検査」をおこない、正規指定されたURLを確認することができます。

「URL検査」


ローカルのファイルで確認したい場合には、右上のエクスポートボタンでエクセルかCSVのファイルをダウンロードすることもできます。

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「ページにリダイレクトがあります」が表示される原因

「ページにリダイレクトがあります」が表示される原因は、前述したようにリダイレクトの設定をおこなっているからです。では、なぜリダイレクトの設定をおこなっている場合は、インデックスされないのでしょうか?

リダイレクトの設定をおこなっている場合は、ユーザーだけではなくGoogleのクローラーもリダイレクト元のURLをクロールせずにリダイレクト先のURLをクロールします。

その結果、Googlebotはリダイレクト元のURLの内容を読み込むことが出来ないため、インデックス登録されません。

Googleはサイト運営者が意図的にリダイレクトをしたのかどうかを判断することはできないため、サイト内に存在しているURLが、リダイレクトによってインデックスされなかったことを、サイト運営者に伝えるためにサーチコンソール上にエラーとして表示させます。

では、「リダイレクトがあります」が表示される具体的な原因を紹介します。
原因は大きく分けて2つあります。

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原因① 自分で301もしくは302リダイレクトを設定している

サイト運営者が意図的に301リダイレクト、もしくは302リダイレクトを設定している場合、「リダイレクトがあります」と表示されます。繰り返しになりますが、意図的にリダイレクトの設定をしているので表示されていても問題ありません。

SEM Plus編集部の場合は、リダイレクト設定をしたリダイレクト元のURLに誤りが無いかを確認する際や、リダイレクト先の設定に誤りがないかを確認する際に、「リダイレクトがあります」のレポートを活用しています。

▼ 301リダイレクトと302リダイレクトについては、別記事で解説しています。

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原因② WordPressの自動補完リダイレクト機能

WordPressの自動補完リダイレクト機能を使っていると、意図せずにリダイレクトの設定がおこなわれ、「ページにリダイレクトがあります」と表示されるケースがあります。

この場合、サイト運営者がリダイレクトに気づかない状態でリダイレクトされているため、本来ユーザーに見てもらいたいページがインデックスされない可能性があり、注意が必要です。

使いこなせれば便利な機能ですが、自身でリダイレクトをコントールできない場合は意図せず「リダイレクトがあります」と表示される原因となります。

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「ページにリダイレクトがあります」のSEOへの影響

原因について説明してきましたが、気になるのはSEOに対しての影響です。基本的には意図的に設定したリダイレクトをしているURLが、「ページにリダイレクトがあります」と表示されていてもSEOへの影響はありません。

ただし、意図的にリダイレクト設定をしていないページが表示されている場合は、間接的にSEOにマイナスの影響がある可能性がありますので注意してください。

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意図的にリダイレクトしているページはSEOに影響は無い

元々存在していたページを、Webサイトの改修や、新規にページを作成した等の理由で、意図的に新しい遷移先に誘導を行うことがあります。この場合、元々存在していたページの品質よりも新規の遷移先の品質が高ければなにも問題ありません。

あるいは、品質の維持が困難であることを理解していれば、改めてページを育てていくことに注力すれば良い話です。

基本的にリダイレクトが設定されているページが受けていた評価は、新規の遷移先に引き継がれることになっていますので、ページの品質が維持されていれば検索対策としても評価を落とす心配はありません。

ただし、リダイレクト先のページが著しく品質を落とすようなページ(極端にコンテンツ量が減少している・ユーザーライクな構造になっていない等)であった場合は、検索順位に影響を及ぼすこともありますので注意してください。

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意図せずリダイレクトしているページは間接的にSEOに悪影響がある

意図していないURLが「ページにリダイレクトがあります」と表示されている場合は、SEOに悪影響が出る可能性があります。

理由は複数ありますが、大きくはインデックスされるべきページがインデックスされていないということは、本来評価されているべきページが不足し、Webサイト全体が望んだ評価を受けていないということです。

例えば、リダイレクト元のページのテーマがサイトのメイントピックに関わるページの場合、Webサイト全体のトピックに関する網羅性が下がります。その結果、サイトの専門性に影響が出て検索順位が下がる可能性があります。

また、リダイレクト元のページリンクをユーザーがクリックした際に、意図しないリダイレクトが発生している場合、目的のページとは異なるページに遷移してしまいます。ユーザーが望んだページが表示されないということは、ユーザビリティの観点での悪影響が想定されます。

意図せずリダイレクトされているページがある場合は、なるべく修正しておきましょう。

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意図せずリダイレクトしているページについて

なんらかのプログラムで動く(CMS)Webサイトを運営していない限り、あまり意図しないリダイレクトは発生しないと思います。

以下では、WordPressを例にして意図しないリダイレクトが、どのようなタイミングで発生するかを具体的にお話していきます。

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自動補完リダイレクト機能

WordPressには、自動補完リダイレクトという機能があり、それが原因で意図しないリダイレクトが発生している場合があります。

この機能は、ユーザーが存在しないURLや入力ミスにより違ったURLを入力した場合に、WordPressができるだけ近いURLを選定して、自動的にそのページにリダイレクトしてくれるという機能です。

つまり、404ページが表示されなければいけない状況で、WordPressの親切によって意図しないリダイレクトが発生するという機能です。

間違ったURLをGoogleがインデックスしないことを考えると、この機能によって「ページにリダイレクトがあります」というエラーが表示されることはないはずです。

また、ユーザー体験を低下させないという観点で考えた場合、404ページが表示されて再度求めるページを探すという手間が省けますし、近似するURLがあれば、コンテンツのないページを回避してリダイレクトしてくれますので、WordPressの便利な機能とも言えます。

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スラッグの変更によるリダイレクト機能

スラッグ(パーマリンク)の変更や削除した際に、元のURLへのアクセスをWordPressが新しいURLへリダイレクトさせてくれる機能です。

エラー対象のURLを確認していただくと、サーチコンソール上で意図していない「ページにリダイレクトがあります」というエラーが表示されるのは、この機能が影響していることが多いはずです。

【例】

過去のスラッグ設定:https://xxxxx.com/good-drink/ ※ 既にGoogleにインデックスされている

現在のスラッグ設定:https://xxxxx.com/good-coffee/

https:/xxxxx.com/good-drink/に再度アクセスする。

この場合、過去のスラッグを元に、現在の正しいURLにリダイレクトされるため、
https://xxxxx.com/good-drink/に「リダイレクトがあります」のエラーが表示されることになります。

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意図しないリダイレクトの対処法

新しいページがしっかりとインデックスされているようであれば、リダイレクトがエラーとして表示されるのはあまり気持ちがいいものではありません。そこで、WordPressが引き起こす意図しないリダイレクトの解消方法について、それぞれ以下でご説明します。

それぞれfunctions.phpに簡単なコードを書き加えることで機能を停止できます。

【自動補完リダイレクト機能の停止方法】

① WordPressの管理画面にログインします。
② 「外観」メニューをクリックし、「テーマエディター」を選択します。
③ テーマエディター画面で右側のテーマファイル一覧からfunctions.phpというファイルをクリックします。
④ functions.phpファイルが開いたら、以下のコードを適当な箇所に追加します。

//自動補完リダイレクト機能機能を停止
add_filter( 'do_redirect_guess_404_permalink', '__return_false' );

⑤ コードを追加したら、「ファイルを更新」ボタンをクリックします。


【スラッグの変更によるリダイレクト機能の停止方法】

functions.phpに、以下のコードを適当な箇所に追加します。

//スラッグの変更によるリダイレクト機能を停止
remove_action( 'template_redirect', 'wp_old_slug_redirect' );

【functions.phpを編集する際の注意点】

functions.phpを編集する際は注意が必要です。間違った編集をすると、サイトにエラーが発生する可能性があります。そのため、編集前には必ずバックアップを取るようにしましょう。
また、テーマがアップデートされると、functions.phpの編集内容が上書きされてしまう場合があります。そのため、子テーマを作成し、そのfunctions.phpを編集する方が安全です。


【停止後にサーチコンソールから確認する】

意図しないリダイレクトの処理を停止したら、サーチコンソールからリダイレクトが解消されたかを確認します。

▼ 検証手順は以下になります。

  1. サーチコンソールのメニューから「インデックス作成」の「ページ」をクリック
  2. 「ページにリダイレクトがあります」をクリック
  3. 「修正を検証」をクリック

通常3週間程度でステータスが更新されます。レポート内に修正をおこなったURLが記載されなくなっていれば対処完了です。

修正を検証


リダイレクトによってページ評価が落ちない前提で、過去にインデックスされたURLを確実に把握しておきたい等の特別な理由がない限り、このような設定も本来不要だと思います。

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まとめ

Googleサーチコンソール内のページインデックスレポートに表示される「ページにリダイレクトがあります」は、Webサイトのリダイレクトの状況を示しています。

正しく理解していれば、リダイレクトの設定によるSEOへの影響はあまり心配しなくても良いことをご理解いただけましたでしょうか?問題は、エラー表示の内容を確認しないまま、リダイレクトの内容を理解しないで放置してしまうことです。

正しく認識されていないリダイレクトや302で設定しているリダイレクトをそのままにすることは、ユーザー体験の低下や、SEO対策への影響が出ることもあるので、サーチコンソールのインデックスできないURLの状況を把握しながら、都度最適な対処をおこなうようにしてください。

この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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