ドメイン年齢とは?調べる方法とSEOとの関係について解説
「ドメイン年齢が高くないと、SEOで上位表示するのは難しい」と考えたことはありませんか?ドメイン年齢の高さはSEOで評価されるポイントの一つですが、ドメイン年齢が低いからといって適切な評価を受けられない訳ではありません。今回は、ドメイン年齢とSEOの関係やドメイン年齢が低い状況からのSEO対策について解説します。
ドメイン年齢(ドメインエイジ)とは
ドメイン年齢とは、Googleのクローラーがドメインを発見した日からの運用年数のことで、「Domain age」ドメインエイジとも呼ばれます。
ドメイン年齢の計測方法はWEBサイトを公開した日ではなく、GoogleがドメインをリンクやURL検査を通して発見した日からの計測となります。
例えば、WEBサイトを1年間運用した場合は「ドメイン年齢1年」となり、2年間運用した場合は「ドメイン年齢2年」となります。
ドメイン年齢は、検索結果画面やWEBサイト上に表示されるわけではないため通常見る事はできませんが、専用のツールを利用することで調べることができます。
まずは、自身のWEBサイトや競合サイトのドメイン年齢を調べてみましょう。
次の項目で調べ方について解説します。
ドメイン年齢の調べ方
ドメイン年齢は、専用の無料ツールを使うことで簡単に調べられます。ドメイン年齢を調べる事ができるツールはいくつかありますが、一番使い勝手が良いツールは株式会社ディーボが運営している「IP分散及びドメイン年齢チェックツール」です。
【「IP分散及びドメイン年齢チェックツール」の使い方】
- IP分散及びドメイン年齢チェックツールにアクセスします。
- 入力欄にドメイン年齢を調べたいURLを入力して、「チェックする」をクリックするとドメイン年齢とIPアドレスが表示されます。
IP分散及びドメイン年齢チェックツールは、競合サイトとドメイン年齢を比較したい場合にも利用できます。入力欄に競合サイトのURLを同時に入れることで、「平均ドメイン年齢」「最高ドメイン年齢」「最も若いドメイン年齢」が表示されます。
ドメイン年齢と検索順位との相関性などを知りたい場合は、一括でチェックができるのでオススメです。
ドメイン年齢とSEOの関係
ドメイン年齢が長いWEBサイトと、短いWEBサイトでSEOの評価が変わることはありません。そのため単純にドメイン年齢が長いからと言って、「検索順位が上がりやすくなる」「インデックスされやすくなる」という事はありません。
以前からドメイン年齢が長いサイトはSEOに有利だと言われていますが、そのように言われてきた理由は主に以下になります。
- ドメイン年齢が高いサイトが多く上位表示されている
- Googleのマット・カッツ氏の発言(6か月経過したドメインと1年前のドメインの違いは、それほど大きくありません)
- Googleの特許履歴データに基づく情報検索に記載されている内容
これらの情報から、ドメイン年齢はランキングシグナルの一部であると考えられてきました。
しかし、2019年の7月5日にTwitter上にユーザーから下記のコメントが投稿されました。
「Domain age only helps to gain the trust value, it is may one of the signals from more than 200 signals of ranking.」
(ドメインの年齢は信頼値を獲得するのに役立ち、 200 以上のランキングシグナルのうちの 1 つである可能性があります)
上記のコメントに対して、Googleのジョン・ミュラー氏が、
「No, domain age helps nothing.」
(ドメイン年齢は何の役にも立たない)
と投稿し、ドメイン年齢がランキングに影響するということを明確に否定しています。
弊社も経験上、ドメイン年齢が長いからといって順位が上がったという事はなく、ドメイン年齢と検索順位に因果関係はないと考えています。
では、何故検索結果の上位に表示されているサイトは検索順位が上がっているのでしょうか?
次の項目で解説します。
ドメイン年齢が長いWEBサイトが上位表示されている理由
前述した通り、ドメイン年齢の長さと上位表示のしやすさは、基本的に無関係です。
ただし、運用歴の長いサイトは、コンテンツが多くあったり、オフライン・オンライン問わずおこなってきた企業活動によって被リンクを獲得しているため、運用歴の短いサイトに比べて信頼性や権威性が高い傾向があります。
このようなWEBサイトはユーザーにとって価値の高いWEBサイトであるとGoogleから認識されるため、運用歴の短いサイトよりもインデックスされるまでの速度が早く、上位表示されやすくなります。
つまり、ドメイン年齢が長いから上位表示されているのではなく、WEBサイトを運営する中で様々な努力をおこなってきたWEBサイトが結果的に上位表示されているという事です。
ドメイン年齢が短いと上位表示できないのか?
運用歴が短くても特定のトピックに特化した専門性の高いサイトや、有益なコンテンツが多いサイトを作成した場合は、上位表示されやすい傾向にあります。
例えば、以下のような条件で2つのサイトが存在するとします。
- サイトA:運用歴5年の個人ブログで雑記のような記事が多い
- サイトB:運用歴1年の企業オウンドメディアで検索ユーザーの悩みを解決するページが多い
この場合、サイトBのドメイン年齢の短い企業オウンドメディアの方が上位表示されやすいと考えられます。
ドメイン年齢にかかわらず、品質の高い(ユーザーのニーズを満たす)コンテンツを多く作っているサイトが評価されるという本質は変わりません。
上位表示に至るのはあくまでコンテンツを評価された結果であり、ドメイン年齢が長くてもWEBサイトを公開してから何もせずに放置していたのであれば検索順位は上がりません。
そのため、ドメイン年齢が低いから上位表示できない・されづらいというのは大きな誤解です。
ドメイン年齢が短いWEBサイトに最適なSEO
ドメイン年齢が長い方がSEOを有利に進められますが、年齢が短いからといって諦める必要はありません。ドメイン年齢が短い状態でも、以下のSEOをおこなう事で上位表示を狙う事ができます。
- WEBサイトのメイントピックに関連するページを増やす
- 独自性の高いページを作成する
- 企業活動に連動した被リンク獲得をおこなう
将来的に長く上位表示され続けるために、小さな部分からSEOに取り組んでいきましょう。
WEBサイトのメイントピックに関連するページを増やす
ドメイン年齢が短い場合でも、WEBサイトのメイントピックに関連するページを増やすことで、特定の分野においての専門性が高まり上位表示される可能性が高くなります。
ドメイン年齢が短いWEBサイトは、運用歴が短いためページ数も少なく「誰の役に立つWEBサイトなのか?」検索エンジンからの認識が低い状態です。
例えば、SEOについての関連性の高いぺージが10ページあるWEBサイトよりも、500ページあるWEBサイトの方が専門性が高く、多くのユーザーの役に立つ事がイメージできると思います。
また、今年の5月に漏洩したGoogleのドキュメントの中にも、以下のようにサイトのテーマに関する記載があるため、GoogleがWEBサイトのテーマ性を重要視していることはほぼ間違いありません。
- siteFocusScore:サイトのコンテンツがどのトピックに重点を置いているか
- siteRadius:サイトのメイントピックとページテーマの関連性
ドメイン年齢が短いWEBサイトは、メイントピックに関連するページを増やしてサイトの専門性を高める事を意識しましょう。
独自性の高いページを作成する
ドメイン年齢が短いWEBサイトでも、競合サイトよりも独自性の高いコンテンツを作成することで上位表示される可能性が高くなります。
独自性の高いコンテンツとは、Googleのデータベースにまだ存在していない内容のコンテンツの事を指し、他社のWEBサイトにはない情報やテーマでページを作成する事でぺージの評価を高める事ができます。
前述した、WEBサイトのメイントピックに関連するページを増やす戦略と合わせて実行することで、WEBサイトの専門性が高くなるため、ドメイン年齢が短くても検索エンジンから評価され様々なキーワードで上位表示を狙う事ができます。
反対に、運用歴が長く既に上位表示されているWEBサイト内にあるコンテンツと同じようなコンテンツを作成しても、WEBサイトの信頼性や権威性が劣っているため上位表示は難しいでしょう。
企業活動に連動した被リンク獲得をおこなう
被リンク獲得を意識して企業活動をおこなうことで、ドメイン年齢の短いWEBサイトでも被リンクを獲得できます。
ドメイン年齢が短いWEBサイトは認知度が低いため、コンテンツを増やしても自然に被リンクの獲得が中々できません。そのため、戦略的に被リンクを獲得できるように、企業としての活動と被リンク獲得をリンクさせていく必要があります。
例えば、採用をおこなう時に自サイトへのURLを設置できる無料の採用媒体に掲載したり、新サービスをリリースする際には、無料のプレスリリース媒体も含めてプレスリリースを出すなどが考えられます。採用媒体やプレスリリースの多くはnofollowが設定されていますが、被リンクがないよりはマシです。
ドメイン年齢が短くても、できる被リンク獲得の施策はあるため積極的に獲得していきましょう。被リンクの獲得方法については、別の記事でまとめていますので参考にしてみてください。
ドメイン年齢に関するよくある質問
ドメイン年齢に関するよくある質問をまとめました。ここでは、以下の質問に回答します。
- ドメイン年齢は引き継ぎできますか?
- サブドメインとメインドメインのドメイン年齢は異なりますか?
- ドメイン年齢とドメインパワーの違いは何ですか?
ドメイン年齢は引き継ぎできますか?
ドメインを移行した場合、ドメイン年齢を引き継ぐ事はできないため、ドメイン年齢は0からのスタートとなります。ただし、ドメイン年齢を引き継ぐ事はできませんが、リダイレクトを使えば、古いドメインのSEO評価を新しいドメインに引き継ぐ事ができます。
リダイレクトをおこなう方法にはいくつかの種類がありますが、推奨されるリダイレクト方法は301リダイレクトです。301リダイレクトのやり方については、別の記事で詳しく解説しています。
サブドメインとメインドメインのドメイン年齢は異なりますか?
Googleはサブドメインをメインドメインと異なるドメインとはみなさないため、サブドメインのドメイン年齢はルートドメインのドメイン年齢と同じになります。
【例】
- メインドメイン:https://white-link.com/
- サブドメイン:https://meotool.white-link.com/
上記はサイトを公開した日が異なりますが、ドメイン年齢はメインドメインの年齢を引き継ぐと考えられます。
メインドメインとサブドメインの関係については、2007年のGoogleのマットカッツ氏の個人のブログが参考になります。
【ブログ記事】:https://www.mattcutts.com/blog/subdomains-and-subdirectories/
ドメイン年齢とドメインパワーの違いは何ですか?
ドメイン年齢がドメインを運用している歴なのに対して、ドメインパワーは検索エンジンからの評価を数値化したものです。ドメインパワーは、被リンクの数や質によるドメインの評価を数値化した指標の事で、ahrefsやmozなどのサードパーティツールから確認できます。
ドメインパワーの数値が高いWEBサイトの方が上位表示されやすい傾向がありますが、Googleが公式に出している評価指数ではないため、ドメインパワーが高いからといって必ずしもGoogleから評価されているWEBサイトと言う訳ではありません。
まとめ
ドメイン年齢は、SEOの評価が上がる指標のひとつです。長く運用を続けることで上位表示しやすくなりますが、そのためにはサイトの専門性を高める独自性の高いコンテンツを生み出していかなくてはなりません。
ドメイン年齢が低い状態でも、役に立つコンテンツを作り続け、信頼を獲得していくことがSEOにおいては大切です。検索する人がふとした時に思い出すサイトを目指して、SEOに取り組んでいきましょう。
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