SEO対策 パーマリンクとは?SEOへの影響とオススメの設定方法

本記事では、パーマリンクの基礎知識や決め方、Wordpressでの設定方法まで徹底的に解説します。パーマリンクは各ページの内容を分かりやすくし、SEOへの影響も大きいです。パーマリンクについて理解を深めて最適なパーマリンクを設定し、今後のサイト運営・SEO対策に役立てていただければ幸いです。
パーマリンクとは
パーマリンクとは「パーマネントリンク」の略で、WEBサイトの個別のページに割り当てられたURLを指します。WEB上の特定のWEBページや、ブログ投稿などに永続的にアクセスできるURLのことを指すため、「固定リンク」とも呼ばれます。
例えばURLが、
- 「https://sem-plus.com/seo」の場合→「seo」の部分がパーマリンク
- 「https://sem-plus.com/seo/title/001」の場合→「seo/title/001」の部分がパーマリンク
となります。
パーマリンクは、その情報がインターネット上のどこに位置しているかを特定するのに便利で、ブックマークしたり、他の人に特定のコンテンツを共有したりするのに使われます。
また、パーマリンクの文字列は自由に設定できるので、URLを見ただけでそのコンテンツの内容がわかるように書いたほうがいいとされています。
パーマリンクがSEOに与える影響
パーマリンクがSEOに直接影響することはありません。そのため、パーマリンクを数字や日本語、英語のどれで設定しても検索順位への影響はありません。
ただし、人間が見て内容が理解できるようなパーマリンクにすることで間接的なSEO効果があります。例えば、長いパーマリンクや記号や数字だけで作成されたパーマリンクの場合は、SNSでのシェアが出来ない場合があるため被リンクの獲得に影響がでる可能性があります。
また、URLが掲載された際のクリック率にも影響します。
▼ 以下のように、2つのURLでは②のパーマリンクの方が、URLからページの内容を想像することが出来るためクリック率が高くなる可能性があります。
✕ ① http:// sem-plus.com /xn--egktd2c9c5154bcrb4y7i
〇 ② https://sem-plus.com/about-seo
逆に、①のパーマリンクのように意味の無い英数字が羅列されている場合は、怪しく感じてしまいクリックをためらう方も多いのではないでしょうか?
このように直接的にSEOや検索順位への影響はありませんが、間接的には影響があるため正しいパーマリンクの設定方法を覚えましょう。
パーマリンクを設定する際のポイント
パーマリンクを設定する際のポイントを、Google検索セントラルのドキュメントを参考にGoogleが推奨している設定方法を紹介します。
▼ パーマリンクを設定する際のポイントは、大きく以下3点です。
- シンプルで分かりやすい語句をURLに使用する
- ハイフン(-)を使用する
- 英単語での設定がおすすめ
シンプルで分かりやすい語句をURLに使用する
Googleは検索ユーザーがパーマリンクを見た際に、その記事の内容を論理的かつ人間が理解できる方法にすることを推奨しています。
サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法で URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。
Google「シンプルなURL構造へ」
可能であれば、長い ID 番号ではなく意味のある語句を URL に使用します。
では、「SEOについて」というテーマでパーマリンクを考えてみましょう。
▼ 下記のような2つのURLがあるとします。
・https://sem-plus.com/112233abcdefg/
・https://sem-plus.com/about-seo
どちらもURLの中身がSEOに関しての記事だった場合、どちらがパッと見て分かりやすいでしょうか。
断然、後者かと思います。「about-seo」なら単語の意味さえ知っていれば、「SEOに関する記事」とユーザーが理解しやすいでしょう。
このように、極力シンプルに分かりやすいパーマリンクを設定するのがポイントです。
ハイフン(-)を使用する
パーマリンクの設定で英単語を複数使用する場合は「-(ハイフン)」で単語同士を繋ぎましょう。似た記号に「_(アンダーバー)」がありますが、アンダーバーで単語同士を繋ぐパーマリンクはGoogleが推奨していないため避けた方が良いです。
また、ハイフンやアンダーバーを使用せず単語同士を繋げるやり方も推奨されていません。
【例:「iphone case」の場合】
◎ ハイフン(-)を使用する。
https///sem-plus.com/iphone-case
× アンダースコア(_)を使用する。
https///sem-plus.com/iphone_case
× URL 内の単語をつなげる。
https///sem-plus.com/iphonecase
URL では、ハイフンを使用して単語を区切ることを検討してください。そのようにすると、ユーザーと検索エンジンにとって URL のコンセプトが理解しやすくなります。URL では、アンダースコア(_)ではなくハイフン(-)を使用することをおすすめします。
Google「シンプルなURL構造へ」
英単語での設定がおすすめ
パーマリンクは、日本語で表示するより英単語での表示を推奨します。なぜなら日本語や他の多くの非ラテン語言は、URLとして使うときにエンコードしなければならない文字を含むことが多く、これが長いURLや読みにくいURLを生む可能性があるからです。
一方、英語はASCII文字セットを使用しているため、この問題がありません。
そのため、日本語で設定されたパーマリンクでは、コピー&ペーストやSNSでシェアする際に、下記のような英数字(ピュニコード)に変換されてしまい、長すぎてリンクが貼れない、怪しいサイトのように見えてしまいユーザーが記事をクリックしないという可能性が考えられます。
・https://sem-plus.com/SEOに関して
↓ 変換されたURL
・http:// sem-plus.com /xn--egktd2c9c5154bcrb4y7i
そのため「SEOに関して」とパーマリンクを日本語で設定せずに、以下のような英単語での設定が良いでしょう。
https://sem-plus.com/about-seo
おすすめのパーマリンク設定例
パーマリンクを決める場合のケーススタディを紹介します。繰り返しになりますが、パーマリンクを決める際に一番重要なのは、ユーザーがURLを見て何についてのページなのかを理解できるように設定することです。
サイトの種類ごとに、SEM Plus編集部が推奨する決め方を紹介します。
コーポレートサイトのケース
コーポレートサイトでは、以下のようにページの内容を表すパーマリンクを設けましょう。
会社概要ページ
https://www.allgrow.co.jp/company
「/company」というパーマリンクを設定することで、会社の情報を見れるページというのが分かります。その他にも「/about」でも問題ありません。
サービス紹介ページ
https://www.allgrow.co.jp/service
「/service」というパーマリンクを設定すると、ページの内容がサービスに関するものであることが一目で分かります。
お問い合わせページ
https://www.allgrow.co.jp/contact
「/contact」とすれば、ページの目的がお問い合わせに関するものであることが明確になります。
ECサイトのケース
ECサイトや情報サイトなどの場合は、カテゴリ名や商品名を直接パーマリンクに設定すると、管理もしやすくユーザーにも分かりやすいでしょう。
商品カテゴリページ
https://www.allgrow.co.jp/mens-shoes
「/mens-shoes」というパーマリンクが設定されていると、このページが男性用の靴に関する商品一覧であることが直感的に分かります。
商品詳細ページ
https://www.allgrow.co.jp/mens-shoes/leather-boot-001
「/mens-shoes/leather-boot-001」というパーマリンクを使用することで、このページが男性用の靴のカテゴリーの中の、「レザーブーツ001」という商品に関する詳細情報を提供するものであることが明確になります。
ショッピングカートページ
https://www.allgrow.co.jp/cart
「/cart」というパーマリンクを用いることで、このページがユーザーのショッピングカート、つまり購入予定の商品一覧を表示するものであることがはっきりと伝わります。
チェックアウトページ
https://www.allgrow.co.jp/checkout
「/checkout」というパーマリンクを設定すると、このページが商品の購入手続きを行う場所であることが一目で分かります。
ニュース記事
ニュースサイトなど日付が重要な記事の場合は、パーマリンクに日付を入れる設定を行うと検索ユーザーにも分かりやすくなります。
ニュース一覧ページ
https://www.allgrow.co.jp/news
「/news」というパーマリンクが設定されていると、このページが企業のニュースや最新情報の一覧であることが直感的に分かります。
個別のニュース記事ページ
https://www.allgrow.co.jp/news/2023/06/new-product-launch
「/news/2023/06/new-product-launch」というパーマリンクを使用することで、このページが2023年6月の新製品発売に関するニュース記事であることが明確になります。日付(年/月)を含めることで、記事の新旧や時期が一目で分かります。
管理しやすいのは数字の設定
数字をベースに設置する最大のメリットは、とにかく管理が楽な点です。
設定は、「https://sem-plus.com/archives/123」というように最後の部分を数字で管理します。
WordPressは、各記事毎にIDが割り振られます。そのIDが自動的にURLに使われるので、その都度URLを考えなくて済むので、新たに記事を書いたりリライトに時間を回すことができるでしょう。
SEO的には「投稿名」をパーマリンクに入れる方が、クローラーやユーザーにページの内容を伝えることが出来るため有利になると考えられます。
しかしながら、それにより検索結果の上位に表示されやすいということは無いため、管理のしやすさを優先させてパーマリンクを数字で設定しても問題ありません。
WordPressでパーマリンクを設定する方法
実際にワードプレスにパーマリンクを設定する方法を解説します。
- WordPressの管理画面にログイン後、「設定」メニューから「パーマリンク設定」を選択します。
- パーマリンクの設定オプションの中から「投稿名」を選択します。これにより、各投稿のURLが「https://あなたのサイト.com/投稿名」という形式になります。
- 「変更を保存」ボタンをクリックして設定を保存します。
初期設定ではパーマリンクは「日付と記事名」(例:「https://あなたのサイト.com/2023/06/01/投稿名」)となっている場合が多いので、必要に応じて上記手順で最適化しましょう。
【カスタム構造について】
カスタム構造は、特定のパーマリンク構造を指定するためのものです。これは「/」で区切られた構造タグの列で、投稿のURLに含まれる情報を指定します。

例えば、「/year/month/day/postname」を指定すると、URLは「https://あなたのサイト.com/2023/06/01/投稿名」という形になります。複数の構造タグを組み合わせることができますが、クリックした順に生成されるので注意が必要です。
▼ 構造タグは、以下のものがあります。
%year% | 記事が公開された年 |
%monthnum% | 記事が公開された月 |
%day% | 記事が公開された日 |
%hour% | 記事が公開された時間 |
%minute% | 記事が公開された分 |
%second% | 記事が公開された秒 |
%post_id% | 記事のID |
%postname% | 記事のスラッグ(WordPressでは記事のタイトルをURLに使うためのバージョン) |
%category% | 記事のカテゴリ |
%author% | 記事の作者 |
これらを組み合わせて、あなたのサイトに最適なパーマリンク構造を作成できます。
スラッグの変更方法
スラッグは、URL内で使用する単語や文字列のことで、投稿やページ、カテゴリーやタグのURLをカスタマイズするのに使用します。
スラッグは「投稿」「固定ページ」「カテゴリー」「タグ」に設定することができます。
それぞれの変更方法を解説します。
投稿または固定ページのスラッグの変更
- ダッシュボードから、投稿または固定ページの編集画面に移動します。
- 右側の設定パネルにある、「投稿」または「固定ページ」をクリックします。
- スラッグをクリックすると、パーマリンクを入力できるフィールドが表示されます。
ここでスラッグを編集します。 - 編集が完了したら、上部の「更新」ボタンをクリックして変更を保存します。
カテゴリーのスラッグの変更
- ダッシュボードから「投稿」メニューの下にある「カテゴリー」を選択します。
- 新しいカテゴリーを作成する場合は、左側の「新規カテゴリーを追加」セクションでカテゴリー名とスラッグを入力し、「新規カテゴリーを追加」ボタンをクリックします。
- 既存のカテゴリーのスラッグを変更する場合は、カテゴリー名の上にマウスを移動し、「クイック編集」をクリックします。スラッグを編集したら、「カテゴリーを更新」ボタンをクリックして変更を保存します。
タグのスラッグの変更
- ダッシュボードから「投稿」メニューの下にある「タグ」を選択します。
- 新しいタグを作成する場合や既存のタグのスラッグを変更する場合の手順は、「カテゴリー」の変更と同様です。
以上が、WordPressでスラッグを変更する基本的な手順です。各ページ、投稿、カテゴリー、タグごとにスラッグを最適化することで、URLの可読性向上につながります。
パーマリンクを途中で変更するデメリット
パーマリンクを途中で変更することで、WEBサイトにとって様々なマイナス要因が発生します。そのため、パーマリンクの設定はサイトを設計する段階で考えておく必要があります。
▼ パーマリンクを途中で変更するデメリットは以下になります。
- 被リンクが無効になるためドメイン評価が下がる
- 検索順位が一時的に下がる可能性がある
被リンクが無効になるためドメイン評価が下がる
パーマリンクを変更するという行為は、実質的にWEBサイトのアドレスを変更することを意味します。
これにより、外部サイトからあなたのサイトへ向けられていたリンクは、それらが指していた元のURLが存在しなくなるため、被リンクによるSEO効果がなくなる可能性があります。
特に、多くの被リンクを集めているページでパーマリンクを変更すると、ドメイン全体の評価が低下する可能性があります。
ドメインの評価が低下すると、サイト全体の検索順位が低下する恐れがあります。
被リンク元のサイトにURLが変更になったことをメールで連絡し、リンクを張り直すよう依頼することも可能ですが、実際にはそのような依頼が受け入れられるケースは稀であり、それが必要となる状況を避けるべきです。
また、解決策として、新しいURLへの301リダイレクトを設定することで、被リンクの効果を新しいURLに移行させることも可能ですが、直接新しいURLに被リンクが貼られている方が効果的であることは変わりません。
そのため、パーマリンクを後から変更する必要がないよう、WEBサイトを設計する初期段階でパーマリンクのルールを設定し、それを一貫して守ることがベストプラクティスと言えるでしょう。
検索順位が一時的に下がる可能性がある
パーマリンクを変更すると、そのページの検索順位が一時的に低下する可能性があります。パーマリンクを変更すると変更前のURLが持っていた評価がリセットされ、新しいURLの評価はゼロからのスタートになるからです。
こちらも301リダイレクトという手法を使用することでこの問題をある程度緩和できますが、一時的に順位が下降する可能性はあります。
WEBサイトの運営者にとっては、これは必ずしも望ましい現象ではないでしょう。そのため、パーマリンクの変更は慎重に行うべきですし、変更後の影響も念頭に置いておく必要があります。特に検索エンジンの順位が重要な要素である場合、その変動を理解し、適切な対策を考えることが重要です。
まとめ
パーマリンクの意味や設定方法・ポイントについて説明しました。パーマリンクは後から変更するとURLとSEOの評価がリセットされます。
WEBページを追加した場合はすぐに設定を行い、後からの変更は極力行わないようにして下さい。今後、適切なパーマリンクの設定を行い、SEOに強いWEBサイトの構築を目指していきましょう。
パーマリンクの変更でSEO効果を低下させたくない場合は、一度SEM Plus編集部まで気軽にお問合せください。