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SEO対策 2025/03/24

ブランドSEOとは?公式ECサイトで1位を取る重要性とポイントを解説

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今回は、指名検索での流入が9割以上を占めるブランドの公式サイトで行うSEOについて解説します。ブランドの公式サイトの場合は、指名検索の関連キーワードに対して1位を取る事は勿論の事、表示させるURLをコントロールする事が大切です。SEOを行う事でトラフィック数の増加やCVRの改善にも繋がるため是非最後までご覧ください。

1

ブランドSEOとは

ブランドSEOとは、自社のブランド名に関する様々なキーワードで1位を取るSEOの事です。

いわゆる特定のキーワードで検索順位を上げる一般的なSEO対策とは異なり、自社のブランド名や商品名、アイテム名の掛け合わせキーワードで上位表示を狙い、アクセス数の増加やCVRの向上を狙います。

通常、会社名やサービス名で検索すると自社のサイトが1位になりますが、有名なブランドの場合は自社で運営する公式サイト以外にも、大手ショッピングモールや卸先のセレクトショップやデパートなど、様々なWEBサイトが検索結果に表示されます。

ブランド名に関するキーワードの月間検索ボリュームの合計が、数十万を超えるブランドの場合はBUYクエリに関連するページを1位に表示させないと、アクセス数やCVRに大きな影響が出て機会損失が発生します。

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ブランド名で1位に表示させる重要性

ブランドの知名度が高く、公式サイトの売上が大きければ大きいほどブランド名に関するキーワードで公式サイトを1位に表示させる必要があります。

その理由は以下になります。

  • 大手ECモールにアクセスを奪われる
  • 店舗集客にも影響する
2-1

大手ECモールにアクセスを奪われる

ブランド名に関する全てのキーワードで1位を取っていない場合、これらのECモールが自社のECサイトよりも上位表示され、本来獲得すべきアクセスを奪われています。

例えば、「トミーヒルフィガー ロングダウン」と検索すると、公式サイトよりも上にBUYMAが表示されます。

ECモール 自社ECサイトよりも上位表示


この場合、ユーザーの多くが公式サイトよりもBUYMAを先にクリックする可能性があり、そこで商品を購入された場合は機会損失となります。

ブランド側がZOZO TOWNやAmazon、楽天市場に出品している場合でも、上記のようにGoogleのオーガニック検索経由で自サイトに掲載している商品がモール内で売れた場合は、手数料が取られる分利益が減ってしまいます。

公式サイトの売上を上げるためには、「ブランド名+アイテム名」に関する全てのキーワードでGoogle検索1位を取り、ECモールや他サイトにアクセスを奪われないようにしましょう。

2-2

店舗集客にも影響する

通販系のキーワードだけではなく、店舗に関するキーワードの検索順位も集客に影響する場合があります。例えば「トミーヒルフィガー 店舗」と検索すると、1位はファッションプレスのサイトが表示されます。

「トミーヒルフィガー 店舗」検索結果1位 ファッションプレスのサイト


店舗を紹介してくれているため大きな問題が無いように見えますが、仮に公式サイトの店舗一覧ページが表示され、そのページに店舗限定のお得な情報や入荷商品の情報が表示されていたとした場合、どちらの方がユーザーは店舗に行ってみようと思うでしょうか?

殆どの方が後者と回答するはずです。

次に、「トミーヒルフィガー アウトレット」と検索すると1位に公式通販サイトが表示され、2位〜4位はトミーヒルフィガーを扱っている他社の通販サイトです。

一見問題が無いように見えますが、トミーヒルフィガー はアウトレットの店舗も複数のエリアに展開しているため、店舗ページが表示されていれば店舗への来店促進に繋がる可能性があります。

このように、店舗に関するキーワードでも1位を取っておかないと間接的に来店数に影響が出る可能性があります。

3

ブランドSEOでは検索結果に表示させるページが重要

ブランド名でSEOをおこなう場合、1位を取るだけではなく、どのページを検索結果に表示させるかも重要です。

なぜなら、検索キーワードにマッチしたページが検索結果に表示されていない場合、直帰率やCVR、オーガニック検索のCTRに悪影響がでる可能性があるからです。

例えば、「トミーフィルフィガー ダウン」と検索するユーザーは「ダウンジャケット」のページを見たいと考えて検索をおこないます。

検索結果 公式サイトTOPページ


この場合、検索結果に表示させるべきページはダウンの一覧ページになりますが、検索結果に表示されているのが公式サイトのTOPページの場合は、検索結果からサイトに遷移しても目的のページまで数回クリックをしないと辿り着けないため、TOPページに入っても直帰する可能性があります。

また、以下画像のように2位以下のサイトがダウンを紹介していると、ページタイトルや画像から判断できる場合は1位の公式サイトをクリックせずに、2位以下のサイトをクリックする可能性があります。

検索結果2位以下 ダウン一覧ページ

そのため、キーワード毎に適切なページが検索結果に表示されているか確認をおこない、適切なページが表示されるように施策をおこないましょう。

4

『ブランド名×アイテム名』で上位表示されていない原因

「ブランド名×アイテム名」で1位に表示されていない原因を解説します。原因はWEBサイトによっても異なりますが、本記事ではよくある3つのケースを紹介します。

4-1

検索キーワードに該当するカテゴリページがない

自社のブランド名に関するキーワードで検索しているのに、1位に表示されない原因の多くはキーワードに該当するカテゴリページを公式サイト内に作成していない事が原因です。

先ほど紹介した「トミーヒルフィガー ロングダウン」の例では、公式サイトのカテゴリを見るとウィメンズカテゴリの中に「ジャケット&アウター」はありましたが、それよりも詳細なカテゴリページは見当たりませんでした。

Googleの検索エンジンはユーザーが検索したキーワードに最も関連性の高いWEBページを表示させるため、公式サイトでもキーワードにマッチしたページが無ければ1位に表示されません。

キーワードにマッチしたカテゴリページを作成するようにしましょう。カテゴリページの作成例は、後ほど紹介します。

4-2

titleタグにキーワードが入っていない

カテゴリページや消費ページのtitleタグにキーワードが入っていない場合も、順位が上がっていない原因の一つです。

例えば、アパレルブランドでよくあるパターンだとユーザーは、「ブランド名+パーカー」で検索をおこなうのにtitleタグは、

  • <title>Hoodies|ブランド名<title>
  • <title>Hoodded|ブランド名<title>

となっていることがあります。

つまり、「パーカー」というキーワードが入っていないという事です。

検索エンジンはtitleタグをページの内容を理解するための参考にするため、ページの内容を表すキーワードを適切に入れておかないと、狙ったキーワードで検索結果にヒットしない可能性が高くなります。

検索キーワードを意識して、各ページのtitleタグにアイテム名を入れるようにしましょう。

4-3

サードパーティーサイトとの重複

自社の商品を公式サイトにアップする前にECモールなどのサードパーティサイトにアップすると、公式サイトの方が重複コンテンツとして判断され、順位が上がりづらい場合があります。

特に公式サイトを立ち上げて間もない状態だったり、認知度の低いブランドの場合はこのようなケースが発生することがあります。

主な原因は、「商品ページの情報を変えていない事」「公式サイトに後から商品の情報をアップしている事」「ドメインの信頼性が低い事」の3点です。

そのため、公式サイトの商品ぺージの情報とサードパーティサイトの情報を分けたり、先に公式サイトに商品をアップしておく事が大切です。

5

ブランドSEOのポイント

実際に、ブランド名で上位表示させるために取組むべきSEOのポイントを紹介します。

  • キーワードに該当するページを作成する
  • ロングテールキーワードを網羅する
  • 記事型コンテンツの作成
  • コーデページを活用する

それぞれ解説します。

5-1

キーワードに該当するページを作成する

前述した通り、検索順位やCVRを高めるためにはキーワードにマッチしたページを作成する事が重要です。大カテゴリ・中カテゴリ・小カテゴリとキーワードに合わせて、カテゴリページ(商品一覧ページ)を細かく設定します。

ZOZOTOWNを例にすると、以下の画像のように「ジャケット/アウター」カテゴリ内でかなり細かく詳細なカテゴリを設定しています。

細かいカテゴリ設定


このように、ユーザーが調べる可能性の高いキーワードに合わせてカテゴリを作成することで、Googleからの評価が高まり検索順位が上がります。

また、知りたい情報が網羅されているページが検索結果に表示されているため、サイト内の回遊率やCVRの向上にも繋がります。

5-2

ロングテールキーワードを網羅する

ブランド名単体の月間検索ボリュームが数万以上あるようなブランドの場合は、単語を組み合わせたロングテールキーワードでの検索Volも多いため、全てのキーワードで上位を取っていく必要があります。

例えば「トミーヒルフィガー tシャツ」と検索すると、サジェストには以下のようなキーワードが表示されます。

サジェストキーワード


どれもユーザーが実際に検索をおこなったキーワードになるため、これらのキーワードで1位を取っていくSEO戦略が必要となります。

全てのキーワードに対応していくためには、サイト側にマッチしたページが必要になるため、サイトの仕様変更をおこなうなど開発も含めた対応をおこなう可能性があります。ただし、サイト全体のPV数が数十万〜数百万あるようなサイトの場合は、売上に対してインパクトの大きい施策となります。

5-3

記事型コンテンツの作成

ブランド名に関するキーワードの中には、「ブランド名+サイズ感」や「ブランド名+メンズ+プレゼント」など商品ページやカテゴリページで対応できないキーワードも存在します。

その場合は、記事型コンテンツを作成してキーワードに対応しましょう。

例えば、「ブランド名+アウター+サイズ感」や「ブランド名+ダウン+サイズ感」などのキーワードに対応するために、アウター類のサイズを紹介する記事ページを作成します。

記事の内容は、サイズの紹介だけではなく身長の異なるスタッフが、各サイズのアウターを着用した写真や着用レビューを一緒に乗せるとイメージしやすくなります。

サイズ感に関する記事は全ての商品は難しくても、定番商品や高額なアウター類などを中心におこなう事で、近くに店舗が無いユーザーからの購入率を高める事ができる可能性があります。

このように、自社の商品の購入を検討しているユーザーが知りたい事や疑問に思っている記事型コンテンツや特集ページを作成して対応してみましょう。

5-4

コーデページを活用する

アパレルブランドの場合、アイテム名に関するキーワードだけではなくコーデに関するキーワードも多く検索されています。

コーデはWEARが有名ですが、WEARでコーデを見たユーザーが商品を買う場合はそのままZOZO TOWNに流れてしまうため、こちらも機会損失が発生します。そのため、公式サイト内にコーデページがある場合は、検索キーワードに合わせて上位表示を狙います。

ロングテールキーワードの時と同じようにコーデのサジェストを表示させ、キーワードにマッチしたページを作成していきましょう。

「ブランド名+コーデ+アイテム名」は、コーデ一の一覧ページ内にコーデアイテム別でカテゴリを作成します。ニッチなアイテムの場合は、コーデ詳細ページのtitleタグにキーワードを入れて対応します。

コーデに関するキーワード


SEOとは少しズレますが、サジェストに表示されていないキーワードでもカテゴリを作る事で新たなユーザーの獲得に繋げる事ができます。

例えば、「ブランド名+コーデ+50代」のカテゴリを作成し50代のスタッフコーデを一覧でサイト内に掲載することで、ページを見たユーザーが「父の日」のプレゼント候補にしてくれるかもしれません。

コーデの撮影は現場スタッフが時間を使って作ったものになるため、SEOや集客に最大限有効活用できるようにしましょう。

6

その他ブランドSEOに関する施策

公式サイトのSEOとは異なるものの、間接的にGoogle検索からの集客に影響する項目を紹介します。

  • ショッピングタブに商品を表示させる
  • Googleビジネスプロフィールの情報を充実させる

それぞれ解説します。

6-1

ショッピングタブに商品を表示させる

公式サイトのSEOとは異なりますが、オーガニック検索からの流入を増やすという意味ではショッピング検索に自社の商品を掲載する事も重要な施策となります。

ショッピングタブとは、バーティカル検索に表示される「ショッピング」の事です。

ショッピングタブ


「ショッピング」をクリックすると商品や画像が価格付きで表示され、クリックすると販売ページに直接遷移する事ができます。

ショッピングタブクリック 商品や画像が価格付きで表示


ショッピングタブから商品を探すユーザーも多いため、並行輸入業者やECモール内の商品が表示されているにも関わらず、公式サイトが表示されていない場合は機会損失が発生する可能性があります。

現在は無料枠があるため、Googleマーチャントセンターに商品を登録してショッピングタブにも表示されるようにしておきましょう。

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Googleビジネスプロフィールの情報を充実させる

GoogleビジネスプロフィールはSEOとは関係がありませんが、Googleの検索結果に表示されるためSEOのついでに強化しておきましょう。

Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップに表示される店舗情報の事で、最新情報を投稿したり、商品を登録して商品ページへの導線を作る事ができます。

Googleビジネスプロフィールの情報を充実


「ブランド名+エリア名」や「店舗名」で検索するユーザーに対して、店舗のセール情報や入荷商品の情報を提供することで来店促進に繋がります。

尚、全店舗に一括で投稿したい場合は、弊社が提供しているGoogleビジネスプロフィールを一括管理するツールを使うと一括で投稿する事ができます。

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まとめ

指名検索からの流入が多いブランドの公式サイトのSEOでは、検索結果画面上で潜在的に発生する機会損失をどこまで防げるかが最重要事項となります。

そのためには、キーワードに対応するページの作成やサイトにある様々なコンテンツを効率よく活用しPLPを一致させていくことが必要です。このような施策は検索数が多い有名ブランドに限られますが、自社が該当する場合は是非参考になれば幸いです。

弊社では、ブランドサイトに向けたSEOのコンサルティングサービスやECサイト専用のSEOサービスを提供しています。

ご興味ある方は、気軽にお問合せくださいませ。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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